霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第八章 (ひかり)(ねつ)〔一一七七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第44巻 舎身活躍 未の巻 篇:第2篇 月明清楓 よみ:げつめいせいふう
章:第8章 第44巻 よみ:ひかりとねつ 通し章番号:1177
口述日:1922(大正11)年12月08日(旧10月20日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年8月18日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
ここは大自在天を祀った祠であったが、いつとはなしに山神の祠と称えられるようになり、火災にあって再建する者もないままになっていた。
万公と晴公は言霊の効用について言い争いを始めた。晴公は万公にからかわれてやっきとなり、山口の森の夜の暗さを晴らそうと言霊を発したが、何も起こらなかった。
治国別は自分がひとつ神様に願ってみようと音吐朗々と天津祝詞を奏上し言霊を発すると、真っ黒な闇は薄らいで朧月夜のような明かりが漂った。治国別は言霊の効用があったことについて、神に感謝をささげた。
治国別は道(ことば)は万物の根源、造物主だと弟子たちに説いて聞かせた。万公の請いにより、治国別は言霊の詳細を道歌で示した。
高天原の天国に住む天人は、智性(神真の神智)と意志(神の善、神愛)とを有する。天人の生命は神の善である熱から来ている。信真の光と、愛善の熱が、天人の智性と意志、生命を形造っているのである。
信真の光と愛善の熱は、神界の光と熱に、それぞれ相応している。このことは、地上を守っている光と熱のはたらきを見ても、その道理を悟ることができるのである。光と熱は地上の万物を啓発し、残るくまなく生育するのである。
春と夏は、熱と光が相和す時期である。光も、熱がなければ万物を活動させることはできない。光のみで熱が和していない冬を見れば、そのことがわかる。高天原の天界は、熱と光の相応がある。これは地上の春季に当たる。
天地の太初に道(ことば)があった。道は神と共にあった。道はすなわち神である。万物はこれによって造られたのである。
道には清き生命があった。生命は人の光である。道は肉体となってわれらの間に宿っている。
道(ことば)というのは、聖言である。聖言は神真である。これは主神から来た光である。高天原において一切の力を保持するのは神真である。天人は神力を所受するのみならず、神力を治める器でもある。
天人はこの神力を有ゆえに、高天原の神光によって地獄界までをも制御することができるのである。
神真の中に力があって、すべてのものが造られた。かくも尊い神力が、神真のうちにあるのである。人間の中にある善と真の力、太陽の光と熱の力を見れば、この神の稜威を悟り得られるのである。
万公はこの道歌の意味を了解するにはもっと詳しく教えてほしいと請うが、治国別は、この歌を繰り返し繰り返し霊魂にしみこませれば、読書百遍おのずから通じると諭した。またあまり一時に与えると霊魂が食傷して腹痛下痢を起こすから、やめておこうと述べた。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4408
愛善世界社版:99頁 八幡書店版:第8輯 174頁 修補版: 校定版:103頁 普及版:44頁 初版: ページ備考:
001天王星(てんわうせい)精霊(せいれい)より
002(くだ)(たま)ひし自在天(じさいてん)
003大国彦(おほくにひこ)主神(しゆしん)とし
004霊主体従(れいしゆたいじう)御教(みをしへ)
005(あまね)宇内(うだい)(かがや)かし
006世人(よびと)(すく)(まも)らむと
007(はか)りて()てるバラモンの
008(をしへ)(もと)より(あし)からず
009さは()(なが)現幽(げんいう)
010真理(しんり)()らず(いたづら)
011軽生重死(けいせいぢうし)(みち)()
012有言不実行(ゆうげんふじつかう)陥入(おちい)りて
013地上(ちじやう)(ひと)艱難(かんなん)
014()(しの)びつつ生血(いきち)をば
015(いだ)して(かみ)供物(そなへもの)
016なす(とき)(かみ)御心(みこころ)
017(かな)ふものぞと誤解(ごかい)して
018()らず()らずに(まが)(かみ)
019八岐大蛇(やまたのをろち)(まよ)はされ
020(ひと)(すく)はむ(その)(ため)
021(かへつ)(ひと)()(くに)
022(そこ)(くに)へとおとしゆく
023(その)惨状(さんじやう)(あはれ)みて
024高天原(たかあまはら)()(かみ)
025(あら)はれ(たま)厳御霊(いづみたま)
026国治立(くにはるたち)大神(おほかみ)
027天上(てんじやう)地上(ちじやう)(わか)ちなく
028大御宝(おほみたから)(みたま)をば
029永遠無窮(ゑいゑんむきう)(すく)()
030慈愛(じあい)信仰(まこと)正道(まさみち)
031(みちび)恩頼(みたまのふゆ)をば
032(あた)へむものと()(よる)
033(こころ)(くば)らせ(たま)ふこそ
034()有難(ありがた)次第(しだい)なり
035常世彦神(とこよひこかみ)常世姫(とこよひめ)
036これ(また)悪魔(あくま)()せられて
037ウラルの(をしへ)建設(けんせつ)
038盤古神王(ばんこしんわう)(しゆ)(かみ)
039(あふ)いで世界(せかい)(ひら)()
040(その)(いきほ)ひの(すさま)じさ
041至仁(しじん)至愛(しあい)大神(おほかみ)
042いかでか(ゆる)(たま)はむや
043(かみ)御子(みこ)たる人草(ひとぐさ)
044身魂(みたま)(きよ)(うる)はしく
045(あら)(きよ)めて天国(てんごく)
046御苑(みその)(ひら)かせ(たま)はむと
047(いづ)御霊(みたま)神柱(かむばしら)
048(みづ)御霊(みたま)御柱(みはしら)
049(この)()(くだ)(たま)ひつつ
050いろいろ雑多(ざつた)変化(へんげ)して
051埴安彦(はにやすひこ)埴安姫(はにやすひめ)
052(かみ)(みこと)(あら)はれつ
053三五教(あななひけう)建設(けんせつ)
054黄金山(わうごんざん)()ふも(さら)
055ウブスナ(やま)万寿山(まんじゆざん)
056コーカス(ざん)霊鷲山(りやうしうざん)
057自凝島(おのころじま)(わた)りては
058(あや)聖地(せいち)天国(てんごく)
059姿(すがた)(うつ)(たま)ひつつ
060世人(よびと)(まこと)大道(おほみち)
061(すく)はせ(たま)ふぞ有難(ありがた)
062(みづ)御霊(みたま)とあれませる
063神素盞嗚(かむすさのを)大神(おほかみ)
064現幽神(げんいうしん)三界(さんかい)
065身魂(みたま)(のこ)らず(すく)はむと
066(たふと)御身(おんみ)()(くだ)
067千座(ちくら)置戸(おきど)()はせつつ
068(あめ)(した)をば(くま)もなく
069(ひと)姿(すがた)(あら)はれて
070沐雨櫛風(もくうしつぷう)氷雪(ひようせつ)
071(しの)ぎて(この)()(ねつ)となり
072(ひかり)ともなり(しほ)となり
073みのりの(はな)(あら)はれて
074(やみ)(まよ)へる諸々(もろもろ)
075身魂(みたま)(すく)(たま)ふこそ
076()にも(たふと)(かぎ)りなれ
077(かみ)(をしへ)宣伝使(せんでんし)
078治国別(はるくにわけ)一行(いつかう)
079(いづ)御言(みこと)(かうむ)りて
080(もと)御神(みかみ)(まつ)りたる
081斎苑(いそ)(やかた)(あと)にして
082荒風(あらかぜ)すさぶ荒野原(あれのはら)
083(けは)しき山坂(やまさか)乗越(のりこ)えて
084(ほこら)(もり)到着(たうちやく)
085玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)
086(おも)(がけ)なく出会(しゆつくわい)
087(ここ)二夜(ふたや)()かしつつ
088(わか)れて(ほど)()(おとうと)
089松公(まつこう)(その)()(めぐ)()
090驚喜(きやうき)(なみだ)(おさ)へつつ
091(また)もや(かみ)御宣示(ごせんじ)
092五人(ごにん)(とも)()きつれて
093河鹿峠(かじかたうげ)峻坂(しゆんぱん)
094()にも目出度(めでた)宣伝歌(せんでんか)
095(うた)ひてやうやう山口(やまぐち)
096老樹(らうじゆ)(しげ)れる(もり)かげに
097安全(あんぜん)無事(ぶじ)()きにけり
098あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
099(かみ)御霊(みたま)(さち)はひて
100治国別(はるくにわけ)一行(いつかう)
101(かみ)使命(しめい)(つつが)なく
102実行(じつかう)なして(かへ)(ごと)
103(かみ)御前(みまへ)(まを)すべく
104(まも)らせ(たま)へと瑞月(ずゐげつ)
105(あさひ)(ひかり)()(なが)
106竜宮館(りうぐうやかた)横臥(わうぐわ)して
107東枕(ひがしまくら)()()つる
108あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
109(たふと)(かみ)御恵(みめぐみ)
110(この)物語(ものがたり)遅滞(ちたい)なく
111(すす)ませ(たま)天地(あめつち)
112(もと)御祖(みおや)()れませる
113国治立(くにはるたち)大神(おほかみ)
114豊国姫(とよくにひめ)大御神(おほみかみ)
115神素盞嗚(かむすさのを)大神(おほかみ)
116御前(みまへ)(つつし)()ぎまつる。
117 治国別(はるくにわけ)一行(いつかう)老樹(らうじゆ)鬱蒼(うつさう)たる河鹿山(かじかやま)南麓(なんろく)山口(やまぐち)(もり)黄昏時(たそがれどき)(やうや)到着(たうちやく)し、118(ひる)(なほ)(くら)(この)(もり)一夜(いちや)()かす(こと)とはなりぬ。119(ここ)には(ふる)社殿(しやでん)(あと)礎石(そせき)(ばか)(のこ)つてゐる。120(むかし)山神(やまかみ)(ほこら)()つて、121大山祇神(おほやまづみのかみ)(まつ)られてあつた。122自然(しぜん)風雨(ふうう)()らされ荒廃(くわうはい)(まか)され、123乞食(こじき)()()(ため)祝融子(しゆくゆうし)(わざはひ)にかかりしまま、124再建(さいこん)するの機会(きくわい)もなく、125(また)熱心(ねつしん)なる信仰者(しんかうしや)もなく、126(あは)()かなき残骸(ざんがい)(とど)めてゐたのである。127それ(ゆゑ)(この)(もり)何神(なにがみ)(まつ)られありしやを()(もの)(ほと)ンどなかつた。128(しか)(なが)(この)(もり)相当(さうたう)(ひろ)(あし)()()れた(もの)はない。129もし(あやま)つて森林(しんりん)(ふか)(すす)()りし(もの)は、130(ふたた)(かへ)()ることなきを(もつ)て、131一名(いちめい)()(もり)とも(とな)へてゐた。132(なん)でも巨大(きよだい)なる(へび)(ひそ)()りて、133(ひと)()むとさへ(とな)へられ人々(ひとびと)(おそ)れられてゐた。
134 河鹿峠(かじかたうげ)(ほこら)(もり)は、135実際(じつさい)大自在天(だいじさいてん)(まつ)つたものであるが、136いつとはなしに山神(やまかみ)(ほこら)(とな)へらるるやうになつた。137それは(この)山口(やまぐち)(もり)(かみ)混同(こんどう)されて(しま)つたのである。138すべて(ふる)神社(じんじや)祭神(さいじん)不明(ふめい)になるのは、139右様(みぎやう)理由(りいう)()るものが(はなは)(おほ)いやうである。
140 万公(まんこう)(はな)をつままれても(わか)らぬ(やう)(くら)さに、141(そら)打仰(うちあふ)ぎ、142(こづゑ)をすかして(ほし)半片(はんぺん)だも()えざるやと、143憧憬(あこがれ)(こころ)(もつ)て、144上方(じやうはう)(なが)めて()る。
145(なん)とマア(くら)いと()つてもこれ(ぐらゐ)(くら)(もり)はありませぬなア。146(つき)(ほし)太陽(たいやう)も、147(ひと)つも(のこ)らず、148大蛇(だいじや)(やう)()ンで(しま)つたと()えますワイ。149此奴(こいつ)山口(やまぐち)(もり)といふから、150(やま)(くらゐ)()むのは(なん)でもないと()える。151(てん)(ほし)さへ一個(いつこ)(のこ)らず()ンで(しま)うといふ(あや)しい(もり)だからなア。152オイ、153晴公(はるこう)154()をつけないと、155(この)(もり)(やつ)156俺達(おれたち)身体(からだ)一緒(いつしよ)()みよるか()れぬぞ。157万公(まんこう)()()けるぞよ』
158『ナアニ、159(くも)つてゐるのだよ。160やがて(この)(はる)さまがお這入(はい)りになつたのだから、161すぐに(そら)()るるのは受合(うけあ)ひだ』
162そら(なに)()ふ。163何程(なにほど)()れたつて、164(この)密樹(みつじゆ)(かげ)をすかして、165如何(どう)して人間(にんげん)()で、166(てん)(ほし)()えるものかい』
167『ナアニ松公(まつこう)さま、168心配(しんぱい)御無用(ごむよう)だよ。169晴公(はるこう)生言霊(いくことたま)神力(しんりき)()りて、170大蛇(をろち)悪魔(あくま)千里(せんり)(そと)(しりぞ)け、171天津御空(あまつみそら)水晶(すゐしやう)(ごと)()らして御覧(ごらん)()れる、172さうすればお(まへ)(うたがひ)()らすだろ』
173『お(まへ)言霊(ことたま)(あや)しいものだ。174先生(せんせい)言霊(ことたま)はすぐに神力(しんりき)(あら)はれるが晴公(はるこう)言霊(ことたま)()つたら、175ダミ(ごゑ)皺枯(しわが)(ごゑ)176()れる(どころ)俺達(おれたち)(こころ)(まで)陰欝(いんうつ)になり、177(みみ)(いた)くつて、178根底(ねそこ)(くに)()ちるやうな気分(きぶん)がするよ、179この万公(まんこう)さまにはよ』
180『ナアニ、181先生(せんせい)言霊(ことたま)だつて、182晴公(はるこう)さまの言霊(ことたま)だつて、183言霊(ことたま)(ちがひ)があるか、184信仰(しんかう)(ふる)(あたら)しの区別(くべつ)がないと、185(かみ)さまは仰有(おつしや)るぢやないか』
186『それなら(ひと)言霊(ことたま)(もつ)て、187(まん)よく(この)(やみ)をチツとでも()かくしてみたらどうだ、188それが現実(げんじつ)証拠(しようこ)だから、189それ()(うへ)万公(まんこう)さまも満足(まんぞく)するからナ』
190先生(せんせい)がアオウエイと仰有(おつしや)言葉(ことば)も、191晴公(はるこう)さまのアオウエイと()言葉(ことば)(べつ)(ちが)ひはないぢやないか、192言霊(ことたま)といふものは円満清朗(ゑんまんせいろう)スラスラと(らく)()さへすれば、193天地(てんち)神明(しんめい)感動(かんどう)(あそ)ばすのだ、194俺達(おれたち)百遍(ひやつぺん)(くらゐ)言霊(ことたま)繰返(くりかへ)してもチツとも(くる)しうないが、195かう()ふと先生(せんせい)にお目玉(めだま)頂戴(ちやうだい)するか()らぬが、196(この)(あひだ)先生(せんせい)がアオウエイの言霊(ことたま)発射(はつしや)された(とき)197ズツポリと(あせ)をかき、198半巾(はんけち)(もつ)てソツと(かほ)()いてゐらつしやつたぞ。199(とし)()るとヤツパリ(はら)(ちから)がないと()えるワイ。200なア先生(せんせい)201さうでしたねエ』
202『ウン、203(おれ)(わか)(とき)や、204言霊(ことたま)百遍(ひやつぺん)千遍(せんべん)()つた(ところ)で、205チツともエライとも(くる)しいとも(おも)はなかつたが、206(この)(ごろ)はお(まへ)()(とほ)(とし)(せい)か、207天津祝詞(あまつのりと)一回(いつくわい)奏上(そうじやう)しても、208身体中(からだぢう)厳寒(げんかん)()でもビシヨぬれになるのだ。209(しか)(なが)ら、210(わか)(とき)千遍(せんべん)よりも(いま)一遍(いつぺん)(はう)効能(かうのう)があるのだから、211不思議(ふしぎ)だよ』
212『オイ、213晴公(はるこう)214(まへ)言霊(ことたま)(やみ)鉄砲(てつぽう)だ。215(まと)方向(はうかう)()らずに、216安玉(やすだま)乱射(らんしや)してゐるのだらう。217一寸(ちよつと)(すず)(さう)浪花節(なにはぶし)のやうな(こゑ)()しよるが、218()つから()いたことはないぢやないか、219きくといふのは俺達(おれたち)(みみ)(だけ)だ。220チツトも言霊(ことたま)功能(こうのう)(あら)はれて()ぬのだから、221(なん)()つても、222ヤツパリ()()武者(むしや)()()武者(むしや)だよアツハヽヽ』
223 晴公(はるこう)躍気(やくき)となり、224(すこ)しく鼻息(はないき)(あら)くし(なが)ら、
225『コレヤ万州(まんしう)226(あま)馬鹿(ばか)にするない。227(ひと)()かけによらぬ(もの)だ。228どンな隠芸(かくしげい)があるか(わか)つたものぢやないぞ。229()()(ひと)言霊(ことたま)神力(しんりき)(あら)はして、230万公(まんこう)(やつ)万々々(まんまんまん)驚異(きやうい)歎声(たんせい)連発(れんぱつ)さしてやらう。231捻鉢巻(ねぢはちまき)をして(あたま)のわれぬやうに、232(へそ)宿替(やどがへ)をせぬやうに、233腹帯(はらおび)をしつかりしめて()れ。234四十八珊(しじふはちサンチ)巨砲(きよはう)打出(うちだ)したやうな言霊(ことたま)だから、235聴音器(ちやうおんき)破損(はそん)せぬやうに用意(ようい)をしておけよ。236サア、237いよいよ言霊(ことたま)発射(はつしや)筒開(つつびら)きだ。238(いち)()()ン』
239()(なが)ら、240臍下丹田(せいかたんでん)(いき)をつめ、241左右(さいう)()で、242(おび)のあたりをグツと(にぎ)り、243身体(からだ)直立(ちよくりつ)になし、
244烏羽玉(うばたま)(やみ)()(はら)(われ)なるぞ
245御空(みそら)()らせ天津神(あまつかみ)たち。
246ウ…………ン』
247『アハヽヽヽ。248(くら)がりで雪隠(せんち)()つた(やう)按配式(あんばいしき)だ、249(なん)だウンウンと、250きばり(ぐそ)をたれるやうな、251蛮声(ばんせい)をこき()しよつて、252チーツとも()かくならぬぢやないか。253万公(まんこう)さまの()にはだんだん暗黒(あんこく)()()して()(やう)だよ』
254(てん)神様(かみさま)にも準備(じゆんび)がある。255(いま)いうて(いま)といふ(こと)があるかい。256()かくなる(まへ)には一旦(いつたん)(くら)くなるものだ、257光明(くわうみやう)(まへ)暗黒(あんこく)だ。258ウラル(けう)ぢやないが……一寸先(いつすんさき)暗夜(やみよ)259(やみ)(あと)には(つき)()るのだからマア二時(ふたとき)(ばか)()つてゐよ、260さうすれば(おれ)言霊(ことたま)(つき)がパツと東天(とうてん)から(かがや)いて()るワ、261それを証拠(しようこ)(うたがひ)()らすのだよ』
262『アハヽヽ今夜(こんや)十八日(じふはちにち)263()(どき)になれば(つき)(あが)るのはきまつてゐるワイ。264貴様(きさま)()(ぐさ)(はる)になつたら(はな)()かしてやろと()ふやうなものだ。265サツパリ言霊戦(ことたません)零敗(ゼロはい)だ。266アハヽヽヽヽ、267さすがの万公(まんこう)さまも(あき)(かへ)るよ』
268貴様(きさま)(まぜ)(かへ)すものだから、269晴公(はるこう)(おも)つた(そら)段々(だんだん)(くも)つて()る。270余程(よほど)神様(かみさま)御機嫌(ごきげん)(そこ)ねたとみえるワイ。271コレ()ろ、272(おれ)言霊(ことたま)(ぎやく)()いていよいよ益々(ますます)(くら)くなつて()た、273(えら)いものだろう、274()(かく)どちらなりと変化(へんくわ)さへあれば言霊(ことたま)()いた(しるし)だよ』
275先生(せんせい)276()うなつちやたまらぬぢやありませぬか、277どうぞ貴郎(あなた)言霊(ことたま)面影(おもかげ)(ぐらゐ)()えるやうにして(くだ)さいな。278(くら)くなつた(ばか)りか、279(なん)となく陰鬱(いんうつ)()(ただよ)ひ、280鬼哭愁々(きこくしうしう)墓場(はかば)(ごと)(かん)がするぢやありませぬか』
281『さうだなア。282(あま)言霊(ことたま)()()ぎたと()える。283そンなら(わたし)(ひと)神様(かみさま)(ねが)つて()やうかな』
284()ひつつ(うやうや)しく拍手(はくしゆ)をなし、285臍下丹田(さいかたんでん)水火(いき)をつめ、286無我(むが)無心(むしん)(きやう)()つて、287音吐朗々(おんとらうらう)天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)(をは)つて、
288面影(おもかげ)見分(みわ)けかねたる(やみ)(もり)
289()らさせ(たま)天地(あめつち)(かみ)
290(うた)()はるや、291真黒(まつくろ)なる(やみ)(とばり)はうすらいで朧月夜(おぼろづきよ)(ごと)()かりが(ただよ)ふた。292治国別(はるくにわけ)(ふたた)神言(かみごと)奏上(そうじやう)し、293(わが)言霊(ことたま)神力(しんりき)言下(げんか)(あら)はれし(こと)(かみ)(むか)つて感謝(かんしや)した。
294(なん)とマア黒白(こくびやく)(ちがひ)といふのは(この)(こと)だなア。295先生(せんせい)296エヽ(かみ)さまの聖言(せいげん)に、297(はじめ)(ことば)あり、298(ことば)(かみ)(なり)299(かみ)(ことば)(とも)にあり、300(よろづ)(もの)(これ)()つて(つく)らる云々(うんぬん)()ふことがありましたなア。301(じつ)ことばといふものは不可思議力(ふかしぎりよく)()つたものですなア』
302『ウン、303(ことば)万物(ばんぶつ)根元(こんげん)だ。304造物主(ざうぶつしゆ)だよ』
305(しか)(なが)先生(せんせい)306言葉(ことば)万物(ばんぶつ)出来(でき)るのならば、307貴方(あなた)(いま)(ここ)で、308人間(にんげん)一人(ひとり)(うま)れよと仰有(おつしや)つたら、309(ここ)(あら)はれ(さう)なものですなア。310それが(あら)はれないことを(おも)へば、311()うも言葉(ことば)正体(しやうたい)万公(まんこう)には()しかねます。312詳細(しやうさい)説明(せつめい)(うけたま)はりたいものですなア』
313 治国別(はるくにわけ)(うた)(もつ)(これ)(こた)へける。
314高天原(たかあまはら)天国(てんごく)
315()天人(てんにん)(ひと)(ごと)
316智性(ちせい)意志(いし)とを(みな)(いう)
317智性的(ちせいてき)生涯(しやうがい)(つく)()
318ものは天界(てんかい)(ひかり)なり
319そはこの(ひかり)神真(しんしん)
320(うち)より()づる神智(しんち)ぞや
321その意志的(いしてき)生涯(しやうがい)(つく)()
322ものは天界(てんかい)(ねつ)()
323そもこの(ねつ)(かみ)(ぜん)
324これより神愛(しんあい)(いづ)(なり)
325
326()天人(てんにん)生命(せいめい)
327(かみ)(ぜん)なる(ねつ)よりす
328生命(いのち)(ねつ)より()ることは
329(ねつ)なきものは生命(せいめい)
330(ほろ)ぶを()ても(あきら)けし
331無愛(むあい)(しん)無善真(むぜんしん)
332これ(また)生命(せいめい)(ほろ)ぶべし
333(しん)信真(しんしん)(ひかり)にて
334(ぜん)愛善(あいぜん)(ねつ)ぞかし
335これ()事物(じぶつ)神界(しんかい)
336(ねつ)(ひか)りに相応(さうおう)する
337一定不変(いつていふへん)(ちから)なり
338地上(ちじやう)(まも)(ねつ)または
339(ひかり)()れば明瞭(めいれう)
340これ()道理(だうり)(さと)()
341世間(せけん)(ねつ)(ひかり)()
342地上(ちじやう)万物(ばんぶつ)啓発(けいはつ)
343(のこ)(くま)()成育(せいいく)
344(ねつ)(くわう)とが相和(あひわ)すは
345春夏(しゆんか)両期(りやうき)()るものぞ
346(ねつ)なき(ひかり)万物(ばんぶつ)
347活動(くわつどう)せしむることを()
348(かへつ)死滅(しめつ)(いた)らしむ
349冬期(とうき)(ねつ)(くわう)との和合(わがふ)なく
350(ひかり)のみにて(ねつ)はなし
351高天原(たかあまはら)天界(てんかい)
352楽園(らくゑん)なりと(とな)ふるは
353熱光(ねつくわう)相応(さうおう)あればなり
354(しん)(ぜん)とが相合(あひがつ)
355(しん)(あい)との(がつ)するは
356地上(ちじやう)春期(しゆんき)(あた)るとき
357光熱(くわうねつ)和合(わがふ)する(ごと)
358
359天地(てんち)太初(はじめ)(ことば)あり
360(ことば)(かみ)(とも)にあり
361(ことば)(すなは)(かみ)なるぞ
362万物(ばんぶつ)これにて(つく)らるる
363(つく)られたるもの(いつ)として
364(これ)()らずして(つく)られし
365ものは(すこ)しもあらじかし
366(これ)には(きよ)生命(いのち)あり
367生命(いのち)(ひと)(ひかり)なり
368かれ()()まし()(かれ)
369(まつた)(つく)()げられぬ
370(けだ)(ことば)肉体(にくたい)
371なりて吾曹(われら)(あひ)宿(やど)
372(われ)その光栄(くわうえい)()たりてふ
373聖者(せいじや)(ことば)()(かみ)
374(ちから)意味(いみ)するものぞかし
375如何(いかん)となればそは(ことば)
376肉体(にくたい)となれりと()ふに()
377されど(ことば)殊更(ことさら)
378(なに)(あら)はすものなるか
379()るもの(さら)()かるべし
380これより(すす)むで亀彦(かめひこ)
381いと(こま)やかに説示(せつじ)せむ
382(ことば)といふは聖言(せいげん)
383聖言(せいげん)(すなは)神真(しんしん)
384この神真(しんしん)()(かみ)
385(そん)(たま)へば主神(すしん)より
386(あら)はれ(きた)(ひかり)なり
387(ひかり)主神(すしん)神真(しんしん)
388高天原(たかあまはら)にて一切(いつさい)
389(ちから)(たも)つは神真(しんしん)
390神真(しんしん)なくば(ちから)()
391(ゆゑ)一切(いつさい)天人(てんにん)
392()びて(ちから)(たた)ふなり
393()天人(てんにん)神力(しんりき)
394所受者(しよじゆしや)なるのみならずして
395神力(ちから)(をさ)むべき(うつは)なり
396如上(によじやう)(ごと)(くわん)ずれば
397天人(てんにん)(すなは)(ちから)なり
398(この)神力(しんりき)(たも)(ゆゑ)
399地獄界(ぢごくかい)まで制裁(せいさい)
400それに反抗(はんかう)するものを
401(まつた)制禦(せいぎよ)()らる(なり)
402たとひ数万(すまん)叛敵(はんてき)
403(あら)はれ(きた)(こと)あるも
404高天原(たかあまはら)神光(しんくわう)
405(たた)へまつれる神真(しんしん)
406かがやき(きた)一道(いちだう)
407光明(くわうみやう)()ひしその(とき)
408(ただち)戦慄(せんりつ)するものぞ
409以上(いじやう)(ごと)天人(てんにん)
410天人(てんにん)たるは神真(しんしん)
411(きよ)けく摂受(せつじゆ)()(ゆゑ)
412全天界(ぜんてんかい)根元(こんげん)
413組織(そしき)するものは神真(しんしん)
414(ひかり)(けつ)して(ほか)ならず
415そは天界(てんかい)組織(そしき)する
416ものは天人(てんにん)なればなり
417
418神真中(しんしんちう)()(ごと)
419偉大(ゐだい)無限(むげん)神力(しんりき)
420(ひそ)()るとは現界(げんかい)
421真理(しんり)(もつ)(ただ)思想(しさう)
422(また)言語(げんご)(ほか)なしと
423(おも)学者(がくしや)中々(なかなか)
424(しん)(あた)はぬ(ところ)なり
425思想(しさう)言語(げんご)自身(じしん)にて
426(ちから)(いう)するものならず
427主神(すしん)(めい)(したが)ひて
428活動(くわつどう)する(とき)(はじ)めてぞ
429(ちから)(しやう)ずるものとなす
430されど神真(しんしん)はその(うち)
431(おのづか)らなる(ちから)ありて
432天界(てんかい)こそは(つく)られぬ
433地上(ちじやう)世界(せかい)もその(うち)
434万物(ばんぶつ)(あは)せて(ことごと)
435(これ)にて(つく)られたるものぞ
436()くも(たふと)神力(しんりき)
437神真(しんしん)(うち)にあることは
438二個(ふたつ)(ここ)比証(ひしよう)あり
439(すなは)人間(にんげん)にある(ぜん)
440(しん)との(ちから)その(つぎ)
441世間(せけん)よりする太陽(たいやう)
442(ひかり)(ねつ)との(ちから)にて
443(かみ)稜威(みいづ)(あきら)かに
444(さと)()らるるものぞかし
445アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
446(かみ)のまにまに(こた)へおく』
447『イヤどうも有難(ありがた)御座(ござ)いました。448万公(まんこう)マンマン満足(まんぞく)(いた)しました』
449万公(まんこう)450(まへ)451本当(ほんたう)(わし)()ふことが(わか)つたのか』
452『マンマン、453半解(はんかい)(くらゐ)なものですなア。454(しか)(なが)半開(はんかい)(はな)はキツと(まんかい)します。455(あた)ふるに時間(じかん)(もつ)てして(くだ)さい。456万公(まんこう)了解(れうかい)した(とき)が、457(すなは)(はな)(まんかい)ですからなア。458モウ(すこ)し、459(こま)かく分解的(ぶんかいてき)仰有(おつしや)つて(もら)へますまいかナ』
460(この)(こと)(ほぼ)了解(れうかい)がついた(うへ)で、461(また)(をしへ)ることにしよう。462(この)解決(かいけつ)をお前達(まへたち)兼題(けんだい)としておくから(つぎ)(きき)たくば、463(この)(うた)繰返(くりかへ)繰返(くりかへ)霊魂(れいこん)()()ますが()い、464読書(どくしよ)百遍(ひやくぺん)()(おのづか)(つう)ずと()ふからな、465(あま)一時(いちじ)()(あた)へると霊魂(れいこん)食傷(しよくしやう)し、466腹痛(ふくつう)下痢(げり)(おこ)しちや、467(おれ)厄介(やくかい)だから、468モウチツとといふ(ところ)()めておかう。469(はら)一杯(いつぱい)(あた)へては、470折角(せつかく)御馳走(ごちそう)御馳走(ごちそう)にならぬからなア。471アハヽヽヽ』
472『サア、473一同(いちどう)方々(かたがた)474万公(まんこう)導師(だうし)(これ)から天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)(いた)しませう』
475(その)(つぎ)天地(あめつち)(かみ)476(その)(つぎ)神言(かみごと)奏上(そうじやう)といふ段取(だんどり)だな、477オイ万公(まんこう)478(ひと)真似(まね)ならこの晴公(はるこう)さまでも出来(でき)るよ。479ウツフヽヽヽ』
480大正一一・一二・八 旧一〇・二〇 松村真澄録)
481(昭和九・一二・二七 王仁校正)