霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 松風(まつかぜ)〔一一九一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第45巻 舎身活躍 申の巻 篇:第1篇 小北の特使 よみ:こぎたのとくし
章:第1章 第45巻 よみ:まつかぜ 通し章番号:1191
口述日:1922(大正11)年12月11日(旧10月23日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年9月12日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
松彦一行は小北山の神館に暇乞いをなし、急坂をくだって一本橋のたもとまで帰ってくると、後ろの方からお寅婆さんが走ってきて呼び止めた。
蠑螈別の教主自ら、松彦にお神酒を献上してウラナイ教の教理を一通り聞いてもらいたいからといって、追いかけてきたのだという。
松彦は自分は下戸であり、またウラナイ教の教理もほぼ見当がついているからと断った。お寅は、蠑螈別が言うには松彦は因縁のある身霊・ユラリ彦、またの名を末代日の王天の大神であり、取り逃がしては神政成就が遅くなるのだという。
お寅はバラモン軍から逃げてきたと言ったが、実際には蠑螈別の腹心となって一本橋で母娘ともども通る人をウラナイ教に勧誘する役目を担っているのだという。
万公は、神名を与えて人を取り込もうとするウラナイ教のやり方を茶化すが、お寅に昔のことを蒸し返されて口論になってしまう。お寅は五三公にも神名を与えて取り込もうとし、しきりに逗留を勧めた。
松彦は何を思ったかユラリ彦となってお世話になろうと言い出した。お寅は、大広木正宗の肉宮である蠑螈別と、義理天上の肉宮である魔我彦が待っていると喜んだ。
松彦は、自分の神格の方が大広木正宗と義理天上よりも上ではないかとお寅に確認した。そして、神格が上の自分をなぜ大広木正宗と義理天上が迎えに来ないのかと疑問を呈し、礼儀知らずの神だから行くのはやめようと言い出した。
お寅はあわてて、時世時節だからと松彦を引き留めた。自分が教主になるのか、と問うた松彦に対し、お寅はそれは大広木正宗との相談の結果だと濁し、自分には権能がないからなおさら引きずっていって大広木正宗に引き合わせなければならないと食いついた。
松彦は大変な迷惑だが仕方がないと行くことにし、万公はその様子を笑い飛ばした。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4501
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第8輯 255頁 修補版: 校定版:7頁 普及版:3頁 初版: ページ備考:
001()(やま)
002(にしき)(そめ)なす(あき)(かぜ)
003(ふゆ)(はじ)めとなり()てて
004(こがらし)さそふ村時雨(むらしぐれ)
005木々(きぎ)()()無残(むざん)にも
006()りてはかなき小北山(こぎたやま)
007(あさ)(ゆふ)なに信徒(まめひと)
008(あせ)をば(しぼ)(こゑ)からし
009()言霊(ことたま)(なん)となく
010(にご)りはてたる()(さま)
011曝露(ばくろ)なしたる神館(かむやかた)
012(まよ)ひに(まよ)盲人(めくらびと)
013(こころ)(つんぼ)()(つど)
014あらぬ(をしへ)歓喜(くわんき)して
015天国(てんごく)浄土(じやうど)(きた)さむと
016もがきあせれば曲津見(まがつみ)
017(とき)得顔(えがほ)跳梁(てうりやう)
018ウラナイ(けう)主管(しゆくわん)する
019蠑螈別(いもりわけ)身体(からたま)
020曲神(まがみ)()くふ宿(やど)となし
021(よる)(ひる)との(わか)ちなく
022(こころ)をとろかすどぶ(ざけ)
023(した)ももつれて(こと)()
024あやちもつかぬ御託宣(ごたくせん)
025(こころ)(まが)つた魔我彦(まがひこ)
026猊然(こまいぬぜん)(そば)()
027(なん)ぢやかんぢやと機嫌(きげん)とり
028眉毛(まゆげ)をよまれ尻毛(しりげ)をば
029()かれ(なが)らも村肝(むらきも)
030(こころ)(たま)(みが)きしと
031(まよ)()つたる(まなこ)より
032婆嬶(ばばかか)(ども)()(つど)
033支離(しり)滅裂(めつれつ)神教(しんけう)
034(まこと)しやかに()きたてる
035(わけ)(わか)らぬ迷信者(めいしんじや)
036(かはや)(はへ)(つど)(ごと)
037(くさ)(にほ)ひをかぎつけて
038沈香(ちんかう)ハイコとかしづきて
039麝香(じやこう)(やう)(よろこ)びつ
040()のよな教理(けうり)珍重(ちんちよう)
041(しこ)魔風(まかぜ)四方八方(よもやも)
042()(おく)るこそ忌々(ゆゆ)しけれ
043(まなこ)()えぬ文助(ぶんすけ)
044大門(おほもん)神社(じんしや)受付(うけつけ)
045(しろ)装束(しやうぞく)白袴(しろばかま)
046白目(しろめ)をギロギロ()()して
047苦労(くらう)する墨硯(すみすずり)(うみ)
048(こころ)(うつ)(ふで)(さき)
049(まつ)神代(かみよ)瑞兆(ずゐてう)
050千歳(ちとせ)老松(らうしよう)蜿々(えんえん)
051からみかかりし黒蛇(くろくちな)
052背筋(せすぢ)(はら)との(わかち)なく
053(ただ)一心(いつしん)(かた)まりし
054一本角(いつぽんづの)御神体(ごしんたい)
055(しき)りに(くび)()(なが)
056(あさ)から(ばん)まで()(とほ)
057迷信(めいしん)(ふか)婆嬶(ばばかか)
058(あた)随喜(ずいき)(なみだ)をば
059こぼさせ(はな)(すす)らせつ
060掛地(かけぢ)(がく)仕立上(したてあ)
061拍手(かしはで)うつて叮嚀(ていねい)
062(まつ)らせ()るぞ面白(おもしろ)
063それのみならぬ神様(かみさま)
064御供(ごく)(かは)りと()(なが)
065甘菜辛菜(あまなからな)墨絵(すみゑ)をば
066はそば はそばに(ふで)()
067(あや)しき(をしへ)カブラれた
068(その)(しるし)ではなからうが
069蕪大根(かぶらだいこ)のまづい()
070(かしら)(とも)()きつける
071()から()つから言霊(ことたま)
072ゆかぬ小北(こぎた)(やかた)には
073(うへ)から(した)まで脱線(だつせん)
074(めくら)(つんぼ)誤神業(ごしんげふ)
075()つる(けぶり)烏羽玉(うばたま)
076墨絵(すみゑ)にかいた(りよう)(ごと)
077御空(みそら)()してくねくねと
078宙空(ちうくう)(まよ)(ひと)(むね)
079()るもいぶせき次第(しだい)(なり)
080松彦(まつひこ)万公(まんこう)五三公(いそこう)
081アク、タク、テクの三人(さんにん)
082ブツブツ小言(こごと)()(なが)
083義理(ぎり)一片(いつぺん)暇乞(いとまごひ)
084不平(ふへい)たらたら(くだ)(ざか)
085(やかた)をあとに(かへ)()
086河鹿川原(かじかがはら)にかけ(わた)
087一本橋(いつぽんばし)(たもと)まで
088スタスタ(きた)(をり)もあれ
089はるか(うしろ)(さか)()
090皺枯(しわが)(ごゑ)張上(はりあ)げて
091十曜(とえう)(もん)(しる)したる
092(あふぎ)(ひら)いてさし(まね)
093オーイオーイと(こゑ)(かぎ)
094熊谷(くまがい)もどきに(よび)とめる
095(あや)しみ一行(いつかう)立止(たちど)まり
096あと振返(ふりかへ)(なが)むれば
097(はし)(たもと)出会(でつくは)した
098(とら)()さまがスタスタと
099()()(ごと)坂路(さかみち)
100(かみ)ふり(みだ)(くだ)()
101只事(ただごと)ならじと一行(いつかう)
102(はし)(たもと)(こし)おろし
103(いき)(やす)めて()ちゐたる
104あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
105御霊(みたま)(さちは)ひましまして
106小北(こぎた)(やま)(わだか)まる
107八十(やそ)曲津(まがつ)醜司(しこつかさ)
108真理(しんり)(みだ)()(けが)
109(その)実状(じつじやう)(こま)やかに
110()れなく()ちなく委曲(まつぶさ)
111()べさせ(たま)へと瑞月(ずゐげつ)
112神素盞嗚(かむすさのを)大神(おほかみ)
113御前(みまへ)(かしこ)()ぎまつる。
114 松彦(まつひこ)一行(いつかう)は、115小北山(こぎたやま)神館(かむやかた)暇乞(いとまごひ)をなし、116急坂(きふはん)(くだ)りて、117一本橋(いつぽんばし)(たもと)(まで)(かへ)つて()ると、118(うしろ)(はう)からオイオイと(よび)とめる(もの)がある。119面白(おもしろ)くないとは(おも)(ども)120(いづ)れ、121あの(いきほひ)(はし)つて()ればどつかで()ひつかれるに(ちがひ)ない、122どんな(こと)をいふか参考(さんかう)(ため)123()いても万更(まんざら)(そん)にはなるまいと、124ここに(こし)(おろ)し、125(みの)()いて(しば)()(こと)とした。126(あわた)だしく(はし)つて()たのは以前(いぜん)のお寅婆(とらばあ)さまであつた。127寅婆(とらばあ)さまはハーハースースーと(いき)(はづ)ませ(なが)ら、
128(とら)『モシ一寸(ちよつと)()つて(くだ)さい。129(たづ)(いた)したい(こと)もあり、130()いて(もら)ひたい(こと)もありますから』
131松彦(まつひこ)(べつ)(わたし)としてはモウあれ(だけ)()けば沢山(たくさん)(ござ)いますから、132()きたくもありませぬ。133(また)(たの)まれるべき(たね)もありませぬが、134(あま)(えら)(いきほひ)で、135オイオイとお(よび)になつたものだから、136素知(そし)らぬ(かほ)してゆくのも不人情(ふにんじやう)だと(おも)ひ、137ここで一寸(ちよつと)()(まを)して()りました』
138(とら)(まこと)にお呼止(よびと)(まを)して()みませぬ。139(じつ)蠑螈別(いもりわけ)教主様(けうしゆさま)から、140折角(せつかく)神様(かみさま)御縁(ごえん)小北山(こぎたやま)参拝(さんぱい)して(くだ)さつたのだから、141神酒(みき)一杯(いつぱい)献上(けんじやう)がしたい。142そしてウラナイ(けう)教理(けうり)一通(ひととほ)()いて(もら)ひたいから、143(とら)144(まへ)御苦労(ごくらう)だが、145一度(いちど)此方(こちら)()(くだ)さるやうに(ねが)つて()いと、146(やかま)しう仰有(おつしや)るので()つかけて(まゐ)りました。147どうぞ()(くだ)さいませ。148御迷惑(ごめいわく)でせうが、149(けつ)して貴方(あなた)のお(ため)(わる)いやうなこと(まを)しませぬから……』
150松彦(まつひこ)折角(せつかく)(なが)らお神酒(みき)は、151(わたし)下戸(げこ)(ござ)いますから、152(ことわ)りを(まを)します。153(また)教理(けうり)(ほぼ)見当(けんたう)がついて()りますから、154これで御免(ごめん)(かうむ)りませう』
155(とら)『そんな(こと)仰有(おつしや)らずに、156何卒(どうぞ)一足(ひとあし)157御苦労(ごくらう)ですが引返(ひきかへ)して(くだ)さいませな。158せめて貴方(あなた)(だけ)なりと御苦労(ごくらう)になれば結構(けつこう)(ござ)います。159貴方(あなた)蠑螈別(いもりわけ)教主(けうしゆ)仰有(おつしや)るには、160因縁(いんねん)のあるお(かた)だから、161あの(かた)取逃(とりに)がしては神政(しんせい)成就(じやうじゆ)(おそ)くなるから……と仰有(おつしや)りました。162貴方(あなた)のお(きき)(とほ)り、163小北山(こぎたやま)山頂(さんちやう)(いし)宮様(みやさま)三社(さんしや)(まつ)つて(ござ)いませう。164そして(みぎ)のお宮様(みやさま)にはユラリ彦命(ひこのみこと)(さま)165(また)御名(みな)末代日(まつだいひ)王天(わうてん)大神様(おほかみさま)(まを)します。166貴方(あなた)松彦(まつひこ)(さま)()つて、167(まつ)因縁(いんねん)のあるお(かた)168(その)身魂(みたま)生宮様(いきみやさま)(ござ)いますからどしてもこしても()(いただ)かねばなりませぬ』
169松彦(まつひこ)貴方(あなた)最前(さいぜん)170バラモンの軍人(ぐんじん)浮木(うきき)(むら)(あら)すに()つて、171ここへ()げて()たと仰有(おつしや)つたが、172様子(やうす)(かんが)へて()れば、173中々(なかなか)信者(しんじや)(どころ)でない、174蠑螈別(いもりわけ)さまの大切(たいせつ)なお脇立(わきだち)(やう)(かん)じが(いた)しますが、175(ちが)ひますかな』
176(とら)流石(さすが)貴方(あなた)(えら)いお(かた)だ、177(じつ)(わたし)(みたま)きつく(ひめ)(まを)しまして、178蠑螈別(いもりわけ)(さま)には大変(たいへん)御厄介(ごやくかい)(あづか)つてゐます。179何時(いつ)信者(しんじや)だと(まを)して、180一本橋(いつぽんばし)(つめ)出張(しゆつちやう)往来(ゆきき)人様(ひとさま)をウラナイ(けう)引張(ひつぱ)(やく)(つと)めて()ります。181ウラナイ(けう)宣伝使(せんでんし)(ござ)いますよ』
182松彦(まつひこ)きつく(ひめ)(なに)(ぞん)じませぬが、183随分(ずゐぶん)キツク御活動(ごくわつどう)をなさるのですな』
184(とら)『ハイ(わたし)(みたま)因縁(いんねん)性来(しやうらい)()つて御用(ごよう)をせなくちやならぬのだと、185蠑螈別(いもりわけ)さまが仰有(おつしや)いましたので、186母子(おやこ)一生懸命(いつしやうけんめい)になつて、187御用(ごよう)(いた)して()ります。188(わたし)(むすめ)地上姫(ちじやうひめ)生宮(いきみや)(ござ)います。189貴方(あなた)末代日(まつだいひ)王天(わうてん)大神様(おほかみさま)だから、190是非(ぜひ)(とも)小北山(こぎたやま)御用(ごよう)をして(いただ)かねばなりませぬ』
191松彦(まつひこ)『ハハハー、192わしの(やう)なガラクタ人間(にんげん)でも、193(また)(ひろ)うてくれる神様(かみさま)があるのかなア』
194万公(まんこう)『モシモシ松彦(まつひこ)さま、195そんな(こと)()くものぢやありませぬ、196サア(まゐ)りませう。197ユラリ(ひこ)なんて、198馬鹿(ばか)にしとるぢやありませぬか。199(なん)貴方(あなた)がユラユラしてると()つても、200ユラリ(ひこ)では、201(あま)有難(ありがた)うないぢやありませぬか』
202(とら)『コリヤ万公(まんこう)203(なに)をツベコベと横槍(よこやり)()れるのだ、204泥棒(どろぼう)()が』
205万公(まんこう)『コリヤ()しからぬ、206(わたし)がいつ泥棒(どろばう)(いた)しましたか』
207(とら)『イツヒヽヽヽ()うマア白々(しらじら)しい、208そんな(こと)()ふぢやい。209(まへ)娘舎弟(むすめしやてい)婆舎弟(ばばしやてい)だ』
210万公(まんこう)舎弟(しやてい)といへば(おとうと)(こと)ぢやないか、211(おとうと)()うしたと()ふのだい』
212(とら)『バカだなア、213舎弟(しやてい)といふ(こと)泥棒(どろばう)といふ(こと)だ、214しやてもしやても合点(がつてん)(わる)娘泥棒(むすめどろばう)だな』
215万公(まんこう)『アハヽヽヽ、216無学(むがく)文盲(もんまう)にも(ほど)がある、217こんな先生(せんせい)蠑螈別(いもりわけ)(いち)乾児(こぶん)だから、218大抵(たいてい)(わか)つたものだい。219サア松彦(まつひこ)さま、220()きませう』
221松彦(まつひこ)『ウン、222そんなら()かうかなア』
223(とら)『モシモシ()王天(わうてん)大神様(おほかみさま)生宮様(いきみやさま)224貴方(あなた)(かへ)られては、225五六七(みろく)神政(しんせい)成就(じやうじゆ)(いた)しませぬ。226三千世界(さんぜんせかい)(たす)けると(おも)うて一寸(ちよつと)()つて(くだ)さいませ』
227松彦(まつひこ)(なん)とウラナイ(けう)(たくみ)なものですなア。228そんな(えら)神様(かみさま)生宮(いきみや)だと()はれると、229ウソだと()(なが)ら、230つい()()まれて、231(わたし)(なん)だか(わる)気分(きぶん)がしませぬわい。232(しか)(なが)らそんな(こと)にゴマかされる(わたし)ぢや(ござ)いませぬ。233折角(せつかく)(なが)御免(ごめん)(かうむ)りませう』
234(とら)『イエイエ(なん)仰有(おつしや)つても、235(かみ)(つな)をかけたら(はな)さぬぞよと仰有(おつしや)るのだから、236(はな)しませぬ』
237万公(まんこう)(わし)をユラリ(ひこ)にしてくれたら、238(よろこ)んで()つてやるのだけどなア、239のう五三公(いそこう)240(まへ)()づタガヤシ大神(だいじん)生宮(いきみや)(くらゐ)にしてくれると()いのだけどなア』
241(とら)『コラ(まん)242貴様(きさま)何処(どこ)(おさ)へたら、243そんな(だい)それた言葉(ことば)()るのだ。244勿体(もつたい)ないユラリ(ひこ)なんて、245(なに)()ふのだい。246(まへ)はブラリ(ひこ)だ、247ブラリ(ひこ)でもまだ勿体(もつたい)ない。248泥彦(どろひこ)(くらゐ)(しやう)()うてゐる。249(しか)(なが)泥彦(どろひこ)でも改心(かいしん)さへすれば、250蠑螈別(いもりわけ)(さま)(なん)とかよい()(くだ)さるだらう』
251万公(まんこう)義理天上日(ぎりてんじやうひ)出神(でのかみ)(くらゐ)にして(もら)へますかな』
252(とら)『それは改心(かいしん)次第(しだい)だ、253改心(かいしん)(うへ)ではそれぞれ御名(おな)(くだ)さるのだから有難(ありがた)いものだぞ。254貴様(きさま)もおれの可愛(かあい)(むすめ)仕殺(しころ)してくれた、255(あま)可愛(かはゆ)うもない、256(にく)うもない(をとこ)だから、257(ここ)(ひと)改心(かいしん)をしたがよからうぞ』
258万公(まんこう)改心(かいしん)改心(かいしん)つて、259(ひと)(まる)罪人扱(ざいにんあつかひ)に、260ウラナイ(けう)はしてゐるぢやないか、261そんな(こと)()くとムツとして()て、262どんな結構(けつこう)(はなし)()らぬが()()がせぬわい。263神様(かみさま)(をしへ)()いて理解(りかい)せいと()ふのなら(わか)つてるが、264改心(かいしん)()はれちや(あま)面白(おもしろ)くない、265(まる)二十世紀(にじつせいき)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)()ふやうな(こと)(ほざ)くのだなア。266チツとお(まへ)(はう)から改心(かいしん)をして、267言葉(ことば)(あらた)めたら()うだ』
268(とら)『エヽお前達(まへたち)のツベコベ()場合(ばあひ)だない、269人間(にんげん)小理屈(こりくつ)()うた(ところ)(なに)になるか、270神様(かみさま)改心(かいしん)せいと仰有(おつしや)れば、271ハイ改心(かいしん)(いた)しますと()ひ、272慢心(まんしん)せいと仰有(おつしや)れば、273ハイ慢心(まんしん)(いた)しますと()つて、274(いち)から(じふ)(まで)盲従(まうじゆう)するのが信仰(しんかう)要諦(えうたい)だよ。275小理屈(こりくつ)()(あひだ)は、276まだ(かみ)(くに)門口(もんぐち)(のぞ)いてゐない代物(しろもの)証拠(しようこ)だ』
277万公(まんこう)三年前(さんねんぜん)のお(とら)さまとは大変(たいへん)(ちがひ)ですなア、278()うマアそれ(だけ)(はう)けたものだな』
279(とら)『きまつた(こと)だ、280(はう)けなくて神様(かみさま)信心(しんじん)出来(でき)るか、281(はう)けて気違(きちが)ひになるのが(まこと)信仰(しんかう)だ。282(うぐひす)でさへも(はる)になると、283ホヽ(はう)(きやう)といふぢやないか』
284万公(まんこう)『オイ五三公(いそこう)285(まへ)(かは)つて(ひと)談判(だんぱん)をやつたら()うだ。286かう()へばあゝ()ふ、287あゝ()へば()()ふ、288ヌラリクラリと(うま)(こと)団子理屈(だんごりくつ)()ねまはすのだから、289流石(さすが)(おれ)もウルさくなつて()た、290(わか)らぬと()つてもこれ(くらゐ)(わか)らぬ(をしへ)()いた(こと)がないワ』
291(とら)(わか)らぬ(ところ)有難味(ありがたみ)があるのだ。292(わか)つて(しま)へば信神(しんじん)する必要(ひつえう)がない、293(わか)らないから信仰(しんかう)をするのだよ』
294万公(まんこう)『ウフヽヽ』
295五三(いそ)『コレお()アさま、296(わたし)(みたま)(わか)つて()りますかな』
297(とら)『あゝ(わか)つて()る。298(まへ)青森白木上様(あをもりしらきじやうさま)生宮様(いきみやさま)だ、299結構(けつこう)なお(みたま)ぢやなア』
300万公(まんこう)『アハヽヽ、301(うま)(こと)仰有(おつしや)るワイ、302オイ五三公(いそこう)303(うれ)(さう)(かほ)しとるぢやないか。304貴様(きさま)もソロソロ小北山(こぎたやま)のお寅狐(とらきつね)眉毛(まゆげ)をよまれさうだぞ』
305五三(いそ)『どうでも()いぢやないか。306言霊(ことたま)(さち)はふ(くに)だ。307青森白木上(あをもりしらきじやう)になりすまして、308(ひと)羽振(はぶり)()かしてみようかい、309イツヒヽヽヽ』
310(とら)『あゝ五三公(いそこう)さまとやら、311(まへ)さまは(えら)いものだ、312流石(さすが)青森白木上(あをもりしらきじやう)さまの(にく)のお(みや)(だけ)あつて、313会得(ゑとく)(はや)い、314万公(まんこう)のやうな(みたま)疵物(きずもの)では中々(なかなか)(わか)(にく)い。315(この)(みたま)一遍(いつぺん)焼直(やきなほ)さねば到底(たうてい)本物(ほんもの)にはなりますまい』
316五三(いそ)『お(とら)さま(いや)大先生様(だいせんせいさま)317(わたし)(みたま)因縁(いんねん)(わか)つたとした(ところ)で、318(この)三人(さんにん)……アク、319テク、320タクの(みたま)(わか)つて()りますか』
321(とら)『そりや(わか)つて()(とも)322(この)アクさまはアク(なほ)彦命(ひこのみこと)323タクさまはヒツタク彦命(ひこのみこと)324テクさまはテク(なほ)彦命(ひこのみこと)(さま)だ。325(この)(にく)(みや)小北山(こぎたやま)にはなくてはならぬ御守護神(ごしゆごじん)326(はや)改心(かいしん)して御用(ごよう)()きなされ。327()()れお(みや)()てて(いは)()めて()げますぞや』
328アク『アク(まで)貴方(あなた)命令(めいれい)遵奉(じゆんぽう)して、329神様(かみさま)(ため)舎身的活動(しやしんてきくわつどう)(はげ)みま…せぬわい』
330タク『これからタク(さん)信者(しんじや)(あつ)めて、331神様(かみさま)御託宣(ごたくせん)四方(よも)宣伝(せんでん)し、332三五教(あななひけう)(ため)(つく)しますワイ』
333テク『テクセ(なほ)彦命(ひこのみこと)がそこら(ぢう)をテクリ(まは)してウラナイ(けう)(やつ)(かた)(ぱし)から言向和(ことむけやは)し、334三五教(あななひけう)(ため)活動(くわつどう)(いた)しませう。335なアお(とら)さま、336それでお(まへ)満足(まんぞく)だらう』
337(とら)『ナニ、338(まへ)はさうすると三五教(あななひけう)信者(しんじや)だなア。339アブナイ アブナイ、340よい(ところ)でお()ひなさつた。341(いま)改心(かいしん)仕時(しどき)ぢやぞえ。342三五教(あななひけう)結構(けつこう)だが、343ウラナイ(けう)根本(こつぽん)根本(こつぽん)(をしへ)だから、344マア(ひと)()いて()なさい。345無理(むり)押売(おしうり)はせぬからな』
346テク『(この)()アさまは、347(まる)亡者引(もさひき)(やう)(やつ)だなア』
348(とら)亡者引(もさひき)(やう)(やつ)とは(なん)だい。349(あま)馬鹿(ばか)にしなさるな』
350テク『滅相(めつさう)な。351(けつ)して(わる)(おも)うて()うたのぢやありませぬ。352(まこと)(みち)()(まよ)うてゐる亡者(もさ)(みちび)八王大神(やつわうだいじん)のやうな(かた)だと()つたのですよ。353(まへ)はチツと(みみ)(わる)いので(こま)る。354よう()うた(こと)(わる)(きこ)えるのだからなア』
355(とら)『ヤア、356(わる)(きこ)える(こと)でも、357直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)すのだから、358八王大神(やつわうだいじん)(さま)にしておきませう。359(わし)(なん)だか気分(きぶん)がよくなつた、360オツホヽヽヽ(とき)末代日(まつだいひ)王天(わうてん)大神様(おほかみさま)生宮様(いきみやさま)361どうぞ三千世界(さんぜんせかい)人民(じんみん)()ふに(およ)ばず、362鳥類(てうるゐ)畜類(ちくるゐ)餓鬼(がき)(むし)ケラを(たす)ける(ため)363蠑螈別(いもりわけ)(さま)命令(めいれい)()いて引返(ひきかへ)して(くだ)さいな』
364松彦(まつひこ)『そんならお世話(せわ)にならうかな』
365万公(まんこう)『アハヽヽとうとユラリ(ひこ)さまになられましたな』
366松彦(まつひこ)『ウン、367ユラリ(ひこ)かナブリ(ひこ)か、368ナブラレ(ひこ)か、369(その)(とき)()つて改名(かいめい)するのだ。370オイ、371ブラリ(ひこ)万公(まんこう)さま、372(まへ)一緒(いつしよ)にブラリブラリと引返(ひきかへ)して()たら()うだ』
373万公(まんこう)『ブラリ(ひこ)もお(とも)(いた)しませう。374オイ、375青森白木上(あをもりしらきじやう)376アクビ(なほ)(ひこ)377クツタク(なほ)(ひこ)378テクツキ(ひこ)379サア()かう』
380(とら)流石(さすが)万公(まんこう)だ。381(いや)ブラリ(ひこ)だ。382よい挨拶(あいさつ)をしてくれた。383それでこそお(さと)帳消(ちやうけ)しをしてやる。384サアサア大広木正宗様(おほひろきまさむねさま)が、385義理天上(ぎりてんじやう)さまと()つてゐられます。386サア御苦労(ごくらう)(なが)一足(ひとあし)(のぼ)つて(くだ)さい』
387松彦(まつひこ)大広木(おほひろき)正宗(まさむね)さまの(にく)(みや)はどなたですか』
388(とら)(それ)教祖様(けうそさま)蠑螈別(いもりわけ)さまの(こと)ですよ。389そして義理天上様(ぎりてんじやうさま)肉宮(にくみや)魔我彦(まがひこ)さまです』
390松彦(まつひこ)『あゝさうですか、391さうするとユラリ(ひこ)(はう)余程(よほど)(うへ)(かみ)さまですなア』
392(とら)『さうです(とも)393さうだから大広木(おほひろき)正宗(まさむね)(さま)御慕(おした)(あそ)ばすのです』
394松彦(まつひこ)(わたし)がユラリ(ひこ)(にく)(みや)ならば、395なぜ大広木(おほひろき)正宗(まさむね)義理天上(ぎりてんじやう)(むか)へに()ぬのだらう。396()しからぬ(やつ)だ。397そんな礼儀(れいぎ)()らぬ正宗(まさむね)義理天上(ぎりてんじやう)なら、398モウ()(こと)はやめておかう。399サア、400万公(まんこう)401五三公(いそこう)402アク、403テク、404タク、405()かう』
406(はし)(わた)らうとする。407(とら)(おび)のあたりをグツと(ひつ)つかみ、
408(とら)『モシモシ末代日(まつだいひ)王天(わうてん)大神様(おほかみさま)409(しばら)くお()(くだ)さいませ。410(たふと)御身(おんみ)()(なが)ら、411世界(せかい)(ため)御苦労(ごくらう)(あそ)ばし、412同情(どうじやう)(なみだ)にたへませぬ。413これも時世時節(ときよじせつ)(ござ)います。414二三日(にさんにち)御逗留(ごとうりう)(くだ)さいましたならばキツと正宗(まさむね)さまも天上(てんじやう)さまも貴方(あなた)(あつ)くお(つか)へなさるでせう』
415松彦(まつひこ)『さうすると、416(わたし)教主(けうしゆ)になるのかなア』
417(とら)『そこは正宗(まさむね)さまと御相談(ごさうだん)結果(けつくわ)如何(どう)なりますやら、418そこ(まで)申上(まをしあ)げるこた、419(この)(ばば)アには権能(けんのう)がありませぬからな。420(なに)()もあれ(ひき)ずつてでも(かへ)らねばおきませぬ。421見込(みこ)まれたが因縁(いんねん)だと(おも)うて、422貴方(あなた)(をとこ)らしう決心(けつしん)なされませ』
423松彦(まつひこ)『あゝ大変(たいへん)迷惑(めいわく)だなア。424仕方(しかた)がない。425そんなら()かうか』
426万公(まんこう)『ハツハヽヽとうと捕虜(ほりよ)になつて(しま)つた。427ホリヨ ホリヨと(なみだ)(こぼ)れるワイ、428ウフヽヽ、429可笑(をか)(なみだ)がイヒヽヽ』
430一同(いちどう)『フツフヽヽプーツ クワツハヽヽ』
431大正一一・一二・一一 旧一〇・二三 松村真澄録)
   
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