霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 (はる)(きく)〔一三一六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第51巻 真善美愛 寅の巻 篇:第1篇 霊光照魔 よみ:れいこうしょうま
章:第1章 第51巻 よみ:はるのきく 通し章番号:1316
口述日:1923(大正12)年01月25日(旧12月9日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年12月29日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
妖幻坊の杢助と高姫の両人は、小北山の大門にやってきた。高姫は、桃の木の下にお菊とお千代が蝶を追って遊んでいるのを見て声をかけた。
お菊は、参拝者だと思って案内しようとするが、高姫は、自分はここのことはわかっている、お前が誰の娘か、ここの役員は誰なのか知りたいだけだと頭ごなしに言い返した。お菊はむっとして憎まれ口を返す。
お千代の口から魔我彦の名を聞いた高姫は、妖幻坊の杢助を連れて受付に赴き、ここの責任者に会いたいと呼ばわった。高姫は、受付にいた旧知の文助と挨拶を交わした。文助は、高姫が斎苑の館で出世したと聞いていたので、その祝を述べた。
文助から、かつての自分の弟子であった松姫が小北山の教主をしていると聞いて、居丈高に昔のことを話しだした。文助は、杢助ともども教主館に案内することになった。
教主館にやってきた三人は、お菊に出くわした。お菊は会うなり、やかましいおばさんを連れてくるのは嫌だ、エライ四つ足の霊が憑いてるようだから大広間で鎮魂してください、と高姫たちにつっかかる。
文助から、これがかつて皆があこがれていたウラナイ教教主の高姫その人だと聞かされたお菊は、聞くと見るとは大違いだとまた憎まれ口をたたき、蠑螈別は若い女と駆け落ちしたと高姫に知らせた。高姫は昔の愛人が若い女と駆け落ちしたと聞いて思わず悋気を出したが、杢助がいることに気づいてごまかそうとした。
時すでに遅く、杢助は、蠑螈別とやらの男振りを自分に見せつけようとしてわざわざここに連れて来たのかと駄々をこねだした。杢助は縁切りをほのめかし、その場を立ち去ろうとする。高姫は杢助の足にしがみついて、泣き声で杢助を留めようとする。
お菊はこの愁嘆場を手を打って笑いからかう。杢助はお菊の様子に、子供は正直だと近寄り、蠑螈別と高姫の関係を聞き出そうとする。お菊は無邪気に、自分の母と蠑螈別が喧嘩をしてその話を聞いたばかりだと杢助に語ると、面白い活劇を松姫やお千代にも見せるのだと、逃げるように石段を登って行った。
文助は、お菊はとんでもないお転婆で自分もいつもからかわれたりいたずらされたりしているから、言うことをいちいち気に留めないように、と杢助・高姫をなだめた。妖幻坊は、悪の見どころがあると喜んでいる。高姫は、改悪というのは悪を改めることだと杢助に理屈でごまかされ、やはり改善を勧める三五教は悪の教えだったと一人勝手に納得している。
お菊は戻ってきて、松姫が高姫の来訪を聞いてたいへんに喜び、丁重にもてなすように言いつけたと、言付けを文助に伝えた。文助は、ご飯やお酒の準備をさせるために受付に帰って行った。高姫は、ここの教主の松姫は自分の弟子だからと得意になり、自分が酌をすると妖幻坊の機嫌を取った。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5101
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第9輯 267頁 修補版: 校定版:7頁 普及版:3頁 初版: ページ備考:
001足曳(あしびき)四方(よも)山々(やまやま)(はる)めきて
002冬枯(ふゆが)れしたる(こずゑ)まで
003芽含(めぐ)みそめたる春景色(はるげしき)
004(またた)()めし陽炎(かげろふ)
005彼方此方(あなたこなた)にキラキラと
006(ひら)めき(わた)天国(てんごく)
007御苑(みその)(いま)(ひら)けむと
008(おも)ふべらなる小北山(こぎたやま)
009小鳥(ことり)(うた)胡蝶(こてう)()
010()()(かぜ)(なん)となく
011ボヤボヤボヤと(はだ)ざはり
012長閑(のどか)(には)立出(たちい)でて
013(きく)、お千代(ちよ)両人(りやうにん)
014()(ほこ)りたる白桃(しらもも)
015木蔭(こかげ)(たはむ)れヒラヒラと
016(そで)(ひるがへ)胡蝶(こてふ)(あそ)
017(おな)(はら)から(うま)れたる
018姉妹(おとどい)(ごと)(むつま)じく
019(たがひ)(あい)(うやま)ひて
020他所(よそ)()()もいと(きよ)
021(うらや)ましくぞ(おも)はれぬ
022かかる(ところ)急坂(きふはん)
023スタスタ(のぼ)()男女(だんぢよ)
024(くも)()(ばか)りの荒男(あらをとこ)
025年増女(としま)引連(ひきつ)大門(おほもん)
026広庭(ひろには)()して(あら)はれぬ。
027 妖幻坊(えうげんばう)杢助(もくすけ)028高姫(たかひめ)両人(りやうにん)は、029(きく)030千代(ちよ)(もも)()(もと)胡蝶(こてふ)()ひ、031(むつま)じげに(あそ)(たはむ)るるを()て、
032高姫(たかひめ)『コレ、033(まへ)さま(たち)二人(ふたり)(この)(やかた)参拝(さんぱい)して(ござ)るのかい』
034(きく)『どこの小母(をば)さまだか()らぬが、035ようお(まゐ)りやしたなア。036案内(あんない)して()げませう』
037案内(あんない)はして(もら)はなくても、038(めくら)ぢやありませぬ。039受付(うけつけ)(ぐらゐ)はよく(わか)つて()るのだから……(しか)(わたし)(たづ)ねたのは、040(まへ)此処(ここ)信者(しんじや)か、041(ただし)(たれ)役員(やくゐん)(むすめ)か、042それが()きたいのだ』
043『それでも小母(をば)さま、044(その)(おほ)きな(をとこ)(ひと)045(あたま)(くく)つてゐるぢやないか。046(わたし)(また)()でも(わる)いのかと(おも)つたのよ。047さう(えら)さうに、048年老(としよ)りだてら、049(むすめ)(つか)まへて理窟(りくつ)()ふものぢやありませぬぞえ。050ここへ(まゐ)つて()(ひと)(みな)おとなしい(ひと)ばかりだよ。051(まへ)さまのやうに、052いきなり(くち)(とが)らして、053理窟(りくつ)がましい(こと)()(ひと)(いま)(はじ)めてだ。054ホンにまア()かぬたらしい小母(をば)さまだこと。055アタ阿呆(あはう)らしい、056千代(ちよ)さま、057()つといてやりませうかな』
058千代(ちよ)『それでもお(きく)さま、059ここへお(いで)になるお(かた)はどんな(かた)でも、060鄭重(ていちよう)取扱(とりあつか)はねばならないと、061魔我彦(まがひこ)さまが仰有(おつしや)つたぢやありませぬか』
062『ナニツ魔我彦(まがひこ)が、063ヤツパリ此処(ここ)にくすぼつてゐよつたのだな。064ドレドレ調(しら)べて()う。065どうせ(ろく)(やつ)()らしようまい。066ここは()出神(でのかみ)生宮(いきみや)神様(かみさま)からお(あた)へなさつたお(やかた)だ。067杢助(もくすけ)さま、068(わたし)()いてお()でなさい』
069受付(うけつけ)立現(たちあら)はれ、070高姫(たかひめ)横柄(わうへい)(かほ)しながら、071(やや)軽蔑気味(けいべつぎみ)(こゑ)()して、
072『ヘー、073御免(ごめん)なさい、074一寸(ちよつと)(もの)(たづ)ねます。075一体(いつたい)此処(ここ)には(なん)といふ(かた)大将(たいしやう)をしてゐられますかな』
076 受付(うけつけ)(しき)りに()()(まつ)()いてをつた文助(ぶんすけ)は、077絵筆(ゑふで)()()めて、078(おぼろ)げな()(すこ)しく(くび)をかたげ(かほ)(のぞ)(やう)にして、
079『お(まへ)さまは、080どつかに聞覚(ききおぼ)えがあるやうなお(こゑ)だが、081何方(どなた)(ござ)いましたかな』
082何方(どなた)此方(こなた)もあるものか、083義理天上(ぎりてんじやう)()出神(でのかみ)生宮(いきみや)高姫(たかひめ)ぢやぞえ。084(まへ)文助(ぶんすけ)ぢやないか。085マアマア御壮健(ごさうけん)でお目出度(めでた)う』
086『ヤ、087高姫(たかひめ)(さま)(ござ)いましたか。088これはこれは久振(ひさしぶり)でお()にかかります。089貴女(あなた)斎苑(いそ)(やかた)(この)(ごろ)御越(おこ)しと(うけたま)はり、090大変(たいへん)御出世(ごしゆつせ)(あそ)ばしたといふ(こと)(ござ)います。091ヤ、092目出度(めでた)(ござ)います。093ようマア立寄(たちよ)つて(くだ)さいました。094そして何処(どこ)へお(いで)になります?』
095()()つたのぢやない、096義理天上(ぎりてんじやう)命令(めいれい)によつて、097小北山(こぎたやま)教祖(けうそ)として()たのだ。098サアサア(これ)から(なに)もかも、099(わたし)()(こと)()くのだよ』
100『ハテ、101(めう)(こと)(うけたま)はります。102(この)(やかた)一切(いつさい)斎苑(いそ)(やかた)八島主命(やしまぬしのみこと)(さま)御管掌(ごくわんしやう)なれば、103貴女様(あなたさま)此処(ここ)へお()しになるのなれば、104(まへ)(もつ)御通知(ごつうち)があるべき(はず)になつて()ります。105(また)(この)(やかた)教主(けうしゆ)として御出(おい)(くだ)さるのなれば、106此方(こちら)にもそれ相当(さうたう)歓迎準備(くわんげいじゆんび)もせなくてはなりませぬが、107(なん)(また)火急(くわきふ)(こと)(ござ)いますなア。108教主様(けうしゆさま)松姫(まつひめ)(さま)もヨモヤ御存(ごぞん)じは(ござ)いますまい。109それでは(わたし)もかうしては()られない。110御報告(ごはうこく)(まを)()げねばなるまい。111一寸(ちよつと)()つて(くだ)さい。112教主様(けうしゆさま)(この)(よし)申上(まをしあ)げて()ますから……』
113『ナニ、114松姫(まつひめ)教主(けうしゆ)となア。115あれは(わたし)家来(けらい)で、116(まへ)()つてゐる(とほ)り、117高城山(たかしろやま)をかまはして()つたのだが、118彼奴(あいつ)(こし)(よわ)(やつ)だから、119(せつ)玉能姫(たまのひめ)誤魔(ごま)かされ、120ウラナイ(けう)()てて三五教(あななひけう)降参(かうさん)した(やつ)だ』
121『モシ高姫(たかひめ)さま、122貴女(あなた)だつて、123三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)ぢやありませぬか。124貴女(あなた)率先(そつせん)して黒姫(くろひめ)さまと一緒(いつしよ)に、125三五教(あななひけう)改心(かいしん)帰順(きじゆん)なさつたでせう。126それだから松姫(まつひめ)さまだつて、127帰順(きじゆん)(あそ)ばすのが当然(たうぜん)ぢやありませぬか』
128『ホホホホ、129そりやさうだ。130(しか)しこれは、131一寸(ちよつと)副守護神(ふくしゆごじん)が、132あんな(こと)()つたのだよ。133(この)高姫(たかひめ)義理天上(ぎりてんじやう)()出神(でのかみ)(さま)の、134いよいよ身魂(みたま)因縁(いんねん)(わか)つて()ました。135高天原(たかあまはら)最奥霊国(さいあうれいごく)天人様(てんにんさま)だ。136そして(この)高姫(たかひめ)稚桜姫命(わかざくらひめのみこと)御系統(ごひつぽう)137常世姫(とこよひめ)肉宮(にくみや)だぞえ』
138『ヤ、139そんな(こと)は、140(みみ)がタコになる(ほど)(うけたま)はつて()ります。141サ、142何卒(どうぞ)教主館(けうしゆやかた)があいて()りますから、143そこで一服(いつぷく)して(くだ)さいませ。144(その)(あひだ)にいろいろの準備(じゆんび)をせなくちやなりませぬから……エー、145そして、146高姫(たかひめ)(さま)147貴女(あなた)(うしろ)()つて(ござ)るのは、148影法師(かげぼふし)か、149(ただし)はお()れの(かた)か、150(わたし)には()(わる)くつて(わか)りませぬが、151人間(にんげん)なら人間(にんげん)仰有(おつしや)つて(くだ)さいませ』
152『ヘン、153馬鹿(ばか)にしなさるな、154(まへ)さまのやうな人間(にんげん)とはチツと(ちが)ふのだよ。155(おそれおほ)くも斎苑館(いそやかた)総務(そうむ)156時置師神(ときおかしのかみ)(また)()杢助様(もくすけさま)(ござ)るぞや。157サ、158(はや)くお出迎(でむか)へをなされ、159粗忽(そこつ)があつては貴方(あなた)のお(ため)になりませぬぞえ』
160『それはそれは、161(ぞん)ぜぬ(こと)とて、162(まこと)御無礼(ごぶれい)(いた)しました。163(この)(ごろ)相当(さうたう)参拝者(さんぱいしや)(ござ)いますので、164斯様(かやう)(ところ)御話(おはなし)して()つてもつまりませぬ。165サ、166教主館(けうしゆやかた)御案内(ごあんない)(いた)しませう』
167妖幻(えうげん)拙者(せつしや)(うはさ)(たか)三五教(あななひけう)三羽烏(さんばがらす)168杢助(もくすけ)(ござ)います。169以後(いご)御見知(おみし)りおかれまして、170(よろ)しく御交際(ごかうさい)(ねが)ひませう』
171『ハイ、172それはそれは、173自己広告(じこくわうこく)(うけたま)はりまして、174(たふと)杢助様(もくすけさま)(をが)まして(いただ)きました。175(しか)杢助様(もくすけさま)三五教(あななひけう)()つての言霊(ことたま)(きよ)らかな御方(おかた)(うけたま)はりましたのに、176大変(たいへん)なダミ(ごゑ)ぢや(ござ)りませぬか。177どうも(わたし)には、178失礼(しつれい)ながら、179イー(こころ)(そこ)から尊敬(そんけい)(こころ)(おこ)つて(まゐ)りませぬ。180守護神(しゆごじん)(はら)(なか)から、181(ちが)(ちが)ふ、182(まを)します。183もし間違(まちが)ひましたら御免(ごめん)(くだ)さいませ』
184高姫(たかひめ)『コレ、185文助(ぶんすけ)186(なん)といふ失礼千万(しつれいせんばん)(こと)()ふのだい、187杢助様(もくすけさま)は、188(この)(ごろ)一寸(ちよつと)風邪(かぜ)をめしてお(こゑ)(かは)つてゐるのだよ。189(まへ)だつて風邪(かぜ)ひいた(とき)にや、190満足(まんぞく)祝詞(のりと)もあがらぬぢやないか』
191『イヤ、192どうも(おそ)()りました。193それなら、194(これ)から教主館(けうしゆやかた)御案内(ごあんない)(いた)します。195何卒(どうぞ)御神殿(ごしんでん)御拝礼(ごはいれい)をなさつて(くだ)さいませ。196(その)(あひだ)にチヤンと座敷(ざしき)片付(かたづ)けて用意(ようい)(いた)しますから』
197 高姫(たかひめ)神殿(しんでん)()くのが、198どこともなしに(おそ)ろしいやうな、199内兜(うちかぶと)()すかされるやうな気分(きぶん)がして()(すす)まなかつた。200そこで(また)(れい)詭弁(きべん)(ろう)(はじ)めた。
201『コレ、202文助(ぶんすけ)さま、203最前(さいぜん)()つた(とほ)り、204義理天上(ぎりてんじやう)()出神(でのかみ)霊国(れいごく)天人(てんにん)ぢやぞえ、205祭典(さいてん)をしたり拝礼(はいれい)をしたりするのは天国(てんごく)天人(てんにん)のする(こと)だ。206それから(また)(まへ)たちのやうな八衢人間(やちまたにんげん)が、207(たす)(たま)(すく)(たま)へと、208(いの)(ため)拝礼(はいれい)をしたり、209(まつ)りをするのだよ。210吾々(われわれ)(をしへ)(つた)へるのがお(やく)だ。211それぞれ身魂(みたま)因縁(いんねん)性来(しやうらい)によつて御用(ごよう)(ちが)ふのだからな』
212『それでも貴女(あなた)213(いま)(まで)一生懸命(いつしやうけんめい)にお(まつ)りもなさつたり、214(あさ)(はや)うから御祈願(ごきぐわん)(あそ)ばしたぢやありませぬか』
215『それはきまつた(こと)だよ。216よく(かんが)へて御覧(ごらん)なさい。217(かへる)()のお玉杓子(たまじやくし)だつて、218(なまづ)()だつて、219(ちひ)さい(とき)にはヤツパリ(おな)姿(すがた)をして()りませうが。220(この)高姫(たかひめ)もお玉杓子(たまじやくし)(とき)は、221(かへる)()(おな)じやうに、222人並(ひとなみ)拝礼(はいれい)をしなくちやならぬぢやないか。223けれども日日(ひにち)()つと、224(おん)なじ(かたち)のお玉杓子(たまじやくし)でも、225(みたま)性来(しやうらい)によつて、226()()(あし)()え、227糞蛙(くそがへる)になる(みたま)と、228(おほ)きな(なまづ)になる(みたま)()(わか)れるぢやないか。229(たと)へて()へば、230(まへ)はお玉杓子(たまじやくし)出世(しゆつせ)した(かへる)だ。231(この)高姫(たかひめ)(なまづ)ぢやぞえ。232(なまづ)()(そこ)()つて、233尻尾(しつぽ)をプイと()つても、234(この)大地(だいち)がガタガタと(うご)くのだ。235(その)因縁(いんねん)がハツキリと(わか)つたのだから、236(いま)(まで)高姫(たかひめ)(おな)(やう)(おも)うて(もら)ふと、237チツと了簡(れうけん)(ちが)ひますぞや、238なア杢助(もくすけ)さま、239三五教(あななひけう)にはかふ()(わか)らぬ受付(うけつけ)()るのですからな、240(こま)つたものですよ』
241妖幻(えうげん)『さうだなア、242ロクな(をとこ)一人(ひとり)()ない。243これでは三五教(あななひけう)駄目(だめ)だ。244(ひと)つお(まへ)此処(ここ)奮発(ふんぱつ)して一働(ひとはたら)きせなくちや駄目(だめ)だ。245オイ文助(ぶんすけ)殿(どの)246これから杢助(もくすけ)がここに(しば)らく出張(しゆつちやう)して、247事務(じむ)調査(てうさ)監督(かんとく)(いた)す、248そして高姫(たかひめ)筆先(ふでさき)御用(ごよう)(いた)すによつて、249何事(なにごと)(その)命令(めいれい)服従(ふくじゆう)するのだぞや』
250『ハイ有難(ありがた)(ござ)います。251(しか)しながら(この)(やかた)変性男子様(へんじやうなんしさま)のお筆先(ふでさき)(もつ)てお神徳(かげ)(いただ)くやうになつて()りますから、252もう()出神(でのかみ)(さま)のお筆先(ふでさき)必要(ひつえう)がないかと心得(こころえ)ます』
253高姫(たかひめ)『オツホホホホ、254(わけ)(わか)らぬガラクタばかりぢやなア。255変性男子(へんじやうなんし)のお筆先(ふでさき)(あま)りアラごなしで、256前達(まへたち)(はじ)め、257人民(じんみん)(はら)へは(はい)りにくいによつて、258(この)(たび)誠生粋(まこときつすゐ)水晶霊(すゐしやうみたま)根本(こつぽん)()出神(でのかみ)(さま)が、259筆先(ふでさき)()いて、260(こま)かう御知(おし)らせなさる()(まゐ)りたのだぞえ、261(この)筆先(ふでさき)()まなくては、262(まこと)五六七(みろく)神政(しんせい)成就(じやうじゆ)(いた)しませぬぞや』
263『さうかも(ぞん)じませぬが、264(わたし)松姫(まつひめ)(さま)御意見(ごいけん)(したが)はねばならぬ(こと)になつて()りますから、265何卒(どうぞ)松姫(まつひめ)さまにお()ひになつたら、266貴女(あなた)より(くは)しく(その)(よし)仰有(おつしや)つて(くだ)さいませ』
267成程(なるほど)(まへ)としては無理(むり)もない。268さうすれば(これ)から松姫(まつひめ)にトツクリと()()かしてやりませう、269サ、270()(かく)(やかた)案内(あんない)して(くだ)さい』
271承知(しようち)(いた)しました。272サ、273かう御出(おい)でなさいませ』
274(はや)くも足駄(あしだ)をはいて、275(つゑ)をつきながら、276五六間(ごろくけん)より(へだ)つてゐない(には)(また)げ、277蠑螈別(いもりわけ)278(とら)()まつてゐた教主館(けうしゆやかた)案内(あんない)した。
279 お(きく)三人(さんにん)姿(すがた)()て、
280『コレ文助(ぶんすけ)さま、281そんな(やかま)しい小母(をば)さまを、282こんな(ところ)()れて()るのはイヤよ、283大広間(おほひろま)()れて()つて鎮魂(ちんこん)をして、284四足(よつあし)(みたま)をのけて()げて(くだ)さい。285(なん)だか()らぬが、286エライ(もの)()いてゐますよ』
287『ハハハハ、288どうも仕方(しかた)のない(むすめ)さまだな。289モシモシ高姫(たかひめ)さま、290何卒(どうぞ)()にして(くだ)さいますな。291(この)(かた)一人娘(ひとりむすめ)気儘(きまま)(そだ)つて(ござ)るから、292(ひと)さまにあんな(こと)仰有(おつしや)るのです。293何卒(どうぞ)(わか)(ひと)()つた(こと)だから、294(とが)めなく(ゆる)して(くだ)さいませ』
295(ゆる)していらぬよ。296此処(ここ)(わたし)留守(るす)(あづか)つて()(ところ)だ。297(かあ)さまや魔我彦(まがひこ)さまがお(かへ)りになるまで、298(たれ)()れることはならぬのだから、299(かへ)つて(くだ)さい』
300『そりやさうで(ござ)いますが、301(この)(かた)(また)特別(とくべつ)のお(かた)だ。302(まへ)さまがいつも、303それ、304憧憬(どうけい)して()つた、305ウラナイ(けう)教主様(けうしゆさま)高姫(たかひめ)さまだぞえ。306サアサア、307叮嚀(ていねい)にお辞儀(じぎ)をして、308御無礼(ごぶれい)のお(わび)をするのだよ』
309()くと()るとは大違(おほちが)ひだネー。310蠑螈別(いもりわけ)さまも、311こんな品格(ひんかく)のない、312ヤンチヤ()アさまを可愛(かあい)がつてゐたのかと(おも)ふと、313可笑(をか)しいワ、314ホツホホホホ。315モシ蠑螈別(いもりわけ)さまのレコさま、316生憎(あいにく)317()(くだ)さつたけれど、318蠑螈別(いもりわけ)さまは不在(ふざい)なのよ。319()ひたけりや浮木(うきき)(もり)御出(おいで)なさい。320万緑叢中(ばんりよくそうちう)紅一点(こういつてん)のお(たみ)さまといふ、321あたえのやうな別嬪(べつぴん)と、322()()()つて駆落(かけおち)しましたよ。323そして、324何時(いつ)高姫(たかひめ)々々(たかひめ)寝言(ねごと)をいつたり、325(さけ)()んで朝顔(あさがほ)のチヨクを(くち)へあて、326これが(たか)ちやまの(くち)によく()てると()つてはキツスをしたり、327うちのお(かあ)さまと(つか)(あひ)喧嘩(けんくわ)をしたり、328(はな)(ねぢ)られたり、329それはそれは面白(おもしろ)(こと)だつたよ』
330高姫(たかひめ)『ナニ、331蠑螈別(いもりわけ)がお(たみ)といふ(をんな)駆落(かけおち)した? ヤ、332其奴(そいつ)大変(たいへん)……』
333といひかけて、334杢助(もくすけ)(そば)()るのに()がつき、
335『ホホホホ、336(なん)とマア面白(おもしろ)(はなし)()かして(もら)うたものだ。337高姫(たかひめ)といふ()(わたし)ばかりぢやない。338(ひろ)世間(せけん)には沢山(たくさん)あるからな、339ソリヤ人違(ひとちが)ひだ。340(この)高姫(たかひめ)とは(ちが)ひますぞや』
341『それなら、342(まへ)蠑螈別(いもりわけ)のお師匠(ししやう)さまではないのだなア。343ウラナイ(けう)(もと)(ひら)いた高姫(たかひめ)さまとは(ちが)ひますね。344(この)小北山(こぎたやま)(いま)では三五教(あななひけう)だけれど、345それまではウラナイ(けう)神様(かみさま)ばかり(まつ)つてあつたのよ。346(その)ウラナイ(けう)根本(こつぽん)教祖(けうそ)高姫(たかひめ)さまだと()つて、347私達(わたしたち)(あさ)から(ばん)まで、348御神体(ごしんたい)(こしら)へてお給仕(きふじ)をしてゐたのよ。349(その)高姫(たかひめ)さまと(ちが)ふのなら、350こんな(ところ)()資格(しかく)はない。351サアサア トツトと()(くだ)さい』
352妖幻(えうげん)『ハハハハ高姫(たかひめ)随分(ずいぶん)色女(いろをんな)だなア、353蠑螈別(いもりわけ)(をとこ)()りを、354(この)杢助(もくすけ)()せびらかさうと(おも)つて、355此処(ここ)(まで)つれて()たのだなア。356イヤもう(その)(すご)腕前(うでまへ)には感心(かんしん)(いた)した。357ヤこれで、358(まへ)(こころ)もスツカリ(わか)つた、359高姫(たかひめ)360これまでの(えん)だと(あきら)めてくれ、361左様(さやう)なら……』
362(きびす)(かへ)(かへ)()かむとする気色(けしき)()せた。363高姫(たかひめ)(あわ)てて(そで)(ひか)へ、364(なみだ)(なが)して、
365『コーレ、366杢助(もくすけ)さま、367短気(たんき)損気(そんき)だ、368一寸(ちよつと)()つて(くだ)さい。369(これ)には()ふにいはれぬ(わけ)があるのだから……』
370『イヤ、371(わけ)()くには(およ)ばぬ、372(なに)もかもスツクリと判明(はんめい)(いた)した。373イヤ杢助(もくすけ)馬鹿(ばか)だつた。374よくマア(いま)まで(なぶ)つて(くだ)さつた。375眉毛(まゆげ)をよまれ、376(しり)()一本(いつぽん)もないとこまで、377金毛九尾(きんまうきうび)さまにぬかれて(しま)つたかと(おも)へば残念(ざんねん)だ。378千言万語(せんげんばんご)(つひや)しての弁解(べんかい)も、379(おれ)には(なん)効能(かうのう)もない。380高姫(たかひめ)381左様(さやう)ならば……』
382(そで)ふり()つて()かうとする。
383 高姫(たかひめ)妖幻坊(えうげんばう)(あし)(しつ)かとしがみつき、384一生懸命(いつしやうけんめい)()(ごゑ)()して、
385『コレ杢助(もくすけ)さま、386短気(たんき)損気(そんき)ぢや、387一通(ひととほ)(わたし)()(こと)()いて(くだ)さい。388(いま)となつてお(まへ)さまに()てられて、389どうして五六七(みろく)神政(しんせい)御用(ごよう)出来(でき)ませうか、390義理天上(ぎりてんじやう)()出神(でのかみ)がお(ねが)(いた)します』
391 お(きく)()()つて、
392『ホツホツホ、393雪隠(せつちん)(みづ)つき、394(ばば)()きぢや、395イヤイヤ(ばば)()きぢや。396面白(おもしろ)面白(おもしろ)い、397こんな(ところ)をお千代(ちよ)さまに()せて()げたいのだけれどなア。398千代(ちよ)さま、399(また)何処(どこ)()つたの、400まるで蠑螈別(いもりわけ)さまとお(かあ)さまとの喧嘩(けんくわ)のやうだワ、401ホツホツホー』
402 妖幻坊(えうげんばう)はお(きく)(こゑ)に、403(なん)(おも)うたか、404(あと)ふり(かへ)り、405二歩(ふたあし)三歩(みあし)近寄(ちかよ)つて、
406『ハハハハ、407子供(こども)正直(しやうぢき)だ、408面白(おもしろ)面白(おもしろ)い。409コレお(きく)さまとやら、410蠑螈別(いもりわけ)素性(すじやう)から高姫(たかひめ)関係(くわんけい)411(まへ)()つとるだらうな、412どうか(ゆつく)りと()かして(もら)ひたいものだ』
413(くは)しい(こと)()らないよ。414何時(いつ)蠑螈別(いもりわけ)さまとお(かあ)さまとが(さけ)()んで、415喧嘩(けんくわ)ばかりしてゐたのよ、416(その)(とき)(はなし)()いたばかりだ。417高姫(たかひめ)さまの(かほ)を、418まだ()(こと)がないのだから(わか)らないワ。419(その)高姫(たかひめ)さまはお(ひと)(ちが)ふと仰有(おつしや)つたが、420口許(くちもと)朝顔(あさがほ)(さかづき)によく()て、421(くちびる)(めう)()(かへ)り、422曲線美(きよくせんび)をうまく発揮(はつき)してゐるワ。423ホホホ可笑(をか)しい(かほ)だネー、424コレ小父(をぢ)さま、425(まへ)426そんな()アさまが()きなの、427イツヒヒヒヒ、428エエ物好(ものずき)だねえ。429ドレ(これ)から松姫(まつひめ)(さま)面白(おもしろ)門立芸者(かどだちげいしや)()()て、430いま一幕(ひとまく)活劇(くわつげき)(えん)じてゐる、431(これ)からが正念場(しやうねんば)だから……と()つて()らして()う、432千代(ちよ)さまもキツと(よろこ)ぶだらう』
433()ひながら、434()げるやうにして二百(にひやく)階段(かいだん)(のぼ)つて()く。
435文助(ぶんすけ)(みな)さま、436何卒(どうぞ)()にさへて(くだ)さいますな。437あの()はお(とら)さまの(むすめ)で、438どうにもかうにも仕方(しかた)のない、439侠客娘(けふかくむすめ)綽名(あだな)()つてるオキヤンですから、440あんな()()(こと)(みみ)()れて()らうものなら、441(はら)()つて仕方(しかた)がありませぬ。442何時(いつ)受付(うけつけ)()()て、443(わたし)()(わる)いのをつけ()み、444(くび)手拭(てぬぐひ)引掛(ひつか)けたり、445ソツと()()(みみ)引張(ひつぱ)つたり、446(はな)(つま)んだり、447(あつ)(ちや)(みづ)とをすり()へたりして、448()(たた)いて(よろこ)んで()悪戯盛(いたづらざか)りだから、449何卒(どうぞ)貴方(あなた)(がた)も、450(ひろ)(こころ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)し、451(ゆる)してやつて(くだ)さいませ』
452妖幻(えうげん)『ハハハハ、453(なん)面白(おもしろ)()だなア。454そんな()なら、455(うま)仕込(しこ)んだら、456すぐに改悪(かいあく)するだらう』
457高姫(たかひめ)『コレ杢助(もくすけ)さま、458(なん)()(こと)仰有(おつしや)る、459改悪(かいあく)するだらう……なんて、460チツと心得(こころえ)なさらぬか、461なぜ改善(かいぜん)するだらうと仰有(おつしや)らぬのだい』
462改悪(かいあく)といふことは(あく)(あらた)むる(こと)だ。463(あく)(あらた)むれば(ぜん)になるぢやないか。464改善(かいぜん)といふことは(ぜん)(あらた)むる(こと)だ。465(ぜん)(あらた)むれば(あく)になるぢやないか』
466成程(なるほど)467さうすると、468(いま)(まで)三五教(あななひけう)()つてゐたのは逆様(さかさま)だつたなア。469ハハー、470アアそれで(わか)つた、471義理天上(ぎりてんじやう)さまが素盞嗚尊(すさのをのみこと)()(かた)駄目(だめ)だと仰有(おつしや)つたのは……(その)(こと)だ、472流石(さすが)杢助(もくすけ)さまは(えら)いわい、473改悪(かいあく)()つたら無上(むじやう)(ぜん)だ。474(これ)から(ひと)言霊(ことたま)(あらた)めねばなるまい。475流石(さすが)高姫(たかひめ)(をつと)だけあつて、476仰有(おつしや)(こと)(ちが)ふワイ。477ホホホホ、478時置師(ときおかし)大神様(おほかみさま)479イヤもう、480流石(さすが)義理天上(ぎりてんじやう)感服(かんぷく)(つかまつ)りました。481コレコレ文助(ぶんすけ)殿(どの)482(まへ)結構(けつこう)なおかげを(いただ)きましたなア。483改悪(かいあく)因縁(いんねん)(わか)つたかい』
484『ハイ、485貴女(あなた)(がた)仰有(おつしや)(こと)(あま)()つかしうて、486文盲(もんまう)吾々(われわれ)には、487どうも解釈(かいしやく)出来(でき)ませぬ。488(なん)()つても、489逆様(さかさま)()(なか)で、490(あく)(ぜん)()えたり、491(ぜん)(あく)()えたりする()(なか)ですからなア、492改悪(かいあく)……(いな)皆目(かいもく)(わか)りませぬ』
493『さうだろ さうだろ、494(まへ)眼目(がんもく)からして(わか)らぬのだから、495皆目(かいもく)(わか)らぬといふのは無理(むり)はない、496(いま)までは改心(かいしん)といふは()(こと)497慢心(まんしん)()ふは(わる)(こと)(おも)うて()つたが、498ヤツパリ(これ)逆様(さかさま)だつた。499なア杢助(もくすけ)さま、500さうぢやありませぬか』
501『ウンさうだ、502(まへ)()(とほ)りだ』
503(なん)義理天上(ぎりてんじやう)さまも(えら)いワイ。504ヤ、505(この)筆法(ひつぱふ)でゆけば(すべ)ての解決(かいけつ)がつく。506三五教(あななひけう)(ぜん)()せてヤツパリ(あく)(をしへ)だつた。507(なに)もかもスカタンばかり()つて、508吾々(われわれ)誤魔化(ごまくわ)して()つたのだな……義理天上(ぎりてんじやう)()出神(でのかみ)(さま)509有難(ありがた)(ござ)います。510……コラ金毛九尾(きんまうきうび)511貴様(きさま)(その)(つも)りで、512これから活動(くわつどう)するのだぞ』
513小声(こごゑ)(ささや)いてゐる。
514 かかる(ところ)最前(さいぜん)のお(きく)(あわただ)しく(かへ)(きた)り、
515高姫(たかひめ)さま、516松姫(まつひめ)(さま)申上(まをしあ)げましたら、517大変(たいへん)にお(よろこ)びやして、518どうか鄭重(ていちよう)に、519(さけ)でも()してもてなして()げて(くだ)さい。520(いま)一寸(ちよつと)御用(ごよう)最中(さいちう)だから、521御用(ごよう)()次第(しだい)御挨拶(ごあいさつ)()きますと()つてましたよ。522コレ文助(ぶんすけ)さま、523(とく)さまと(はつ)さまとを()んで()て、524(さけ)用意(ようい)をさすのだよ』
525文助(ぶんすけ)『それなら、526これから(とく)(はつ)とに御飯(ごはん)やお(さけ)準備(じゆんび)をさせますから、527一寸(ちよつと)()つてゐて(くだ)さい』
528とまたヨボヨボと受付(うけつけ)さして(かへ)()く。
529『コレ杢助(もくすけ)さま、530松姫(まつひめ)といふのは(わたし)弟子(でし)だから、531一寸(ちよつと)遠慮(ゑんりよ)はいりませぬよ。532マ、533ゆつくりと(くつろ)いでお(さけ)でもあがつて(くだ)さい。534()()りますまいが、535(この)義理天上(ぎりてんじやう)がお(しやく)をさして(いただ)きますから、536ホホホホホ(あま)(にく)うもありますまい』
537 妖幻坊(えうげんばう)(にはか)機嫌(きげん)(なほ)し、538(あか)(とが)つた(くち)をあけて、
539『オツホホホホ』
540(なん)とマア。541(にはか)(とが)つた(くち)をして、542アタ(いや)らしい。543そして、544(あか)(くち)だこと』
545『ウツフフフフ』
546大正一二・一・二五 旧一一・一二・九 松村真澄録)
   
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