霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第五章 風馬牛(ふうばぎう)〔五五五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第14巻 如意宝珠 丑の巻 篇:第1篇 五里夢中 よみ:ごりむちゅう
章:第5章 第14巻 よみ:ふうばぎゅう 通し章番号:555
口述日:1922(大正11)年03月23日(旧02月25日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年11月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
三人は裸馬にまたがって小鹿峠の急坂を登っていった。弥次彦は馬と喧嘩を始めた。そして馬によってさんざんな目に会わされて戒められる。最後に馬は、自分は木花姫の分霊の罵倒観音だ、と洒落ると、姿が消えてしまう。
弥次彦は、馬はどこへ行ったのか、と与太彦、六に尋ねるが、二人は最初から馬などいない、と不思議がる。
今度は牛の群れが三人の方にやってきた。弥次彦は馬で懲りてもう乗ろうとしないが、与太彦と六は、楽をしようと牛に乗って、背から落ちた。
と思った瞬間、それは与太彦と六の夢であった。弥次彦は二人をからかう。そのとき、山岳が崩れるばかりの音が響いてきた。
何事かと驚いて三人は目を覚ました。気がつけば、三人は小鹿峠の道端で居眠りをしていたのであった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1405
愛善世界社版:83頁 八幡書店版:第3輯 187頁 修補版: 校定版:87頁 普及版:39頁 初版: ページ備考:
001 三人(さんにん)駻馬(かんば)(またが)放屁(はうひ)砲撃(はうげき)()けながら小鹿峠(こしかたうげ)急阪(きふはん)一目散(いちもくさん)(のぼ)()く。
002()長鞭(ちやうべん)馬腹(ばふく)(およ)ばずだ、003エー邪魔(じやま)(くさ)い、004(むち)無用(むよう)だ』
005馬上(ばじやう)より()()もなく(むち)()()てた。
006(うま)無智(むち)(やつ)の、007人三化七(にんさんばけしち)(むち)必要(ひつえう)があるものかい、008牛飲馬食(ぎういんばしよく)大将(たいしやう)()009もう此処(ここ)らで(ひと)直立(ちよくりつ)してやらうかい』
010()馬公(うまこう)(やつ)011()らず(ぐち)をたたくな。012古今無双(ここんむさう)乗馬(じやうば)達人(たつじん)013弥次彦(やじひこ)サンを()らないか、014愚図々々(ぐづぐづ)(ぬか)すと胴腹(どんばら)()めて(いき)()めてやらうか』
015(うま)『ヒヽヽヽヽヒンヒン、016可笑(をか)しい(わい)017()一匹(いつぴき)(とま)つたやうな感覚(かんかく)(おこ)らぬワ、018(きつね)容器(いれもの)()が』
019()『オイ、020畜生(ちくしやう)021(くち)()ぎるぞ。022主人(しゆじん)(むか)つて無礼(ぶれい)であらうぞ』
023(うま)『ヒヽヽヽヽヒン、024()(ごと)仰有(おつしや)(わい)025(くつわ)()めずに(うま)()(やつ)があるかい、026余程(よつぽど)いい頓馬(とんま)だな』
027()頓馬(とんま)とは貴様(きさま)(こと)だよ』
028(うま)弥次彦(やじひこ)馬鹿者(ばかもの)()029(たけ)宿(やど)小便(せうべん)()まされよつて、030此奴(こいつ)(うま)小便(せうべん)ぢや()からうかと馬首(ばしゆ)(かたむ)けて思案(しあん)した(とき)可笑(をか)しさ、031屁馬(へま)ばつかりやる(やつ)だな。032それだから馬抜(まぬけ)野郎(やらう)()ふのだ』
033()『エー、034()(さへづ)頓馬(とんま)野郎(やらう)だ、035(くつわ)()一寸(ちよつと)(こま)つたな』
036(うま)(くつわ)()けりや()るない、037貴様(きさま)木馬(きうま)結構(けつこう)だ。038(なん)でも(いま)(やつ)(かね)(くつわ)さへ()めさへすれば温柔(おとな)しくなるのだよ、039如何(どう)だ、040(かね)()つとるかい』
041()(おれ)貴様(きさま)のやうな頓馬(とんま)だから(この)(ごろ)手許(てもと)不如意(ふによい)でヒンヒン(貧々(ひんひん))だ。042オイ与太彦(よたひこ)043貴様(きさま)(うま)如何(どう)だ』
044()乗心地(のりごこち)()いワ。045女偏(をんなへん)(うま)()(またが)つた(やう)気分(きぶん)だよ』
046()『エー仕方(しかた)()いワ、047コンナジヤジヤ(うま)()(あは)したのが災難(さいなん)だ。048オイ(ろく)サン、049(まへ)如何(どう)だい』
050(ろく)(おれ)もチヨボチヨボだ、051乗心地(のりごこち)()いよ、052(なに)とも()へぬ()気持(きもち)だ。053丁度(ちやうど)金竜(きんりう)054銀竜(ぎんりう)()つとる(やう)股倉(またぐら)加減(かげん)だよ』
055()『エー、056異馬々々(いまいま)しい、057貧乏籤(びんばふくじ)()いたものだワイ』
058(うま)『オイ弥次(やじ)サン、059(まへ)弥次馬(やじうま)だから仕方(しかた)()いよ。060マア(うま)(おれ)背中(せなか)から空中滑走(くうちうくわつそう)をやつて着陸(ちやくりく)して(あたま)をポカンと()つて、061一遍(いつぺん)十万億土(じふまんおくど)()つて()い、062さうすれば立派(りつぱ)(うま)()れまいものでも()いワ』
063()『エー、064()口答(くちごたへ)をする馬鹿(ばか)野郎(やらう)だナア』
065 (うま)066(たてがみ)()()()(いか)らし(くち)()けてガブツと(うで)()みかけやうとする。
067()『コラ、068(なに)をしやがるのだい、069ジヤジヤ(うま)()が、070貴様等(きさまら)()まれて(たま)るかい』
071(うま)直立(ちよくりつ)しやうか、072貴様(きさま)四足(よつあし)容器(いれもの)だから一遍(いつぺん)ぐらゐ人間(にんげん)らしう直立(ちよくりつ)した(うま)()つて()るも()からう』
073()『コラ、074(うま)(うま)らしうせぬかい、075四足(よつあし)()つて(ある)くといふことは天則(てんそく)違反(ゐはん)だぞ』
076(うま)『ヒンヒンヒン、077それは貴様(きさま)(こと)だ。078四足(よつあし)身魂(みたま)偉相(えらさう)に、079()つて(ある)くのが(なに)不思議(ふしぎ)だい、080ヒンヒンヒン』
081()『エー仕様(しやう)()(やつ)だ、082もう(ひま)(つか)はす、083これから(おや)ゆづりの膝栗毛(ひざくりげ)()つて(ある)かうかい、084胴柄(どうがら)ばかり(おほ)きくて、085()ばつかり達者(たつしや)頓馬(とんま)野郎(やらう)()086()まれ()まれ、087()りてやらう』
088(うま)(おろ)さぬぞ(おろ)さぬぞ、089(おろ)(ところ)(ちが)ふワ。090(すこ)()つて()れ、091この(さき)大変(たいへん)断巌絶壁(だんがんぜつぺき)があつて、092谷底(たにぞこ)には猿捉茨(さるとりいばら)一面(いちめん)()えてゐる、093そこまで()つて(おろ)してやらぬと()つから興味(きようみ)(うす)(わい)
094()此奴(こいつ)(いささ)迷惑千万馬(めいわくせんばんば)の、095閉口(へいこう)頓首(とんしゆ)ぢや』
096(うま)(いま)閉口(へいこう)頓死(とんし)だよ』
097()(なに)(ぬか)しやがるのだ、098(おと)すなら(おと)して()よ。099貴様(きさま)(たてがみ)()ひついて()るから貴様(きさま)一所(いつしよ)猿捉茨(さるとりいばら)(なか)埋没(まいぼつ)だ。100()んだ(うま)につけたら()(うご)かぬほど、101其処(そこ)になつたらドツサリと賃銀(ちんぎん)をはりこんで()(わい)
102(うま)『サア(これ)からだ、103()()()ンツ』
104()『コラ、105(あば)れるな、106(しづか)にせないかい、107(おれ)貴様(きさま)(あば)れると()ひついて()()ふてやるぞ、108それでも()いかエーン』
109(うま)(なん)だか、110チツポイ人間(にんげん)だと(おも)つたら貴様(きさま)(のみ)()うな(やつ)だ。111馬偏(うまへん)(のみ)といふ(やつ)(さわ)ぐに(きま)つてる。112ヨシ(これ)から一騒(ひとさわ)ぎだ、113覚悟(かくご)せい』
114()『もう仕方(しかた)()い、115馬上(ばじやう)(ゆた)かに(この)()名残(なご)りに飲食(のみくひ)でもやらうかい。116(うま)(さわ)げよ、117一寸先(いつすんさき)(やみ)だ、118(のみ)()ひついて飲食(のみくひ)だ、119これが牛飲(ぎういん)馬食(ばしよく)だ、120チツト(かじ)つて()らうかい』
121(うま)『ヒンヒンヒン、122貧相(ひんさう)(やつ)だな、123品格(ひんかく)(わる)い』
124()(なん)だ、125宣伝使(せんでんし)人格(じんかく)品等(ひんとう)すると()(こと)畜生(ちくしやう)分際(ぶんざい)としてあるものかい』
126(うま)『ヤア、127もう()うなつたら(やぶ)れかぶれだ、128ジヤジヤ(うま)だ』
129()ふより(はや)(たてがみ)(ふる)つて直立(ちよくりつ)し、130前後左右(ぜんごさいう)二三間(にさんげん)ばかり空中(くうちう)()(あが)(くる)(まは)るにぞ、
131()『コラコラ(しづか)にせないか、132()(まは)るわい、133()どころか、134(やま)(みち)もみんな(まは)()したワイ、135ジヤイロコンパスの(やう)に、136そこらが廻転(くわいてん)()した(わい)137いい加減(かげん)(しづ)まらないか』
138(うま)(なに)139貴様(きさま)()ちる(ところ)まで(あば)れるのだ。140(いま)冥土(めいど)(おく)つてやるのだ』
141()鳴動(めいどう)爆発(ばくはつ)もあつたものかい、142これだけクルクル(まは)地球上(ちきうじやう)(おれ)(いや)になつた(わい)143(なん)でも()立替(たてかへ)急速度(きふそくど)(もつ)開展(かいてん)して()くと()えるわい。144アーア、145()(まは)()(なか)だ』
146(うま)輪廻(りんね)(まよ)浅間(あさま)しさ、147回天動地(くわいてんどうち)神業(しんげふ)参加(さんか)すると貴様(きさま)毎時(いつ)(ほざ)いてゐるが如何(どう)だい、148回天動地(くわいてんどうち)大事業(だいじげふ)(うま)サンの活動(くわつどう)(まさ)るものはあるまい、149一分間(いつぷんかん)八千回(はつせんくわい)150回転(くわいてん)するジヤイロコンパスよりも(はや)(おれ)(はな)(わざ)には感心(かんしん)したか』
151()(おそ)()つた、152もう(こら)へて()れえ』
153(うま)醜態(ざま)()やがれ、154一体(いつたい)(おれ)(たれ)だと(おも)つてるのだ』
155()畜生(ちくしやう)馬公(うまこう)ぢやないか』
156(うま)馬鹿(ばか)だな、157(おれ)木花姫(このはなひめ)分霊(わけみたま)だ、158罵倒(ばたふ)観音(くわんのん)だ。159すなはち馬頭(ばとう)観音(くわんのん)(さま)だよ』
160()『これはこれは、161失礼(しつれい)いたしました、162何卒(どうぞ)(ゆる)して(くだ)さいませ』
163 (うま)ブウブウブスと(おと)()てて()のやうに()えて仕舞(しま)つた。
164()『アヽア、165大変(たいへん)だつた、166(こわ)()()はされた。167オー与太公(よたこう)168六公(ろくこう)169貴様(きさま)170(うま)如何(どう)したのだ』
171()172(ろく)(うま)如何(どう)したつて、173(たれ)(うま)()つたのだい』
174()貴様(きさま)175(いま)いい()でヒン()(またが)つて此処(ここ)まで()たのぢやないか』
176二人(ふたり)馬鹿(ばか)()ふない、177(おれ)たちは親譲(おやゆづ)りの交通(かうつう)機関(きくわん)てくつて()たのだ、178貴様(きさま)矢張(やつぱ)(なん)だか(めう)(つら)をしよつて()(ふさ)いだまま(ある)いて()つたぢやないか、179(ある)きもつて(ゆめ)()よつたのだな、180気楽(きらく)(やつ)だ、181アヽコンナ(やつ)道連(みちづ)れになるのも(たよ)りない(こと)だナア』
182()『ハテ、183面妖(めんえう)な、184合点(がてん)()かぬこの()光景(くわうけい)185何物(なにもの)仕業(しわざ)なるぞ』
186()『アハヽヽヽ、187(なん)だ、188(おほ)きな()()きよつてコンナ(ところ)芝居(しばゐ)をやつたとて(たれ)観客(くわんきやく)()()はせないぞ。189拍子(びやうし)()けた銅羅声(どらごゑ)()しよつて、190団栗眼(どんぐりまなこ)廻転(くわいてん)させて大根役者(だいこんやくしや)()が、191(なん)真似(まね)だい、192チツト(はる)さきで逆上(のぼ)せよつたな、193アハヽヽヽヽ』
194()『そうすると矢張(やつぱ)(ゆめ)だつたかいな』
195()一遍(いつぺん)手洗(てうづ)使(つか)はむかい、196(とぼ)人足(にんそく)()197貴様(きさま)図体(づうたい)ばかり仁王(にわう)荒削(あらけづ)()たいな(やつ)だが、198大男(おほをとこ)総身(そうみ)智慧(ちゑ)(まは)りかねか、199独活(うど)大木(たいぼく)200胴柄(どうがら)(たふ)し、201(こま)つた(やつ)だナア。202この与太(よた)サンは身体(からだ)(ちい)さくても山椒(さんせう)小粒(こつぶ)でもヒリリツと(から)いと()哥兄(にい)サンだぞ』
203()『チヤチヤ(ぬか)すない、204(にはとり)跣足(はだし)だ』
205()(うま)(おほ)きうてもふりまらだ、206チツト(ふんどし)でも()めて、207しつかりせむかい、208アハヽヽヽ』
209()『この小鹿峠(こしかたうげ)はやつぱり(うはさ)(とほ)化物(ばけもの)(たうげ)だ、210しつかりせむとお三狐(さんぎつね)ちよろまかされるぞ』
211()『アハヽヽヽ、212(ぬか)したりな(ぬか)したりな、213自分(じぶん)ちよろまかされよつて(はばか)りさまだ、214この与太(よた)サンはチツト身魂(みたま)製造法(せいざうはふ)(ちが)ふのだ。215貴様(きさま)のやうな粗製(そせい)濫造(らんざう)とは(いささ)(せん)(こと)にしてゐるのだぞ、216()六公(ろくこう)
217(ろく)(まる)弥次(やじ)サンは六道(ろくだう)(つじ)亡者(まうじや)(まよ)ふた(やう)(ひと)ですな』
218()『オイオイ、219亡者(まうじや)(ついで)(むか)ふを()よ、220沢山(たくさん)亡者(まうじや)()るぢやないか』
221()貴様(きさま)こそ(とぼ)けて()よる、222彼奴(あいつ)(うし)じやないか』
223()(うし)だからもうじや
224()(なに)(ぬか)しやがる、225コンナ(ところ)口合(くちあ)ひを()しやがつて』
226(ろく)くちあいものには(はへ)(たか)るか、227アハヽヽヽヽ』
228()真実(ほんと)沢山(たくさん)もう(こう)ぢや、229オイ如何(どう)与太公(よたこう)230(うま)(うし)()()へたら』
231()()()へるも()()へぬもあつたものかい、232(うま)()つた(おぼ)えがないぢやないか』
233 (うし)(むれ)ドシドシと三人(さんにん)(まへ)突進(とつしん)()たる。
234()牛公(うしこう)(やつ)235貴様(きさま)喧嘩(けんくわ)ぢやないが天地間(てんちかん)は、236もちつ、237もたれつぢや。238如何(どう)だ、239附合(つきあひ)(おれ)(ひと)()せて()かないか、240附合(つきあひ)ぢやと()つても(おれ)()いては(こま)るよ』
241(うし)もう()めておこかい、242もう(まい)頑固(ぐわんこ)もう(ろく)()せたつてもうからぬからな』
243()此奴(こいつ)244洒落(しやれ)(こと)()ひよる、245一寸(ちよつと)(はな)せる(わい)246()つてやらうか』
247(うし)()るなら()れ、248その(かは)りに牛々(ぎうぎう)()()()はされるぞ』
249()(なに)(ぬか)しよるのだ、250ソンナ不心得(ふこころえ)(こと)をしよつたが最後(さいご)251貴様(きさま)どたまをトン(こつ)とやつて(にく)(くら)(かは)太鼓(たいこ)()つてやるのだ』
252(うし)『マア()(かく)253()つたが()からう』
254与『ヨー有難(ありがた)い、255(うし)()かれて善光寺(ぜんくわうじ)(まゐ)りと()(こと)()いて()るが、256(うし)()つてコーカス(まゐ)りか。257()ふたり、258(かな)ふたり、259()いた(くち)牡丹餅(ぼたもち)260三口(みつくち)しんこ261()(くち)羊羹(やうかん)262○○に(きびす)263ピツタリコだ。264(みづ)()らさぬ(なか)となつてコーカス(まう)でだ』
265(うし)『オイ与太公(よたこう)266(おれ)朋輩(ともがら)百人(ひやくにん)267貴様(きさま)()れは三匹(さんびき)だ、268この(うち)から選挙(せんきよ)して()れなつと()るが()からう』
269()『サアサア選挙権(せんきよけん)所有者(しよいうしや)三人(さんにん)だ、270被選挙権者(ひせんきよけんしや)三匹(さんびき)だ、271如何(どう)だ、272普通(ふつう)選挙(せんきよ)でやらうかな』
273(うし)如何(どう)でも()いワ、274(はや)くやらないか』
275()一人(いちにん)一票(いつぺう)だ、276(おれ)(あか)(めん)だ』
277(うし)貴様(きさま)278矢張(やつぱ)(めん)()きだな、279余程(よつぽど)あかだと()える(わい)
280(ろく)(おれ)(しろ)(めん)だ』
281(うし)(しろ)(うし)(からす)のやうな(をとこ)()ると似合(にあ)はないぞ、282一層(いつそ)(くろ)にして()つてやれ』
283(ろく)(おれ)(うし)()るのはしろ(うと)だから(しろ)にするのだ。284(くろ)()つて、285苦労(くらう)するのは(こま)るからのう』
286()(おれ)選挙権(せんきよけん)棄却(ききやく)だ』
287(うし)神聖(しんせい)一票(いつぺう)選挙権(せんきよけん)放棄(はうき)すると()(こと)があるものか、288立憲(りつけん)政治(せいぢ)(なん)心得(こころえ)てゐる』
289()(おれ)(うま)()つた(ゆめ)()て、290()()りした、291もうもう()(もの)廃止(はいし)だ。292これからボツボツとてくる(こと)にしやう、293()つた(ところ)(うし)(やつ)294(あし)(おそ)いから(かへつ)てテクが()(わけ)だ』
295()『ソンナラ(おれ)()せて(もら)はう。296オイ六公(ろくこう)297貴様(きさま)()つたり』
298(ろく)()らいでか、299ロハで()せてやらうと()ふのだもの、300コンナ安価(やす)()(もの)があるかい、301サア(しろ)サン、302(あか)サン、303(ある)いたり(ある)いたり』
304(あか)305(しろ)『ヤア当選(たうせん)光栄(くわうえい)()まして有難(ありがた)うございます』
306()(きま)つた(こと)だ、307一騎当千(いつきたうせん)英雄(えいゆう)豪傑(がうけつ)()つて()るのだもの、308当選(たうせん)するのは当然(たうぜん)だ、309サア(すす)んだり(すす)んだり』
310(あか)『オイ、311与太(よた)サン、312この(さき)()くと(きつ)(さか)がある、313その(さか)まで()つたら直立(ちよくりつ)するから覚悟(かくご)してお()れや』
314()『よしよし直立(ちよくりつ)せい、315(おれ)貴様(きさま)(つの)(くら)()いて()るから大丈夫(だいぢやうぶ)だよ』
316(しろ)『これこれ(ろく)サン、317(おれ)もチヨボチヨボだ、318この(さき)()くと羊腸(やうちやう)小径(こみち)がある、319そこを(とほ)(とき)如何(どう)しても直立(ちよくりつ)せねばならぬから、320しつかりなさいよ、321千人(せんにん)(もの)九百九十九人(くひやくくじふくにん)まで()ちて()(ところ)だから……』
322(ろく)『ヤアソンナ(ところ)があるのかい、323ソンナラもう此処(ここ)破約(はやく)だ、324小便(せうべん)だ、325(おろ)して()れ』
326(しろ)(おろ)して(たま)るか、327(のう)328赤公(あかこう)
329(あか)(きま)つた(こと)だ、330(おろ)すのはまだ(はや)い、331断巌絶壁(だんがんぜつぺき)()(おと)してやらうかい』
332()『ヤア此奴(こいつ)洒落(しやれ)(こと)(ほざ)いてゐよる、333エー、334仕方(しかた)()い、335(おも)()つて空中滑走(くうちうくわつそう)だ。336(ひい)337(ふう)338(みつ)つ、339ドスン、340アイタヽヽヽ』
341()『オイオイ貴様(きさま)342(なん)だ、343二人(ふたり)とも(みち)(ある)きもつて()(あが)りよつて()べたへたつて、344アイタタもあつたものかい、345しつかりせぬか』
346()『オレは、347もうもう、348牛々(ぎうぎう)()()()はされちやつた』
349()如何(どう)したと()ふのだ、350(ゆめ)()たのぢや()いか、351(ある)きもつて(ゆめ)()(やつ)何処(どこ)にあるかい』
352()(なに)(ぬか)しよるのだ、353(ある)きもつて(ゆめ)()るのは貴様(きさま)教祖(けうそ)ぢやないか、354(おれ)競争(きやうさう)して(ゆめ)()てやつたのだ、355ナア六公(ろくこう)356貴様(きさま)(ろく)でもない(ゆめ)()たのだらう』
357()『アハヽヽヽヽ、358神様(かみさま)(えら)いものだ、359(おれ)(ゆめ)()たと()つて襤褸糞(ぼろくそ)(わら)ひよるものだから(ばつ)覿面(てきめん)360貴様(きさま)(おな)(やう)(ある)きもつて(ゆめ)()せられよつたな。361これだからアルコールの()けた甘酒(あまざけ)のやうな低脳児(ていなうじ)同行(どうかう)するのは(こま)ると()ふのだ』
362 この(とき)山岳(さんがく)(くづ)るる(ばか)りの怪音(くわいおん)(きこ)えて()た。363三人(さんにん)(おどろ)いて()(さま)せば(あに)(はか)らむや小鹿峠(こしかたうげ)道端(みちばた)にコクリコクリと居睡(ゐねむ)つて()た。
364三人(さんにん)『アーア(えら)(ゆめ)()(のう)365(ゆめ)(なか)(ゆめ)()たり、366(なに)(なん)だか有名無実(いうめいむじつ)367曖昧朦朧(あいまいまうろう)368アア小鹿峠(こしかたうげ)だ、369こしつかりと腹帯(はらおび)でも()めて()かうかい』
370大正一一・三・二三 旧二・二五 北村隆光録)
   
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10/26【霊界物語ネット】大本神諭を「年月日順」で並べた時の順序が、一部おかしいものがあったので修正しました。(os176,192,193,191,235 の5つ)