霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 河童(かつぱ)()〔五六一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第14巻 如意宝珠 丑の巻 篇:第3篇 高加索詣 よみ:こーかすまいり
章:第11章 第14巻 よみ:かつぱのへ 通し章番号:561
口述日:1922(大正11)年03月24日(旧02月26日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年11月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
三人は六公を追いかけて二十峠までやってきた。松屋で六公とお竹が互いの顔を見て逃げてしまったので、三人は、六公とお竹の間に何か男女の関係があるのではないかと話している。
弥次彦はにわかに腹がいたくなり、側の茂みの中に隠れて唸り出す。するとやはり茂みの中で唸っている者がいる。それが六公であった。一行はお竹とのことを訪ねるが、六公は答えない。
一行は四人に戻って道中を急ぐ。すると、傍らの草の中から覆面の男たち十七、八人が槍をしごいて現れた。男たちの頭目は、ウラル教の烏勘三郎と名乗って、四人を捕縛しようとした。
勝公は両手を組んで、指先から霊弾を発射すると、男たちは霊縛されてしまった。四人は宣伝歌を歌い、その言霊に男たちは救われて、三五教に帰順することになった。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1411
愛善世界社版:181頁 八幡書店版:第3輯 224頁 修補版: 校定版:187頁 普及版:85頁 初版: ページ備考:
001 勝公(かつこう)宣伝使(せんでんし)(はじ)弥次彦(やじひこ)002与太彦(よたひこ)六公(ろくこう)(あと)追跡(つゐせき)して(やうや)二十峠(はたちたうげ)(ふもと)()いた。
003()『サア(また)(これ)からが危険(きけん)区域(くゐき)だ、004(てき)防禦網(ばうぎよまう)突破(とつぱ)して善戦(ぜんせん)善闘(ぜんとう)005秘術(ひじゆつ)(つく)神軍(しんぐん)威力(ゐりよく)(しめ)すべき(とき)(せま)つた』
006(かつ)『アヽさうだ、007各自(めいめい)腹帯(はらおび)をしつかりと()めて、008四辺(あたり)()をつけ登阪(とはん)する(こと)としよう。009それにしても六公(ろくこう)何処(どこ)磨滅(まめつ)して仕舞(しま)つたのだらうか、010三人(さんにん)では如何(どう)(はな)相手(あひて)のバランスがとれない、011仲々(なかなか)(あは)(もの)だからなア』
012()(なん)でも彼奴(あいつ)013(たけ)(かほ)()るより(ねこ)のつるんだ(あと)(やう)両方(りやうはう)へパツと()()つた。014その(とき)可笑(をか)しさ、015(これ)(なに)()()つたローマンスが伏在(ふくざい)して()るのかも()れないぞ』
016()(なに)017ローマンスなんて、018アンナ(をとこ)にあつて(たま)るものかい』
019()『さう見絞(みくび)つたものじや()い、020(えん)()なもの(おつ)なものだ。021(いま)六公(ろくこう)がお(たけ)()れて「ヤア(ろく)サンか、022(まへ)如何(どう)して()つたのだ、023その(はかま)何事(なにごと)ぞ、024(この)召物(めしもの)は」と()()いて(なみだ)片手(かたて)()口説(くど)く、025そこで六公(ろくこう)(やつ)「ヤアお(たけ)026如何(どう)()()くも因縁(いんねん)づくぢやと(あきら)めて()れよ、027昨日(きのふ)(かは)今日(けふ)(そら)028(さだ)めなき()(なら)ひに()れぬ二人(ふたり)(せつ)ない恋路(こひぢ)029アーア、030天道様(てんだうさま)(きこ)えませぬ」(など)何処(どこ)途中(とちう)悲劇(ひげき)(まく)(えん)じ、031ヤツト機嫌(きげん)をとり(なほ)()()()つて二十峠(はたちたうげ)目蒐(めが)けて(あら)はれ(きた)り「天下(てんか)色男(いろをとこ)はマアこの(とほ)り、032比翼連理(ひよくれんり)(ちぎ)つた(なか)033()つても()れぬ二人(ふたり)恋路(こひぢ)」なんて(のろ)けよつて(くび)(その)()へヌツと(あら)はすかも()れないぞ、034アハヽヽヽ』
035()『ウツフヽヽヽ、036アーア、037馬鹿(ばか)(こと)()ふて()れない、038(へそ)(だる)くなつて、039(あし)がガブリガブリするワ』
040()勝彦(かつひこ)サン、041コンナ(あし)(わら)(やう)(やつ)(かま)はずに二人(ふたり)仲良(なかよ)(すす)みませうかい。042三人(さんにん)道中(だうちう)()ふものは(なん)だか一人(ひとり)空手(あきて)出来(でき)て、043(はな)しもつて(ある)くのに如何(どう)都合(つがふ)(わる)い』
044()『ヘン(おれ)()つといて二人(ふたり)(さき)()つたら面白(おもしろ)からう、045丁度(ちやうど)四足(よつあし)旅行(りよかう)だから(はや)(さき)()つて路瑞(みちばた)(くさ)でも(しや)ぶるか、046石地蔵(いしぢざう)小便(せうべん)でもかけたが()(わい)
047()『コラ、048馬鹿(ばか)にするない、049牛馬(ぎうば)(いぬ)(やう)(くさ)()への、050小便(せうべん)をひつかけろのと(あま)馬鹿(ばか)にするない』
051()『ヤア(わり)とは()(ちい)さい(やつ)だナ、052コンナ(こと)(はら)()(やう)(こと)宣伝使(せんでんし)のお(とも)出来(でき)るかい、053娑婆(しやば)幽霊(いうれい)()い、054ツベコベ(さへづ)ると(また)055(まつ)(こずゑ)から()(はづ)して(こし)()かさなならないぞ。056此処(ここ)小鹿峠(こしかたうげ)だが(さき)になれば弥次彦(やじひこ)こしぬかし(たうげ)()がつくだらう。057オイ腰抜(こしぬ)先生(せんせい)058御勝手(ごかつて)にお()しなさい、059もう貴様(きさま)とは只今(ただいま)(かぎ)国交(こくかう)断絶(だんぜつ)だ、060旅券(りよけん)交付(かうふ)して()るから蒸汽(じようき)()つて(はや)帰国(きこく)(いた)せ』
061()『アハヽヽヽ、062与太(よた)(やつ)063真面目(まじめ)になりよつて(その)(つら)(なん)だ、064まるで夜鷹(よたか)(やう)団栗眼(どんぐりまなこ)()きよつて(くちばし)(とが)らして、065あまり()つとも()くないぞ。066(これ)から与太(よた)改名(かいめい)して夜鷹(よたか)()つたが()からう、067夜鷹(よたか)()(やつ)ござをひつかけて(くら)(つじ)()てつて()よる(やつ)だ』
068()『アヽそうか(惣嫁(そうか))とけつかる(わい)
069()『お(まへ)(おれ)との(なか)()うやら形勢(けいせい)不穏(ふおん)になつて()かけた、070サア勝公(かつこう)宣伝使(せんでんし)御目(おんめ)(まへ)平和(へいわ)克復(こくふく)条約(でうやく)(むす)ばうかい』
071()(なが)ら、072(しり)(まく)つて、
073()『サアサ()いはこく()くだ』
074()『アハヽヽヽ、075()()(やつ)笑顔(ゑがほ)()(やつ)だな、076(しか)(なが)貴様(きさま)()は、077あまり牡丹餅(ぼたもち)沢山(たくさん)格納(かくなふ)したので瓦斯(ガス)猛烈(まうれつ)発生(はつせい)して、078異様(いやう)臭気(しうき)紛々(ふんぷん)として(はな)()くべからずと()(しう)(しう)(しう)たるものだ、079アハヽヽヽ、080(くさ)(くさ)い、081貴様(きさま)(しり)から()くと(ねん)年中(ねんぢう)雪隠(せんち)(なか)年期(ねんき)奉公(ぼうこう)をしてる(やう)なものだよ、082真実(ほんと)吾輩(わがはい)不平(ふへい)満々(まんまん)だ』
083()(おれ)()(しう)(しう)秀逸(しういつ)だらう、084臭気(しうき)紛々(ふんぷん)として(あたか)麝香(じやかう)(ごと)しだ。085(くさ)いのが()生命(せいめい)だ、086(くさ)うない()(すで)(すで)()たるの資格(しかく)(うしな)つたものだ。087河童(かつぱ)()(やう)(にほ)ひのせぬ(やつ)()(くさ)つたのだよ。088()をこくなら()きた()をこけ、089死屁(しべ)縁起(えんぎ)(わる)いぞ』
090()貴様(きさま)()伊勢(いせ)参宮(さんぐう)道中屁(だうちうべ)だ、091(かた)(かた)()()るから石部(いしべ)だ、092(おと)(おほ)()(あと)(くさ)()だ、093真実(ほんと)威勢(ゐせ)伊勢(いせ))の()(こと)だ、094アハヽヽヽ』
095弥『軍学(ぐんがく)名人(めいじん)096(へい)(はふ)達人(たつじん)とは弥次彦(やじひこ)(こと)だよ。097(いま)砲兵(はうへい)工廠(こうしやう)でも建設(けんせつ)して大砲(たいはう)製造(せいざう)(さかん)砲列(はうれつ)()いて戦闘(せんとう)準備(じゆんび)着手(ちやくしゆ)する(かんが)へだよ、098アハヽヽヽヽ』
099()『オイ弥次屁衛(やじべゑ)100貴様(きさま)はこれから(へい)(すけ)101(ぶん)(すけ)102(きう)(すけ)と、103尊名(そんめい)(たてまつ)らう。104有難(ありがた)頂載(ちやうだい)せい』
105()『ヘイヘイ有難(ありがた)う、106(たしか)頂戴(ちやうだい)(つかまつ)りませう、107マア()うなれば二人(ふたり)(なか)()(かぜ)()(はな)(とも)()(はな)ちて大海(おほわだ)(はら)に、108大津(おほつ)()大船(おほふね)()(はな)(こと)(ごと)()(かぜ)はソヨソヨと(はる)海面(かいめん)()でて天下(てんか)(たい)最後(さいご)屁和(へいわ)こく()成就(じやうじゆ)だ。109(いよいよ)()克復(こくふく)曙光(しよくわう)(みと)めた、110へこく四国(しこく)へち(じふ)へつか(しよ)八十八ケ所(はちじふはちかしよ)()んぼ(南無(なむ)()いても大師(だいし)遍照(へんぜう)金剛(こんがう)だ、111アハヽヽヽ』
112()『モシモシ勝彦(かつひこ)サン、113貴方(あなた)はよつぽど真面目(まじめ)(ひと)ですな、114コンナ可笑(をか)しい(こと)貴方(あなた)(なん)ともありませぬか』
115(かつ)『お前達(まへたち)()でもない(やう)(こと)可笑(をか)しいのか、116水中(すゐちう)放屁(はうひ)した(やう)(くだ)らぬ喧嘩(けんくわ)をオツ(ぱじ)めて平和(へいわ)克復(こくふく)もあつたものか、117(ひと)屁煙(へけむり)()いて、118吾等(われら)(いささ)閉口(へいこう)頓首(とんしゆ)(いた)りだ』
119()『この与太公(よたこう)屁放(へつぴ)(ごし)屁古垂(へこたれ)(をとこ)だから、120もちつと(むか)ふへ()つたら屹度(きつと)屁古垂(へこた)れますぜ、121アハヽヽヽ』
122()『お(まへ)膝栗毛(ひざくりげ)弥次郎兵衛(やじらうべゑ)()()こき(おやぢ)だ。123あまり調子(てうし)()ると社会(しやくわい)(へい)(がい)になるから()加減(かげん)筒口(つつぐち)(へい)(もん)した(はう)()からうぞ、124アハヽヽヽ』
125(かつ)『まるで(いたち)(うま)()こぎぶんぶと道連(みちづ)れの(やう)だワイ、126オツホヽヽヽ』
127()『ヨーヨー何時(いつ)()にか(はなし)につられて頂上(ちやうじやう)へやつて()ました。128()()此処(ここ)にも(へい)(たん)(みち)開平(かいへい)されてあるですな。129(とほ)彼方(あなた)見渡(みわた)せば()(とど)かぬ(ばか)りの(これ)(だい)(へい)(げん)130()()天下(てんか)(たい)(へい)()(なか)だワイ、131アハヽヽヽ』
132(かつ)133()『ウツホヽヽヽ』
134()(なん)だか、135チツと(はら)(へん)になつて()ました、136一寸(ちよつと)そこ(まで)失礼(しつれい)いたします、137ここらに屁太張(へたば)つて()つてゐて(くだ)さいませ、138ヘイ御免(ごめん)なさいませよ』
139とチヨコチヨコ(はし)り、140()(しげ)みに姿(すがた)(かく)した。
141()『ハツハヽヽヽ、142何処(どこ)かに(いも)()ゑに()きよつたな、143(ふと)(やつ)を、144アハヽヽヽ。145アーア(むね)(わる)くなつた、146折角(せつかく)()つた牡丹餅(ぼたもち)もどうやら嘔吐(あが)(さう)になつて()(わい)
147 一方(いつぱう)森林(しんりん)(なか)よりウンウンと()(うな)(ごゑ)148弥次彦(やじひこ)(かく)れた(はう)にも(また)もやウンウンといふ(うな)(ごゑ)(きこ)えて()る。
149()『ヤア此奴(こいつ)()まらぬ、150(みぎ)(ひだり)より、151(てき)挟撃(けふげき)されてる(やう)なものだ、152オイオイ、153ウンウン()かす(やつ)何処(どこ)糞奴(くそやつこ)だい』
154 (たちま)ちガサガサと(あら)はれて()一人(ひとり)(をとこ)がある、155()れば(なん)だか見覚(みおぼ)えのある(かほ)だ。
156()『ヤア六公(ろくこう)(やつ)157(なに)をしてゐたのだい』
158(ろく)(なに)…………、159一寸(ちよつと)…………ホンノ…………(わづ)かなものだよ…………、160(にはか)陣痛(しきり)()たので産婆(さんば)()らぬけれど一人(ひとり)でトツクリお(さん)をやつてゐたのだ』
161()フンさうかい、162彼方(あなた)にも此方(こちら)にも()()みよつて吾々(われわれ)(くそ)()めに()ふて、163(じつ)糞慨(ふんがい)(いた)りだ。164オイ弥次兵衛(やじべゑ)165よい加減(かげん)()()ないか、166汽笛(きてき)()つたぞ、167発車(はつしや)時間(じかん)()(おく)れても()らぬぞよ』
168()八釜(やかま)しう()ふな、169(いま)発射(はつしや)最中(さいちう)だ。170貴様(きさま)其処(そこ)でお(やま)大将(たいしやう)(おれ)一人(ひとり)()調子(てうし)でハシヤイで()れ、171(くそ)八釜(やかま)しい』
172()『オイ六公(ろくこう)173貴様(きさま)一体(いつたい)174(たけ)(かほ)()て、175血相(けつさう)()へて()()したのは、176あらア(なん)だ』
177(ろく)『ヤア何卒(どうぞ)それ()けは()いて()れな、178後生(ごしやう)だから』
179()(しやう)でも六升(ろくしやう)でも(かま)はぬ、180吾等(われら)一同(いちどう)一斗(いつと))の(もの)一石(いつこく)一刻(いつこく))も(はや)事情(じじやう)逐一(ちくいち)(まを)()げぬかい』
181(ろく)『ヤアお(たけ)(こと)(おも)へば一石(いつこく)どころか万斛(ばんこく)(なみだ)(こぼ)れる(わい)182それはそれは()()(やう)なローマンスがあるのだ、183アーア』
184()『アーアとは(なん)だい』
185(ろく)『アーアは()()りアーアだ』
186 弥次彦(やじひこ)はガサリガサリと笹原(ささはら)()()けて(あら)はれ(きた)り、
187()御一同様(ごいちどうさま)188()たせ(まを)しました。189ヨウ六公(ろくこう)190其処(そこ)()るのか、191()うマア(ねずみ)にも()かれずに無事(ぶじ)此処(ここ)まで()()れた、192(えら)(えら)い、193ヤレヤレ二十峠(はたちたうげ)頂上(ちやうじやう)(いよいよ)四魂(しこん)(そろ)ふた、194サア(これ)からは(はら)(はら))の(くだ)(ざか)ぢや、195(ひよどり)谷渡(たにわた)りぢや、196ピーピーだ、197全隊(ぜんたい)(すす)め、198(いち)199()200(さん)201()
202 四人(よにん)急阪(きふはん)()ぶが(ごと)くに自然的(しぜんてき)(あし)(まか)せて速度(そくど)(くは)雪崩(なだれ)(ごと)(くだ)つて()き、203(やうや)(ふもと)()いた。
204()『サア、205(のぼ)身魂(みたま)(くだ)身魂(みたま)世界(せかい)一旦(いつたん)(さわ)がしくなるぞよ、206(あと)結構(けつこう)神世(かみよ)となるぞよ、207(まつ)のミロ()()(まゐ)るぞよ、208改心(かいしん)(いた)して(くだ)されよ、209改心(かいしん)ほど結構(けつこう)()いぞよ、210改心(かいしん)すればその()から()をこいた(やう)(はら)(なか)までスツと(いた)して気楽(きらく)()らされる(やう)になるぞよ、211この()(おに)往生(わうじやう)さして世界(せかい)人民(じんみん)安心(あんしん)をさせるぞよ』
212()『そら、213(なに)()ふのだい、214勿体(もつたい)()いぞ』
215()三五教(あななひけう)のお筆先(ふでさき)だ、216貴様等(きさまら)のホヤホヤ信者(しんじや)(わか)つて()まらうかい』
217()()をこいた(やう)(はら)()いて(らく)になるぞよなぞと、218ソンナ(こと)神様(かみさま)仰有(おつしや)るものかい、219大方(おほかた)貴様(きさま)()(ごと)だらう』
220(かつ)221(ろく)『アハヽヽヽヽヽ』
222 (かたはら)(たけ)なす雑草(ざつさう)(なか)より覆面(ふくめん)(をとこ)十七八人(じふしちはちにん)223ムクムクと(あら)はれ手槍(てやり)(しご)(なが)ら、
224(をとこ)『ヨー(その)(はう)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)一行(いつかう)225(われ)こそはウラル(けう)大目付役(おほめつけやく)226鷲掴(わしづかみ)源五郎(げんごらう)身内(みうち)(おい)三羽烏(さんばがらす)(きこ)えたる(からす)勘三郎(かんざぶらう)だ。227サア()うなる(うへ)はジタバタ()がいてもモウ駄目(だめ)だ、228神妙(しんめう)()(まは)せ』
229()『ハヽヽヽ、230(ほざ)くな(ほざ)くな、231(そもそ)天教山(てんけうざん)(あら)はれ(たま)野立彦(のだちひこ)大神(おほかみ)232木花姫命(このはなひめのみこと)233まつた黄金山(わうごんざん)(あら)はれ(たま)埴安彦(はにやすひこ)234埴安姫(はにやすひめ)235コーカス(ざん)(とき)めき(たま)須佐之男命(すさのをのみこと)御名代(ごみやうだい)()出別命(でわけのみこと)御家来(ごけらい)弥次彦(やじひこ)とは(おれ)(こと)だ、236吾名(わがな)()いて(きも)(つぶ)すなウフヽヽヽ』
237(かん)『ワツハツハヽヽヽ、238この()(およ)んで切端(せつぱ)つまり、239コケ(おど)しの豪傑(がうけつ)(わら)ひ、240(いま)()(づら)かわかして()せう、241ヤア者共(ものども)242彼奴等(きやつら)四人(よにん)一度(いちど)にかかれ』
243(かつ)『ワツハヽヽヽ、244洒落(しやれ)洒落(しやれ)な、245(いま)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)が、246()(もの)()せて()れむ』
247()ふより(はや)両手(りやうて)()食指(ひとさしゆび)(さき)より五色(ごしき)霊光(れいくわう)発射(はつしや)し、248勘三郎(かんざぶらう)(はじ)一同(いちどう)捕手(とりて)(むか)つて速射砲的(そくしやはうてき)霊弾(れいだん)をさし()けたれば、249勘三郎(かんざぶらう)(はじ)一同(いちどう)(にはか)(かしら)(いた)み、250(むね)()くる(ばか)りウンウンと苦悶(くもん)(はじ)柄物(えもの)大地(だいち)()()七転八倒(しちてんばつたう)251(いき)()えむ(ばか)りの光景(くわうけい)となりぬ。
252(かつ)『アハヽヽヽ、253(もろ)いものだワイ、254(ひと)宣伝歌(せんでんか)(うた)つて一同(いちどう)奴等(やつら)帰順(きじゆん)させ、255コーカス(ざん)(ともな)()きて(わが)手柄(てがら)(あら)はし()れむ。256ヤアヤア、257弥次彦(やじひこ)258与太彦(よたひこ)259六公(ろくこう)260宣伝歌(せんでんか)(われ)(とも)(こゑ)高々(たかだか)(うた)ふのだぞ』
261 勝彦(かつひこ)(ほか)一同(いちどう)(こゑ)(そろ)へて
262(かみ)(おもて)(あら)はれて
263(ぜん)(あく)とを立別(たてわ)ける
264(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
265(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
266(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
267直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
268()(あやま)ちは()(なほ)
269()(あやま)ちは()(なほ)せ』
270(うた)(をは)つた。271勘三郎(かんざぶらう)(はじ)一同(いちどう)はこの言霊(ことたま)神徳(しんとく)(すく)はれて、272さしも(きび)しき霊縛(れいばく)()かれ涙声(なみだごゑ)(しぼ)(なが)(ここ)一同(いちどう)帰順(きじゆん)()(へう)神恩(しんおん)感謝(かんしや)するに(いた)りたり。
273大正一一・三・二四 旧二・二六 北村隆光録)