霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二三章 純潔(じゆんけつ)〔一三八六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第53巻 真善美愛 辰の巻 篇:第4篇 神愛遍満 よみ:しんあいへんまん
章:第23章 第53巻 よみ:じゅんけつ 通し章番号:1386
口述日:1923(大正12)年02月14日(旧12月29日) 口述場所:竜宮館 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月8日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
治国別は城内の庭木に縛られていたハルナを助け出した。ハルナは治国別一行を殿中の王の居間に案内した。刹帝利をはじめ、左守、右守、タルマンは一生懸命に神前に祈願をこらしていた。
ハルナは刹帝利に、治国別一行のおかげで救われたことを報告した。治国別は刹帝利に丁寧にあいさつした。そして、お礼を述べる刹帝利や重臣たちに、厳の霊・瑞の霊の御神力によって悪魔が敗走したのであるから、神様にお礼を申し上げるようにと諭した。
治国別は、テームス峠で修業をしていた折り、神素盞嗚尊の御神勅によってビク国に急ぎ、刹帝利の危難を救うよう命を受けて、急ぎやってきたことを語った。そして祠の森には三五教の国治立大神様のみならず、盤古神王様、大自在天様もお祭りしているので、三五教の教えを聞いてはどうかと一同に勧めた。
刹帝利をはじめタルマンも賛成し、城内一同そろって三五教に帰順することになった。治国別をはじめ、一同は祝いの歌を交わし合った。
そこへヒルナ姫とカルナ姫が駒にまたがって表門に戻ってきた。居間に入ってきた二人を見て刹帝利は涙を流して感謝の意を表した。左守とヒルナは驚喜した。
ヒルナ姫は、シメジ峠で摩利支天が獅子を引き連れてバラモン軍を狼狽させ、そのために逃げてくることができたと経緯を説明した。刹帝利は神の御加護に感謝し、ヒルナ姫とカルナ姫に、宣伝使たちのおかげでベルツの反乱軍を撃退することができたことを語った。
ヒルナ姫は治国別に挨拶し感謝の言葉を述べた。治国別は、ヒルナ姫がベルツを召し捕ったことを知っていた。そこへ、敵の副将・シエールも生捕ったとの報告が入っていた。一同は敵軍の壊滅に沸き立った。
治国別、左守、刹帝利は神に感謝する歌を歌った。ヒルナ姫は涙を抑えながらこれまでの述懐を歌い、大神に感謝をささげた。
これより治国別一行は刹帝利の願いにより三五教の教理や儀式を城内の重役たちに教導し、神殿や教殿を新たに創立した。夏の中ごろになって、一同は鬼春別軍の後を追って、エルサレムを指して進んで行った。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5323
愛善世界社版:281頁 八幡書店版:第9輯 607頁 修補版: 校定版:290頁 普及版:140頁 初版: ページ備考:
001 治国別(はるくにわけ)()城内(じやうない)総司令官(そうしれいくわん)たるハルナが(てき)捕虜(ほりよ)となり庭木(にはき)(しば)られて()るのを(たす)けやり、002ハルナに(みちび)かれ殿中(でんちう)(ふか)(わう)居間(ゐま)(とほ)された。003此処(ここ)には(わう)(はじ)め、004左守(さもり)005右守(うもり)006タルマンが一生懸命(いつしやうけんめい)神前(しんぜん)祈願(きぐわん)して()た。
007ハルナ『刹帝利様(せつていりさま)008神様(かみさま)のお(かげ)によりまして、009危機一髪(ききいつぱつ)(さい)010三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)治国別(はるくにわけ)(さま)一行(いつかう)(すく)はれました。011(この)(かた)治国別(はるくにわけ)(さま)(ござ)います』
012紹介(せうかい)する。013(わう)はまづまづ此方(こちら)へと上座(じやうざ)治国別(はるくにわけ)(しやう)じた。014治国別(はるくにわけ)此処(ここ)沢山(たくさん)(ござ)いますと辞退(じたい)して上席(じやうせき)には()かなかつた。015(わう)はまアまアと上座(じやうざ)をすすめ(なが)ら、
016刹帝利(せつていり)危急存亡(ききふそんばう)場合(ばあひ)どうも(まこと)有難(ありがた)(ござ)います、017貴方(あなた)はビクの(くに)(すく)生神(いきがみ)(ござ)います。018(この)御恩(ごおん)何時(いつ)になつても(けつ)して(わす)れは(いた)しませぬ。019サアどうぞ御緩(ごゆつく)りと御休息(ごきうそく)(くだ)さいませ』
020 治国別(はるくにわけ)叮嚀(ていねい)(かうべ)()げ、
021(はじ)めて御目(おんめ)(かか)ります。022(たふと)御身(おんみ)をもつて吾々(われわれ)宣伝使(せんでんし)御叮嚀(ごていねい)なる御挨拶(ごあいさつ)(いた)()りまして(ござ)います。023(けつ)して吾々(われわれ)貴方(あなた)のお(くに)(すく)ふやうな(ちから)(ござ)いませぬ。024(いづ)(みたま)(みづ)(みたま)御神力(ごしんりき)()りまして悪魔(あくま)(てき)(もろ)くも敗走(はいそう)したので(ござ)いますから、025何卒(どうぞ)神様(かみさま)にお(れい)仰有(おつしや)つて(くだ)さいませ』
026刹帝利(せつていり)『ハイ、027(なん)とも御礼(おれい)(まを)しやうが(ござ)いませぬ。028(いづ)霊様(みたまさま)029(みづ)霊様(みたまさま)030盤古神王様(ばんこしんのうさま)有難(ありがた)(ござ)います』
031合掌(がつしやう)し、032(うれ)(なみだ)(なが)して()る。
033左守(さもり)拙者(せつしや)(わう)(つか)ふる左守司(さもりのかみ)キユービツトで(ござ)います。034よくまアこの大難(だいなん)神様(かみさま)(とも)にお(たす)(くだ)さいました。035(また)(あやふ)(せがれ)(いのち)(まで)(ひろ)(くだ)さいまして(じつ)感謝(かんしや)()えませぬ。036ああ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
037(なみだ)にかき(くも)る。
038治国別(はるくにわけ)(わたくし)はテームス(たうげ)(おい)て、039神様(かみさま)修業(しうげふ)(いた)して()ります(ところ)へ、040神素盞嗚尊(かむすさのをのみこと)(あら)はれ(たま)ひ、041(なんぢ)一時(いちじ)(はや)(みち)(てん)じてビクの(みやこ)(まゐ)り、042刹帝利殿(せつていりどの)危難(きなん)(すく)へ」との御命令(ごめいれい)043()るものも()(あへ)ず、044三人(さんにん)弟子(でし)(とも)()けつけて()れば危急存亡(ききふそんばう)場合(ばあひ)045結構(けつこう)御用(ごよう)をさして(いただ)きました』
046左守(さもり)大神様(おほかみさま)思召(おぼしめ)し、047貴方方(あなたがた)御一行(ごいつかう)御親切(ごしんせつ)048(れい)言葉(ことば)(つく)せませぬ』
049(うれ)(なみだ)にまたもや()(くも)る。
050右守(うもり)拙者(せつしや)右守司(うもりのかみ)(つと)めて()りますヱクスと(まを)すもの、051(れい)言葉(ことば)(つく)せませぬ。052何卒(どうぞ)今後(こんご)御見捨(おみすて)なく御懇情(ごこんじやう)をお(ねが)(まを)します』
053治国別(はるくにわけ)『お(たがひ)(さま)宜敷(よろし)うお(ねが)(いた)しませう』
054タルマン『拙者(せつしや)はウラル(けう)宣伝使(せんでんし)(ござ)いまして、055刹帝利様(せつていりさま)御信任(ごしんにん)(かたじけ)なうし、056内事(ないじ)(つかさ)()ねて()りますが、057この危急(ききふ)場合(ばあひ)(さい)し、058神徳(しんとく)()らざる(ため)()(ところ)もなく(こま)()てて()りました。059よくまアお(たす)(くだ)さいました。060どうか(わたくし)貴方様(あなたさま)のお弟子(でし)にお(くは)(くだ)さらば(じつ)有難(ありがた)(ぞん)じます』
061治国別(はるくにわけ)左様(さやう)(ござ)いますか、062貴方(あなた)はウラル(けう)宣伝使(せんでんし)063御苦労様(ごくらうさま)(ござ)います。064(つい)ては貴方(あなた)(ばか)りではなく、065刹帝利様(せつていりさま)三五教(あななひけう)(をしへ)をお()(あそ)ばしては如何(いかが)(ござ)りませう。066三五教(あななひけう)(ほこら)(もり)には、067国治立大神(くにはるたちのおほかみ)(さま)068盤古神王様(ばんこしんのうさま)069大自在天(だいじざいてん)(さま)がお(まつ)(いた)してありますれば、070(をしへ)()(かは)れども、071神様(かみさま)には(すこ)しも(かは)りはありませぬからなア』
072タルマン『何分(なにぶん)宜敷(よろし)くお(ねが)(まを)します。073もし刹帝利様(せつていりさま)074如何(いかが)(ござ)いませう』
075刹帝利(せつていり)(まを)(まで)もなく治国別(はるくにわけ)(さま)にお世話(せわ)にならうぢやないか、076イヤ治国別(はるくにわけ)(さま)何分(なにぶん)よろしくお(ねが)(まを)します。077(つい)ては左守(さもり)078右守(うもり)(はじ)め、079城内(じやうない)一同(いちどう)(そろ)うて貴教(きけう)帰順(きじゆん)(いた)しますから、080何卒(なにとぞ)大神様(おほかみさま)にお(とり)なしをお(ねが)(いた)します』
081治国別(はるくにわけ)『ハイ承知(しようち)(つかまつ)りました』
082松彦(まつひこ)『お師匠様(ししやうさま)083(いはひ)(うた)をさし()げたら如何(いかが)(ござ)いませうか』
084治国別(はるくにわけ)如何(いか)にも』
085()(なが)ら、
086治国別(はるくにわけ)天地(あめつち)(かみ)(めぐみ)(ふか)くして
087(もも)(わざはひ)()()せにけり。
088ビクの(くに)国王(こきし)永遠(とは)(まも)ります
089この神城(かみしろ)永久(とこしへ)にあれ』
090刹帝利(せつていり)『あら(たふと)()ける(まこと)(かみ)()
091(なみだ)こぼるる今日(けふ)(うれ)しさ。
092治国(はるくに)(わけ)(つかさ)よビクの(くに)
093(まも)らせたまへ千代(ちよ)八千代(やちよ)に』
094タルマン『三五(あななひ)(かみ)(をしへ)()のあたり
095()きて(こころ)(さか)えけるかな。
096皇神(すめかみ)(めぐみ)(つゆ)(うるほ)ひて
097ビクトリア(じやう)()きかへりける』
098左守(さもり)(たぐひ)なき(かみ)(ちから)(たも)ちます
099治国別(はるくにわけ)(つかさ)(たふと)し。
100言霊(ことたま)(さち)はふ(くに)()きつれど
101かほど(まで)とは(おも)はざりけり』
102右守(うもり)『なやみはてし今日(けふ)(いくさ)詳細(まつぶさ)
103(さち)あらしめし(きみ)(かしこ)き。
104(いま)よりは(こころ)(あらた)三五(あななひ)
105(かしこ)(みち)(つか)へまつらむ』
106ハルナ『大君(おほぎみ)(くに)(わが)()(たす)けられ
107如何(いか)(むく)はむ(われ)()をもて。
108さりながら(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
109いつかは(むく)いむ(きみ)(めぐみ)に』
110万公(まんこう)斎苑館(いそやかた)(わが)()(きみ)(したが)ひて
111(いさを)()てし今日(けふ)(うれ)しき。
112()(ため)(たま)(からだ)(ささげ)たる
113(わが)()(うへ)(たの)しきろかも』
114松彦(まつひこ)(きみ)()千代(ちよ)八千代(やちよ)常磐木(ときはぎ)
115(まつ)(みどり)(さか)えますらむ。
116常磐木(ときはぎ)(まつ)()ぐへる田鶴(たづ)のごと
117いと(きよ)らけき刹帝利(せつていり)(きみ)
118竜彦(たつひこ)()(とり)(おと)すやうなる(この)(しろ)
119()かむとしたる(ひと)(おろ)かさ。
120皇神(すめかみ)のいや永久(とこしへ)(まも)ります
121ビクの国王(こきし)(ねら)(おろ)かさ』
122刹帝利(せつていり)皇神(すめかみ)(いづ)(ちから)(たす)けられ
123(いま)(こころ)()(わた)りける。
124さりながらヒルナの(ひめ)(いま)いづこ
125さまよひ()るぞ(たづ)ねまほしき。
126カルナ(ひめ)さぞ今頃(いまごろ)()(きみ)
127(した)ひて()かむ野辺(のべ)山辺(やまべ)に』
128ハルナ『よし(つま)(かばね)野辺(のべ)(さら)すとも
129(いと)はざるらむ(きみ)のためには。
130曲神(まががみ)のベルツの(いくさ)()()りて
131いとも(しづ)けき(しろ)(なか)かな』
132 かく(うた)()()はす(ところ)へ、133表門(おもてもん)(こま)(ひづめ)(おと)(いさ)ましく(かへ)(きた)つたのは、134刹帝利(せつていり)135ハルナの(つか)()(わす)るる(こと)(あた)はざる、136ヒルナ(ひめ)137カルナ(ひめ)であつた。138二人(ふたり)はベルツの(からだ)門内(もんない)(おろ)し、139守兵(しゆへい)をして(これ)(まも)らせ()き、140(うま)()びおり、141(わう)居間(ゐま)にイソイソとして(すす)()つた。142(わう)二人(ふたり)姿(すがた)()驚喜(きやうき)し、
143刹帝利(せつていり)『ヤア其方(そなた)はヒルナ(ひめ)144よくまア無事(ぶじ)(かへ)つて()やつた。145まアまア結構(けつこう)々々(けつこう)随分(ずいぶん)(ほね)()らしたなア、146ヤア其方(そなた)はカルナ(ひめ)147よくも(いま)(まで)(しの)んで王家(わうけ)(ため)148(くに)()(つく)して()れた。149(なに)()はぬ()(とほ)りだ』
150と、151両手(りやうて)(あは)して感謝(かんしや)()(へう)したり。152二人(ふたり)(うれ)(なみだ)をポロポロと(なが)して(その)()()()した。153左守司(さもりのかみ)154ハルナは()(くる)はむばかりに驚喜(きやうき)し、155()つたり(すわ)つたり、156火鉢(ひばち)(さげ)室内(しつない)右左(みぎひだり)()(まは)つて()る。157(よろこ)びの(きよく)(たつ)した(とき)は、158如何(いか)なる賢者(けんじや)(いへど)()(うしな)狼狽(うろた)へるものである。
159タルマン『左守殿(さもりどの)160ハルナ殿(どの)161()()きなされ』
162注意(ちうい)され、163()げて()火鉢(ひばち)をそつと(おろ)し、
164ハルナ『貴女(あなた)はヒルナ(ひめ)(さま)165其方(そなた)はカルナであつたか、166どうして(かへ)つて()たか』
167(うれ)(なみだ)(しづ)む。168カルナは(あま)りの(うれ)しさに(なみだ)をハラハラと(なが)俯向(うつむ)いて()る。
169刹帝利(せつていり)其方(そなた)はどうして(かへ)つて()た、170(さだ)めし難儀(なんぎ)(いた)したであらうのう』
171ヒルナ(ひめ)『ハイ有難(ありがた)(ござ)います。172シメジ(たうげ)(ふもと)(まで)(まゐ)りました(ところ)173摩利支天様(まりしてんさま)(あら)はれて、174数百頭(すうひやくとう)獅子(しし)となり、175バラモン(ぐん)狼狽(らうばい)させ(たま)うた()めに、176都合(つがふ)よく()(かへ)(こと)出来(でき)ました』
177刹帝利(せつていり)成程(なるほど)178神様(かみさま)のお(たす)けだなア。179ああ有難(ありがた)有難(ありがた)惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)180カルナ其方(そなた)もヒルナと(とも)随分(ずいぶん)苦労(くらう)をしたであらうなア。181前等(まへら)両人(りやうにん)(こころ)は、182(わたし)もハルナもよく()つて()る。183本当(ほんたう)貞女(ていぢよ)烈婦(れつぷ)亀鑑(きかん)だ』
184カルナ(ひめ)『ハイ有難(ありがた)う』
185(わづ)かに()つたきり、186これ(また)(うれ)(なみだ)(そで)()らしてゐる。
187刹帝利(せつていり)『ヒルナ其女(そなた)(ほね)()つて()れたお(かげ)で、188バラモン(ぐん)退却(たいきやく)して()れたと(おも)へば、189ベルツ、190シエールの両人(りやうにん)191数千(すうせん)(へい)をもつて(わが)(しろ)(かこ)み、192たつた(いま)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)治国別(はるくにわけ)(さま)一行(いつかう)のお(かげ)によつて退却(たいきやく)(いた)した(ところ)だ。193どうか治国別(はるくにわけ)(さま)御一行(ごいつかう)にお(れい)(まを)して()れ』
194 ヒルナは無言(むごん)(まま)(くび)(かたむ)け、195()いで治国別(はるくにわけ)(はう)(むか)ひ、196(うやうや)しく両手(りやうて)(つか)へ、
197ヒルナ(ひめ)貴方様(あなたさま)御援助(ごゑんじよ)により、198ビクトリア(じやう)無事(ぶじ)(たも)てました。199有難(ありがた)感謝(かんしや)(いた)します』
200()(こゑ)さへもはや(なみだ)になつて()る。
201治国別(はるくにわけ)(はじ)めてお()にかかります。202貴女(あなた)はヒルナ(ひめ)(さま)(ござ)いましたか、203よく王家(わうけ)()国家(こくか)のためお骨折(ほねを)りなさいました。204(じつ)感服(かんぷく)(いた)します。205(しか)貴女(あなた)途中(とちう)(おい)(なに)(ひろ)ひものを(あそ)ばしたでせう』
206ヒルナ(ひめ)『ハイお(さつ)しの(とほ)(てき)大将(たいしやう)ベルツを生擒(いけど)り、207(きび)しく(しば)()(かへ)つて(まゐ)りました』
208治国別(はるくにわけ)『さうで(ござ)いませう、209手柄(てがら)なさいましたねえ』
210刹帝利(せつていり)(なに)211ベルツを生擒(いけどり)にしたと(まを)すか、212(なん)(えら)功名(こうみやう)(あら)はして()れたものだなア、213カルナ(ひめ)其女(そなた)もこの手柄(てがら)半分(はんぶん)(わか)つべきものだ。214きつと其女(そなた)には(あらた)めてお(れい)(まを)すぞや』
215カルナ(ひめ)勿体(もつたい)ない (しん)(きみ)のために(はたら)くのは当然(たうぜん)(ござ)います。216何卒(どうぞ)気遣(きづか)(くだ)さいますな、217(その)言葉(ことば)(うけたま)はりますれば十分(じふぶん)(ござ)います』
218(また)もや(うれ)(なみだ)(しぼ)る。
219 ()かる(ところ)へカントは(はし)(きた)り、
220カント『申上(まをしあ)げまする、221(てき)副将軍(ふくしやうぐん)222シエールを生擒(いけどり)まして(ござ)いまする』
223刹帝利(せつていり)(なに)!シエールを生擒(いけど)つたとな、224天晴(あつぱれ)々々(あつぱれ)225(のち)(ほど)褒美(ほうび)(つかは)すから()げないやうに大切(たいせつ)保護(ほご)して()れ』
226タルマン『(わが)君様(きみさま)227目出(めで)たう(ござ)います。228これにてビクトリア王家(わうけ)無事(ぶじ)安泰(あんたい)229ビクの(くに)泰平(たいへい)(をさ)まりませう』
230左守(さもり)()くなるも(まつた)神様(かみさま)御蔭(おかげ)(ござ)いまする。231治国別(はるくにわけ)(さま)232よくまア()(くだ)さいましたなア』
233治国別(はるくにわけ)皇神(すめかみ)経綸(しぐみ)(いと)(あやつ)られ
234()らず()らずに(のぼ)()ましぬ。
235惟神(かむながら)(かみ)(まか)せば何事(なにごと)
236いと安々(やすやす)(をさ)まりてゆく』
237左守(さもり)『いすくはし(たふと)(かみ)御恵(みめぐみ)
238()のあたり()(われ)(うれ)しき。
239大君(おほぎみ)(さぞ)(うれ)しみ(たま)ふらむ
240今日(けふ)(いくさ)(をさ)まりを()て』
241刹帝利(せつていり)有難(ありがた)(かたじけ)なしと()ふよりも
242(ほか)言葉(ことば)()かりけるかな』
243 ヒルナ(ひめ)(なみだ)(おさ)(うた)()した。
244ヒルナ(ひめ)千早(ちはや)()(ふる)神代(かみよ)(つく)らしし
245皇大神(すめおほかみ)()れまして
246八十(やそ)曲津(まがつ)(たけ)(くる)
247ビクトリアの(しろ)
248(まも)らせたまひ
249(かたむ)きかけし(しろ)(なか)
250もとの(ごと)くに()(なほ)
251(すく)はせたまひし(うれ)しさよ
252(わらは)(きみ)見出(みい)だされ
253(きさき)(みや)()けられて
254御側(みそば)(ちか)(つか)へしが
255右守(うもり)(かみ)のベルツ(つかさ)
256(こころ)(なか)(はか)りかね
257()めして()むと(おも)(うち)
258(しこ)魔風(まかぜ)(あふ)られて
259(なさけ)なや(をんな)として
260()くべからざる(みち)()
261(ふか)(つみ)をば(かさ)ねたる
262(その)(つぐな)ひをなさむものと
263バラモン(ぐん)(なか)()
264カルナの(ひめ)諸共(もろとも)
265千々(ちぢ)(こころ)(くだ)きつつ
266素性(すじやう)(いや)しき荒男(あらをとこ)
267鬼春別(おにはるわけ)久米彦(くめひこ)
268(いくさ)(つかさ)(こころ)(うば)
269縦横無尽(じうわうむじん)にあやなして
270(きみ)(わざはひ)(くに)(あだ)
271(とほ)()ひそけ(たてまつ)
272(たふと)(かみ)御使(みつかひ)
273(まも)られ(なが)漸々(やうやう)
274都路(みやこぢ)(ちか)(かへ)()れば
275(にはか)(きこ)ゆる(とき)(こゑ)
276唯事(ただごと)ならじと()(いら)
277(こま)鞭打(むちう)ちとうとうと
278カルナの(ひめ)諸共(もろとも)
279()(かへ)()れば(みち)()
280いとも無残(むざん)(たふ)れたる
281()見覚(みおぼ)えの荒男(あらをとこ)
282()()(いくさ)()()れず
283(ただ)ちに(こま)より()()りて
284(その)(おも)ざしを調(しら)ぶれば
285(おも)ひがけなきベルツの軍君(いくさぎみ)
286(なに)はともあれ(こま)()
287(かへ)らむものと(こころ)(さだ)
288(かへ)りて()れば御館(おんやかた)
289(はげ)しき(いくさ)痕跡(こんせき)
290黄金(こがね)(しろ)(くろがね)(かべ)
291いとありありと(あら)はれぬ
292唯事(ただごと)ならじと(こま)()
293ベルツの魔神(まじん)()()てて
294衛兵(ゑいへい)(ども)(まも)らせ()
295カルナと(とも)にいそいそと
296(かへ)りて()れば(わが)(きみ)
297いと(すこや)かに(ましま)しぬ
298(その)(ほか)(もも)司等(つかさら)
299(つね)(かは)らず(すこやか)
300(きみ)のめぐりを()()いて
301()(うれ)しげに(ましま)しぬ
302ああ有難(ありがた)有難(ありがた)
303(かみ)(めぐみ)(よろこ)びて
304(こころ)感謝(かんしや)(をり)もあれ
305治国別(はるくにわけ)神司(かむづかさ)
306(あら)はれまして(わが)(きみ)
307(いくさ)(すく)ひたまひしと
308()きたる(とき)(うれ)しさよ
309ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
310(たふと)(かみ)御前(おんまへ)
311(つみ)(けが)れしヒルナ(ひめ)
312御前(みまへ)(かしこ)(かしこ)みて
313大御恵(おほみめぐみ)(たふと)さを
314(よろこ)感謝(かんしや)(たてまつ)
315ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
316(かみ)御霊(みたま)幸倍(さちは)ひて
317これの(やかた)永久(とこしへ)
318ビクの国王(こきし)はいつ(まで)
319寿(ことぶき)(なが)(さか)えまし
320(もも)国人(くにびと)(たひら)けく
321いと(やす)らかに(さか)ゆべく
322(まも)らせたまへ大御神(おほみかみ)
323赤心(まごころ)()めて()ぎまつる』
324(うた)(をは)りける。
325 これより治国別(はるくにわけ)(はじ)め、326万公(まんこう)327松彦(まつひこ)328竜彦(たつひこ)は、329刹帝利(せつていり)懇情(こんじやう)により、330三五(あななひ)教理(けうり)儀式(ぎしき)城内(じやうない)重役(ぢうやく)その()教導(けうだう)し、331神殿(しんでん)教殿(けうでん)(あらた)創立(さうりつ)し、332(なつ)(なか)(ごろ)一同(いちどう)鬼春別(おにはるわけ)以下(いか)(あと)(おひ)かけエルサレムを()して(すす)()く。
333大正一二・二・一四 旧一一・一二・二九 於竜宮館 加藤明子録)
334(昭和一〇・六・一二 王仁校正)
   
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