霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一九章 邪神全滅(じやしんぜんめつ)〔一九五一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻 篇:第3篇 善戦善闘 よみ:ぜんせんぜんとう
章:第19章 第77巻 よみ:じゃしんぜんめつ 通し章番号:1951
口述日:1933(昭和8)年12月16日(旧10月29日) 口述場所:大阪分院蒼雲閣 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
ここに五柱の男神は、魔棲ヶ谷を囲んだ岡の周りに立ち、おのおの生言霊の矢を絶え間なく放つと、曲津神はいたたまれず、雲霧・岩・火の玉となって男神たちに襲い掛かった。
霊山比古は身辺に危険が迫ってきたのを見て、「アオウエイ」と繰り返し言霊を発した。山麓の小笹ヶ原の楠の森で待っていた、三柱の比女神は、自分たちの駒に向かって「タトツテチ ハホフヘヒ」と力いっぱい言霊を宣りあげた。すると、駒にはたちまち翼が生え、大きな鷲に変化した。
三柱の比女神は言霊の力に感謝し、鷲馬に乗ると宙高く翔け、天上から鷲のくちばしでもって竜神を攻撃し、大勝利を得たのであった。
比女神は鷲に乗って御樋代神に勝利を報告し、一方男神たちは、生言霊を宣りながら、魔棲ヶ谷の巣窟を奥へ進んでいった。曲津神の狼狽の様ありありと、あたりには数多の宝玉が飛び散ったままになっていた。男神たちはそれを集めて、戦利品として御樋代神に奉ることとした。
曲津神は、自身に光を発することがないので、真の神を真似ようと、こうした宝玉を身にまとうのである。愛善の徳に満ち、信真の光があるならば、身に宝石を着けなくても、宝石の何倍もの光を全身にみなぎらせているのであり、知らず知らずのうちに、尊敬を集めることができるのである。
五柱の男神は、魔棲ヶ谷の曲津神を根絶することができ、歓喜に耐えず、勝利の歌を歌った。男神たちが戦利品を背負って小笹ヶ原に戻ってくると、五頭の神馬たちは、主の帰りを待って整列していた。その様を見て、五柱の男神はそれぞれ勝利の述懐歌を歌い、御樋代神の待つ泉の森の本陣へと帰って行った。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm7719
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 674頁 修補版: 校定版:324頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 (ここ)五柱(いつはしら)男神(をがみ)は、002谷間(たにま)(けん)千辛万苦(せんしんばんく)(かさ)ねつつ(から)うじて突破(とつぱ)し、003魔棲ケ谷(ますみがやつ)(かこ)める(をか)(まは)りに(たたず)(たま)ひて、004各自(おのもおのも)(ちから)(かぎ)りに生言霊(いくことたま)征矢(そや)間断(かんだん)なく(はな)(たま)ひければ、005(さすが)曲津見(まがつみ)居耐(ゐたたま)らず此処(ここ)先途(せんど)必死(ひつし)(ちから)(あら)はし、006百千(ももち)邪神(まがかみ)雲霧(くもきり)となり(いは)となり()(たま)となり、007前後(ぜんご)左右(さいう)(くる)(まは)り、008幾度(いくど)となく五柱神(いつはしらがみ)身辺(しんぺん)(おそ)危険(きけん)刻々(こくこく)(せま)りければ、009霊山比古(たまやまひこ)(かみ)はもはやこれ(まで)なりと臍下丹田(せいかたんでん)(ちから)()め、
010『ア オ ウ エ イ』
011()(かへ)()(かへ)()らせ(たま)ひければ、012山麓(さんろく)小笹ケ原(をざさがはら)(かたはら)なる(くす)(もり)に、013手具脛(てぐすね)ひいて()(たま)ひける三柱(みはしら)比女神(ひめがみ)は、014わが()(きた)りし駿馬(はやこま)(むか)ひ、
015『タ ト ツ テ チ
016 ハ ホ フ ヘ ヒ』
017(ちから)(かぎ)りに言霊(ことたま)()(たま)ひけるにぞ、018(こま)(たちま)(おほい)なる(つばさ)(はや)し、019長大(ちやうだい)なる(わし)(くわ)しけるにぞ、020三柱比女神(みはしらひめがみ)はこれぞ(まつた)(かみ)(たまもの)なりと、021鷲馬(じうめ)()(またが)り、022一目散(いちもくさん)魔棲ケ谷(ますみがやつ)邪神(じやしん)巣窟(さうくつ)さして中空(ちうくう)(たか)(かけ)りつき(たま)ひ、023天上(てんじやう)より(おほい)なる(わし)(くちばし)もて、024竜神(たつがみ)(あたま)(つつ)き、025(あるひ)太刀膚(たちはだ)(やぶ)り、026獅子(しし)奮迅(ふんじん)(いきほひ)をもて(いど)(たたか)(たま)へば、027(さすが)曲津見(まがつみ)(てき)()ず、028谷川(たにがは)(たちま)()(かは)となりて邪神(まがかみ)(かげ)(あと)もなく(きよ)まりける。029この大勝利(だいしようり)()るよりも、030三柱(みはしら)比女神(ひめがみ)は、031(その)(まま)中空(ちうくう)(かけ)り、032御樋代神(みひしろがみ)(たむろ)(たま)(いづみ)(もり)をさして、033一目散(いちもくさん)復命(かへりごと)(まを)(たま)ひ、034御樋代神(みひしろがみ)感賞(かんしやう)言葉(ことば)(いただ)(たま)ひける。
035 ()五柱(いつはしら)比古神(ひこがみ)は、036大蛇(をろち)(むれ)永久(とことは)()みし魔棲ケ谷(ますみがやつ)巣窟(さうくつ)に、037生言霊(いくことたま)()りつつ(すす)(たま)へば、038周章狼狽(しうしやうらうばい)のあとありありと()えて、039数多(あまた)宝玉(ほうぎよく)彼方此方(あちこち)()()りて、040()(まば)ゆきばかりなりければ、041五柱(いつはしら)男神(をがみ)戦利品(せんりひん)として(ことごと)(ひろ)(かへ)り、042田族比女(たからひめ)(かみ)(たてまつ)らむと評議(ひやうぎ)一決(いつけつ)し、043金銀(きんぎん)044瑪瑙(めなう)045瑠璃(るり)046硨磲(しやこ)047白金(はくきん)048金剛石(こんがうせき)なぞ、049(かず)(かぎ)りなき宝玉(ほうぎよく)(いつ)つの(つと)(つつ)み、050勝鬨(かちどき)あげて一先(ひとま)(いづみ)(もり)()(かへ)(たま)(こと)とはなりぬ。
051 (すべ)真言(まこと)天津神(あまつかみ)はスの言霊(ことたま)より(うま)れたるさまざまの(こゑ)水火(いき)より()れませる(かみ)にましませば、052全身(ぜんしん)(ことごと)(ひかり)(かがや)き、053(あたか)水晶(すゐしやう)(ごと)透明体(とうめいたい)にましませば、054ダイヤモンドまたは金銀珠玉(きんぎんしゆぎよく)装飾物(さうしよくぶつ)(えう)せずとも(その)光彩(くわうさい)(たへ)にましましにけり。055(これ)(はん)して曲神(まがかみ)は、056身体(しんたい)(くも)りに()ちぬれば種々(しゆじゆ)宝玉(ほうぎよく)全身(ぜんしん)附着(ふちやく)して(ひかり)(つつ)まれ、057真言(まこと)(かみ)真似(まね)むとするものなり。058(たと)へば真言(まこと)(かみ)孔雀(くじやく)(ごと)曲津神(まがつかみ)(からす)(ごと)し、059(からす)孔雀(くじやく)(つばさ)(うるは)しきを(うらや)みて、060(その)()ちし羽根(はね)(ひろ)(わが)(つばさ)(あひだ)(はさ)()きて数多(あまた)(からす)(その)(うるは)しさを(ほこ)るが(ごと)く、061曲津神(まがつかみ)(きそ)ひて宝玉(ほうぎよく)(あつ)め、062(その)(ともがら)(たい)して(ひかり)(ほこ)るものなれば、063曲神(まがかみ)(つよ)きもの(ほど)数多(あまた)宝玉(ほうぎよく)()附着(ふちやく)()りしものなり。064(この)(たび)言霊戦(ことたません)によりて太刀膚(たちはだ)竜神(たつがみ)も、065長大身大蛇(ナーガラシヤーをろち)も、066(もも)竜神(たつがみ)も、067(よそほ)ふべき(たから)()(まと)むる(ひま)もあらず、068倉皇(さうくわう)として(てん)一方(いつぱう)()()り、069天日(てんじつ)(ひかり)()らされて、070次第々々(しだいしだい)(ほろ)()せけるこそ目出度(めでた)(かぎ)りなりけれ。
071 (しか)(なが)太古(たいこ)神々(かみがみ)は、072(ひかり)なき天然(てんねん)(いし)琢磨(みが)きて五百津御須麻琉(いほつみすまる)(たま)をつくり首飾(くびかざり)073腕飾(うでかざり)(また)(こし)(あた)りの(かざり)となし(たま)ひしかども、074(けつ)して金剛石(ダイヤモンド)(ごと)(ひかり)(はな)つものを()()ぶることを(いや)しめ(たま)ひしものなり。075何故(なにゆゑ)なれば、076(かみ)御身体(ごしんたい)はすべて(ひかり)にましませば、077(ひかり)宝玉(ほうぎよく)()(まと)(とき)(かみ)自身(じしん)(ひかり)(よわ)きを(しめ)理由(りゆう)となりて、078()神々(かみがみ)(いや)しめらるるを()(たま)ひたればなり。079(いま)()にも貴婦人(きふじん)とか(しよう)するもの、080令嬢(れいぢやう)とか()へるものはさておき、081すべての婦人(ふじん)(たち)(きそ)ひてダイヤモンドの(ひかり)憧憬(あこが)れ、082千金(せんきん)()しまず(きそ)(あがな)ひ、083身体(しんたい)各部(かくぶ)(かざ)りつけて(その)豪奢(がうしや)(ほこ)り、084()(ほこ)り、085(ひかり)(ほこ)れるは、086(あたか)(からす)孔雀(くじやく)落羽根(おちばね)(わが)(つばさ)(あひだ)にさして(ほこ)れるのと(なん)(えら)ぶところなかるべし。087全身(ぜんしん)(ひかり)(つよ)金剛石(ダイヤモンド)につつむなればまだしも、088(ただ)一局部(いつきよくぶ)(ちひ)さき(ひかり)附着(ふちやく)して(ほこ)るが(ごと)きは、089(じつ)卑劣(ひれつ)なる心性(しんせい)暴露(ばくろ)せる(いや)しき(わざ)()ふべし。
090 愛善(あいぜん)(とく)()信真(しんしん)(ひかり)()はば、091()宝石(ほうせき)附着(ふちやく)せずとも、092幾層倍(いくそうばい)(ひかり)全身(ぜんしん)(みなぎ)らせ、093()らず()らずの(あひだ)尊敬(そんけい)せらるるものなり。094吾人(ごじん)婦人(ふじん)()(ゆび)(また)(くび)のあたりに(ちりば)めたる種々(しゆじゆ)宝石(ほうせき)(にぶ)(ひかり)(なが)めつつ、095(あさ)ましき(いや)しき(こころ)よと、096常々(つねづね)嘔吐(おうと)(もよほ)し、097(その)人々(ひとびと)(みにく)さを層一層(そういつそう)(かん)ぜしめらるるなり。
098 五柱(いつはしら)(かみ)は、099魔棲ケ谷(ますみがやつ)醜神(しこがみ)根底(こんてい)より剿滅(さうめつ)し、100歓喜(くわんき)()へず、101(つね)黒煙(こくえん)()きて国土(くに)をなやませたる曲津見(まがつみ)棲処(すみか)瞰下(かんか)しながら、102(やや)小高(こだか)(をか)(うへ)()ち、103御歌(みうた)うたひつつ(をど)()(くる)はせ(たま)ひける。104(その)御歌(みうた)
105天晴々々(あはれあはれ)四方(よも)国原(くにはら)()れにけり
106白馬ケ岳(はくばがだけ)南側(なんそく)
107百谷千谷(ももだにちだに)(あつ)めたる
108大谷川(おほたにがは)上流(じやうりう)
109(ひそ)みて(しこ)曲神(まがかみ)
110(たけ)(くる)ひしそのありか
111()(くも)らせし元津場(もとつには)
112(くも)(おこ)せし(しこ)(やま)
113(きり)()かせて(もの)(みな)
114(そだ)ちを(さまた)(すさ)びたる
115元津砦(もとつとりで)(ほろ)びけり
116万里(まで)島根(しまね)今日(けふ)よりは
117(しこ)(すさ)びの黒雲(くろくも)
118(つめ)たき(きり)()きたちも
119(あと)なく()えて久方(ひさかた)
120(あを)御空(みそら)(おく)(ふか)
121天津陽(あまつひ)(かげ)(かがや)きたまひ
122月読(つきよみ)(かみ)はさやかなる
123(ひかり)雲井(くもゐ)にとどめまし
124地上(ちじやう)(めぐみ)(つゆ)ふらし
125すべてのものの(いのち)をば
126千代(ちよ)八千代(やちよ)(まも)りまし
127この神国(かみくに)永久(とこしへ)
128(はな)()きみのり穀物(たなつもの)
129(ゆたか)になりて牛馬(うしうま)
130()(ふと)りつつ()(つき)
131(さか)ゆる神世(みよ)となりぬべし
132(この)国原(くにはら)()(わか)
133国津神等(くにつかみら)(かげ)もなし
134(かはず)(ねずみ)(ともがら)
135田畑(たはた)(たがや)穀物(たなつもの)
136(そだ)てて(いのち)(たも)ちつつ
137弥永久(いやとこしへ)永久(とこしへ)
138月日(つきひ)(とも)にやすらはむ
139ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
140生言霊(いくことたま)(さちは)ひて
141三柱比女神(みはしらひめがみ)(いち)はやく
142鷲馬(じうめ)(せな)(またが)りて
143大空(おほぞら)(たか)(かけ)()
144吾等(われら)のなやみし(たたかひ)
145たすけたまひし雄々(をを)しさよ
146曲津(まがつ)(かみ)()めおきし
147(もも)(たから)()りせねど
148今日(けふ)(いくさ)勝鬨(かちどき)
149(しるし)(あつ)(つつ)みとし
150駿馬(はやこま)()()()たし
151御樋代神(みひしろがみ)御前(おんまへ)
152(そな)へまつらむ(いさ)ましや
153天地(あめつち)(はじ)めし(むかし)より
154かかる(ためし)はあら(たふと)
155(かみ)()さしの神業(かむわざ)
156〓(うまら)委曲(つばら)(つか)へし吾等(われら)
157千代(ちよ)八千代(やちよ)(つた)はりつ
158()(かた)(ぐさ)となりぬべし
159(おも)へば(うれ)(いさ)ましし
160(おも)へば(かしこ)()(かみ)
161生言霊(いくことたま)(ひかり)なれ
162(うづ)御水火(みいき)(ちから)なれ
163久方(ひさかた)(あま)はせ使(つか)
164(こと)(かた)(ごと)()をば。
165烏羽玉(うばたま)()(せま)()むいざさらば
166()りて(かへ)らむ(いづみ)(もり)まで』
167 五柱(いつはしら)神々(かみがみ)数多(あまた)宝玉(ほうぎよく)戦利品(せんりひん)として(せな)()はせつつ、168百津石村(ゆついはむら)碁列(ごれつ)せる難所(なんしよ)神言(かみごと)奏上(そうじやう)しつつ(やうや)くにして山麓(さんろく)小笹ケ原(をざさがはら)(くす)(もり)()かせ(たま)ひければ、169五頭(ごとう)神馬(しんめ)(あるじ)(かへ)りを()()びつつ、170樹下(じゆか)(あたま)(なら)整列(せいれつ)()たりける。
171 霊山比古(たまやまひこ)(かみ)(これ)()御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
172(わが)(こま)雄々(をを)しく(ただ)しく()()たり
173生言霊(いくことたま)(みみ)にさへしか
174白馬ケ岳(はくばがだけ)(あら)ぶる(かみ)()(はら)
175勝鬨(かちどき)あげて(かへ)りきつるも
176村肝(むらきも)(こころ)()れたりわが(たま)
177駿馬(はやこま)なして(いさ)みつるかも
178復命(かへりごと)(たし)(まを)さむ(うれ)しさに
179この黄昏(たそがれ)(こころ)(あか)るき』
180 保宗比古(もちむねひこ)(かみ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
181(わが)いゆく(みち)(さや)りし曲津見(まがつみ)
182(けむり)()えて今日(けふ)勝鬨(かちどき)
183中空(なかぞら)(かけ)()ませる比女神(ひめがみ)
184(ちから)曲津(まが)()もなく(やぶ)れし
185今日(けふ)よりは白馬ケ岳(はくばがだけ)()(のぼ)
186(くも)はいづれも(くれなゐ)()えむ
187(わか)(つち)稚国原(わかくにはら)(くさ)()
188今日(けふ)(かぎ)りと(しげ)(さか)えむ
189かくのごと雄々(をを)しき(ただ)しき神業(かむわざ)
190(つか)へし吾身(わがみ)(さち)(おも)ふも
191非時(ときじく)黒雲(くろくも)()ちし白馬ケ岳(はくばがだけ)
192魔棲ケ谷(ますみがやつ)()(わた)りつつ
193面白(おもしろ)曲津(まが)(とりで)()(やぶ)
194明日(あす)御前(みまへ)復命(かへりごと)せむ』
195 直道比古(なほみちひこ)(かみ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
196岩根(いはね)木根(きね)()みさくみつつ(のぼ)りゆく
197谷間(たにま)(みち)(さか)しかりけり
198曲津見(まがつみ)女神(めがみ)となりて(わが)行手(ゆくて)
199(さや)らむとせり(あさ)はかなるも
200五柱(いつはしら)水火(いき)(あは)せて()()ぐる
201生言霊(いくことたま)曲津(まが)はさやぎぬ
202(いは)となり()(たま)となりいろいろに
203(ちから)(つく)して射対(いむか)(きた)りぬ
204(あやふ)しと()るより霊山比古神(たまやまひこがみ)
205水火(いき)()らして言霊(ことたま)()らせり
206言霊(ことたま)(をは)()もなく比女神(ひめがみ)
207鷲馬(じうめ)(またが)(かけ)()ましぬ
208(のち)()(かた)(つた)へむ今日(けふ)()
209生言霊(いくことたま)(くし)びの神業(みわざ)を』
210 正道比古(まさみちひこ)(かみ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
211村肝(むらきも)(こころ)にかかりし神業(かむわざ)
212()もなくすみて(そら)()(わた)りぬ
213天津(あまつ)()白馬ケ岳(はくばがだけ)(かたむ)きて
214(おほ)いなる(かげ)さし(きた)りつる
215山蔭(やまかげ)(よこ)(たふ)れて御空(みそら)より
216(つち)より(やみ)(せま)()らしも
217(かへり)みれば(われ)(いさ)ましよ諸神(ももがみ)
218水火(いき)(あは)せて曲津(まが)退(やら)ひし
219黒雲(くろくも)(きり)(なや)みし万里(まで)(しま)
220天地(てんち)(きよ)()(わた)りぬる』
221 雲川比古(くもかはひこ)(かみ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
222諸神(ももがみ)(いさを)千代(ちよ)万代(よろづよ)
223(かがや)きたまはむ語草(かたりぐさ)にも
224いざさらば(こま)(むち)うち大野原(おほのはら)
225(いそ)(かへ)らむ(いづみ)(もり)まで』
226 ここに神々(かみがみ)(こま)()(またが)り、227黄昏(たそがれ)野路(のぢ)を、228(くつわ)(なら)べて(いづみ)(もり)へと(いそ)がせ(たま)ひける。
229昭和八・一二・一六 旧一〇・二九 於大阪分院蒼雲閣 加藤明子謹録)