霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三四章 紫陽花(あぢさゐ)〔一八四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻 篇:第6篇 宇宙大道 よみ(新仮名遣い):うちゅうたいどう
章:第34章 紫陽花 よみ(新仮名遣い):あじさい 通し章番号:184
口述日:1921(大正10)年12月25日(旧11月27日) 口述場所: 筆録者:桜井重雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
大神は厳然として正座になおると、桃上彦を天使長と任じ、その部下たちを補佐に任じた。また、常世姫を竜宮城の主管とし、八王大神常世彦は常世の国で神業に奉仕することと定めた。
桃上彦兄たちと心を照らし合い改め、常世彦、常世姫、大自在天の部下ら悪神たちも、このときばかりは前非を悔い、大神のために力を尽くすことを誓ったのである。
鬼武彦、高倉、旭らの白狐は聖地を離れて各地を放浪し、猛り狂う邪神たちを言向け和した。春日姫、八島姫は聖地の常世姫の侍女としてとどまった。
常世姫管掌のもと、竜宮城はよく治まり、平和の一大御世が現出した。しかし時が移るにしたがって桃上彦は放埓の気が生じ、ついには八王大神らの信任を失って混乱を招くに至るのである。
桃上彦は事足姫が天則を破って後添えを向かえて生まれた子である。父母の精神行動はその子に及ぶのである。これをもって親たるものは、至誠善道を行うように心がけるべきなのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm0434
愛善世界社版:209頁 八幡書店版:第1輯 446頁 修補版: 校定版:219頁 普及版:94頁 初版: ページ備考:
001 満座(まんざ)諸神人(しよしん)は、002国祖(こくそ)無限(むげん)無量(むりやう)仁慈(じんじ)有難(ありがた)さにほだされて感涙(かんるい)(むせ)び、003さしもに(ひろ)宮殿(きうでん)(せき)として(みづ)()ちたるごとく、004ただ諸所(しよしよ)にすすり()きの(こゑ)005感嘆(かんたん)言葉(ことば)のひそかに(きこ)ゆるのみなりき。
006 国治立(くにはるたちの)(みこと)儼然(げんぜん)として正座(しやうざ)(なほ)り、007言葉(ことば)をあらためて桃上彦(ももがみひこ)天使長(てんしちやう)(にん)じ、008竜山別(たつやまわけ)009八十(やそ)猛彦(たけひこ)010百猛彦(ももたけひこ)011鷹住別(たかすみわけ)聖地(せいち)天使(てんし)(しよく)(めい)じ、012常世姫(とこよひめ)竜宮城(りうぐうじやう)主管者(しゆくわんしや)となし常世彦(とこよひこ)常世城(とこよじやう)(かへ)りて神政(しんせい)奉仕(ほうし)し、013かつ天使(てんし)八王(やつわう)となり、014その()八王(やつわう)八頭(やつがしら)従前(じゆうぜん)のとほり、015誠心(せいしん)誠意(せいい)神明(しんめい)奉仕(ほうし)し、016天使長(てんしちやう)桃上彦(ももがみひこ)指揮(しき)(したが)ふべしと宣示(せんじ)し、017満座(まんざ)神司(かみがみ)一礼(いちれい)し、018(かんむり)(いただ)き、019頭部(とうぶ)血痕(けつこん)()し、020憮然(ぶぜん)として奥殿(おくでん)()らせ(たま)ひける。
021 桃上彦(ももがみひこの)(みこと)022広宗彦(ひろむねひこ)023行成彦(ゆきなりひこ)(とも)(かほ)見合(みあは)せ、024大神(おほかみ)大御心(おほみこころ)()(あは)せ、025(たがひ)心中(しんちゆう)不平(ふへい)根底(こんてい)より科戸(しなど)(かぜ)(あめ)八重(やへ)棚雲(たなぐも)()(はら)ひしごとく、026あたかも光風(くわうふう)霽月(せいげつ)心地(ここち)遺憾(ゐかん)なく(いろ)(あら)はしゐたりける。027智略(ちりやく)縦横(じうわう)にして、028奸佞(かんねい)ならぶ(もの)なき常世彦(とこよひこ)常世姫(とこよひめ)も、029大自在天(だいじざいてん)従臣(じゆうしん)なる大鷹別(おほたかわけ)以下(いか)暴悪(ばうあく)なる曲神(まががみ)も、030いまは前非(ぜんぴ)()い、031誠心(せいしん)誠意(せいい)国祖(こくそ)大神(おほかみ)御心(みこころ)(たい)し、032忠実(ちうじつ)奉仕(ほうし)し、033神業(しんげふ)一端(いつたん)たりとも輔佐(ほさ)(たてまつ)らむとの(ほん)守護神(しゆごじん)至誠(しせい)発露(はつろ)し、034(そで)をしぼりて歔欷(きよき)するにいたりぬ。
035『あゝ宇宙間(うちうかん)(なに)ものといへども、036至善(しぜん)至愛(しあい)(みち)(てき)する(もの)なかるべし』
037神人(かみがみ)らは(くち)をそろへて感嘆(かんたん)()()らしゐたり。038強力(がうりき)無双(むさう)森鷹彦(もりたかひこ)(ゆる)されてふたたびモスコーの従臣(じゆうしん)となり、039鬼武彦(おにたけひこ)040高倉(たかくら)041(あさひ)聖地(せいち)(はな)れ、042各地(かくち)出没(しゆつぼつ)して(やま)尾上(をのへ)(かは)()に、043伊猛(いたけ)(くる)邪神(じやしん)至善(しぜん)至愛(しあい)(こころ)をもつて帰順(きじゆん)せしむることに努力(どりよく)したりける。
044 モスコーの城主(じやうしゆ)道貫彦(みちつらひこ)(むすめ)春日姫(かすがひめ)および南高山(なんかうざん)城主(じやうしゆ)大島別(おほしまわけ)(むすめ)八島姫(やしまひめ)竜宮城(りうぐうじやう)(とどま)り、045常世姫(とこよひめ)左右(さいう)侍女(じぢよ)として奉仕(ほうし)することとなり、046桃上彦(ももがみひこの)(みこと)聖地(せいち)ヱルサレムの大宮殿(だいきうでん)にありて、047国祖(こくそ)大神(おほかみ)奉仕(ほうし)神務(しんむ)(はげ)み、048神政(しんせい)()き、049下神人(しもしんじん)にたいし慈愛(じあい)をほどこし、050聖地(せいち)神政(しんせい)はふたたび枯木(かれき)(はな)()きしがごとく隆盛(りうせい)(きは)めたり。051また竜宮城(りうぐうじやう)常世姫(とこよひめ)指揮(しき)(もと)(いち)()完全(くわんぜん)統治(とうぢ)されゐたりしに、052(ほし)(うつ)(つき)(かは)るにしたがひ、053桃上彦(ももがみひこの)(みこと)はやや神政(しんせい)倦怠(けんたい)気運(きうん)(きざ)し、054自由(じいう)放埒(はうらつ)所業(しよげふ)(おほ)国祖(こくそ)大神(おほかみ)大御心(おほみこころ)忘却(ばうきやく)するにいたり、055つひには八王(やつわう)常世彦(とこよひこ)をはじめ各山(かくざん)各地(かくち)神司(かみがみ)らの信望(しんばう)失墜(しつつひ)し、056政令(せいれい)おこなはれず、057つひに()高天原(たかあまはら)神政(しんせい)破壊(はくわい)し、058ふたたび衰亡(すゐばう)悲境(ひきやう)(おちい)らしめたりける。
059 前篇(ぜんぺん)()べたるごとく桃上彦(ももがみひこの)(みこと)(おん)(はは)事足姫(ことたるひめ)天則(てんそく)(やぶ)り、060(のち)(をつと)春永彦(はるながひこ)(あひ)(つう)じ、061その罪悪(ざいあく)血統(けつとう)()けたる桃上彦(ももがみひこ)なれば、062つひにその金箔(きんぱく)()がし地金(ぢがね)暴露(ばくろ)したるもやむを()ざる次第(しだい)なりといふべし。
063 これを(おも)へば、064(ひと)たる(もの)胎内(たいない)教育(けういく)(もつと)尊重(そんちよう)せざるべからず。065父母(ふぼ)両親(りやうしん)精神(せいしん)行動(かうどう)至正(しせい)至直(しちよく)なるときに受胎(じゆたい)せし生児(せいじ)は、066至正(しせい)至直(しちよく)(ひと)となり、067放逸(はういつ)邪慳(じやけん)なるときに宿(やど)りたる生児(せいじ)は、068また放逸(はういつ)邪慳(じやけん)性質(せいしつ)をもつて(うま)れ、069悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)精神(せいしん)行動(かうどう)()りたるとき受胎(じゆたい)したる()悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)精神(せいしん)をもつて(うま)るるものなればなり。
070 (ゆゑ)()(おや)たるものは、071造次(ざうじ)にも顛沛(てんぱい)にも(かみ)(しん)じ、072(きみ)(うやま)ひ、073至誠(しせい)善道(ぜんだう)(おこな)はざるべからずと()るべし。
074大正一〇・一二・二五 旧一一・二七 桜井重雄録)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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