霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第4巻(卯の巻)
序
凡例
総説
第1篇 八洲の川浪
01 常世会議
〔151〕
02 聖地の会議
〔152〕
03 使臣の派遣
〔153〕
04 乱暴な提案
〔154〕
05 議場の混乱
〔155〕
06 怪また怪
〔156〕
07 涼風凄風
〔157〕
第2篇 天地暗雲
08 不意の邂逅
〔158〕
09 大の字の斑紋
〔159〕
10 雲の天井
〔160〕
11 敬神の自覚
〔161〕
12 横紙破り
〔162〕
13 再転再落
〔163〕
14 大怪物
〔164〕
15 出雲舞
〔165〕
第3篇 正邪混交
16 善言美辞
〔166〕
17 殺風景
〔167〕
18 隠忍自重
〔168〕
19 猿女の舞
〔169〕
20 長者の態度
〔170〕
21 敵本主義
〔171〕
22 窮策の替玉
〔172〕
第4篇 天地転動
23 思ひ奇やその一
〔173〕
24 思ひ奇やその二
〔174〕
25 燕返し
〔175〕
26 庚申の眷属
〔176〕
27 阿鼻叫喚
〔177〕
28 武器制限
〔178〕
第5篇 局面一転
29 月雪花
〔179〕
30 七面鳥
〔180〕
31 傘屋の丁稚
〔181〕
32 免れぬ道
〔182〕
第6篇 宇宙大道
33 至仁至愛
〔183〕
34 紫陽花
〔184〕
35 頭上の冷水
〔185〕
36 天地開明
〔186〕
37 時節到来
〔187〕
38 隙行く駒
〔188〕
第7篇 因果応報
39 常世の暗
〔189〕
40 照魔鏡
〔190〕
41 悪盛勝天
〔191〕
42 無道の極
〔192〕
第8篇 天上会議
43 勧告使
〔193〕
44 虎の威
〔194〕
45 あゝ大変
〔195〕
第9篇 宇宙真相
46 神示の宇宙その一
〔196〕
47 神示の宇宙その二
〔197〕
48 神示の宇宙その三
〔198〕
49 神示の宇宙その四
〔199〕
50 神示の宇宙その五
〔200〕
附録 第二回高熊山参拝紀行歌
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第4巻
> 第7篇 因果応報 > 第39章 常世の暗
<<< 隙行く駒
(B)
(N)
照魔鏡 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第三九章
常世
(
とこよ
)
の
暗
(
やみ
)
〔一八九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
篇:
第7篇 因果応報
よみ(新仮名遣い):
いんがおうほう
章:
第39章 常世の暗
よみ(新仮名遣い):
とこよのやみ
通し章番号:
189
口述日:
1921(大正10)年12月27日(旧11月29日)
口述場所:
筆録者:
外山豊二
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
高月彦は長じて徳を発揮し、父の常世彦命を助けて善政を敷いたが、悪魔は絶えず身魂をつけねらっている。
舟遊びの際に八頭八尾の大蛇は高月彦と変化して現われた。父の常世彦命もどちらが本物を区別することができなかった。そこでやむをえず、一人は邪霊の化身と知りながら、両者を立てざるを得なくなっていた。
常世彦命はこのことに心を痛め、過去の悪事を懺悔し、国祖の仁慈を感謝しつつ帰幽してしまった。
神々らは後任の天使長に高月彦を望んだが、二人の高月彦が現れて、諸神人らは真偽の判別に苦しんだ。
本物の高月彦は、妹五月姫の策を用い、父から守り袋と称する袋を取り出して、本物の証とした。偽高月彦の大蛇の霊は思わぬ展開に狼狽して、高月彦に襲い掛かったが、これを神言によって撃退した。
しかしこのような策略を用いることは、神人としてはもっとも慎むべきことである。高月彦は直後に悪寒に襲われて倒れてしまうが、これはいったんは逃げ出した八頭八尾の大蛇の霊が間髪を入れずに戻り、今度は高月彦に憑依してしまったのであった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm0439
愛善世界社版:
237頁
八幡書店版:
第1輯 456頁
修補版:
校定版:
247頁
普及版:
107頁
初版:
ページ備考:
001
聖地
(
せいち
)
ヱルサレムの
天使長
(
てんしちやう
)
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
には、
002
高月彦
(
たかつきひこ
)
誕生
(
たんじやう
)
して
追々
(
おひおひ
)
と
成長
(
せいちやう
)
し、
003
父
(
ちち
)
を
輔
(
たす
)
けて、
004
その
勲功
(
くんこう
)
もつとも
多
(
おほ
)
く、
005
かつ
天使長
(
てんしちやう
)
の
声望
(
せいばう
)
天下
(
てんか
)
に
雷
(
らい
)
のごとく
轟
(
とどろ
)
き、
006
その
善政
(
ぜんせい
)
を
謳歌
(
おうか
)
せざるもの
無
(
な
)
く、
007
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
実
(
じつ
)
に
天下
(
てんか
)
泰平
(
たいへい
)
の
祥代
(
しやうだい
)
となりける。
008
しかるに
油断
(
ゆだん
)
は
大敵
(
たいてき
)
すこしにても
間隙
(
かんげき
)
あらむか、
009
宇宙
(
うちう
)
に
充満
(
じゆうまん
)
せる
邪神
(
じやしん
)
の
霊
(
れい
)
はたちまち
襲
(
おそ
)
ひきたりて、
010
或
(
あるひ
)
は
心魂
(
しんこん
)
に
或
(
あるひ
)
は
身体
(
しんたい
)
にたいして
禍害
(
くわがい
)
を
加
(
くは
)
へ、
011
またはその
良心
(
りやうしん
)
を
汚
(
けが
)
し
曇
(
くも
)
らせ、
012
つひにはそのものの
身体
(
しんたい
)
および
霊魂
(
れいこん
)
を
容器
(
ようき
)
として、
013
悪心
(
あくしん
)
をおこし
悪行
(
あくぎやう
)
を
遂行
(
すゐかう
)
せしめむと
付
(
つ
)
け
狙
(
ねら
)
ふに
至
(
いた
)
るものなり。
014
大本
(
おほもと
)
神諭
(
しんゆ
)
にも、
015
『
悪魔
(
あくま
)
は
絶
(
た
)
えず
人
(
ひと
)
の
身魂
(
みたま
)
を
付
(
つ
)
け
狙
(
ねら
)
ひ
居
(
ゐ
)
るものなれば、
016
抜刀
(
ぬきみ
)
の
中
(
なか
)
に
居
(
を
)
る
心持
(
こころもち
)
にて
居
(
を
)
らざる
時
(
とき
)
は、
017
いつ
悪魔
(
あくま
)
にその
身魂
(
みたま
)
を
自由
(
じいう
)
自在
(
じざい
)
に
玩弄物
(
おもちや
)
にせらるるや
知
(
し
)
れず。
018
ゆゑに
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
に
立帰
(
たちかへ
)
りて
神
(
かみ
)
を
信仰
(
しんかう
)
し、
019
すこしも
油断
(
ゆだん
)
あるべからず』
020
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
は
神界
(
しんかい
)
の
太平
(
たいへい
)
にやや
安心
(
あんしん
)
して、
021
あまたの
侍臣
(
じしん
)
とともに
竜宮海
(
りうぐうかい
)
に
舟遊
(
ふなあそ
)
びの
宴
(
えん
)
をもよほすとき、
022
竜宮海
(
りうぐうかい
)
の
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
潜
(
ひそ
)
みて
時
(
とき
)
を
待
(
ま
)
ちつつありし
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
邪霊
(
じやれい
)
は、
023
この
時
(
とき
)
こそと
言
(
い
)
はむばかりに、
024
その
本体
(
ほんたい
)
を
諸神人
(
しよしん
)
の
前
(
まへ
)
に
顕
(
あら
)
はし、
025
態
(
わざ
)
と
神人
(
かみがみ
)
らの
前
(
まへ
)
にて
高月彦
(
たかつきひこ
)
と
変化
(
へんげ
)
し、
026
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
の
居館
(
やかた
)
に
入
(
い
)
りこみ
神人
(
しんじん
)
らを
悩
(
なや
)
めたるなり。
027
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
はじめ
聖地
(
せいち
)
の
神人
(
かみがみ
)
らは、
028
二人
(
ふたり
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
のうち
一人
(
ひとり
)
は
邪神
(
じやしん
)
の
変化
(
へんげ
)
なることを
何
(
いづ
)
れも
知悉
(
ちしつ
)
すれども、
029
その
何
(
いづ
)
れを
真否
(
しんぴ
)
と
認
(
みと
)
むること
能
(
あた
)
はざりしために、
030
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず、
031
同
(
おな
)
じ
姿
(
すがた
)
の
二人
(
ふたり
)
を
居館
(
やかた
)
に
住
(
す
)
まはせたりける。
032
真
(
しん
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
は、
033
『
我
(
われ
)
こそは
真
(
しん
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
なり、
034
彼
(
かれ
)
は
邪神
(
じやしん
)
の
変化
(
へんげ
)
なり』
035
と
證明
(
しようめい
)
せむとすれば、
036
邪神
(
じやしん
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
もまた
同
(
おな
)
じく、
037
『
我
(
われ
)
こそは
真
(
しん
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
なり、
038
彼
(
かれ
)
は
邪神
(
じやしん
)
の
変化
(
へんげ
)
なり』
039
と
主張
(
しゆちやう
)
し、
040
その
真偽
(
しんぎ
)
判明
(
はんめい
)
せず、
041
やむを
得
(
え
)
ず
二人
(
ふたり
)
を
立
(
た
)
てゐたりける。
042
この
怪
(
あや
)
しき
事実
(
じじつ
)
は
誰
(
たれ
)
いふともなく
神界
(
しんかい
)
一般
(
いつぱん
)
に
拡
(
ひろ
)
まり
伝
(
つた
)
はり、
043
八王
(
やつわう
)
八頭
(
やつがしら
)
の
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
り、
044
神人
(
かみがみ
)
らは
聖地
(
せいち
)
の
神政
(
しんせい
)
に
対
(
たい
)
して、
045
不安
(
ふあん
)
と
疑念
(
ぎねん
)
を
抱
(
だ
)
くに
至
(
いた
)
りける。
046
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
はこのことのみ
日夜
(
にちや
)
煩悶
(
はんもん
)
し、
047
つひには
発病
(
はつびやう
)
するに
立
(
た
)
ちいたりぬ。
048
命
(
みこと
)
は
妻
(
つま
)
を
枕頭
(
ちんとう
)
に
招
(
まね
)
き、
049
苦
(
くる
)
しき
病
(
やまひ
)
の
息
(
いき
)
をつきながら、
050
『
吾
(
われ
)
は
少
(
すこ
)
しの
心
(
こころ
)
の
欲望
(
よくばう
)
より
終
(
つひ
)
に
邪神
(
じやしん
)
に
魅
(
み
)
せられて
常世国
(
とこよのくに
)
に
城塞
(
じやうさい
)
を
構
(
かま
)
へ、
051
畏
(
かしこ
)
くも
国祖
(
こくそ
)
大神
(
おほかみ
)
をはじめ
歴代
(
れきだい
)
の
天使長
(
てんしちやう
)
以下
(
いか
)
の
神人
(
かみがみ
)
らを
苦
(
くる
)
しめ
悩
(
なや
)
ませたるにも
拘
(
かか
)
はらず、
052
仁慈
(
じんじ
)
深
(
ふか
)
き
国祖
(
こくそ
)
は
吾
(
われ
)
らの
改心
(
かいしん
)
を
賞
(
め
)
でたまひて、
053
もつたいなき
聖地
(
せいち
)
の
執権者
(
しつけんしや
)
に
任
(
にん
)
じたまひたれば、
054
吾
(
われ
)
らは
再生
(
さいせい
)
の
大恩
(
たいおん
)
に
報
(
むく
)
いたてまつらむと
誠心
(
せいしん
)
誠意
(
せいい
)
律法
(
りつぱふ
)
を
厳守
(
げんしゆ
)
し、
055
神政
(
しんせい
)
に
励
(
はげ
)
みて
国祖
(
こくそ
)
の
大神
(
おほかみ
)
に
奉仕
(
ほうし
)
せしに、
056
心
(
こころ
)
の
何時
(
いつ
)
となく
緩
(
ゆる
)
みしためか、
057
竜宮海
(
りうぐうかい
)
に
船
(
ふね
)
を
浮
(
うか
)
べて
遊楽
(
いうらく
)
せし
折
(
をり
)
しも、
058
海底
(
かいてい
)
より
邪神
(
じやしん
)
現
(
あら
)
はれて
愛児
(
あいじ
)
の
姿
(
すがた
)
となり、
059
堂々
(
だうだう
)
として
我
(
わが
)
館
(
やかた
)
に
住
(
す
)
み
込
(
こ
)
み、
060
その
真偽
(
しんぎ
)
を
判別
(
はんべつ
)
する
能
(
あた
)
はず、
061
それより
吾
(
われ
)
は
如何
(
いか
)
にもしてその
真偽
(
しんぎ
)
を
知
(
し
)
らむと、
062
日夜
(
にちや
)
天津
(
あまつ
)
大神
(
おほかみ
)
および
国祖
(
こくそ
)
大神
(
おほかみ
)
に
祈願
(
きぐわん
)
を
凝
(
こ
)
らせども、
063
一
(
いつ
)
たん
犯
(
をか
)
せる
罪
(
つみ
)
の
報
(
むく
)
いきたりて、
064
心魂
(
しんこん
)
暗
(
くら
)
み
天眼通
(
てんがんつう
)
力
(
りき
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
065
かつ、
066
それより
我
(
わが
)
身体
(
しんたい
)
の
各所
(
かくしよ
)
に
痛
(
いた
)
みを
覚
(
おぼ
)
え、
067
今
(
いま
)
やかくのごとく
重態
(
ぢうたい
)
に
陥
(
おちい
)
りたるも
深
(
ふか
)
き
罪障
(
ざいしやう
)
の
報
(
むく
)
いなれば、
068
汝
(
なんぢ
)
らは
吾
(
わ
)
が
身
(
み
)
の
悲惨
(
ひさん
)
なる
果
(
はて
)
を
見
(
み
)
て
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
め、
069
寸毫
(
すんがう
)
といへども
悪心
(
あくしん
)
非行
(
ひぎやう
)
を
発起
(
ほつき
)
すべからず』
070
と
遺言
(
ゆゐごん
)
して
眠
(
ねむ
)
るがごとく
帰幽
(
きいう
)
したりける。
071
鳥
(
とり
)
の
将
(
まさ
)
に
死
(
し
)
なむとするや
其
(
そ
)
の
声
(
こゑ
)
悲
(
かな
)
し、
072
人
(
ひと
)
の
将
(
まさ
)
に
死
(
し
)
せむとする
時
(
とき
)
その
言
(
げん
)
や
善
(
よ
)
しと。
073
宜
(
むべ
)
なるかな、
074
さしも
一旦
(
いつたん
)
暴威
(
ばうゐ
)
をふるひたる
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
も
本心
(
ほんしん
)
より
省
(
かへり
)
み、
075
その
邪心
(
じやしん
)
を
恥
(
は
)
ぢ、
076
非行
(
ひぎやう
)
を
悔
(
く
)
い
神憲
(
しんけん
)
の
儼
(
げん
)
として
犯
(
をか
)
すべからざるを
畏
(
おそ
)
れ、
077
天地
(
てんち
)
の
大道
(
だいだう
)
たる
死生
(
しせい
)
、
078
往来
(
わうらい
)
、
079
因果
(
いんぐわ
)
の
理法
(
りはふ
)
を
覚
(
さと
)
りて
身魂
(
みたま
)
まつたく
清
(
きよ
)
まり、
080
神助
(
しんじよ
)
のもとに
安々
(
やすやす
)
と
眠
(
ねむ
)
るがごとく
帰幽
(
きいう
)
したりける。
081
アヽ
畏
(
おそ
)
るべきは
心
(
こころ
)
の
持
(
も
)
ちかた
一
(
ひと
)
つなりける。
082
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
の
昇天
(
しようてん
)
せしより、
083
聖地
(
せいち
)
の
神人
(
かみがみ
)
らは
急使
(
きふし
)
を
四方
(
しはう
)
に
派
(
は
)
して、
084
各山
(
かくざん
)
各地
(
かくち
)
の
八王
(
やつわう
)
をはじめ
一般
(
いつぱん
)
の
守護職
(
しゆごしよく
)
にたいして
報告
(
はうこく
)
を
発
(
はつ
)
したれば、
085
万寿山
(
まんじゆさん
)
をはじめ
八百万
(
やほよろづ
)
の
神人
(
かみがみ
)
は、
086
この
凶報
(
きようはう
)
に
驚
(
おどろ
)
き
我
(
われ
)
一
(
いち
)
と
先
(
さき
)
を
争
(
あらそ
)
ひて
聖地
(
せいち
)
に
蝟集
(
ゐしふ
)
しその
昇天
(
しようてん
)
を
悲
(
かな
)
しみつつ、
087
後任者
(
こうにんしや
)
の
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
確定
(
かくてい
)
せむことを
熱望
(
ねつばう
)
し、
088
ここにヱルサレム
城
(
じやう
)
の
大広間
(
おほひろま
)
に
会
(
くわい
)
したり。
089
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
の
長子
(
ちやうし
)
高月彦
(
たかつきひこ
)
を
天使長
(
てんしちやう
)
に
選定
(
せんてい
)
し、
090
国祖
(
こくそ
)
大神
(
おほかみ
)
の
認許
(
にんきよ
)
を
奏請
(
そうせい
)
せむとするや、
091
天下
(
てんか
)
に
喧伝
(
けんでん
)
されしごとく、
092
二人
(
ふたり
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
あらはれ
来
(
き
)
たりぬ。
093
諸神司
(
しよしん
)
はその
真偽
(
しんぎ
)
について
判別
(
はんべつ
)
に
苦
(
くる
)
しみ、
094
七日
(
なぬか
)
七夜
(
ななよ
)
大広間
(
おほひろま
)
に
会議
(
くわいぎ
)
をつづけたれど、
095
いかにしても
前後
(
ぜんご
)
と
正邪
(
せいじや
)
の
区別
(
くべつ
)
つかざるところまで
克
(
よ
)
く
変化
(
へんげ
)
しゐたるにぞ、
096
真偽
(
しんぎ
)
二人
(
ふたり
)
の
天使長
(
てんしちやう
)
を
戴
(
いただ
)
くことを
得
(
え
)
ず、
097
神人
(
かみがみ
)
らは
五里
(
ごり
)
霧中
(
むちゆう
)
に
彷徨
(
はうくわう
)
しつつ、
098
その
怪事実
(
くわいじじつ
)
に
悩
(
なや
)
まされけり。
099
高月彦
(
たかつきひこ
)
は
大広間
(
おほひろま
)
に
現
(
あら
)
はれ
竜宮海
(
りうぐうかい
)
に
潜
(
ひそ
)
める
邪神
(
じやしん
)
大蛇
(
をろち
)
の
変
(
へん
)
より、
100
父
(
ちち
)
の
昇天
(
しようてん
)
までの
種々
(
しゆじゆ
)
聖地
(
せいち
)
の
怪
(
くわい
)
を
述
(
の
)
べ
且
(
か
)
つ、
101
『
吾
(
わが
)
身
(
み
)
に
蔭
(
かげ
)
のごとく
附随
(
ふずい
)
せるは、
102
かの
大蛇
(
をろち
)
の
変化
(
へんげ
)
なることを
證明
(
しようめい
)
すべきことあり。
103
諸神人
(
しよしん
)
はこれにて
真偽
(
しんぎ
)
を
悟
(
さと
)
られたし。
104
吾
(
われ
)
には
父
(
ちち
)
より
賜
(
たま
)
はりし
守袋
(
まもりぶくろ
)
あり、
105
これを
見
(
み
)
られよ』
106
と
満座
(
まんざ
)
の
前
(
まへ
)
に
差出
(
さしだ
)
し、
107
偽
(
にせ
)
高月彦
(
たかつきひこ
)
の
邪神
(
じやしん
)
にむかひ、
108
『
汝
(
なんぢ
)
が
果
(
はた
)
して
真
(
しん
)
なれば、
109
父
(
ちち
)
より
守袋
(
まもりぶくろ
)
を
授
(
さづ
)
けられし
筈
(
はず
)
なり、
110
今
(
いま
)
ここにその
守袋
(
まもりぶくろ
)
を
取出
(
とりだ
)
して、
111
その
偽神
(
ぎしん
)
にあらざることを
證明
(
しようめい
)
せられよ』
112
と
詰
(
つ
)
め
寄
(
よ
)
れば、
113
邪神
(
じやしん
)
はたちまち
色
(
いろ
)
を
変
(
へん
)
じ、
114
何
(
なん
)
の
返答
(
へんたふ
)
もなく
物
(
もの
)
をもいはず、
115
真
(
しん
)
の
高月彦
(
たかつきひこ
)
に
噛
(
かみ
)
付
(
つ
)
かむとする
一刹那
(
いちせつな
)
、
116
たちまち「
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
」の
神言
(
かみごと
)
が
自然
(
しぜん
)
に
口
(
くち
)
より
迸出
(
へいしゆつ
)
したるにぞ、
117
偽神
(
ぎしん
)
はたちまちその
神言
(
かみごと
)
の
威徳
(
ゐとく
)
に
正体
(
しやうたい
)
を
現
(
あら
)
はし、
118
『アヽ
残念
(
ざんねん
)
至極
(
しごく
)
口惜
(
くちをし
)
さよ。
119
我
(
われ
)
は
永年
(
ながねん
)
この
聖地
(
せいち
)
を
根底
(
こんてい
)
より
顛覆
(
てんぷく
)
せむと、
120
海底
(
かいてい
)
に
沈
(
しづ
)
みて
時
(
とき
)
を
待
(
ま
)
ち、
121
つひに
高月彦
(
たかつきひこ
)
と
変化
(
へんげ
)
し、
122
聖地
(
せいち
)
の
攪乱
(
かくらん
)
に
全力
(
ぜんりよく
)
を
尽
(
つく
)
したりしに、
123
高月彦
(
たかつきひこ
)
の
神言
(
かみごと
)
によりてその
化
(
ば
)
けの
皮
(
かは
)
を
脱
(
は
)
がれたれば、
124
いまは
是非
(
ぜひ
)
なし、
125
ふたたび
時節
(
じせつ
)
を
待
(
ま
)
つてこの
怨
(
うら
)
みを
報
(
ほう
)
ぜむ』
126
と
言
(
い
)
ふよと
見
(
み
)
るまに、
127
見
(
み
)
るも
恐
(
おそ
)
ろしき
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
と
現
(
あら
)
はれ
叢雲
(
むらくも
)
をよびおこし
天空
(
てんくう
)
をかけりて、
128
遠
(
とほ
)
くその
怪姿
(
くわいし
)
を
西天
(
せいてん
)
に
没
(
ぼつ
)
したりけり。
129
高月彦
(
たかつきひこ
)
は
忽然
(
こつぜん
)
として
立
(
た
)
ちあがり、
130
『
諸神司
(
しよしん
)
はただいまの
邪神
(
じやしん
)
の
様子
(
やうす
)
を
実見
(
じつけん
)
して、
131
その
真偽
(
しんぎ
)
を
悟
(
さと
)
りたまひしならむ、
132
吾
(
われ
)
こそは
天使長
(
てんしちやう
)
常世彦
(
とこよひこの
)
命
(
みこと
)
の
長子
(
ちやうし
)
高月彦
(
たかつきひこ
)
なり。
133
今後
(
こんご
)
聖地
(
せいち
)
の
神政
(
しんせい
)
については、
134
諸神司
(
しよしん
)
の
協力
(
けふりよく
)
一致
(
いつち
)
して
御
(
ご
)
輔翼
(
ほよく
)
あらむことを
希望
(
きばう
)
す』
135
と
慇懃
(
いんぎん
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
を
述
(
の
)
べ
終
(
をは
)
るや
否
(
いな
)
や、
136
たちまち
悪寒
(
をかん
)
震慄
(
しんりつ
)
、
137
顔色
(
がんしよく
)
急
(
きふ
)
に
青
(
あを
)
ざめ、
138
腹
(
はら
)
をかかへて
苦悶
(
くもん
)
の
声
(
こゑ
)
を
放
(
はな
)
ちければ、
139
諸神司
(
しよしん
)
は
驚
(
おどろ
)
きて
命
(
みこと
)
を
扶
(
たす
)
けその
居館
(
やかた
)
に
送
(
おく
)
り、
140
侍者
(
じしや
)
をして
叮嚀
(
ていねい
)
に
看護
(
かんご
)
せしめたり。
141
この
守袋
(
まもりぶくろ
)
は
妹
(
いもうと
)
五月姫
(
さつきひめ
)
の
計
(
はか
)
らひにて、
142
俄
(
にはか
)
に
思
(
おも
)
ひつきたるカラクリにして、
143
邪神
(
じやしん
)
の
正体
(
しやうたい
)
を
現
(
あら
)
はすための
窮策
(
きうさく
)
に
出
(
で
)
たるものなりける。
144
かくのごとき
権謀
(
けんぼう
)
術数
(
じゆつすう
)
を
弄
(
ろう
)
するは、
145
神人
(
しんじん
)
としてもつとも
慎
(
つつし
)
まざるべからざることなり。
146
また
高月彦
(
たかつきひこ
)
の
急病
(
きふびやう
)
を
発
(
はつ
)
したるは、
147
真正
(
しんせい
)
の
病気
(
びやうき
)
ではなく、
148
命
(
みこと
)
の
安心
(
あんしん
)
とややその
神徳
(
しんとく
)
にほこる
心
(
こころ
)
の
隙
(
すき
)
に
乗
(
じやう
)
じて、
149
西天
(
せいてん
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
したる
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
邪霊
(
じやれい
)
が、
150
間髪
(
かんぱつ
)
を
容
(
い
)
るるの
暇
(
ひま
)
なきまで
速
(
はや
)
く、
151
その
肉体
(
にくたい
)
に
憑依
(
ひようい
)
したる
結果
(
けつくわ
)
なりける。
152
(
大正一〇・一二・二七
旧一一・二九
外山豊二
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 隙行く駒
(B)
(N)
照魔鏡 >>>
霊界物語
>
第4巻
> 第7篇 因果応報 > 第39章 常世の暗
Tweet
文芸社文庫『あらすじで読む霊界物語』絶賛発売中!
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【39 常世の暗|第4巻(卯の巻)|霊界物語/rm0439】
合言葉「みろく」を入力して下さい→