霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一七章 勢力(せいりよく)二分(にぶん)〔二一七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻 篇:第3篇 予言と警告 よみ(新仮名遣い):よげんとけいこく
章:第17章 勢力二分 よみ(新仮名遣い):せいりょくにぶん 通し章番号:217
口述日:1922(大正11)年01月09日(旧12月12日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年4月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
大自在天は常世城で神政を開始し、自ら常世神王と名乗った。常世彦はこれを嫌って、自らウラル彦と名前を改めた。常世姫はウラル姫と改名した。盤古大神は盤古神王と改称した。
各地の八王はみな神を称し、八王八頭の名称は撤廃されてしまった。
ここに神界は大自在天一派と、盤古神王一派に二分された。万寿山、南高山をのぞく各八王八頭は、あちらに付きこちらに味方し、混乱はますます激しくなった。
この状況をかげながらうかがっていた国治立大神は、野立彦命と名前を変えて、木花姫の鎮まる天教山に現れた。豊国姫命は野立姫命となって、ヒマラヤ山に現れた。
高山彦、天真道彦命、天道別命らとともに、律法を遵守し、神業について計画しつつあった。万寿山の磐楠彦と瑞穂別、霊鷲山の大八洲彦命と大足彦らとともに、天下の形成を観望していた。
天道彦命は、野立彦命の内命を奉じて、青雲山に現れた。神澄彦、吾妻彦とともに、天地の大変動が来ることを予知し、神人を教化していた。
盤古神王とウラル彦は、常世神王の反逆に対して、各地の神々をアーメニヤに召集して討伐を計画していた。しかし常世神王の威力をおそれて、盤古神王に応ずるものが少なかった。
一方、常世神王・大自在天も八王八頭を招集しようとしたが、やはり参集するものはなく、八王八頭をまとめることはできなかった。
八王八頭は情勢を見つつ、小競り合いを繰り返すのみであった。今となっては、盤古神王も常世神王も、何となく威徳が薄く上にいただくのに物足りなさを感じていたのである。八王八頭は、ふたたび国祖のご出現を望むようになった。世界の混乱の鎮定を祈り、天地創造の大原因である神霊が降下して、善美なる神政を樹立する時を待ち望むようになったのである。
求心力を失った神界は、邪神が蹂躙するところとなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm0517
愛善世界社版:101頁 八幡書店版:第1輯 553頁 修補版: 校定版:103頁 普及版:46頁 初版: ページ備考:
001 大国彦(おほくにひこ)は、002大鷹別(おほたかわけ)以下(いか)神々(かみがみ)とともに常世城(とこよじやう)において、003堅固(けんご)なる組織(そしき)のもとに神政(しんせい)開始(かいし)した。004しかして大自在天(だいじざいてん)改名(かいめい)して常世(とこよ)神王(しんわう)(しよう)し、005大鷹別(おほたかわけ)大鷹別(おほたかわけの)(かみ)(しよう)し、006その()(おも)神人(かみがみ)(たい)して命名(みことな)()すこととなつた。
007 ここに八王(やつわう)大神(だいじん)常世彦(とこよひこ)は、008常世(とこよ)神王(しんわう)類似(るゐじ)せるわが神名(しんめい)改称(かいしよう)するの必要(ひつえう)(せま)られ、009ウラル(ひこ)改称(かいしよう)し、010常世姫(とこよひめ)はウラル(ひめ)(あらた)めた。011そして盤古(ばんこ)大神(だいじん)盤古(ばんこ)神王(しんわう)改称(かいしよう)し、012常世(とこよ)神王(しんわう)にたいして対抗(たいかう)する(こと)となつた。013各山(かくざん)各地(かくち)八王神(やつわうじん)(のこ)らず(みこと)(はい)し、014(かみ)(しよう)することとなり、015八頭(やつがしら)依然(いぜん)として命名(みことな)(とな)へ、016八王(やつわう)八頭(やつがしら)名称(めいしよう)全部(ぜんぶ)撤廃(てつぱい)してしまつた。017これは八頭(やつがしら)八尾(やつを)大蛇(をろち)()言霊(ことたま)(じやう)間違(まちが)ひやすきを(おもんぱか)つたからである。018されど数多(あまた)神人(かみがみ)従来(じうらい)称呼(しようこ)()れて、019依然(いぜん)として八王(やつわう)八頭(やつがしら)(とな)へてゐた。020国祖(こくそ)()隠退(いんたい)(あと)は、021常世(とこよ)神王(しんわう)一派(いつぱ)盤古(ばんこ)神王(しんわう)一派(いつぱ)東西(とうざい)(わか)れ、022日夜(にちや)権勢(けんせい)争奪(そうだつ)余念(よねん)なく、023各地(かくち)八王(やつわう)八頭(やつがしら)はその去就(きよしう)(まよ)ひ、024万寿山(まんじゆざん)025南高山(なんかうざん)(のぞ)くのほか、026あるひは西(にし)にあるひは(ひがし)随従(ずゐじう)して、027たがひに嫉視(しつし)反目(はんもく)028紛糾(ふんきう)混乱(こんらん)はますます(はげ)しくなつた。029この状況(じやうきやう)(かげ)ながら(うかが)ひたまひし国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)野立彦(のだちひこの)(みこと)変名(へんめい)し、030木花姫(このはなひめ)(しづ)まります天教山(てんけうざん)(あら)はれたまうた。031また豊国姫(とよくにひめの)(みこと)野立姫(のだちひめの)(みこと)変名(へんめい)してヒマラヤ(さん)(あら)はれ、032高山彦(たかやまひこ)をして天地(てんち)律法(りつぱふ)遵守(じゆんしゆ)し、033天真道彦(あめのまみちひこの)(みこと)とともに天地(てんち)大道(だいだう)()き、034神人(しんじん)をあまねく教化(けうくわ)せしめつつあつた。035また天道別(あまぢわけの)(みこと)国祖(こくそ)とともに天教山(てんけうざん)(あら)はれ、036神界(しんかい)改造(かいざう)神業(しんげふ)について、037日夜(にちや)心魂(しんこん)(なや)ましたまひつつあつた。038(さいはひ)にヒマラヤ(さん)東西(とうざい)両方(りやうはう)神王(しんわう)管下(くわんか)(はな)れ、039やや独立(どくりつ)(たも)つてゐた。040また万寿山(まんじゆざん)磐樟彦(いはくすひこ)041瑞穂別(みずほわけ)確固(かくこ)不抜(ふばつ)神政(しんせい)により、042依然(いぜん)として(なん)動揺(どうえう)もなく、043霊鷲山(りやうしゆうざん)大八洲彦(おおやしまひこの)(みこと)044大足彦(おほだるひこ)とともに天下(てんか)形勢(けいせい)観望(くわんばう)しつつあつた。
045 天道別(あまぢわけの)(みこと)は、046野立彦(のだちひこの)(みこと)内命(ないめい)(ほう)青雲山(せいうんざん)(あら)はれ、047神澄彦(かみずみひこ)048吾妻彦(あづまひこ)とともに天地(てんち)大変動(だいへんどう)のきたるを予知(よち)し、049あまねく神人(しんじん)教化(けうくわ)しつつあつた。
050 盤古(ばんこ)神王(しんわう)およびウラル(ひこ)は、051常世(とこよ)神王(しんわう)反逆(はんぎやく)(てき)行為(かうゐ)をいきどほり、052各山(かくざん)各地(かくち)神人(かみがみ)をアーメニヤの仮殿(かりどの)召集(せうしふ)し、053常世城(とこよじやう)討伐(たうばつ)計画(けいくわく)(さだ)めむとした。054されども神人(かみがみ)ら(八王(やつわう)八頭(やつがしら))は、055常世(とこよ)神王(しんわう)強大(きやうだい)なる威力(ゐりよく)(おそ)れ、056鼻息(はないき)をうかがひ、057盤古(ばんこ)神王(しんわう)召集(せうしふ)(おう)ずるもの(はなは)(すくな)かつた。058いづれも順慶式(じゆんけいしき)態度(たいど)をとり、059旗色(はたいろ)鮮明(せんめい)にするものがなかつた。060また一方(いつぱう)常世(とこよ)神王(しんわう)は、061各山(かくざん)各地(かくち)八王(やつわう)八頭(やつがしら)にたいし、062常世城(とこよじやう)召集(せうしふ)(れい)(はつ)し、063神界(しんかい)統一(とういつ)根本(こんぽん)(さだ)めむとした。064されどこれまた(まへ)のごとく(げん)左右(さいう)(たく)して、065一柱(ひとはしら)参集(さんしふ)する神人(かみがみ)がなかつた。066この参加(さんか)067不参加(ふさんか)については、068各山(かくざん)各地(かくち)とも、069八王(やつわう)八頭(やつがしら)とのあひだに意見(いけん)衝突(しようとつ)をきたし、070八王(やつわう)常世(とこよ)神王(しんわう)(おもむ)かむとすれば、071八頭(やつがしら)盤古(ばんこ)神王(しんわう)附随(ふずい)せむとし、072各所(かくしよ)小紛乱(せうふんらん)続発(ぞくはつ)したのである。073このときこそは(じつ)天下(てんか)(あさ)のごとく(みだ)れて如何(いかん)ともすることが出来(でき)なかつた。074八王(やつわう)および八頭(やつがしら)進退(しんたい)(きは)まり、075(いま)となつてはもはや常世(とこよ)神王(しんわう)盤古(ばんこ)神王(しんわう)(たの)むに()らず、076(なん)となくその貫目(くわんもく)(かる)くして神威(しんゐ)(うす)きを(かん)じ、077ふたたび国祖(こくそ)出現(しゆつげん)(いち)(にち)(はや)からむことを、078大旱(たいかん)雲霓(うんげい)(のぞ)むがごとく()()がるるやうになつた。079(かな)はぬ(とき)(かみ)(だの)みとやら、080いづれの八王(やつわう)八頭(やつがしら)各自(かくじ)鎮祭(ちんさい)(たま)(みや)(いた)つて、081(ひやく)(にち)百夜(ひやくや)祈願(きぐわん)をなし、082この混乱(こんらん)鎮定(ちんてい)すべき強力(きやうりよく)(かみ)(くだ)したまはむことを天地(てんち)(いの)ることとなつた。
083 地上(ちじやう)神界(しんかい)常世(とこよ)神王(しんわう)統制力(とうせいりよく)確固(かくこ)ならず、084盤古(ばんこ)神王(しんわう)また勢力(せいりよく)(ふる)はず、085各山(かくざん)各地(かくち)八王(やつわう)八頭(やつがしら)(おのおの)国魂(くにたま)によつて独立(どくりつ)し、086つひには常世(とこよ)神王(しんわう)盤古(ばんこ)神王(しんわう)もほとんど眼中(がんちう)になく、087ただたんに天地(てんち)創造(さうざう)大原因(だいげんいん)たる神霊(しんれい)降下(かうか)して、088善美(ぜんび)神政(しんせい)樹立(じゆりつ)したまふ(とき)のきたるを()つのみであつた。089八頭(やつがしら)八尾(やつを)大蛇(をろち)および金毛(きんまう)九尾(きうび)悪狐(あくこ)および六面(ろくめん)八臂(はつぴ)邪鬼(じやき)は、090(とき)こそ(いた)れりと縦横(じうわう)無尽(むじん)暴威(ばうゐ)(たくま)しうする(こと)となつてしまつた。
091 附言(ふげん)092言葉(ことば)冗長(じようちやう)()くるため、093今後(こんご)八頭(やつがしら)八尾(やつを)大蛇(をろち)(たん)大蛇(をろち)といひ、094金毛(きんまう)九尾(きうび)悪狐(あくこ)(たん)金狐(きんこ)(しよう)し、095六面(ろくめん)八臂(はつぴ)邪鬼(じやき)(たん)邪鬼(じやき)()づけて物語(ものがたり)することといたします。
096大正一一・一・九 旧大正一〇・一二・一二 加藤明子録)
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