霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一九章 旭日(きよくじつ)出暗(しゆつあん)〔二一九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻 篇:第3篇 予言と警告 よみ(新仮名遣い):よげんとけいこく
章:第19章 旭日出暗 よみ(新仮名遣い):きょくじつしゅつあん 通し章番号:219
口述日:1922(大正11)年01月09日(旧12月12日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年4月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
ウラル彦は宣伝使・日の出神を捜索して捉え、牢獄につないでしまった。そして『飲めよ騒げよ、一寸先は暗よ』という歌を作って四方に宣伝させた。
ウラル彦たちが宴会を開いて、飲めよ騒げよ、と歌っていると、その場に盤古神王が現れて、宣伝歌を歌い始めた。盤古神王の歌を聞くと、過半数の神々は酔いもさめて畏れおののいた。
ウラル彦夫妻は負けじと、飲めよ騒げよ、と歌い返して両者争っていたが、牢獄の奥から荘厳な声が聞こえ、神々は苦悶して倒れた。
盤古神王はその声を便りに牢獄に進んでいくと、そこには日の出神がとらわれていた。盤古神王は日の出神を救い出し、丁重にもてなした。日の出神は野立彦命の神意を伝え、改心を迫った。
常世神王は帰順し、ウラル山の上に立派な宮殿を造り、日の神、月の神、大地の神を荘厳に鎮祭し、礼拝を怠らなかった。
一方ウラル彦夫妻は無神説を唱えて反抗した。飲めよ騒げよ、と歌って神務を忘却するに至った。
このとき、轟然と音響が響き、強烈な光が地上に放射された。それは、天の浮橋からの光であった。浮橋の先端から金色の星が幾十となく放出して、ウラル山上の盤古神王の宮殿に落下した。
盤古神王は大神の恵みとして、玉を拾い集めて神殿に安置し、日夜奉祭した。それよりウラル山上は瑞祥があふれるようになった。
そしてこのときより、盤古神王とウラル彦の間には、深い断絶が築かれてしまったのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm0519
愛善世界社版:111頁 八幡書店版:第1輯 557頁 修補版: 校定版:114頁 普及版:51頁 初版: ページ備考:
001 ウラル(ひこ)賢明(けんめい)叡知(えいち)にして、002天地(てんち)神意(しんい)()でたるこの警告(けいこく)心底(しんてい)より諒得(りやうとく)したる盤古(ばんこ)神王(しんわう)(こころ)(かい)せず、003大蛇(をろち)悪霊(あくれい)金狐(きんこ)邪霊(じやれい)憑依(ひようい)され、004驕慢(けうまん)ますます(はなは)だしく、005神王(しんわう)宣示(せんじ)(そら)ふく(かぜ)()きながし、006かつ神人(かみがみ)らを四方(しはう)()して言触(ことぶれの)(かみ)(さが)(もと)めしめ、007つひにこれをウラル(さん)牢獄(らうごく)(とう)じてしまつた。008さうして、009神人(かみがみ)らの(まよ)ひを()くためにとて(うた)(つく)り、010(さか)んにこれを四方(しはう)宣伝(せんでん)せしめた。011その(うた)は、
 
012()めよ(さわ)げよ一寸先(いつすんさき)(やみ)
013 (やみ)(あと)には(つき)()
014 時鳥(ほととぎす)(こゑ)()けども姿(すがた)()えぬ
015 ()えぬ姿(すがた)()(おに)か』
 
016 折角(せつかく)()出神(でのかみ)の「三千(さんぜん)世界(せかい)……(うめ)(はな)」の宣伝(せんでん)も、017この(うた)のためにほとんど抹殺(まつさつ)されてしまつた。
018 盤古(ばんこ)神王(しんわう)殿外(でんぐわい)(さわ)がしき(こゑ)()き、019何事(なにごと)ならむと殿中(でんちう)より表門口(おもてもんぐち)立出(たちい)づれば、020ウラル(ひこ)中央(ちうあう)に、021あまたの神人(かみがみ)らは(さけ)()ひつぶれ、
022()めよ(さわ)げよ』
023(うた)(うた)つて(をど)(くる)落花(らくくわ)狼藉(らうぜき)(おどろ)き、024宴席(えんせき)中央(ちうあう)(あら)はれ、
025三千(さんぜん)世界(せかい)云々(うんぬん)
026童謡(どうえう)(こゑ)()りあげて(うた)ひはじめた。
027 この(こゑ)()くとともに過半数(くわはんすう)神人(かみがみ)は、028にはかに(さけ)(よひ)()めはて、029顔色(がんしよく)蒼白(あをざ)めてぶるぶる(ふる)ひだす(もの)さへ(あら)はれた。030盤古(ばんこ)神王(しんわう)はなほも引続(ひきつづ)きこの(うた)(とな)へた。031神人(かみがみ)過半数(くわはんすう)は、032ますます畏縮(ゐしゆく)して大地(だいち)(たふ)れ、033()()びる(もの)さへ(あら)はれてきた。
034 ウラル(ひこ)は、035ここぞとまたもや、
036()めよ(さわ)げよ一寸先(いつすんさき)(やみ)よ、037(やみ)(あと)には(つき)()る』
038高声(かうせい)(うた)ひかけた。039神人(かみがみ)はその(こゑ)(おう)じてまたもや立上(たちあが)り、040元気(げんき)回復(くわいふく)して(をど)(くる)うた。041盤古(ばんこ)神王(しんわう)(また)もや、
042三千(さんぜん)世界(せかい)の……(うめ)(はな)
043(うた)ひはじめた。044せつかく元気(げんき)回復(くわいふく)したる神人(かみがみ)らは、045ふたたび大地(だいち)にバツタリ(たふ)れた。
046 ウラル(ひこ)夫妻(ふさい)は、047(ぢやう)両方(りやうはう)より(こゑ)をかぎりに、048()()(をど)()ひながら、
049()めよ(さわ)げよ一寸先(いつすんさき)(やみ)よ』
050(うた)をうたひ(はじ)めた。051またもや神人(かみがみ)らは(かしら)をもたげて(をど)(くる)ふ。052このとき(ぢやう)一方(いつぱう)より(なん)ともいへぬ(うるは)しき()荘厳(さうごん)なる(こゑ)(きこ)えた。053その(こゑ)神人(かみがみ)らは、054またもや(むね)()さるるごとく苦悶(くもん)して、055大地(だいち)(たふ)れた。056盤古(ばんこ)神王(しんわう)はその(こゑ)(たよ)りに(すす)んで()つた。057その(こゑ)不思議(ふしぎ)にも、058牢獄(らうごく)(なか)から(きこ)えてをる。
059不審(ふしん)
060神王(しんわう)は、061四五(しご)従者(じうしや)(ともな)ひながら牢獄(らうごく)(まへ)(すす)んだ。
062三千(さんぜん)世界(せかい)一度(いちど)(ひら)(うめ)(はな)
063とまたもや(きこ)えだした。064盤古(ばんこ)神王(しんわう)(あたま)鉄槌(てつつゐ)にて()(くだ)かるるごとく、065(むね)焼鉄(やきがね)にて()さるるごとき(くる)しさを(かん)じ、066(おも)はずその()平伏(へいふく)した。067四五(しご)従者(じうしや)(いち)()にバタバタと将棋倒(しやうぎだふ)しにたふれた。
068 神人(かみがみ)らはやうやく(かしら)をもたげて(なが)むれば、069それは()言触(ことぶれの)(かみ)であつた。070(おどろ)いてただちに()(ひら)(すく)ひだし、071奥殿(おくでん)にともなひ(かへ)り、072鄭重(ていちよう)接待(もてな)し、073(れい)をつくして(をしへ)()うた。074()(での)(かみ)は、075慇懃(いんぎん)野立彦(のだちひこの)(みこと)真意(しんい)(つた)へ、076かつ改心(かいしん)帰順(きじゆん)(せま)り、077天地(てんち)日月(じつげつ)殊恩(しゆおん)説示(せつじ)した。078神王(しんわう)はあたかも()ける(かみ)のごとく、079この宣伝者(せんでんしや)尊敬(そんけい)し、080敬神(けいしん)態度(たいど)(をこた)らなかつた。081ただちに宣伝者(せんでんしや)(めい)により、082ウラルの山上(さんじやう)(あらた)めて立派(りつぱ)なる宮殿(きうでん)(つく)り、083()(かみ)084(つき)(かみ)085大地(だいち)(かみ)を、086さも荘厳(さうごん)鎮祭(ちんさい)し、087敬拝(けいはい)(をこた)らなかつた。
088 それに引換(ひきか)へ、089体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)大蛇(をろち)金狐(きんこ)()せられたるウラル(ひこ)090ウラル(ひめ)は、091この神王(しんわう)行為(かうゐ)にたいし不快(ふくわい)(かん)じ、092さかんに神人(かみがみ)らに(たい)して自暴(じばう)自棄(じき)となり、093日夜(にちや)酒宴(しゆえん)()り、094豊熟(ほうじゆく)なる果実(このみ)飽食(はうしよく)せしめ、095無神説(むしんせつ)(とな)へ、
096()めよ(さわ)げよ一寸先(いつすんさき)(やみ)よ、097(やみ)(あと)には(つき)()る。098よいとさ、099よいやさつさ、100よいやさつさ』
101意地(いぢ)づくになつて(をど)りくるひ、102連日(れんじつ)連夜(れんや)遊楽(いうらく)にのみ(ふけ)つて、103神政(しんせい)忘却(ばうきやく)するに(いた)つた。
104 このとき轟然(がうぜん)たる音響(おんきやう)(てん)(きこ)ゆると()るまに、105さも強烈(きやうれつ)なる(ひかり)地上(ちじやう)放射(はうしや)した。106神人(かみがみ)らは(いつ)せいに()せずして(そら)(あふ)いだ。107()(くら)むばかりの強烈(きやうれつ)なる(ひかり)である。108その(ひかり)はまたもや、109(あま)浮橋(うきはし)東西(とうざい)南北(なんぼく)悠々(いういう)として探海燈(たんかいとう)(てら)したごとく、110中空(ちうくう)東西(とうざい)南北(なんぼく)転回(てんくわい)してゐる。111さうしてこの(つよ)(ひかり)のために盲目(もうもく)となる(もの)(あら)はれた。112浮橋(うきはし)尖端(せんたん)よりは金色(こんじき)(ほし)幾十(いくじふ)となく放出(はうしゆつ)して、113ウラル山上(さんじやう)盤古(ばんこ)神王(しんわう)宮殿(きうでん)落下(らくか)した。
114 盤古(ばんこ)神王(しんわう)大神(おほかみ)(めぐ)みと(ふか)感謝(かんしや)し、115一々(いちいち)その(たま)(ひろ)ひあつめて神殿(しんでん)(うやうや)しく安置(あんち)し、116日夜(にちや)供物(くもつ)(けん)祭祀(さいし)荘厳(さうごん)におこなひ、117敬神(けいしん)至誠(しせい)をつくしてゐた。118それよりウラル山上(さんじやう)は、119紫雲(しうん)たなびき、120天男(てんなん)天女(てんによ)はときどき(くだ)りきて中空(ちうくう)()ひ、121微妙(びめう)音楽(おんがく)(そう)し、122(かぜ)(あたた)かく(はな)(かんば)しく、123木々(きぎ)果実(このみ)(あぢ)はひ(うる)はしく豊熟(ほうじゆく)するにいたつた。
124 神王(しんわう)は、125()(での)(かみ)宮司(みやつかさ)として、126これに奉仕(ほうし)せしめた。127これよりウラル山上(さんじやう)盤古(ばんこ)神王(しんわう)とウラル(ひこ)夫妻(ふさい)との(あいだ)には、128もつとも(ふか)溝渠(こうきよ)穿(うが)たれた。
129大正一一・一・九 旧大正一〇・一二・一二 外山豊二録)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
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