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第一〇章 巌窟(がんくつ)〔五三六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻 篇:第3篇 探険奇聞 よみ:たんけんきぶん
章:第10章 第13巻 よみ:がんくつ 通し章番号:536
口述日:1922(大正11)年03月17日(旧02月19日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年10月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
一同は矢を探して原野に出たが、広い野原に萱の矢一本を探すことに文句を言うものもあった。鷹彦は戒めていたが、火が燃え広がってくるのが見えた。一同は邪神の計略にかかったかと疑った。
近づいてくる火に、一同はひとところに固まって地団駄を踏んでいる。すると一同の足元が抜けて、土中に陥った。火はその上を咆哮しながら燃え進んでいってしまった。
岩彦は、赤い鼠とは原野に放たれた火のことだ、と悟った。九分九厘かなわぬというところで、神様が助けてくれる実地を身をもって知ったのであった。
すると、鼠が鳴く声が聞こえてくるので、一同は声の方に向かっていくと、緋色の毛をした鼠が、萱の矢をくわえて現れ、そして姿を消した。一同は足踏みをするとたんに、さらに深い穴に落ち込んだ。見ると、六個の岩窟が開いていた。
六人はめいめい、一個ずつの岩窟に進み入っていった。しかし進んで行くと、六個の穴の先は広い場所で一同はまたひとところに集まった。そこは大きな岩戸が行方を閉ざしていた。
亀彦が岩戸を思い切り押すと、暖簾に腕押しで、勢い余って向こう側に落ち込んだ。そして、落とし穴の井戸に落ち込んでしまった。亀彦は助けを求めている。
一同は亀彦を助けるかどうか会議をする、といってじらし、おかしな問答をして亀彦をなぶっている。しかし井戸にも石段が刻んであって、亀彦は苦もなく井戸から上がってくる。
馬鹿な一幕に一同は笑い合っていると、突然異声怪音が耳を打ち、一行の体は麻痺してきた。これはたいへんだと、皆声を揃えて天津祝詞を奏上する。
主な登場人物: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1310
愛善世界社版:121頁 八幡書店版:第3輯 75頁 修補版: 校定版:121頁 普及版:51頁 初版: ページ備考:
001 ()出別(でわけ)射放(いはな)ちたる()(ひろ)ふべく、002鷹彦(たかひこ)003岩彦(いはひこ)一行(いつかう)は、004(さき)(あらそ)うて我一(われいち)功名(こうみやう)せむと、005萱野(かやの)()けて(すす)()く。
006岩彦(いはひこ)『この萱野原(かやのはら)萱製(かやせい)()をたつた一本(いつぽん)(ぐらゐ)射放(いはな)つて、007それを(ひろ)つて()いと()うたつて、008天然坊(てんねんばう)(ほし)あたり、009(どれ)だけ(さが)しても()ければもう駄目(だめ)だ。010失望落胆(しつばうらくたん)(ふち)(しづ)むとは、011コンナことを()ふのだらうかい』
012亀彦(かめひこ)際限(さいげん)もなきこの萱野原(かやのはら)を、013(わづか)一本(いつぽん)萱製(かやせい)()(さが)すと()つたつて、014到底(たうてい)不可能的(ふかのうてき)大事業(だいじげふ)だ、015竿竹(さをだけ)をもつて(そら)(ほし)をがらつよりも(たよ)りない(はなし)ぢやないか』
016鷹彦(たかひこ)『また弱音(よわね)()きよる。017これが身魂(みたま)(あらた)めだ。018(なん)でも(かま)はない、019()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)のおつしやる(とほ)り、020唯々諾々(ゐゐだくだく)として遵奉(じゆんぽう)するのだよ』
021駒彦(こまひこ)『あまり無理(むり)ぢやないか』
022鷹彦(たかひこ)(おや)主人(しゆじん)師匠(ししやう)無理(むり)()ふものだと(おも)うて()れば()いのだ。023滅多(めつた)吾々(われわれ)(おや)師匠(ししやう)窮地(きうち)陥没(かんぼつ)さして、024痛快(つうくわい)(さけ)ぶと()ふやうな(こと)はなさる気遣(きづか)ひがない。025何処(どこ)までも徹頭徹尾(てつとうてつび)(めい)のまにまに矢探(やさが)しをするのだよ』
026駒彦(こまひこ)『ヤヤコシイ、027矢探(やさが)しだナ。028()()(しばら)思案(しあん)()れにけりの為体(ていたらく)だ。029オイオイ大変(たいへん)だ、030()()えて()るぞ。031これだけ()(しげ)つた野原(のはら)()をつけられ、032吾々(われわれ)(たま)つたものぢやないワ、033本当(ほんたう)()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)無茶(むちや)ぢやないか、034矢張(やつぱ)彼奴(あいつ)(あや)しいと(おも)つて()たよ』
035鷹彦(たかひこ)吾々(われわれ)奈落(ならく)(そこ)陥穽(かんせい)すると()悪神(あくがみ)(たく)みに()つたのだ。036エヽもう自棄糞(やけくそ)だ、037()(じに)する(ところ)まで()れて、038()れて、039(あば)(まは)してやらうかい』
040 ()くいふ(をり)しも、041()四方(しはう)八方(はつぱう)より()(たけ)り、042黒煙(こくえん)濛々(もうもう)として一同(いちどう)(つつ)んで(しま)つた。043梅公(うめこう)044音公(おとこう)両人(りやうにん)は、
045(あつ)いワイ、046(けむ)たいワイ、047(くる)しい。048如何(どう)しよう』
049鷹彦(たかひこ)『また弱音(よわね)()くな、050心頭(しんとう)(めつ)すれば()もまた(すず)しと()(こと)があるわ。051()ういふ(とき)に、052()(たい)する(みづ)だ。053(かわ)(こと)なく(つく)(こと)なき(かみ)(たふと)(みづ)をもつて、054猛火(まうくわ)()すのだ。055これが吾々(われわれ)身魂(みたま)試錬(しれん)だよ』
056 かく()(をり)しも()足許(あしもと)()えて()た。057進退(しんたい)(きは)まつた一同(いちどう)一処(ひとところ)(あつ)まり(たがひ)()きついて地団駄(ぢだんだ)()んで()る。058(たちま)()バサリ陥落(かんらく)し、059土中(どちう)一行(いつかう)(おちい)つた。060()はその(うへ)(なに)容赦(ようしや)もなく咆哮(ほうこう)しながら()()ぎにけり。
061岩彦(いはひこ)『アヽこれで(わか)つた。062九分九厘(くぶくりん)(かな)はぬと()(ところ)神様(かみさま)(たす)けてやると仰有(おつしや)るのは(ここ)(こと)だ。063火鼠(ひねずみ)(あら)はして(をし)へてやるなぞと、064本当(ほんたう)(あか)(ねずみ)()るのかと(おも)つて()たれば途方途徹(とはうとてつ)もない(おほ)きな火鼠(ひねずみ)だつた。065()(とほ)つた(あと)()(がら)(みな)(くろ)くなつて、066(すみ)になりよる。067それで火鼠(ひねずみ)仰有(おつしや)つたのだな』
068鷹彦(たかひこ)『ホー中々(なかなか)貴様(きさま)(さと)りがよいワイ。069(なん)()だブクブクするぢやないか。070地獄(ぢごく)(そこ)まで陥没(かんぼつ)しても(こま)る、071好加減(いいかげん)()めて(もら)はぬと、072()ぎたるは(なほ)(およ)ばざるが(ごと)しだ』
073 何処(いづく)ともなく、074『ククヽヽヽ』
075一同(いちどう)『ヤア、076あれは(ねずみ)()(ごゑ)ぢやないか。077彼方(あつち)(はう)()つて()ようぢやないか』
078(こゑ)(たづ)ねて一同(いちどう)(すす)んで()く。079(はた)して()緋色(ひいろ)()びた古鼠(ふるねずみ)(かや)()()はへてこの(ところ)(あら)はれ、
080(うち)はホラホラ、081()はスブスブ』
082()いたきり姿(すがた)()して(しま)つた。083一同(いちどう)ドン足踏(あしふみ)する途端(とたん)084ズドンと(おと)がして(ふか)(あな)()()んだ。085()れば其処(そこ)には六個(ろくこ)巌窟(がんくつ)()いて()る。
086鷹彦(たかひこ)『ヤア此処(ここ)此処(ここ)だ、087()出別命(でわけのみこと)もなかなか(えら)いワイ、088()()ちた(ところ)矢張(やつぱり)この巌窟(いはや)()(ぐち)だつた。089悪魔(あくま)()ふものは、090本当(ほんたう)注意(ちうい)周到(しうたう)なものだ、091コンナ(ところ)入口(いりぐち)(こしら)へておけば(たれ)()()(はず)はない、092(いた)れり(つく)せりだ。093サアこれから約束(やくそく)(とほ)各自(めいめい)分担(ぶんたん)して探険(たんけん)()かけるのだ』
094 六人(ろくにん)(おのおの)一個(いつこ)(あな)姿(すがた)(かく)した。095比較的(ひかくてき)(たか)横巾(よこはば)(ひろ)巌穴(いはあな)である。096どうしたものかこの巌窟(がんくつ)(なか)地中(ちちう)にも(かか)はらず非常(ひじやう)(あかる)い。097六人(ろくにん)(おのおの)(ひと)つの(あな)目蒐(めが)けて(すす)()く。
 
098 ()出別(でわけ)火鼠(ひねずみ)荒野(あらの)(あら)はれて  (まよ)へる(ひと)(こころ)(てら)せり
 
099 時々(ときどき)(あな)(あな)との巌壁(がんぺき)風通(かざとほ)しが()けてある。100六人(ろくにん)六個(ろくこ)(あな)二三町(にさんちやう)(すす)むと其処(そこ)非常(ひじやう)(ひろ)場所(ばしよ)がある。101(これ)より(さき)堅固(けんご)なる(いは)()(とざ)されて(すす)(こと)出来(でき)ない。102六人(ろくにん)()せずして一処(ひとところ)(あつ)まり、
103鷹彦(たかひこ)『ヤア(みな)連中(れんちう)104如何(どう)だつた。105(べつ)(かは)つた(こと)()かつたか』
106亀彦(かめひこ)『あつた、107あつた、108(おほい)にあつた』
109鷹彦(たかひこ)(なに)があつたのだ』
110亀彦(かめひこ)巌壁(がんぺき)両方(りやうはう)(のぞ)(あな)沢山(たくさん)あつたのだ』
111鷹彦(たかひこ)(なに)()ふのだ、112大層(たいそう)らしい。113どの(あな)にも共通的(きようつうてき)空気穴(くうきあな)()いて()るのだよ』
114岩彦(いはひこ)(これ)では(つま)らぬぢやないか、115相手(あひて)なしの(たたか)ひは出来(でき)やしない。116(なん)だ、117(しこ)厳窟(いはや)化物(ばけもの)()るナンテ(ひと)馬鹿(ばか)にして()る。118それだから世間(せけん)(うはさ)(あて)にならぬといふのだ』
119鷹彦(たかひこ)『イヤ、120これからが正念場(しやうねんば)だよ。121ここはホンの序幕(じよまく)だ。122何十里(なんじふり)とも()れぬ(ほど)あると()ふぢやないか、123どこぞこの岩壁(がんぺき)(ちから)一杯(いつぱい)()して()ようか。124(なん)でも沢山(たくさん)()があると()(こと)だから、125アヽさうだ、126(ひと)()してやらう。127オイ(みな)一度(いちど)総攻撃(そうこうげき)だ』
128と。129(ちから)一杯(いつぱい)ウン()した。130亀公(かめこう)()した(いは)は、131暖簾(のれん)()すやうに()もなく()いて、132(かめ)(いきほひ)あまつて巌穴(いはあな)(なか)()()んだ途端(とたん)幾丈(いくぢやう)とも()れぬ陥穽(おとしあな)にザブンと(おと)()てて()()んだ。
133亀彦(かめひこ)『ヤヤ大変(たいへん)だ。134(みな)(やつ)(おれ)(たす)けて()れぬかい』
135 五人(ごにん)(あな)(かたはら)一足(ひとあし)136一足(ひとあし)137(ゆび)(ちから)()れながらソツと(むか)ふに(わた)り、
138『アヽ、139(おも)はぬ不覚(ふかく)()つた。140これだから気許(きゆる)しは一寸(ちよつと)出来(でき)ないと()ふのだ』
141鷹彦(たかひこ)(なん)とかして(かめ)サンを(すく)うて()げて()らねばなるまい』
142 (かめ)143井戸(ゐど)(そこ)より、
144『オイ、145オイ、146(なん)とかして()れないか』
147音彦(おとひこ)『お(まへ)()から(かめ)サン、148(みづ)(なか)得意(とくい)だらう、149マア悠乎(ゆつくり)(みづ)でも()んで(くつろ)ぎたまへ。150突差(とつさ)場合(ばあひ)よい智慧(ちゑ)()ないから(この)井戸(ゐど)(はた)(やま)(かみ)ぢやないが、151井戸端(ゐどばた)会議(くわいぎ)開会(かいくわい)してお(まへ)(たす)けるか、152(たす)けないかといふ決議(けつぎ)をやるのだ。153マアマア、154閉会(へいくわい)になる(まで)辛抱(しんばう)して()れ』
155亀彦(かめひこ)『ソンナ気楽(きらく)(こと)()うて()れるかい、156一時(いちじ)(はや)(すく)()げて()れ』
157岩彦(いはひこ)『エヽ、158矢釜敷(やかまし)()うな、159()()けやうが()いちやないか』
160亀彦(かめひこ)()つけやうどころか、161(あし)(あたま)体中(からだぢう)162()()るぢやないか』
163鷹彦(たかひこ)『サアサア、164臨時(りんじ)議会(ぎくわい)開会(かいくわい)だ、165これから議長(ぎちやう)選挙(せんきよ)だ。166院内(いんない)総務(そうむ)(たれ)にしようかな』
167亀彦(かめひこ)『アヽ辛気(しんき)(くさ)い、168洒落(しやれ)どころぢやないわ、169(つめ)たくなつて仕方(しかた)がない、170(からだ)(なに)氷結(ひようけつ)して(しま)ふわ』
171岩彦(いはひこ)氷結(ひようけつ)したつて仕方(しかた)がない、172此方(こちら)多数決(たすうけつ)だ。173五人(ごにん)両派(りやうは)()けて、174三人(さんにん)二人(ふたり)だ。175(たか)サンは議長(ぎちやう)といふ(かく)だ』
176鷹彦(たかひこ)『エヽ諸君(しよくん)177遠路(ゑんろ)(ところ)よく出席(しゆつせき)(くだ)さいました。178今回(こんくわい)臨時(りんじ)議会(ぎくわい)開会(かいくわい)いたしましたに(つい)ては、179(もつと)(きふ)(えう)する事件(じけん)御座(ござ)いまして、180国家(こくか)危急(ききふ)存亡(そんばう)場合(ばあひ)181何卒(なにとぞ)諸君(しよくん)慎重(しんちよう)なる御審議(ごしんぎ)(ねが)()いのです。182抑々(そもそも)今回(こんくわい)議案(ぎあん)提出(ていしゆつ)要件(えうけん)は、183御存(ごぞん)じの(とほ)り、184(もと)ウラル(けう)のヘボ宣伝使(せんでんし)185亀公(かめこう)()(をとこ)186(しこ)巌窟(いはや)探険(たんけん)()かけ、187(じつ)短見(たんけん)浅慮(せんりよ)にも(おも)はぬ不覚(ふかく)()り、188(ふか)井中(ゐちう)陥没(かんぼつ)(いた)し、189生命(いのち)旦夕(たんせき)(せま)る、190()場合(ばあひ)でございます。191何卒(どうぞ)諸君(しよくん)箱入(はこいり)知識(ちしき)(しぼ)()されて、192(かれ)救済(きうさい)(さく)(かう)最善(さいぜん)努力(どりよく)(つく)されむ(こと)希望(きばう)いたします』
193『ヤア賛成(さんせい)々々(さんせい)
194と、195四人(よにん)一度(いちど)拍手(はくしゆ)をもつて(むか)へる。196亀公(かめこう)井戸(ゐど)(そこ)より、
197亀彦(かめひこ)『ヤーイ、198(はや)(たす)けぬかい。199()んでからなら(たす)けても(やく)()たぬぞ』
200鷹彦(たかひこ)(なん)だ。201井戸(ゐど)(そこ)から矢釜敷(やかましう)()ふな、202議会(ぎくわい)神聖(しんせい)(けが)すでないか。203如何(どう)でせう、204諸君(しよくん)205先決(せんけつ)問題(もんだい)として亀公(かめこう)救済(きうさい)すべきものなりや、206将又(はたまた)このままに見殺(みごろし)にすべきものなりや、207起立(きりつ)をもつてお(しめ)(くだ)さい』
208音彦(おとひこ)(みな)すでに起立(きりつ)して()るぢやありませぬか』
209鷹彦(たかひこ)『ヤア、210これは間違(まちが)つた。211議員(ぎゐん)一同(いちどう)そこにお(すわ)(くだ)さい。212賛成者(さんせいしや)起立(きりつ)(ねが)ひます。213亀彦(かめひこ)(たす)けると()ふお(こころ)(かた)起立(きりつ)して(くだ)さい、214(すく)はないと()御意見(ごいけん)(かた)はそのまま(すわ)つて()てもらひませう。215(いち)()(さん)
216鷹彦(たかひこ)『ヤア起立(きりつ)される(かた)(こま)サン一人(ひとり)ですか、217これは()しからぬ。218(しか)らば議長(ぎちやう)起立(きりつ)いたしませう』
219岩彦(いはひこ)議長(ぎちやう)横暴(わうばう)だ。220多数決(たすうけつ)多数決(たすうけつ)221()とする(もの)二人(ふたり)222()とする(もの)三人(さんにん)
223鷹彦(たかひこ)多数党(たすうたう)横暴(わうばう)(きは)まる。224議会(ぎくわい)解散(かいさん)(めい)じませうか』
225 (かめ)226井戸(ゐど)(そこ)より()(ごゑ)()して、
227『ヤイ、228馬鹿(ばか)にするない、229洒落(しやれ)どころかい。230(はや)(たす)けて()れないか』
231岩彦(いはひこ)『この井戸(ゐど)周囲(まはり)(みな)この(いは)サンで(かた)めてあるのだ。232(いは)()をかけ(あし)をかけ(のぼ)つて()ればよいのだよ』
233亀彦(かめひこ)(のぼ)れと()つたつて、234()(あし)()つかかる(ところ)がないのだよ』
235岩彦(いはひこ)『さうだらう、236手足(てあし)(みじか)くて()甲羅(かふら)がつかへて(のぼ)れぬのだらう。237モシモシ(かめ)(かめ)サンよ、238世界(せかい)(うち)にお(まへ)ほど、239(からだ)不自由(ふじゆう)なものは()い、240アハヽヽ』
241亀彦(かめひこ)(なん)とおつしやる(うさぎ)サン』
242鷹彦(たかひこ)危急(ききふ)存亡(そんばう)場合(ばあひ)243(いのち)瀬戸際(せとぎは)になつて、244洒落(しやれ)るだけの余裕(よゆう)があるものなら、245サツサと(のぼ)つて()い』
246亀彦(かめひこ)(みな)サン(おほ)きに(はばか)りさま。247(うへ)から(くら)くて()よまいが、248立派(りつぱ)段梯子(だんばしご)(きざ)んであるわ、249アハヽヽヽ』
250(わら)ひながら悠々(いういう)として井戸(ゐど)から(のぼ)つて()た。
251岩彦(いはひこ)『こいつ一杯(いつぱい)(くは)された。252イヤ此方(こちら)臨時(りんじ)議会(ぎくわい)まで(ひら)いて大騒動(おほさうどう)をやつて、253沢山(たくさん)機密費(きみつひ)使(つか)つたのは、254吾々(われわれ)(はう)陥穽(おとしあな)()()まれたやうなものだ。255(あり)もせぬ脳味噌(なうみそ)から機密費(きみつひ)(しぼ)()して馬鹿(ばか)らしい。256この(たび)議会(ぎくわい)歳費(さいひ)五割増(ごわりまし)だ。257アハヽヽヽ』
258 ()(わら)さざめく(をり)しも、259前方(ぜんぱう)(あた)つて(なん)とも形容(けいよう)出来(でき)ないやうな異声(いせい)怪音(くわいおん)(しき)りに一同(いちどう)耳朶(じだ)()つ。
260 不思議(ふしぎ)一行(いつかう)身体(からだ)はその(ひびき)(とも)に、261電気(でんき)にでも(かん)じたやうに、262身体(からだ)各部(かくぶ)震動(しんどう)(かん)じ、263やや痳痺(まひ)気味(ぎみ)になつて()た。
264鷹彦(たかひこ)『ヤア、265此奴(こいつ)大変(たいへん)だぞ、266オイオイ(みな)(もの)267緊褌一番(きんこんいちばん)268(おほい)活動(くわつどう)すべき時期(じき)切迫(せつぱく)した。269(なに)はともあれ、270神言(かみごと)神言(かみごと)だ』
271 一同(いちどう)(こゑ)をそろへて、272天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)する。
273大正一一・三・一七 旧二・一九 加藤明子録)
   
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