霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 (つる)(くび)〔一〇四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第2篇 新高山 よみ(新仮名遣い):にいたかやま
章:第4章 鶴の首 よみ(新仮名遣い):つるのくび 通し章番号:104
口述日:1921(大正10)年11月13日(旧10月14日) 口述場所: 筆録者:土井靖都 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
高国別夫婦の信任を得ていた玉手姫は、高国姫亡き後、高国別の後妻となった。
実は玉手姫は常世姫の間者であり、高国姫の事故も仕組まれたものであった。花森彦はこれを察知していたのであった。
しかし高国別、玉手姫はついに、大八洲彦命に花森彦を讒言した。そのため、大八洲彦命は言霊別命を新高山に使いし、事の次第を調査させることになった。
花森彦、高国別は互いを責めて譲らなかったが、言霊別命は神殿から新高山の国魂である青色の玉を取り出して、玉手姫を射照らした。するとたちまち玉手姫は悪狐と化して逃げてしまった。
高国別は花森彦の明察を悟り、今までの罪を陳謝した。今回の失敗について、高国別は許されることになった。
しかし後に常世姫一派は次第に勢力を増し、高国別を陥れて蒙古別をその後釜に据えることに成功した。また花森彦を新高山の西南方に押し込めた。高砂島も、大半は常世姫の部下に占領されることになってしまった。
花森彦の霊魂は、青色の玉とともに島に永遠に隠されているという。花森彦の子孫も今に現存し、神の御魂を維持しつつ、弥勒神政を待ち望んでいるという。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-09-17 22:12:05 OBC :rm0304
愛善世界社版:22頁 八幡書店版:第1輯 268頁 修補版: 校定版:24頁 普及版:9頁 初版: ページ備考:
001 高国別(たかくにわけ)(つま)(さき)だたれ、002(こころ)さびしく新高山(にひたかやま)城中(じやうちう)にあつて、003神業(しんげふ)奉仕(ほうし)しつつありけれども、004花森彦(はなもりひこ)神意(しんい)了解(れうかい)せず、005心中(しんちゆう)不平(ふへい)(いだ)きゐたりける。006玉手姫(たまてひめ)高国別(たかくにわけ)(つね)怏々(おうおう)として(たのし)まず、007不平(ふへい)無聊(むれう)()(おく)りつつあるを慰撫(ゐぶ)し、008つひに(みこと)絶対(ぜつたい)(てき)信任(しんにん)()るにいたり、009ここに第二(だいに)(つま)昇進(しようしん)したりける。010玉手姫(たまてひめ)はその(じつ)常世姫(とこよひめ)間者(かんじや)にして、011高国姫(たかくにひめ)谷間(たにま)(おと)して(くる)しましめたるも、012また重病(ぢうびやう)におちいらしめたるも、013玉手姫(たまてひめ)のひきゆる悪魔(あくま)暗中(あんちう)飛躍(ひやく)(てき)悪計(あくけい)なりき。014花森彦(はなもりひこ)はさすがに名智(めいち)神将(しんしやう)なればよくこれを察知(さつち)し、015高国別(たかくにわけ)にむかつて、016玉手姫(たまてひめ)追出(おひだ)すべく厳命(げんめい)されたり。017されど高国別(たかくにわけ)玉手姫(たまてひめ)(すこ)しも(うたが)はず、018(ふか)信任(しんにん)して天使(てんし)厳命(げんめい)無情(むじやう)冷酷(れいこく)(うら)み、019かつ(みだり)(いか)ることは、020天地(てんち)律法(りつぱう)違反(ゐはん)なるをもつて、021これが処罰(しよばつ)(めい)ぜられたりしなり。
022 高国別(たかくにわけ)玉手姫(たまてひめ)夫婦(ふうふ)になり、023ひそかに天使長(てんしちよう)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)(むか)つて信書(しんしよ)をたてまつり、024花森彦(はなもりひこ)横暴(わうばう)かぎりなき処置(しよち)を、025(くち)をきはめて進言(しんげん)したり。026大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)はただちに言霊別(ことたまわけの)(みこと)をして新高山(にひたかやま)急行(きふかう)せしめ、027精密(せいみつ)なる調査(てうさ)(めい)じたまひぬ。028言霊別(ことたまわけの)(みこと)はここに花森彦(はなもりひこ)029高国別(たかくにわけ)030玉手姫(たまてひめ)(みこと)(まへ)(きた)らしめ、031審判(しんぱん)開始(かいし)されけるが、032花森彦(はなもりひこ)言霊別(ことたまわけの)(みこと)にむかひ、033高国別(たかくにわけ)夫妻(ふさい)玉手姫(たまてひめ)悪計(あくけい)にかかりをることを詳細(しやうさい)()べたり。034このとき玉手姫(たまてひめ)(なみだ)(なが)して()()し、035言霊別(ことたまわけの)(みこと)にむかつて、036花森彦(はなもりひこ)無情(むじやう)をうつたへ、037かつ自分(じぶん)誠意(せいい)貫徹(くわんてつ)せざることを言葉(ことば)たくみに進言(しんげん)したりける。
038 ここに花森彦(はなもりひこ)高国別(たかくにわけ)天地(てんち)律法(りつぱう)違反(ゐはん)し、039かつ玉手姫(たまてひめ)(つま)とせる不法(ふはふ)行為(かうゐ)()べたてたるに、040高国別(たかくにわけ)はうやうやしく言霊別(ことたまわけの)(みこと)にむかつていふ。
041(われ)不幸(ふかう)にして高国姫(たかくにひめ)死別(しにわか)れ、042神務(しんむ)輔佐(ほさ)する(もの)なく、043(じつ)煩悶(はんもん)苦悩(くなう)せしに、044忠実(ちうじつ)なる玉手姫(たまてひめ)(いん)(やう)()神業(しんげふ)輔佐(ほさ)功績(こうせき)もつとも顕著(けんちよ)にして、045この高砂島(たかさごじま)においては(かれ)にまさる完全(くわんぜん)なる輔助者(ほじよしや)なし。046いかに一夫(いつぷ)一婦(いつぷ)律法(りつぱう)あればとて、047(われ)はすでに(つま)(うしな)孤独(こどく)となれり。048(ゆゑ)にここに諸神司(しよしん)信任(しんにん)あつき玉手姫(たまてひめ)登用(とうよう)して、049(つま)となすに(なん)不可(ふか)かこれあらむ。050一夫(いつぷ)一婦(いつぷ)天地(てんち)律法(りつぱう)精神(せいしん)ならずや』
051(くち)をきはめて進言(しんげん)したりければ、052言霊別(ことたまわけの)(みこと)は、
053(なんぢ)のいふところ一理(いちり)なきにあらざれども、054本嶋(ほんたう)主権者(しゆけんしや)たる花森彦(はなもりひこ)認許(にんきよ)()けずして、055独断(どくだん)(てき)にかかる一大事(いちだいじ)決行(けつかう)するは道理(だうり)(はん)するものなり。056今後(こんご)主権者(しゆけんしや)認許(にんきよ)をえて何事(なにごと)決行(けつかう)すべし』
057厳命(げんめい)したまへば、058高国別(たかくにわけ)はいふ。
059貴神(きしん)厳命(げんめい)(じつ)にもつとも千万(せんばん)なれども、060本嶋(ほんたう)主権者(しゆけんしや)たる花森彦(はなもりひこ)はすでに天則(てんそく)違反(ゐはん)し、061()いて稚桜姫(わかざくらひめの)(みこと)幽界(いうかい)(くだ)したてまつりたる無道(むだう)神司(かみ)なり。062(われ)いかに天地(てんち)(おそ)長上(ちやうじやう)(たふと)べとの律法(りつぱう)ありといへども、063かかる不徳(ふとく)不義(ふぎ)なる天使(てんし)(めい)()くに()へむや。064(きみ)(きみ)たらずンば(しん)(しん)たらず、065(ねが)はくは公明(こうめい)正大(せいだい)なる()裁断(さいだん)()(たてまつ)る』
066(なみだ)(なが)して陳弁(ちんべん)するにぞ、067言霊別(ことたまわけの)(みこと)高国別(たかくにわけ)にむかつて、
068花森彦(はなもりひこ)(つみ)律法(りつぱう)制定前(せいていぜん)(つみ)にして、069国治立(くにはるたちの)(みこと)のすでに恩赦(おんしや)されしは(なんぢ)()るところならむ。070しかるに(なんぢ)律法(りつぱう)制定後(せいていご)071八頭(やつがしら)(かみ)となり、072国魂(くにたま)(かみ)(つか)へながら、073邪神(じやしん)のために(あやま)られて最愛(さいあい)(つま)(うしな)ひ、074玉手姫(たまてひめ)容色(ようしよく)(まよ)ひ、075かつ長上(ちやうじやう)(めい)(ほう)ぜず。076これに()えたる律法(りつぱう)破壊者(はくわいしや)はなし』
077宣示(せんじ)したまひ、
078高国別(たかくにわけ)にしてなほ迷夢(めいむ)(さま)さざれば是非(ぜひ)なし』
079といひつつ神殿(しんでん)より青色(せいしよく)(たま)()りだし、080玉手姫(たまてひめ)面上(めんじやう)射照(いてら)したまへば、081(いま)まで(たま)(あざむ)(ひめ)姿(すがた)はたちまち悪狐(あくこ)(へん)じ、082(くも)(かけ)りて空中(くうちゆう)(たか)西天(せいてん)姿(すがた)(かく)しける。083高国別(たかくにわけ)はここに(はじ)めて花森彦(はなもりひこ)明察(めいさつ)(おどろ)き、084(いま)までの無礼(ぶれい)(なみだ)とともに陳謝(ちんしや)したりければ、085言霊別(ことたまわけの)(みこと)(ふか)将来(しやうらい)(いまし)め、086……何事(なにごと)主権者(しゆけんしや)(めい)(ほう)じ、087神政(しんせい)奉仕(ほうし)せよ……と厳命(げんめい)し、088かつ……委細(ゐさい)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)報告(はうこく)し、089何分(なにぶん)沙汰(さた)あるまで謹慎(きんしん)(へう)しをるべし……と()高天原(たかあまはら)帰還(きくわん)し、090一伍(いちぶ)一什(しじふ)天使長(てんしちやう)奏上(そうじやう)したまひける。091審議(しんぎ)結果(けつくわ)高国別(たかくにわけ)(きび)しく注意(ちうい)をあたへ、092今回(こんくわい)失敗(しつぱい)(つみ)()はざることとなりにけり。
093 しかるに常世姫(とこよひめ)一派(いつぱ)悪魔(あくま)は、094千変(せんぺん)万化(ばんくわ)悪計(あくけい)をめぐらし、095つひには高国別(たかくにわけ)をおとしいれ、096蒙古別(もうこわけ)をしてその地位(ちゐ)(かは)らしめ、097花森彦(はなもりひこ)新高山(にひたかやま)西南方(せいなんぱう)押込(おしこ)めたりければ、098さしも平和(へいわ)高砂島(たかさごじま)大半(たいはん)常世姫(とこよひめ)部下(ぶか)占領(せんりやう)するところとなりける。099されど花森彦(はなもりひこ)至粋(しすゐ)至純(しじゆん)霊魂(みたま)(なが)本嶋(ほんたう)にとどまり、100青色(せいしよく)(たま)とともにこの(しま)永久(とこしへ)(かく)されにける。101花森彦(はなもりひこ)子孫(しそん)(いま)儼存(げんぞん)して勇猛(ゆうまう)義烈(ぎれつ)神民(しんみん)となり、102(かみ)御魂(みたま)維持(ゐじ)しつつ弥勒(みろく)神政(しんせい)出現(しゆつげん)鶴首(くわくしゆ)して(たま)(みが)きて()()れりと()ふ。
103大正一〇・一一・一三 旧一〇・一四 土井靖都録)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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