霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 (たま)()(みや)〔一一六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第5篇 万寿山 よみ(新仮名遣い):まんじゅざん
章:第16章 玉ノ井の宮 よみ(新仮名遣い):たまのいのみや 通し章番号:116
口述日:1921(大正10)年11月17日(旧10月18日) 口述場所: 筆録者:河津雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
玉の井の邑は、東方に万寿山、西方に霊鷲山をいただき、玉の井の湖の中央に浮かぶしまの上にある。
国治立命は東方の霊地・玉の井の邑を第二の高天原となしていた。常世姫は竜宮城の占領に失敗したため、今度は第二の高天原・玉の井の邑を占領しようと、大自在天に意を通じて画策していた。
大自在天の部下たちは、それぞれ蟹、牛、蚊となり、また瑪瑙となって山から湖に降り注ぎ、玉の井の邑を占領しようとした。
三ツ葉彦命の祈願によって天上の三ツ星から東雲別命、白雲別命、青雲別命ら三柱の軍神が降り、玉の井の湖水を巻き上げて、敵軍を一掃した。湖水は東西に分かれて、大きな二つの湖を形成した。
東の湖水は牛の湖水といい、今日地理学上の裏海(カスピ海)であり、西の湖水は唐の湖といって、今日の黒海にあたる。東雲別命、白雲別命、青雲別命らは白竜となって玉の井の湖水を守り、三ツ葉彦命とともに、神政成就を待つこととなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ:旗輝彦(旗照彦) データ凡例: データ最終更新日:2020-04-28 16:03:43 OBC :rm0316
愛善世界社版:96頁 八幡書店版:第1輯 294頁 修補版: 校定版:98頁 普及版:42頁 初版: ページ備考:
001 (たま)()(むら)は、002(たま)()(みづうみ)中央(ちうあう)()かべる(きよ)(ひと)(じま)なり。003(たま)()()(みづ)(ふか)(きよ)く、004(つね)紺碧(こんぺき)(なみ)(ただよ)ひ、005金銀色(きんぎんしよく)諸善(しよぜん)竜神(りゆうじん)安住所(あんぢゆうしよ)なりと(つた)ふ。006(みづうみ)(そと)は、007大小(だいせう)高低(かうてい)008千変(せんぺん)万化(ばんくわ)霊山(れいざん)をもつて(めぐ)らされ、009万寿山(まんじゆざん)東方(とうはう)(くらゐ)し、010霊鷲山(れいしうざん)西方(せいはう)(くらゐ)し、011その()山々(やまやま)には諸々(もろもろ)(かみ)(しづ)まり、012(はる)諸々(もろもろ)(はな)()きみだれ、013(やま)(くも)(かすみ)かと(うたが)はるるばかり。014(なつ)新緑(しんりよく)諸山(しよざん)(さか)え、015老松(らうしよう)処々(ところどころ)点綴(てんてつ)()もいはれぬ風景(ふうけい)なり。016(あき)諸山(しよざん)(にしき)(ころも)()り、017(ふゆ)満山(まんざん)銀色(ぎんしよく)(へん)じ、018霊鳥(れいてう)四季(しき)ともに悠々(いういう)として()(あそ)び、019山々(やまやま)(たに)(なが)るる大河(おほかは)小川(をがは)(みづ)(きよ)く、020(たま)()湖水(こすゐ)潺々(せんせん)として(そそ)ぎをれり。
021 国治立(くにはるたちの)(みこと)世界(せかい)中心(ちうしん)()高天原(たかあまはら)建設(けんせつ)し、022(いま)また東方(とうはう)霊地(れいち)(えら)み、023この地点(ちてん)第二(だいに)高天原(たかあまはら)となし、024東西(とうざい)(あひ)(おう)じて、025陰陽(いんやう)のごとく、026日月(じつげつ)のごとく、027(たて)(よこ)との神策(しんさく)(さだ)められたるなり。028常世姫(とこよひめ)()高天原(たかあまはら)なる蓮華台(れんげだい)および竜宮城(りゆうぐうじやう)占領(せんりやう)せむとして、029千変(せんぺん)万化(ばんくわ)奸策(かんさく)(ろう)し、030苦心(くしん)焦慮(せうりよ)すれども、031神威(しんゐ)赫々(かくかく)として(をか)すべからざるに落胆(らくたん)し、032第二(だいに)経綸(けいりん)なる(たま)()(みづうみ)占領(せんりやう)せむとし、033大自在天(だいじざいてん)にその()(つう)じ、034東西(とうざい)呼応(こおう)して大神(おほかみ)経綸(けいりん)破壊(はくわい)し、035盤古(ばんこ)大神(だいじん)神政(しんせい)(くつが)へさむと焦心(せうしん)せり。
036 万寿山(まんじゆざん)第二(だいに)()高天原(たかあまはら)()すべき霊地(れいち)にして、037(たま)()(むら)竜宮城(りゆうぐうじやう)()すべき大切(たいせつ)なる霊地(れいち)なり。038ゆゑに万寿山(まんじゆざん)占領(せんりやう)するに(さき)だち、039(たま)()()占領(せんりやう)するの必要(ひつえう)(おこ)りしなり。040(たま)()()前述(ぜんじゆつ)のごとく四方(しはう)霊山(れいざん)(かこ)まれ、041神司(かみがみ)守護(しゆご)(つよ)容易(ようい)にこれを突破(とつぱ)すること(あた)はざる要害(えうがい)堅固(けんご)霊地(れいち)なり。
042 ここに大自在天(だいじざいてん)部下(ぶか)蟹雲別(かにくもわけ)は、043あまたの神卒(しんそつ)をことごとく(かに)(くわ)せしめ、044東南(とうなん)山々(やまやま)(たに)をつたひて(たま)()()()()みきたり、045また牛雲別(うしぐもわけ)は、046数万(すうまん)部下(ぶか)(のこ)らず(うし)変化(へんくわ)せしめ、047東北(とうほく)山々(やまやま)(たに)をつたひて湖水(こすゐ)近寄(ちかよ)()たり、048また蚊取別(かとりわけ)数万(すうまん)()幾百万(いくひやくまん)蚊軍(ぶんぐん)(くわ)せしめ、049西南(せいなん)より山々(やまやま)(たに)をつたひて(たま)()(むら)にすすましめ、050玉取別(たまとりわけ)数万(すうまん)()を、051(のこ)らず瑪瑙(めなう)(たま)(くわ)せしめ、052西北(せいほく)(やま)(いただき)(のぼ)り、053(たま)()(むら)()がけて(あめ)のごとく()(くだ)らしめたりける。054あまたの(かに)はたちまち悪竜(あくりゆう)(へん)湖水(こすゐ)()()みしが、055ここに湖水(こすゐ)諸善(しよぜん)竜神(りゆうじん)悪竜(あくりう)とは、056巨浪(きよらう)(おこ)し、057飛沫(ひまつ)(てん)(たか)()ばし、058死力(しりよく)をつくして(あらそ)ひ、059さしもに(きよ)紺碧(こんぺき)湖水(こすゐ)(みづ)もまたたくうちに赤色(せきしよく)(へん)じ、060()もいはれぬ血腥(ちなまぐさ)(かぜ)四方(しはう)()きまくりける。061一方(いつぱう)牛雲別(うしぐもわけ)部下(ぶか)は、062たちまち水牛(すゐぎう)(へん)湖水(こすゐ)()びいり蟹雲別(かにくもわけ)加勢(かせい)し、063戦闘(せんとう)はますます激烈(げきれつ)となり、064湖水(こすゐ)はすでに敵軍(てきぐん)のために、065占領(せんりやう)されむとしたりけり。
066 ここに真道姫(まみちひめ)御校正本・愛世版では「天道姫」だが、第15章後半で「真道姫」が玉ノ井の宮で奉仕している旨記されているいるので「天道姫」は誤字だと思われる(たま)()(みや)に、067敵軍(てきぐん)降伏(かうふく)祈願(きぐわん)をこめられしが、068()()(ひこの)(みこと)旗輝彦(はたてるひこ)「旗輝彦」は第3巻第18章では「旗照彦」になっている。069久方彦(ひさかたひこ)部将(ぶしやう)とし、070湖水(こすゐ)敵軍(てきぐん)(むか)つて天津(あまつ)祝詞(のりと)(そう)し、071金色(こんじき)大幣(おほぬさ)()()()()りおほいに(てき)(なや)ましゐたる。072(とき)しも西北(せいほく)高山(たかやま)より石玉(せきぎよく)(あめ)しきりに()りそそぎ、073味方(みかた)神軍(しんぐん)頭上(づじやう)()がけて()(なや)ましたり。074西南(せいなん)敵軍(てきぐん)は、075億兆(おくてう)無数(むすう)巨大(きよだい)なる蚊群(ぶんぐん)となりて、076味方(みかた)身体(しんたい)(せま)り、077その(こゑ)暴風(ばうふう)()(くる)ふがごとく、078咫尺(しせき)(べん)ぜざるばかり立塞(たちふさ)がり、079暗黒(あんこく)無明(むみやう)天地(てんち)(くわ)しぬ。080()()(ひこの)(みこと)(てん)にむかつて救援(きうゑん)神軍(しんぐん)(つか)はされむことを祈願(きぐわん)しけるに、081たちまち天上(てんじやう)三ツ星(みつぼし)より東雲別(しののめわけの)(みこと)082白雲別(しらくもわけの)(みこと)083青雲別(あをくもわけの)(みこと)三柱(みはしら)軍神(ぐんしん)084(くも)()りて万寿山(まんじゆざん)()りきたり、085大地(だいち)()みたて、086三柱(みはしら)一度(いちど)雄健(をたけ)びしたまへば、087(たま)()湖水(こすゐ)(みづ)一滴(いつてき)(のこ)らず中空(ちうくう)()ひのぼり、088(とほ)東西(とうざい)(わか)れて(くだ)りきたり、089一大(いちだい)湖水(こすゐ)現出(げんしゆつ)したり。090このとき石玉(せきぎよく)も、091蚊軍(かぐん)も、092(とも)湖水(こすゐ)(みづ)(さら)はれて中天(ちうてん)()ひのぼり、093(かげ)(ひそ)めけり。
094 (ひがし)(わか)れし湖水(こすゐ)(みづ)地上(ちじやう)停留(ていりう)してふたたび湖水(こすゐ)形成(けいせい)したり。095これを(うし)湖水(こすゐ)といふ。096今日(こんにち)地理学(ちりがく)(じやう)裏海(りかい)にして、097また西(にし)(わか)(くだ)りて湖水(こすゐ)形成(けいせい)したるを、098(から)(うみ)といふ。099現今(げんこん)地理学(ちりがく)(じやう)黒海(こくかい)なり。100ここに東雲別(しののめわけの)(みこと)101青雲別(あをくもわけの)(みこと)102白雲別(しらくもわけの)(みこと)は、103湖水(こすゐ)(きよ)め、104(あたら)しき清泉(せいせん)(たた)へられ、105永遠(ゑいゑん)(たま)()(みづうみ)守護神(しゆごじん)となり、106白竜(はくりう)変化(へんくわ)したまひぬ。107かくして()()(ひこの)(みこと)とともに神政(しんせい)成就(じやうじゆ)ミロクの()()たせたまひける。
108大正一〇・一一・一七 旧一〇・一八 河津雄録)
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