霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第3巻(寅の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 国魂の配置
01 神々の任命
〔101〕
02 八王神の守護
〔102〕
第2篇 新高山
03 渓間の悲劇
〔103〕
04 鶴の首
〔104〕
第3篇 ロツキー山
05 不審の使神
〔105〕
06 籠の鳥
〔106〕
07 諷詩の徳
〔107〕
08 従神司の殊勲
〔108〕
第4篇 鬼城山
09 弁者と弁者
〔109〕
10 無分別
〔110〕
11 裸体の道中
〔111〕
12 信仰の力
〔112〕
13 嫉妬の報
〔113〕
14 霊系の抜擢
〔114〕
第5篇 万寿山
15 神世の移写
〔115〕
16 玉ノ井の宮
〔116〕
17 岩窟の修業
〔117〕
18 神霊の遷座
〔118〕
第6篇 青雲山
19 楠の根元
〔119〕
20 晴天白日
〔120〕
21 狐の尻尾
〔121〕
22 神前の審判
〔122〕
第7篇 崑崙山
23 鶴の一声
〔123〕
24 蛸間山の黒雲
〔124〕
25 邪神の滅亡
〔125〕
26 大蛇の長橋
〔126〕
第8篇 神界の変動
27 不意の昇天
〔127〕
28 苦心惨憺
〔128〕
29 男波女波
〔129〕
30 抱擁帰一
〔130〕
31 竜神の瀑布
〔131〕
32 破軍の剣
〔132〕
第9篇 隠神の活動
33 巴形の斑紋
〔133〕
34 旭日昇天
〔134〕
35 宝の埋換
〔135〕
36 唖者の叫び
〔136〕
37 天女の舞曲
〔137〕
38 四十八滝
〔138〕
39 乗合舟
〔139〕
第10篇 神政の破壊
40 国の広宮
〔140〕
41 二神の帰城
〔141〕
42 常世会議
〔142〕
43 配所の月
〔143〕
第11篇 新規蒔直し
44 可賀天下
〔144〕
45 猿猴と渋柿
〔145〕
46 探湯の神事
〔146〕
47 夫婦の大道
〔147〕
48 常夜の闇
〔148〕
49 袖手傍観
〔149〕
第12篇 霊力体
50 安息日
〔150〕
岩井温泉紀行歌
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスクのお知らせ
霊界物語
>
第3巻
> 第3篇 ロツキー山 > 第7章 諷詩の徳
<<< 籠の鳥
(B)
(N)
従神司の殊勲 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第七章
諷詩
(
ふうし
)
の
徳
(
とく
)
〔一〇七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
篇:
第3篇 ロツキー山
よみ(新仮名遣い):
ろっきーざん
章:
第7章 諷詩の徳
よみ(新仮名遣い):
ふうしのとく
通し章番号:
107
口述日:
1921(大正10)年11月14日(旧10月15日)
口述場所:
筆録者:
土井靖都
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
天使長・大八洲彦命は、偽の国直姫命、国治立命によってロッキー山は占領され、貴治彦や靖国別夫婦が追放され、言霊別命が捕虜となったことを知った。神軍を派遣してロッキー山を奪回するのは難事ではないが、捕虜となった言霊別命の身の上が案じられた。
言霊別命の従者に、忠勇義烈の神・言代別という神人があった。言代別は、自らロッキー山に潜入して言霊別命を救出する計画を提案した。大八洲彦命はこれを許可した。
言代別は偽の如意宝珠を用意し、ロッキー山の国直姫命に献上した。そしてこの功績によって、ロッキー山の獄卒の職を得た。言代別は言霊別命のつながれている獄を見つけ出し、ある日酒宴が張られたのを幸い、言霊別命を手引きして、見事に脱出せしめることに成功した。
またその後も自らは敵中にとどまり、ロッキー山奪回のための活動を続けた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-04-28 15:13:28
OBC :
rm0307
愛善世界社版:
42頁
八幡書店版:
第1輯 274頁
修補版:
校定版:
43頁
普及版:
18頁
初版:
ページ備考:
001
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
は、
002
ロツキー
山
(
ざん
)
は
悪神
(
あくがみ
)
のために
根底
(
こんてい
)
より
覆
(
くつが
)
へされ、
003
貴治彦
(
たかはるひこ
)
、
004
靖国別
(
やすくにわけ
)
夫妻
(
ふさい
)
のいづこともなく
逃亡
(
たうばう
)
し、
005
かつ
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
は
敵
(
てき
)
のために
捕
(
とら
)
はれ、
006
牢獄
(
らうごく
)
につながれ
呻吟
(
しんぎん
)
せることを
知
(
し
)
り、
007
ここに
諸神司
(
しよしん
)
を
集
(
あつ
)
めて、
008
ロツキー
山
(
ざん
)
を
回復
(
くわいふく
)
し、
009
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
さむことを
協議
(
けふぎ
)
したまひぬ。
010
諸神司
(
しよしん
)
は
鳩首
(
きうしゆ
)
謀議
(
ぼうぎ
)
の
結果
(
けつくわ
)
、
011
神軍
(
しんぐん
)
をおこしてロツキー
山
(
ざん
)
を
一挙
(
いつきよ
)
に
奪還
(
だつくわん
)
するは、
012
さまで
難事
(
なんじ
)
にあらざれども、
013
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
の
身辺
(
しんぺん
)
にかへつて
危険
(
きけん
)
の
迫
(
せま
)
らむことを
慮
(
おもんばか
)
り、
014
表面
(
へうめん
)
これを
攻撃
(
こうげき
)
することを
躊躇
(
ちうちよ
)
したまひぬ。
015
ここに
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
の
侍者
(
じしや
)
に、
016
忠勇
(
ちうゆう
)
義烈
(
ぎれつ
)
の
誉
(
ほまれ
)
高
(
たか
)
き
言代別
(
ことしろわけ
)
といふ
者
(
もの
)
ありき。
017
言代別
(
ことしろわけ
)
は
恐
(
おそ
)
るおそる
諸神将
(
しよしんしよう
)
の
前
(
まへ
)
に
出
(
い
)
で、
018
『
我
(
われ
)
つらつら
考
(
かんが
)
ふるに、
019
ロツキー
山
(
ざん
)
の
攻撃
(
こうげき
)
に
先
(
さき
)
だち、
020
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
救
(
すく
)
ひださざれば、
021
命
(
みこと
)
は
人質
(
ひとじち
)
同様
(
どうやう
)
なれば、
022
魔軍
(
まぐん
)
は
危急
(
ききふ
)
におちいりたる
場合
(
ばあひ
)
、
023
命
(
みこと
)
を
殺害
(
さつがい
)
したてまつるは
必定
(
ひつぢやう
)
なり。
024
我
(
われ
)
は「
偽
(
いつは
)
るなかれ」の
厳
(
きび
)
しき
律法
(
りつぱう
)
を
破
(
やぶ
)
りみづから
犠牲
(
ぎせい
)
となりて、
025
我
(
わ
)
が
主
(
しゆ
)
を
救
(
すく
)
ひたてまつらむとす。
026
幸
(
さいはひ
)
にこの
大任
(
たいにん
)
を
我
(
われ
)
に
許
(
ゆる
)
したまへ』
027
と
誠心
(
まごころ
)
おもてに
表
(
あら
)
はして
嘆願
(
たんぐわん
)
したりければ、
028
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
は
打
(
う
)
ちうなづき、
029
『
汝
(
なんぢ
)
は
主
(
しゆ
)
を
救
(
すく
)
はむとして
敵
(
てき
)
を
偽
(
いつは
)
らむとする
行為
(
かうゐ
)
は、
030
元来
(
ぐわんらい
)
忠良
(
ちうりやう
)
の
真情
(
まごころ
)
よりいでたるものなれば
決
(
けつ
)
して
罪
(
つみ
)
とならざるべし。
031
すみやかにロツキー
山
(
ざん
)
にいたりて
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
救
(
すく
)
ひだせよ』
032
と
命
(
めい
)
じたまひぬ。
033
言代別
(
ことしろわけ
)
はおほいに
悦
(
よろこ
)
び
天
(
てん
)
にも
昇
(
のぼ
)
る
心地
(
ここち
)
して、
034
ただちにロツキー
山
(
ざん
)
にむかひける。
035
言代別
(
ことしろわけ
)
は
円
(
まる
)
き
石
(
いし
)
に
金鍍金
(
きんめつき
)
をほどこし、
036
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
珠
(
たま
)
を
偽造
(
ぎざう
)
して
懐中
(
くわいちう
)
に
深
(
ふか
)
く
秘蔵
(
ひざう
)
し、
037
ロツキー
山
(
ざん
)
の
南門
(
なんもん
)
に
現
(
あら
)
はれ、
038
『
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
に
奉
(
たてまつ
)
るべき
珍宝
(
ちんぽう
)
あり。
039
拝謁
(
はいえつ
)
を
乞
(
こ
)
ひたし。
040
願
(
ねが
)
はくば
貴下
(
きか
)
らの
斡旋
(
あつせん
)
によりこの
由
(
よし
)
を
奏上
(
そうじやう
)
されむことを』
041
と、
042
言葉
(
ことば
)
たくみに
頼
(
たの
)
みこみけるを、
043
番卒
(
ばんそつ
)
はいふ。
044
『
果
(
はた
)
して
貴下
(
きか
)
が
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
珠
(
たま
)
を
所持
(
しよぢ
)
さるるならば、
045
我
(
われ
)
らに
一目
(
ひとめ
)
拝観
(
はいくわん
)
せしめよ。
046
珠
(
たま
)
の
有無
(
うむ
)
をたしかめざるにおいては、
047
軽々
(
かるがる
)
しく
奏上
(
そうじやう
)
することを
得
(
え
)
ず』
048
とてやや
難色
(
なんしよく
)
ありければ
言代別
(
ことしろわけ
)
は、
049
『
貴下
(
きか
)
の
仰
(
おほ
)
せ
実
(
げ
)
に
尤
(
もつと
)
もなり』
050
とて
懐
(
ふところ
)
をひらき、
051
金色
(
きんしよく
)
燦然
(
さんぜん
)
たる
珠
(
たま
)
の
一部
(
いちぶ
)
を
現
(
あら
)
はし
見
(
み
)
せたるに、
052
番卒
(
ばんそつ
)
はこれを
上級
(
じやうきふ
)
の
神司
(
かみ
)
に
伝
(
つた
)
へ、
053
漸次
(
ぜんじ
)
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
にこの
次第
(
しだい
)
を
奏上
(
そうじやう
)
したりける。
054
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は、
055
『ロツキー
山
(
ざん
)
には
未
(
いま
)
だ
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
珠
(
たま
)
なきを
憾
(
うら
)
みとす。
056
しかるに
天運
(
てんうん
)
循環
(
じゆんかん
)
してここに
珍宝
(
ちんぽう
)
の
手
(
て
)
に
入
(
い
)
るは、
057
いよいよ
願望
(
ぐわんばう
)
成就
(
じやうじゆ
)
の
時期
(
じき
)
到来
(
たうらい
)
せしならむ。
058
すみやかに
言代別
(
ことしろわけ
)
を
我
(
わ
)
が
前
(
まへ
)
によびきたれ』
059
といそいそとして
命令
(
めいれい
)
したり。
060
かくて
言代別
(
ことしろわけ
)
はしばらくして
城内
(
じやうない
)
の
神司
(
かみがみ
)
にみちびかれ、
061
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれ
一礼
(
いちれい
)
の
後
(
のち
)
、
062
懐中
(
くわいちゆう
)
より
珠
(
たま
)
を
取出
(
とりだ
)
し
八足
(
やたり
)
の
机上
(
きじやう
)
にうやうやしく
安置
(
あんち
)
し、
063
『
吾
(
われ
)
こそは
高白山
(
かうはくざん
)
の
麓
(
ふもと
)
に
住
(
す
)
む
言代別
(
ことしろわけ
)
といふ
者
(
もの
)
なり。
064
いまや
当山
(
たうざん
)
に
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
現
(
あら
)
はれたまふと
聞
(
き
)
きて
歓喜
(
くわんき
)
にたへず。
065
吾
(
われ
)
は
往古
(
わうこ
)
より
家
(
いへ
)
に
伝
(
つた
)
はる
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
珠
(
たま
)
を
持参
(
ぢさん
)
し、
066
これを
大神
(
おほかみ
)
に
奉
(
たてまつ
)
り、
067
もつて
神業
(
しんげふ
)
に
参加
(
さんか
)
せむと
欲
(
ほつ
)
し、
068
遠
(
とほ
)
き
山河
(
さんか
)
を
越
(
こ
)
えてここに
参
(
まゐ
)
のぼりたり』
069
と
言葉
(
ことば
)
をつくして
奏上
(
そうじやう
)
したるに、
070
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
はおほいに
悦
(
よろこ
)
び、
071
その
珠
(
たま
)
を
手
(
て
)
にとり
熟視
(
じゆくし
)
して
満面
(
まんめん
)
笑
(
ゑみ
)
を
含
(
ふく
)
み、
072
『
実
(
げ
)
に
稀代
(
きたい
)
の
珍宝
(
ちんぽう
)
なり。
073
汝
(
なんぢ
)
はこの
珠
(
たま
)
を
奉
(
たてまつ
)
りし
功
(
こう
)
により、
074
いかなる
望
(
のぞ
)
みなりとも
叶
(
かな
)
へつかはさむ』
075
と
宣言
(
せんげん
)
せり。
076
言代別
(
ことしろわけ
)
は
頓首
(
とんしゆ
)
再拝
(
さいはい
)
、
077
喜色
(
きしよく
)
満面
(
まんめん
)
にあふれ、
078
『
実
(
げ
)
に
有難
(
ありがた
)
き
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
仰
(
おほ
)
せ、
079
御恩
(
ごおん
)
は
海山
(
うみやま
)
に
代
(
か
)
へがたし。
080
願
(
ねが
)
はくば
卑
(
いや
)
しき
吾
(
われ
)
をして
牢獄
(
らうごく
)
の
番卒
(
ばんそつ
)
たらしめたまへ、
081
これに
過
(
す
)
ぎたるよろこびはなし』
082
と
願
(
ねが
)
ひけるに、
083
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
少
(
すこ
)
しく
首
(
かうべ
)
をかたむけ、
084
『
心得
(
こころえ
)
ぬ
汝
(
なんぢ
)
が
望
(
のぞ
)
み、
085
かかる
麗
(
うるは
)
しき
世界
(
せかい
)
の
珍宝
(
ちんぽう
)
を
奉
(
まつ
)
りたる
功労者
(
こうらうしや
)
でありながら、
086
何
(
なに
)
を
苦
(
くる
)
しみてかかる
卑
(
いや
)
しき
職
(
しよく
)
を
求
(
もと
)
むるや』
087
と
反問
(
はんもん
)
するを、
088
言代別
(
ことしろわけ
)
はただちに
言葉
(
ことば
)
を
反
(
かへ
)
していふ。
089
『
諺
(
ことわざ
)
にも
喬木
(
けうぼく
)
よく
風
(
かぜ
)
にあたり、
090
出
(
で
)
る
杭
(
くひ
)
は
打
(
う
)
たれ、
091
高
(
たか
)
きに
昇
(
のぼ
)
る
者
(
もの
)
は、
092
地
(
ち
)
に
落
(
お
)
つることありと
聞
(
き
)
きおよぶ。
093
吾
(
われ
)
は
役目
(
やくめ
)
の
高下
(
かうげ
)
を
望
(
のぞ
)
まず、
094
ただ
誠心
(
せいしん
)
誠意
(
せいい
)
大神
(
おほかみ
)
に
仕
(
つか
)
へ、
095
神業
(
しんげふ
)
の
一端
(
いつたん
)
に
加
(
くは
)
へたまはばこれに
過
(
す
)
ぎたる
幸
(
さいはひ
)
なし。
096
それとも
吾
(
わ
)
が
技倆
(
ぎりよう
)
を
大神
(
おほかみ
)
において
認
(
みと
)
めたまはば、
097
其
(
そ
)
のとき
相当
(
さうたう
)
の
地位
(
ちゐ
)
を
与
(
あた
)
へたまふべし。
098
急
(
きふ
)
に
上職
(
じやうしよく
)
をたまはるより
漸次
(
ぜんじ
)
に
重
(
おも
)
く
用
(
もち
)
ゐさせたまはば、
099
吾
(
わ
)
が
一身
(
いつしん
)
にとりてもつとも
安全
(
あんぜん
)
ならむ』
100
との
言
(
げん
)
に、
101
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
言代別
(
ことしろわけ
)
の
名利
(
めいり
)
を
求
(
もと
)
めず、
102
寡欲
(
くわよく
)
恬淡
(
てんたん
)
なるに
感激
(
かんげき
)
し、
103
ただちにその
乞
(
こ
)
ひを
容
(
い
)
れて
牢獄
(
らうごく
)
の
番卒
(
ばんそつ
)
仲間
(
なかま
)
に
加
(
くは
)
へけり。
104
言代別
(
ことしろわけ
)
は
日夜
(
にちや
)
番卒
(
ばんそつ
)
として
忠実
(
ちうじつ
)
に
奉務
(
ほうむ
)
し、
105
心
(
こころ
)
ひそかに
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
の
繋
(
つな
)
がれたる
牢獄
(
らうごく
)
を
探
(
さぐ
)
りゐたりける。
106
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
は
頭髪
(
とうはつ
)
長
(
なが
)
く
背後
(
はいご
)
に
伸
(
の
)
び、
107
髯
(
ひげ
)
は
胸先
(
むなさき
)
に
垂
(
た
)
れ、
108
顔色
(
がんしよく
)
憔悴
(
せうすい
)
して、
109
ほとんど
見擬
(
みまが
)
ふばかりの
姿
(
すがた
)
と
変
(
へん
)
じゐたまへば、
110
言代別
(
ことしろわけ
)
は
命
(
みこと
)
の
御
(
お
)
姿
(
すがた
)
を
認
(
みと
)
めること
容易
(
ようい
)
ならざりける。
111
あるとき
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
出現
(
しゆつげん
)
の
祝
(
いは
)
ひとして、
112
ロツキー
山
(
ざん
)
の
城内
(
じやうない
)
に
祝宴
(
しゆくえん
)
を
張
(
は
)
られ、
113
また
獄卒
(
ごくそつ
)
一般
(
いつぱん
)
は
獄前
(
ごくぜん
)
において
祝意
(
しゆくい
)
を
表
(
へう
)
するため、
114
酒宴
(
しゆえん
)
を
催
(
もよほ
)
しける。
115
獄卒
(
ごくそつ
)
は
珍
(
めづら
)
しき
酒肴
(
しゆかう
)
に
酔
(
よ
)
ひ、
116
あるひは
舞
(
ま
)
ひ、
117
あるひはうたひ、
118
踊
(
をど
)
りて
立騒
(
たちさわ
)
ぎけり。
119
中
(
なか
)
に
言代別
(
ことしろわけ
)
は
立
(
た
)
ちて
歌
(
うた
)
をうたひ、
120
踊
(
をど
)
りはじめたり。
121
その
歌
(
うた
)
は、
122
昔
(
むかし
)
の
昔
(
むかし
)
のさる
昔
(
むかし
)
猿
(
さる
)
が
三疋
(
さんびき
)
飛
(
と
)
ンできて
123
鬼
(
おに
)
に
遂
(
お
)
はれて
二疋
(
にひき
)
は
逃
(
に
)
げた。
124
残
(
のこ
)
りの
一疋
(
いつぴき
)
捕
(
とら
)
まへられて
125
いまは
鬼
(
おに
)
らの
玩弄
(
おもちや
)
とせられ
暗
(
くら
)
い
穴
(
あな
)
へとほりこまれ
126
消息
(
たより
)
せうにも
言伝
(
ことづて
)
しよにも いまは
詮
(
せん
)
なしただ
一言
(
いちごん
)
の
127
言霊別
(
ことたまわけ
)
の
神代
(
かみしろ
)
と
現
(
あら
)
はれいでし
言代別
(
ことしろわけ
)
の
128
わけて
苦
(
くる
)
しき
暗
(
やみ
)
の
夜半
(
よは
)
高天原
(
たかあまはら
)
より
降
(
くだ
)
りきて
129
お
猿
(
さる
)
の
命
(
いのち
)
を
助
(
たす
)
けむと
思
(
おも
)
ふ
手段
(
てだて
)
は
有明
(
ありあけ
)
の
130
十五
(
じふご
)
の
月
(
つき
)
のまンまるい
光
(
ひかり
)
をあてに
飛
(
と
)
ンで
出
(
で
)
よ。
131
猿
(
さる
)
が
餅
(
もち
)
搗
(
つ
)
きや、
132
兎
(
うさぎ
)
がまぜる。
133
まぜる
兎
(
うさぎ
)
が
言代別
(
ことしろわけ
)
よ。
134
今年
(
ことし
)
や
豊年
(
ほうねん
)
満作
(
まんさく
)
ぢや。
135
心持
(
こころもち
)
よき
望月
(
もちづき
)
の
136
光
(
ひかり
)
とともに
飛
(
と
)
ンで
出
(
で
)
よ。
137
光
(
ひかり
)
とともに
飛
(
と
)
ンで
出
(
で
)
よ。
138
よいとさのよいとさ さつさとぬけ
出
(
で
)
て
東
(
ひがし
)
へ
走
(
はし
)
れ。
139
東
(
ひがし
)
に
羊
(
ひつじ
)
が
千疋
(
せんびき
)
をつて
猿
(
さる
)
をかかへて
飛
(
と
)
ンでゆく。
140
よいとさのよいとさ。
141
と
節
(
ふし
)
面白
(
おもしろ
)
くみづから
謡
(
うた
)
ひみづから
踊
(
をど
)
り
狂
(
くる
)
ふにぞ、
142
あまたの
番卒
(
ばんそつ
)
は
何
(
なん
)
の
意味
(
いみ
)
なるやを
知
(
し
)
らず、
143
ただ
面白
(
おもしろ
)
き
歌
(
うた
)
とのみ
思
(
おも
)
ひて
笑
(
わら
)
ふばかりなりける。
144
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
はこの
歌
(
うた
)
を
聞
(
き
)
きて
言代別
(
ことしろわけ
)
の
我
(
われ
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
さむために
番卒
(
ばんそつ
)
となり、
145
合図
(
あひづ
)
の
歌
(
うた
)
をうたひしものと
大
(
おほ
)
いによろこび、
146
十五夜
(
じふごや
)
の
月
(
つき
)
を
待
(
ま
)
ちゐたまひぬ。
147
昼
(
ひる
)
きたり
夜
(
よる
)
去
(
さ
)
りて、
148
つひには
仲秋
(
ちゆうしう
)
の
月
(
つき
)
の
夜
(
よ
)
となりぬ。
149
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
以下
(
いか
)
の
曲人
(
まがびと
)
は、
150
高台
(
たかだい
)
に
昇
(
のぼ
)
り
月見
(
つきみ
)
の
宴
(
えん
)
を
催
(
もよほ
)
しゐたれば、
151
番卒
(
ばんそつ
)
もまた
一所
(
いつしよ
)
に
集
(
あつ
)
まりて
月見
(
つきみ
)
の
宴
(
えん
)
を
開
(
ひら
)
き、
152
酒
(
さけ
)
に
酔
(
よ
)
ひくるひ
面白
(
おもしろ
)
き
歌
(
うた
)
をうたひて
余念
(
よねん
)
なくたわむれゐたりけり。
153
このとき
言代別
(
ことしろわけ
)
は、
154
ふたたび
以前
(
いぜん
)
の
歌
(
うた
)
をうたひ
牢獄
(
らうごく
)
を
見廻
(
みまは
)
りぬ。
155
ある
牢獄
(
らうごく
)
の
中
(
なか
)
より
小声
(
こごゑ
)
にて、
156
『
言代別
(
ことしろわけ
)
』
157
と
呼
(
よ
)
ぶ
声
(
こゑ
)
あり。
158
疑
(
うたが
)
ひもなく
聞
(
き
)
きおぼえたる
主
(
しゆ
)
の
声
(
こゑ
)
なるに、
159
言代別
(
ことしろわけ
)
は
大
(
おほ
)
いによろこび、
160
ただちに
戸
(
と
)
をひらき
縛
(
いましめ
)
を
解
(
と
)
き、
161
やつれたる
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
背
(
せ
)
に
負
(
お
)
ひ、
162
東門
(
とうもん
)
指
(
さ
)
して
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
したり。
163
外
(
そと
)
には
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
の
部下
(
ぶか
)
の
神卒
(
しんそつ
)
あまた
現
(
あら
)
はれきたり、
164
命
(
みこと
)
を
天磐船
(
あまのいはふね
)
に
乗
(
の
)
せ、
165
天空
(
てんくう
)
高
(
たか
)
くロツキー
山
(
ざん
)
を
後
(
あと
)
に、
166
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
へ
無事
(
ぶじ
)
帰還
(
きくわん
)
したりける。
167
言代別
(
ことしろわけ
)
は
何喰
(
なにく
)
はぬ
顔
(
かほ
)
にて
牢獄
(
らうごく
)
の
戸
(
と
)
を
閉
(
と
)
ぢ、
168
もとのごとく
酒宴
(
しゆえん
)
の
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
169
あまたの
番卒
(
ばんそつ
)
とともに
酒
(
さけ
)
に
酔
(
よ
)
ひ
踊
(
をど
)
り
狂
(
くる
)
ひゐたり。
170
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
りし
言代別
(
ことしろわけ
)
は
後日
(
ごじつ
)
いかなる
活動
(
くわつどう
)
をなすか、
171
趣味
(
しゆみ
)
ある
問題
(
もんだい
)
と
云
(
い
)
ふべし。
172
(
大正一〇・一一・一四
旧一〇・一五
土井靖都
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 籠の鳥
(B)
(N)
従神司の殊勲 >>>
霊界物語
>
第3巻
> 第3篇 ロツキー山 > 第7章 諷詩の徳
Tweet
文芸社文庫『あらすじで読む霊界物語』絶賛発売中!
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【07 諷詩の徳|第3巻(寅の巻)|霊界物語/rm0307】
合言葉「みろく」を入力して下さい→