霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第五〇章 安息日(あんそくび)〔一五〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第12篇 霊力体 よみ(新仮名遣い):れいりょくたい
章:第50章 安息日 よみ(新仮名遣い):あんそくび 通し章番号:150
口述日:1921(大正10)年12月10日(旧11月12日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
天地の剖判に先立って、宇宙の大元霊である無声・無形の一神があった。これを神典では天之御中主大神という。神界では、大六合常立尊と称える。
西洋ではゴッド、仏教では阿弥陀如来、中国では天帝・天主というも、みな同じである。
ここでは仮に、天主という言葉を使う。
天主は過去現在未来に一貫して、無限絶対無始無終の大神霊である。そして、園絶対の霊威を発揮することによって、宇宙の一切万有を創造したのである。
大宇宙の太初、きわめて不完全な霊素が出現し、それが次第に発達して霊の活用を発生するまでの歳月は、ほとんど十億年を費やしている。これを神界ではヒツカ(一日)という。
次に霊の発動力である霊体(幽体)なるものが、宇宙間に出現した。これをチカラと称える。チは霊または火、カラは元素である。この宇宙に元素が活用するまでにいたる歳月は、また十億年を費やしている。神界ではこの十億年をフツカ(二日)という。
次にこの元素に霊気が発生して、現顕の物体を形成するに至るまでの歳月は、また大略十億年を要している。これがミツカ(三日)である。つまりミツカまでの間に、霊、力、体の三大勢力が発揮して、無数の固形体や液体が出現したのである。
次の十億年で、太陽、太陰、大地、諸星が発生した。これがヨツカ(四日)である。
次の十億年で、動植物の種(生命?)が天地の間に現出した。これがイツカ(五日)である。
さらに六億年を経て、宇宙一切の万物に水火の活用が加わり、森羅万象の大根源が確立した。この六億年間をムユカ(六日)という。
こうして、天主は宇宙一切をムユカのうちに創造された(五十六億年間)。そのあと天主は一大金剛力を発揮して世界を修理固成し、完全無欠の理想世界である五六七の神代・松の世を建設される。その工程が七千万年であり、これがナナカ(七日)である。
ナナカの神霊の活用が完了した暁には、至善至美至真の宇宙が完成する。これが安息日(ナナカ)である。安息日の七千万年は、宇宙の創造が終わった後に、それを修理固成するために活動する時代のことである。
幸いなことに、五六七の歳月もほとんど満期に近づいている。現代はその過渡的な時代である。
ナナカメ(七日目)の言霊:
ナは宇宙万有一切を兼ねて統一する、ということ。⦿の凝る形であり、行き届く言霊、天国の経綸を地上に移すこと。⦿の確定、調理、成就。水素の形。押し鎮める言霊の活用。
カは乾かし固める活用。晴れて見る。一切の物の発生の神力。巧妙となる活用。
メは世界を見るの活用。起こり初める。本性を移し、女子を生み、天岩戸を開き、草木の芽、眼目となる活用。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-06-15 00:02:22 OBC :rm0350
愛善世界社版:293頁 八幡書店版:第1輯 364頁 修補版: 校定版:295頁 普及版:133頁 初版: ページ備考:
001 天地(てんち)剖判(ばうはん)(さき)だち、002宇宙(うちう)大元霊(だいげんれい)たる無声(むせい)無形(むけい)一神(いつしん)ありけり。
003 これを神典(しんてん)にては、004天之(あめの)御中主(みなかぬしの)大神(おほかみ)ととなへ(たてまつ)り、005神界(しんかい)にては大六合常立(おほくにとこたちの)(みこと)(まを)す。006西洋(せいやう)にてはゴツドといひ、007仏教(ぶつけう)にては阿弥陀(あみだ)如来(によらい)といふ。008漢土(かんど)にては古来(こらい)天帝(てんてい)または天主(てんしゆ)といふ。009吾々(われわれ)はきはめて言語(げんご)のすくない簡単(かんたん)(おん)()(えら)んで、010ここでは天主(てんしゆ)ととなへ(たてまつ)つて()ぶることにしたいと(おも)ふ。
011 天主(てんしゆ)は、012過去(くわこ)現在(げんざい)未来(みらい)一貫(いつくわん)して無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)大神霊(だいしんれい)にましまし、013その絶対(ぜつたい)霊威(れいゐ)発揮(はつき)して宇宙(うちう)万有(ばんいう)創造(さうざう)したまうた。
014 大宇宙(だいうちう)太初(たいしよ)にあたつて、015きはめて不完全(ふくわんぜん)なる霊素(れいそ)出現(しゆつげん)し、016それが漸次(ぜんじ)発達(はつたつ)して(れい)活用(くわつよう)発生(はつせい)するまでの歳月(さいげつ)はほとんど十億(じふおく)(ねん)(つひや)してゐる。017これを神界(しんかい)においては、018ヒツカ一日(ひつか))といふ。019つぎにその(れい)発動力(はつどうりよく)たる霊体(れいたい)幽体(いうたい))なるものが宇宙間(うちうかん)出現(しゆつげん)した。020これをチカラ(とな)へた。021とは(れい)または()意味(いみ)であり、022カラとは元素(げんそ)意味(いみ)である。023この宇宙(うちう)元素(げんそ)活用(くわつよう)するにいたるまでの歳月(さいげつ)は、024また十億(じふおく)(ねん)(つひや)してゐる。025この十億(じふおく)年間(ねんかん)神界(しんかい)においてフツカ二日(ふつか))といふ。
026 つぎにこの元素(げんそ)霊気(れいき)発生(はつせい)して、027現顕(げんけん)物体(ぶつたい)形成(けいせい)するにいたるまでの歳月(さいげつ)は、028また大略(たいりやく)十億(じふおく)(ねん)(つひや)してゐる。029この十億(じふおく)年間(ねんかん)霊体(れいたい)進歩(しんぽ)(しよう)してミツカ三日(みつか))といふ。030ここにいよいよ(れい)031(りよく)032(たい)三大(さんだい)勢力(せいりよく)発揮(はつき)して、033無数(むすう)固形体(こけいたい)液体(えきたい)出現(しゆつげん)した。034太陽(たいやう)035太陰(たいいん)036大地(だいち)037諸星(しよせい)発生(はつせい)はつぎの十億(じふおく)(ねん)(あひだ)歳月(さいげつ)(つひや)してゐる。038これを神界(しんかい)にてはヨツカ四日(よつか))といふ。
039 またつぎの十億(じふおく)年間(ねんかん)歳月(さいげつ)(つひや)したる神霊(しんれい)活動(くわつどう)状態(じやうたい)を、040神界(しんかい)にてはイツカ五日(いつか))といふ。041イツ稜威(みいづ)にして光輝(くわうき)()である。042この五日(いつか)活動力(くわつどうりよく)によりて、043動植物(どうしよくぶつ)(たね)天地(てんち)(あひだ)現出(げんしゆつ)した。044いよいよ五十億(ごじふおく)年間(ねんかん)星霜(せいさう)()陰陽(いんやう)045水火(すゐくわ)活用(くわつよう)あらはれ、046宇宙(うちう)一切(いつさい)万物(ばんぶつ)水火(すゐくわ)活用(くわつよう)(くは)はり、047森羅(しんら)万象(ばんしやう)大根元(だいこんげん)確立(かくりつ)した。048この歳月(さいげつ)六億(ろくおく)(ねん)(つひや)してゐる。049この六億(ろくおく)年間(ねんかん)神霊(しんれい)活用(くわつよう)ムユカ六日(むゆか))といふ。
050 かくのごとくして天主(てんしゆ)宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)ムユカ創造(さうざう)された。051それより天主(てんしゆ)一大(いちだい)金剛力(こんがうりき)発揮(はつき)して、052世界(せかい)修理(しうり)固成(こせい)し、053完全(くわんぜん)無欠(むけつ)理想(りさう)世界(せかい)いはゆる五六七(みろく)神代(かみよ)054(まつ)()建設(けんせつ)さるるその工程(こうてい)七千万(しちせんまん)(ねん)歳月(さいげつ)であつて、055これをナナカ七日(ななか))といふ。056ナナとは地成(なな)057名成(なな)058成就(なな)059安息(なな)()である。060七日(ななか)神霊(しんれい)活用(くわつよう)完了(かんれう)(あかつき)にいたつて、061至善(しぜん)至美(しび)至真(ししん)宇宙(うちう)完成(くわんせい)さるる、062(これ)安息日(ななか)といふ。
063 安息日(ななか)七千万(しちせんまん)年間(ねんかん)天主(てんしゆ)荒工事(あらこうじ)ををはつて、064その修理(しうり)固成(こせい)のために活動(くわつどう)さるる時代(じだい)であつて、065世人(せじん)のいふごとく(かみ)休息(きうそく)したまふ意味(いみ)ではない。066もしも天主(てんしゆ)にして(いち)(にち)はおろか(いつ)分間(ぷんかん)でもその神業(しんげふ)(やす)めたまふことがありとすれば、067宇宙(うちう)一切(いつさい)万物(ばんぶつ)はたちまち滅亡(めつぼう)してしまふからである。068ゆゑにこの安息日(あんそくび)人々(ひとびと)(かみ)洪恩(こうおん)感謝(かんしや)し、069かつその神徳(しんとく)讃美(さんび)すべく(しゆく)すべき()である。
070 かくして五十六(ごじふろく)(おく)七千万(しちせんまん)(ねん)()て、071五六七(みろく)神政(しんせい)まつたく成就(じやうじゆ)され、072天主(てんしゆ)経綸(けいりん)聖代(せいだい)がくるのである。073しかるに(さいは)ひなるかな、074五六七(みろく)歳月(さいげつ)もほとんど満期(まんき)(ちか)づいてをる。075いよいよ五六七(みろく)神政(しんせい)出現(しゆつげん)(うへ)は、076完全(くわんぜん)無欠(むけつ)077至善(しぜん)至美(しび)世界(せかい)となり、078神人(しんじん)和合(わがふ)して永遠(ゑいゑん)無窮(むきゆう)(さか)えゆくのである。079ゆゑに今日(こんにち)までの世界(せかい)未完成(みくわんせい)時代(じだい)であつた。080ここに天運(てんうん)到来(たうらい)して、081神政(しんせい)(ひら)かるる時機(じき)となつた。082現代(げんだい)はその過渡(くわと)時代(じだい)であるから、083その前程(ぜんてい)として種々(しゆじゆ)事変(じへん)各所(かくしよ)突発(とつぱつ)するのも、084神界(しんかい)摂理(せつり)(じやう)やむを()ざる次第(しだい)であらうと(おも)う。
085 この安息日(あんそくび)については(かく)教法家(けうはふか)所説(しよせつ)も、086古今(ここん)東西(とうざい)区別(くべつ)なく論議(ろんぎ)されてをるが、087(わたくし)世説(せせつ)如何(いかん)にかかはらず、088神示(しんじ)のままを()べたまでである。
089   〔附言(ふげん)
090 聖書(せいしよ)に、091(かみ)六日(むゆか)世界(せかい)(つく)()へて、092七日目(ななかめ)安息(あんそく)せりといふ神言(しんげん)がある創世記第一章末から第二章冒頭にかけての一文。「(略)(かみ)(その)(つく)りたる(すべて)(もの)()たまひけるに(はなは)(よか)りき(ゆふ)あり(あさ)ありき(これ)六日(むいか)なり (かく)天地(てんち)および(その)衆群(しうぐん)(ことごと)(なり)ぬ 第七日(なぬかめ)(かみ)(その)(つく)りたる(わざ)(をへ)たまへり(すなは)(その)(つく)りたる(わざ)(をへ)七日(なぬか)安息(やすみ)たまへり (かみ)七日(なぬか)(しゆく)して(これ)神聖(きよ)めたまへり()(かみ)(その)創造(つくり)(なし)たまへる(わざ)(ことごと)(をへ)(この)()安息(やすみ)みたまひたればなり(略)」(一九三七年、日本聖書協会発行『旧新約聖書』より)。093この神言(しんげん)について言霊(げんれい)研究(けんきう)大要(たいえう)()べてみやうと(おも)ふ。
094 言霊(ことたま)宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)(かね)統一(とういつ)するといふことである。095⦿()()(かたち)であり、096行届(ゆきとど)言霊(ことたま)であり、097天国(てんごく)経綸(けいりん)地上(ちじやう)(うつ)すことともなり、098⦿()確定(かくてい)ともなり、099調理(てうり)となり成就(じやうじゆ)となり、100水素(すゐそ)(かたち)となり、101()(しづ)むる言霊(ことたま)活用(くわつよう)ともなる。
102 (つぎ)同様(どうやう)意義(いぎ)活用(くわつよう)である。
103 言霊(ことたま)は、104(かは)かし(かた)むる活用(くわつよう)となり、105()れて()ゆる(なり)106一切(いつさい)(もの)発生(はつせい)神力(しんりき)となり、107光明(くわうみやう)となるの活用(くわつよう)である。
108 言霊(ことたま)は、109世界(せかい)()るの活用(くわつよう)となり、110(おこ)(そめ)となり、111本性(ほんせい)(うつ)し、112女子(によし)()み、113(あま)岩戸(いはと)(ひら)き、114草木(くさき)()となり、115眼目(がんもく)となるの活用(くわつよう)である。
116 以上(いじやう)言霊(ことたま)によりて、117(かみ)七日目(ななかめ)安息(あんそく)したまふといふ神語(しんご)は、118(じつ)明瞭(めいれう)となつてくるのである。119(えう)するに宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)生物(いきもの)にたいし、120神人(しんじん)121樹草(じゆさう)122禽獣(きんじう)123鳥族(てうぞく)124虫魚(ちうぎよ)区別(くべつ)なく、125各自(かくじ)その(ところ)(やす)んじて、126その天職(てんしよく)奉仕(ほうし)する聖代(せいだい)(あら)はれである。
127 ゆゑに七日(ななか)現代(げんだい)(こよみ)にいふ(じつ)(げつ)(くわ)(すゐ)(もく)(きん)()(いつ)週間(しうかん)日数(にちすう)意味(いみ)ではないことも明白(めいはく)なる事実(じじつ)であると(おも)ふ。
128大正一〇・一二・一〇 旧一一・一二 加藤明子録)
129(第四八章~第五〇章 昭和一〇・一・一九 早朝 於宮崎市神田橋旅館 王仁校正)
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