霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 清浄車(しやうじやうぐるま)〔一五二六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第60巻 真善美愛 亥の巻 篇:第1篇 天仁和楽 よみ(新仮名遣い):てんじんわらく
章:第1章 清浄車 よみ(新仮名遣い):しょうじょうぐるま 通し章番号:1526
口述日:1923(大正12)年04月05日(旧02月20日) 口述場所:皆生温泉 浜屋 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年8月12日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
スマの浜辺には山のごとく老若男女が集まって、伊太彦が率いる猩々舟の船団を歓呼で迎えていた。風は芳香を送り無声の音楽聞こえて天地は清く、また静かに賑わしく、理想の原語句を現出したごとき真善美愛の極致にたっした。
人々の心には一点の塵もとどめず互いに和気あいあいとして一切の障壁を忘れ、その睦まじきこと鴛鴦の番のごとくであった。
それにもかかわらず、猜疑心にからまれた心の暗鬼は、畏怖驚愕のあまり、バラモン教のヤッコス、サボールを駆って無残にも湖中に身を投じさせたのである。
玉国別の命で小舟を浮かばせ待っていた真純彦、三千彦は、二人が落ちた渦巻の上に舟を寄せ、二人を救い出すことができた。衆人は歓喜し、真純彦、三千彦の仁侠を手を打って感賞した。
チルテルは猩々の乗る車を造り、先頭に立って磯畑に待っている。伊太彦はまっさきに玉国別に前に進みより、歓喜の涙をたたえながら手を握りニ三回ゆすった。玉国別は感涙にむせびながら伊太彦の労をねぎらった。
宣伝使たちは里人が用意した山車に乗り、猩々たちは十数台の車に乗って、歌を歌いながらバーチルの館に帰り行く。
チルテルは猩々車の先頭に立って述懐と祝いの音頭をとった。バーチルの屋敷に着くと、一同は庭園に筵を敷いて祝いの酒に舌鼓をうち歓喜を尽くした。
バーチルとサーベル姫は一同に恭しく礼を述べた。玉国別、チルテルの一行を導いて奥の広い客間に案内した。猩々たちも続いて奥の間に進んだ。一同はそれぞれ述懐の歌を歌った。
玉国別はアヅモス山の谷あいを跋渉し、木を数多の杣人に伐採せしめ、神殿の普請に着手することとなった。里人たち、チルテルの部下たち、猩々たちは勇んで宮普請に奉仕した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2016-09-04 11:29:55 OBC :rm6001
愛善世界社版:9頁 八幡書店版:第10輯 601頁 修補版: 校定版:9頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 東西(とうざい)(ひやく)()南北(なんぼく)二百(にひやく)()002広袤(くわうぼう)二万(にまん)方里(はうり)のキヨメの(うみ)は、003大小(だいせう)十二(じふに)(しま)(うか)べて(かがみ)(ごと)()(かがや)いてゐる。004北方(ほくぱう)雲間(うんかん)にボカされたやうなテルモン(ざん)水鏡(みづかがみ)(のぞ)いてゐる。
005 饅頭笠(まんぢうがさ)(やう)大太陽(だいたいやう)(ひがし)波間(なみま)より(うま)(はじ)め、006五色(ごしき)(くも)階段(かいだん)をチクチクと(のぼ)るにつけて(その)(かたち)(ちひ)さくして()く。007颯々(さつさつ)たる(なつ)(あした)(かぜ)(すず)しく(ひと)(おもて)()で、008()をペタペタと前後(ぜんご)(ゆす)つてゐる長閑(のどか)さ。009数万(すうまん)鳥族(てうぞく)湖上(こじやう)前後(ぜんご)左右(さいう)翺翔(かうしやう)し、010()()(よろこ)(いは)(こゑ)九天(きうてん)(たつ)するかと(うたが)はるる(ばか)りであつた。011白砂(はくしや)青松(せいしよう)のスマの浜辺(はまべ)には012(やま)(ごと)老若(らうにやく)男女(なんによ)羅漢姿(らかんすがた)蝟集(ゐしふ)並列(へいれつ)して013(その)(かげ)湖中(こちう)(さか)しまに(うつ)してゐる。
014 伊太彦(いたひこ)(ひき)ゆる二十艘(にじつそう)猩々舟(しやうじやうぶね)015万歳(ばんざい)歓呼(くわんこ)(うち)にチクリチクリと磯辺(いそべ)(むか)つて近附(ちかづ)(きた)る。016磯辺(いそべ)()つた群集(ぐんしふ)鬱金(うこん)鉢巻(はちまき)赤襷(あかだすき)017太鼓(たいこ)や、018摺鉦(すりがね)や、019(ふえ)020(しやう)021篳篥(ひちりき)022羯鼓(かつこ)023月琴(げつきん)(など)()にし024(おも)(おも)ひの妙技(めうぎ)発揮(はつき)して、025伊太彦(いたひこ)一行(いつかう)無事(ぶじ)帰港(きこう)(しゆく)してゐる。
026 淡水(たんすい)湖原(うなばら)気分(きぶん)(わる)(しほ)()もなく、027(かぜ)芳香(はうかう)(おく)り、028無声(むせい)音楽(おんがく)(きこ)えて(ひと)(みみ)(きよ)め、029(てん)(きよ)(うみ)(あを)く、030(つち)(また)(きよ)く、031(てん)(くわ)(すい)()はいと(しづ)かにいと(にぎは)しく、032(じつ)理想(りさう)天国(てんごく)現出(げんしゆつ)せし(ごと)く、033真善(しんぜん)美愛(びあい)極致(きよくち)(たつ)した。034天地(てんち)(あひだ)にも(ひと)(こころ)にも一点(いつてん)(ちり)(とど)めず、035和気(わき)靄々(あいあい)として、036親子(おやこ)(ごと)く、037兄弟(きやうだい)(ごと)く、038夫婦(ふうふ)(ごと)く、039(てき)味方(みかた)一切(いつさい)障壁(しやうへき)(わす)れ、0391(その)(むつ)まじき(こと)040鴛鴦(をし)(つがひ)(ごと)し。041()かる平和(へいわ)天地(てんち)にも(かかは)らず、042猜疑心(さいぎしん)(から)まれたる(こころ)暗鬼(あんき)(たちま)畏怖(ゐふ)驚愕(きやうがく)(あま)り、043バラモン(けう)のヤッコス、044サボールを()つて、045無残(むざん)湖中(こちう)()(とう)ぜしめた。
046 船中(せんちう)人々(ひとびと)陸上(りくじやう)群集(ぐんしふ)も、047猩々隊(しやうじやうたい)(この)光景(くわうけい)()て、048()(つばき)し、049如何(いか)にもして(かれ)()両人(りやうにん)(すく)はむと(おも)至情(しじやう)一度(いちど)勃発(ぼつぱつ)し、050同情(どうじやう)(ねん)(むね)(こが)した。051()かる(ところ)へ、052(かね)()くあらむと、053玉国別(たまくにわけ)(めい)()葦草(あしぐさ)(あひだ)小舟(こぶね)(うか)ばせ()つてゐた真純彦(ますみひこ)054三千彦(みちひこ)はスハこそ一大事(いちだいじ)と、055艪櫂(ろかい)(あやつ)り、056水面(すいめん)飛鳥(ひてう)(ごと)(すべ)つて、057ドブンと()ちた渦巻(うづまき)(うへ)(ふね)(おく)り、058(やうや)くにして二人(ふたり)(すく)(こと)()た。059万一(まんいち)(この)二人(ふたり)(うち)一人(ひとり)たり(とも)060生命(いのち)(うしな)(ごと)不吉事(ふきつじ)あらば、061至善(しぜん)至真(ししん)至美(しび)天地(てんち)瑕瑾(かきん)(いん)062光玉(くわうぎよく)(くも)りのかかりし(ごと)くなるべかりしを、063(こと)なくして()みたるは、064(じつ)平和(へいわ)祥徴(しやうちよう)なりと衆人(しうじん)一度(いちど)歓喜(くわんき)し、065()真純彦(ますみひこ)066三千彦(みちひこ)仁侠(じんけふ)()()つて感賞(かんしやう)した。
067 スマの関守(せきもり)チルテルは、068十数台(じふすうだい)猩々車(しやうじやうぐるま)(つく)り、069種々(いろいろ)(はな)(かざ)りて、070数多(あまた)兵士(へいし)()かせ(なが)ら、071猩々隊(しやうじやうたい)(むか)へむ(ため)072チルテルが先頭(せんとう)()ち、0721磯端(いそばた)()つてゐる。073伊太彦(いたひこ)()第一(だいいち)(ふね)(はな)れて玉国別(たまくにわけ)(まへ)(すす)みより、074歓喜(くわんき)(なみだ)(たた)(なが)ら、075(かた)(その)()(にぎ)二三回(にさんくわい)(ゆす)つた。076玉国別(たまくにわけ)感涙(かんるゐ)(むせ)(なが)ら、077(やや)かすんだ(こゑ)にて、
078玉国別(たまくにわけ)伊太彦(いたひこ)殿(どの)079天晴(あつぱ)れお手柄(てがら)080()苦労(くらう)であつた。081予定(よてい)時刻(じこく)先立(さきだ)つて、082無事(ぶじ)(かへ)(こと)()たのは(まつた)(かみ)御恵(みめぐみ)と、083(なんぢ)至誠(しせい)賜物(たまもの)である。084サア(これ)からバーチル(やかた)(かへ)つて種々(いろいろ)(めづ)らしい(はなし)()かして(もら)はう』
085伊太彦(いたひこ)『ハイ有難(ありがた)(ござ)います。086(しか)らばお(とも)(いた)しませう』
087 バーチル、088サーベル(ひめ)(うる)はしき山車(だんじり)(かざ)()て、089玉国別(たまくにわけ)090真純彦(ますみひこ)091伊太彦(いたひこ)092三千彦(みちひこ)093デビス(ひめ)搭乗(たふじやう)せしめ、094自分(じぶん)山車(だんじり)前方(ぜんぱう)()ち、095(うた)(うた)(なが)ら、096里人(さとびと)太綱(ふとづな)(もつ)()かせつつ(かへ)りゆく。097十数台(じふすうだい)のチルテルが設備(せつび)した(くるま)には三百(さんびやく)三十三(さんじふさん)(たい)眷族(けんぞく)搭乗(たふじやう)し、098キヤツ キヤツと歓声(くわんせい)()(なが)ら、099ヂリリヂリリと()かれ()く。100(かね)101太鼓(たいこ)102拍子木(ひやうしぎ)103縦笛(たてぶえ)104横笛(よこぶえ)105羯鼓(かつこ)106月琴(げつきん)(その)(ほか)種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)音楽(おんがく)(おく)られ、107(おのおの)(うた)(うた)つて賑々(にぎにぎ)しく大道(だいだう)()()く。
108 チルテルは猩々車(しやうじやうぐるま)(さき)()ち、109(こゑ)(すず)しく音頭(おんどう)をとつた。110群衆(ぐんしう)一節(ひとふし)々々(ひとふし)(その)あとをつけ(なが)ら、111()をふり(こし)()り、112狂喜(きやうき)(ごと)(をど)(くる)ふ。
113チルテル『(さけ)のイヅミのアヅモス(さん)
114ヨーイセ、ソーラセ
115パインや(くす)繁茂(はんも)せる
116(こずゑ)(たか)()をつくる
117(とり)(つかさ)禿鷲(はげわし)さまが
118千羽(せんば)万羽(まんば)()()んで
119スマの中空(ちうくう)()(あそ)
120ヨーイセ、ソーラセー
121みみづく、(ふくろ)山鳩(やまばと)
122(また)(こずゑ)()をくんで
123バーチルさまの万歳(ばんざい)
124(いは)ふも目出度(めでた)(なつ)(そら)
125ヨーイセ、ソーラセ
126千歳(ちとせ)(つる)()(あそ)
127八千代(やちよ)(かめ)()(あそ)
128前代(ぜんだい)未聞(みもん)盛典(せいてん)
129(てき)味方(みかた)(へだ)てなく
130(てん)(くわ)(すい)()(むす)()
131世界(せかい)(ひと)つに相丸(あひまる)
132三五教(あななひけう)やバラモンの
133(かみ)(めぐみ)(つつし)みて
134(おい)(わか)きの(へだ)てなく
135(あふ)(うやま)今日(けふ)(そら)
136ヤートコセー、ヨーイヤナ
137アレワイセー、コレワイセ
138ソーリヤ、ヨーイトセー
139カンカンチキチン カンチキチン
140チキチン チキチン カンチキチン
141ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
142ヒユーヒユーヒユーヒユーヒユーヒユーヒユー
143猩々(しやうじやう)(しま)(なが)されし
144三百(さんびやく)有余(いうよ)眷族(けんぞく)
145(あま)岩戸(いはと)(ひら)かれて
146(まつた)日出(ひので)御代(みよ)となり
147五六七(みろく)(かみ)(まつ)()
148目出(めで)たく(いは)ふスマの(さと)
149(たか)()まひしアヅモスの
150(もと)屋敷(やしき)(たち)(かへ)
151天王(てんわう)(もり)守護神(しゆごじん)
152(ふたた)(つか)ふる()となりぬ
153ヨーイセ、ソーラセ
154かかる目出(めで)たき神代(かみよ)をば
155招来(せうらい)したる神人(しんじん)
156玉国別(たまくにわけ)宣伝使(せんでんし)
157(まこと)(ひと)つの賜物(たまもの)
158バラモン(ぐん)()(つか)
159(あさ)(ゆふ)なに三五(あななひ)
160教司(をしへつかさ)信徒(まめひと)
161()()(たか)()(ひか)らせつ
162(かた)ツぱしから捕縛(ほばく)して
163(くるし)(なや)めし吾々(われわれ)
164転迷(てんめい)開悟(かいご)(はな)(ひら)
165(いま)(まつた)くバラモンの
166(いくさ)(つかさ)辞職(じしよく)して
167(こころ)(きよ)三五(あななひ)
168(まこと)(みち)(すす)みけり
169あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
170(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
171(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
172(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
173直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
174(かみ)(めぐみ)(いだ)かれて
175今日(けふ)(いはひ)(つら)なりし
176(その)(よろこ)びは天地(あめつち)
177一度(いちど)()るぐ(ばか)(なり)
178ヨーイセー、ソーラセ
179()けよ()()猩々車(しやうじやうぐるま)
180ドツコイシヨウ ドツコイシヨウ
181(すな)(しき)つめし(この)街道(かいだう)
182(くるま)(わだち)のきしる(おと)
183引手(ひきて)一度(いちど)(うた)(こゑ)
184天国(てんごく)浄土(じやうど)()(うへ)
185(ためし)()らぬ(たの)しさは
186高天原(たかあまはら)天国(てんごく)
187(その)(まま)姿(すがた)をうつしたる
188歓喜(くわんき)(なみ)(ただよ)ひぬ
189ドツコイセー ドツコイセー
190ヤートコセーのヨーイヤナ
191チヤンチヤンチキチン チヤンチキチン
192チキチン チキチン チヤンチキチン
193ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
194ヒユーヒユードンドン ヒユードンドン』
195(きよ)めの(うみ)三歳(みとせ)ぶり
196(ただよ)(くら)したアンチーは
197猩々(しやうじやう)(しま)のお(きやく)さま
198(やうや)無事(ぶじ)(むか)()
199スマの磯辺(いそべ)につくや(いな)
200数多(あまた)男女(なんによ)(むか)へられ
201抃舞(べんぶ)雀躍(じやくやく)(たましひ)
202(おき)どこさへも()らぬ()
203歓迎車(くわんげいぐるま)(かぢ)()
204(やかた)(かへ)(うれ)しさよ
205ヨーイセー、ソーラセ
206(みな)さま(そろ)うて()いてくれ
207先方(むかう)()ゆる森蔭(もりかげ)
208バーチルさまの(おん)(やかた)
209(しづ)まり(かへ)つた邸内(ていない)
210今日(けふ)生日(いくひ)足日(たるひ)から
211三百(さんびやく)有余(いうよ)眷族(けんぞく)
212老木(らうぼく)(しげ)(もり)()
213(こずゑ)(つた)(とび)まはり
214キヤツキヤツキヤツと(にぎは)しく
215宙空(ちうくう)音楽(おんがく)相奏(あひかな)
216イヅミの(くに)隆昌(りうしやう)
217(ことほ)ぎまつる(こと)だらう
218三五教(あななひけう)やバラモンの
219(をしへ)(つかさ)村肝(むらきも)
220(こころ)(ひと)つになし(たま)
221真善(しんぜん)美愛(びあい)(かみ)(みち)
222完全(うまら)委曲(つばら)()(たま)
223(ひじり)御世(みよ)とはなりにけり
224ヨーイセー、ソーラセ
225(あさひ)()るとも(くも)るとも
226(つき)()(とも)()くる(とも)
227テルモン(ざん)(うみ)となり
228キヨメの(うみ)(やま)となり
229天変(てんぺん)地妖(ちえう)(わざはひ)
230一度(いちど)(おこ)(こと)あるも
231(かみ)(めぐみ)(すく)はれし
232(かみ)(えら)みしスマの(さと)
233千代(ちよ)八千代(やちよ)(うご)かまじ
234(いさ)めよ(いさ)里人(さとびと)
235(かぜ)自然(しぜん)音楽(おんがく)
236宙空(ちうくう)(かな)(もも)()
237()()(こし)()(なが)
238ダンスを(えん)じて吾々(われわれ)
239無事(ぶじ)帰郷(ききやう)(いは)(なり)
240(よろこ)(いさ)惟神(かむながら)
241(かみ)(まか)せて何事(なにごと)
242日々(ひび)業務(げふむ)(つと)めつつ
243バーチルさまを(おや)となし
244(かみ)(つかさ)()となして
245卑屈(ひくつ)猜疑(さいぎ)精神(せいしん)
246科戸(しなど)(かぜ)()(はら)
247速川(はやかは)()(なが)しすて
248清浄(しやうじやう)無垢(むく)(たま)となり
249(なが)天与(てんよ)御恵(みめぐみ)
250(あふ)ぎまつらむ()となりぬ
251()けよ()()御車(みくるま)
252(この)太綱(ふとづな)()れるまで
253ヨイトコセー ヨイトコセー』
254 (あらた)開鑿(かいさく)された(ひろ)街道(かいだう)白砂(しらすな)()きつめた(うへ)255(やうや)くにしてアヅモス(さん)南麓(なんろく)256バーチルが宏大(くわうだい)なる屋敷(やしき)()して、257歓喜(くわんき)(うち)()いた。258これより一同(いちどう)邸園(ていゑん)(むしろ)()き、259(いはひ)(さけ)舌鼓(したつづみ)()ち、260歓喜(くわんき)(つく)(こと)となつた。
261 バーチル、262サーベル(ひめ)一同(いちどう)(うやうや)しく(れい)()べ、263玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)(および)チルテルの一行(いつかう)(みちび)いて、264(おく)(ひろ)客間(きやくま)招待(せうたい)した。265三百(さんびやく)有余(いうよ)猩々(しやうじやう)(なん)会釈(ゑしやく)もなく、266(くるま)より(さき)(あらそ)うて(とび)()り、267バーチルの(あと)(したが)ひ、268(ところ)()(まで)うごなはつて、269(おく)()(ふさ)いで(しま)つた。
270玉国別(たまくにわけ)『バーチルの(きみ)(うれ)しくおぼすらむ
271数多(あまた)御子(みこ)()のあたりみて』
272バーチル『三歳(みとせ)ぶり()()(ごと)()でゐたる
273(ましら)(かほ)()るぞ(うれ)しき』
274サーベル(ひめ)()みの()のいや()(つき)(さか)えしも
275(みな)天地(あめつち)(めぐみ)なりけり
276(もの)()はぬ()()なれども(たましひ)
277()れに(かよ)ひぬ()事々(ことごと)は』
278チルテル『(とり)(けもの)虫族(むしけら)(まで)(すく)うてふ
279(かみ)(めぐみ)有難(ありがた)くぞ(おも)ふ』
280真純彦(ますみひこ)大空(おほぞら)大海原(おほうなばら)もすみ(わた)
281(しま)(そだ)ちし身魂(みたま)ぞきよき』
282伊太彦(いたひこ)『かく(ばか)(たの)しき(こと)があらむとは
283()れさへ(ゆめ)(さと)らざりけり』
284三千彦(みちひこ)天地(あめつち)(めぐみ)四方(よも)三千彦(みちひこ)
285(みづ)()らさぬ今日(けふ)(よろこ)び』
286デビス(ひめ)()れも(また)(かみ)御業(みわざ)()へし(うへ)
287御子(みこ)数々(かずかず)()まむとぞ(おも)ふ』
288伊太彦(いたひこ)三千(さんぜん)(もの)()はぬ()()(なら)
289(よろこ)(むね)三千彦(みちひこ)となれ』
290三千彦(みちひこ)三千(さんぜん)五千(ごせん)御子(みこ)(なん)のその
291百千万(ももちよろづ)教御子(をしへみこ)()む』
292アンチー『アヅモスの(やま)()まへる百鳥(ももどり)
293(をしへ)御子(みこ)(かず)()らなむ』
294アキス『()れとても玉国別(たまくにわけ)御子(みこ)となりぬ
295(めぐみ)(ちち)(ふく)みし()なれば』
296カール『さる(むかし)(さる)三匹(さんびき)()んで()
297アヅモス(やま)使(つかひ)とぞなる』
298テク『(その)子孫(しそん)(しげ)(さか)えて三百(さんびやく)
299(うづ)(ましら)御子(みこ)となりける』
300カンナ『惟神(かむながら)(ひと)(たね)をば()()いて
301青人草(あをひとぐさ)(そだ)(たま)ひぬ。
302(くさ)()(はな)(さき)みのる()(なか)
303(われ)のみ一人(ひとり)(はな)なかるらむ』
304ヘール『初花(はつはな)(つゆ)(くちびる)()はむとて
305(おどろ)かされぬ(うづ)白狐(びやくこ)に』
306チルナ(ひめ)()くとても容易(ようい)にチルナ初花(はつはな)
307(かを)りを千代(ちよ)(えだ)にとどめて。
308チルテルの(わが)()(きみ)惟神(かむながら)
309目覚(めざ)(たま)ひし今日(けふ)(うれ)しさ』
310ワックス『テルモンの(かみ)(やかた)(おひ)()され
311今日(けふ)(うれ)しき(はる)()(かな)
312ヘルマン『うたかたの(ゆめ)()()(わが)(つみ)
313(みな)皇神(すめかみ)(ひかり)なりけり』
314エキス『五百笞(いほむち)大勢(おほぜ)(まへ)(くは)へられ
315(しり)おちつきし今日(けふ)(よろこ)び』
316エル『ミカエルの(うづ)(つかさ)(あら)はれて
317(もも)罪科(つみとが)(はら)(たま)ひぬ』
318ハール『(なさけ)ある(かみ)(つかさ)(うたが)ひて
319(うみ)()ちたる(ひと)もありけり』
320ヤッコス『(わが)(つみ)(ふか)きを(おも)(うか)べては
321()にやすやすと(なが)らへぬべき。
322さり(なが)(めぐみ)(ふか)神司(かむづかさ)
323(うか)ばせ(たま)ひぬ(いのち)(たす)けて』
324サボール『(なさけ)ある(かみ)(つかさ)(こと)()
325(いま)(おそ)れの(ゆめ)()めけり』
326サーベル(ひめ)()(まご)(なれ)(これ)より(かど)()
327神酒(みき)(ひた)れよ(こころ)ゆく(まで)
328伊太彦(いたひこ)猩々(しやうじやう)御子(みこ)(かは)りて(もの)(まう)さむ
329(わが)たらちねの(ふか)御恵(みめぐ)み。
330今日(けふ)よりはアヅモス(さん)(たち)(かへ)
331(むかし)のままに神仕(かみづか)へせむ。
332(この)(やかた)木々(きぎ)(しげ)みの(ふか)ければ
333千代(ちよ)棲処(すみか)になさむとぞ(おも)ふ。
334(ひと)()(たたみ)(うへ)(さわ)(ども)
335(われ)(こずゑ)によりて(さわ)がむ。
336夜着(よぎ)(ひと)(はし)一本(いつぽん)()りませぬ
337木々(きぎ)()()()りて(くら)へば。
338折々(をりをり)酒倉(さかぐら)(ひら)きなみなみと
339神酒(みき)(あた)へよ(もも)御子(みこ)()に』
340バーチル『(われ)(いま)(にはか)御子(みこ)()たりけり
341(つま)御腹(みはら)をからざる御子(みこ)を』
342サーベル(ひめ)身体(からたま)はよし()らずとも()身魂(みたま)
343(われ)(むつ)びて(うま)(たま)ひぬ』
344バーチル『バーチルと猩々彦(しやうじやうひこ)和合(わがふ)して
345()みし()なれば他人(ひと)()でなし』
346玉国別(たまくにわけ)『いざさらばこれの宴会(うたげ)()りあげて
347(かみ)宮居(みやゐ)(すす)(まう)でむ』
348テク『バーチルの(いへ)をば(まも)るテク(つかさ)
349(したが)()かむ(きみ)背後(しりへ)に』
350 (これ)より玉国別(たまくにわけ)一同(いちどう)(とも)に、351アヅモス(さん)彼方(あなた)此方(こなた)谷間(たにあひ)跋渉(ばつせう)し、352大峡(おほがひ)小峡(をがひ)()数多(あまた)杣人(そまびと)伐採(ばつさい)せしめ、353手斧(てをの)(おと)(いさ)ましく(みや)普請(ふしん)木作(きづく)りに着手(ちやくしゆ)する(こと)となつた。354数多(あまた)里人(さとびと)(はじ)め、355チルテルの部下(ぶか)(ならび)猩々隊(しやうじやうたい)昼夜(ちうや)(べつ)なく(よろこ)(いさ)んで、356()()り、357(あるひ)(はこ)び、358(あるひ)(けづ)り、359()(つか)れも(うち)(わす)れて宮普請(みやぶしん)奉仕(ほうし)する(こと)となつた。
360大正一二・四・五 旧二・二〇 於皆生温泉浜屋 松村真澄録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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