外国にためしも知らぬ神ながら神の手になる三種の神宝
万代の礎固く守ります三種の宝は外国に無し
数千万宝吾手にいるならば天ケ下をば安国とせむ
今の代は一に人物二に度胸三に黄金ぞ宝なりけり
神代より三種のたから伝へたる日本御国は国の祖国
我唱ふ人類愛も金なくば世界のために物足らぬなり
富よりもすこやかにして世の中に長らふるこそたからなりけり
神国の幸願ふ身は今しばし黄金の宝欲しと思へり
安国のすがた三種の神宝是ぞ天地の心なりけり
世に立ちて世を救はむと思ふ身に足らはぬものは黄金なりけり
天地とむた極み無く高御座守らせ玉う三種の神宝
金銀や玉にもまして尊ときは人のこころの誠なりけり
惟神誠のみちにひとすじによにつくす人宝なりけり
物一つ無けれど一人立ち歩む吾子の数ぞ宝なりけり
人の富何羨まむ人はただ誠ひとつを宝と思へば
千代八千代動かぬ国の神宝は伊勢の宮居の八咫御鏡
貧しきが中にはぐくみ育てたる子は宝石に勝りて尊し
満蒙の地は神国の永久の守りの宝ぞなほざりにすな
己が身を省ずして世のためにつくす人こそ国の美宝
永久に朽ちぬたからは世の為につくす誠にまさるもの無し
金銀を何程くらに積むとても子宝無ければさみしかるらむ
邪神の伊猛りくるふ世の中は誠ひとつぞ宝なりけり
形ある宝乏しき身乍らも楽しく過ぎぬ道をふみつつ
天津神三種の貴の神宝降したまひし御国尊し
人皆の生命の種と朝夕にはたらく田人世の宝なる
見る度にかしこさ勝る神書は神の御国の宝なりけり
大本の開祖遺愛の硯見てすぎし昔を偲ぶ今日かな
絶間なく研くこころは七宝の玉にもまさる光なりけり
眼輝く七つの貴の宝玉も誠の御教に及ばざりけり
朝夕に御国のためと真心をささげて尽す人ぞ世宝
から言葉習ひ覚えしいさをしはやがて仕へむ神の栄えに
千早振る遠き神代の神達も真玉の宝は争ひたまへり
御代の為生命惜まぬもののふは日本神国のたからなりけり
金銀を山と積むとも得がたきは神の任しの子宝なりけり
貴宝山とつむとも現し世は子てふたからにまさるものなし
君のため御国の為にまごころをつくす人こそ宝なりけり
年老いし身はこがねよりも玉よりも子の在る事のいとど楽しき
譲るべき宝無き身も年とれば子のまめなるぞ宝とぞ思ふ
貧しさのあはれに代へて楽しきは睦合ひたる子宝なりけり
子宝を一人得たるはいく万の宝にましてうれしかりけり
神と君に仕ふる民の真ごころは我皇国の宝なりけり
幾千万黄金は庫に充つるとも神子し持たずば淋しかるらむ
世の中に貴きものは沢あれど得し子宝に勝るもの無なし
田や畑や金銀に代へて惜しきかな果敢なく逝きしいとし子宝
神国の永久の宝の月宮殿仰ぎ見るさへ尊かりけり
黄金より玉より現の世に年老いて物知る人ぞ宝なりけり
金輸出解禁間も無く一億のたからは異国に流れ出にけり
滑川に落ちし宝を拾ひたる藤綱の名は今も光れる
世を捨てて深山に心研かむとする人誠の宝忘るる
村肝の心を籠めて描きたる吾画も宝の数にぞありける