霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三章 頓智(とんち)奇珍(きちん)〔二五三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻 篇:第1篇 山陰の雪 よみ(新仮名遣い):さんいんのゆき
章:第3章 頓智奇珍 よみ(新仮名遣い):とんちきちん 通し章番号:253
口述日:1922(大正11)年01月16日(旧12月19日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年5月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
足真彦がついていくと、深山に似合わない大きな館に案内された。しかし館の男たちの口ぶりが、どうも足真彦を害そうと待ち構えていたようである。また、自分を連れてきた男は邪神・鬼熊彦であることがわかった。
足真彦はそこで、とっさに聾唖のまねをして、一切の声が聞こえない振りをした。
耳が聞こえない振りで、鬼熊彦の罠の誘いに気がつかない振りをして避け、逆に奇妙な質問をして鬼熊彦をはぐらかしてしまった。
そこへ、絶世の美人が現れて宣伝使に一礼した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-04-09 16:29:27 OBC :rm0603
愛善世界社版:20頁 八幡書店版:第1輯 639頁 修補版: 校定版:21頁 普及版:9頁 初版: ページ備考:
001 足真彦(だるまひこ)は、002父子(おやこ)()ひを()れ、003やや不安(ふあん)(ねん)(つつ)まれながら、004馬背(ばはい)悠々(いういう)(またが)(うま)(いなな)(いさ)ましく、005山路(やまみち)さして奥深(おくふか)(すす)みゆく。
006 ここは鬼城山(きじやうざん)美山彦(みやまひこ)(かく)()にして、007(いま)宣伝使(せんでんし)(いざな)(かへ)りし(ちち)(しよう)するは、008美山彦(みやまひこ)部下(ぶか)なる鬼熊彦(おにくまひこ)なりき。009(わか)きは鬼虎(おにとら)といふ邪神(じやしん)なり。010()くこと数十町(すうじつちやう)にして()(かく)()()きぬ。
011 高山(かうざん)谷間(たにま)より()れくる(つき)(ひかり)(てら)()て、012この深山(しんざん)幽谷(いうこく)()意外(いぐわい)(ひろ)(やかた)のあるに足真彦(だるまひこ)(こころ)(ひそ)かに(おどろ)きける。013鬼熊彦(おにくまひこ)(こゑ)()()げて、014門戸(もんこ)(たた)き、
015鬼熊彦『オーイ、016オーイ』
017(よば)はる。018(こゑ)(おう)じて門内(もんない)より四五(しご)(をとこ)(あら)はれ、019ガラガラと(おと)をさせ(なが)ら、020(くろ)正門(せいもん)(ひら)き、
021『ヤア、022鬼熊彦(おにくまひこ)023鬼虎(おにとら)か』
024(さけ)ぶや二人(ふたり)は、
025鬼熊彦・鬼虎『シイーツ』
026(ひそか)(せい)()むれば、027(をとこ)平身(へいしん)低頭(ていとう)(なが)ら、
028『ヤア、029(これ)(これ)失礼(しつれい)なことを(まを)()げました。030夜中(やちう)(こと)とて召使(めしつかひ)鬼熊彦(おにくまひこ)031鬼虎(おにとら)見誤(みあやま)り、032(まこと)申訳(まをしわけ)ありませぬ。033()主人(しゆじん)(さま)
034言葉(ことば)(にご)したり。035鬼熊彦(おにくまひこ)(わざ)大声(おほごゑ)(はつ)し、
036鬼熊彦今日(けふ)(ゆる)す、037今後(こんご)(かか)粗忽(そこつ)あるべからず』
038といふ()もあらず、039鬼虎(おにとら)()()(つい)で、
040鬼虎今日(けふ)母上(ははうへ)三年祭(さんねんさい)なれば、041唯今(ただいま)無礼(ぶれい)(はは)(れい)(めん)じて差許(さしゆる)す』
042言葉(ことば)()へける。
043 二人(ふたり)揉手(もみで)しながら、044宣伝使(せんでんし)(むか)ひ、
045鬼熊彦・鬼虎何分(なにぶん)山奥(やまおく)(こと)とて、046万事(ばんじ)不行届(ふゆきとどき)047そのうへ行儀(ぎやうぎ)作法(さはふ)()らぬ山猿(やまざる)ばかり、048何卒(なにとぞ)御心(みこころ)()けさせられず、049ゆるゆる()逗留(とうりう)(ねが)(たてまつ)る』
050慇懃(いんぎん)()べたり。
051 足真彦(だるまひこ)馬上(ばじやう)(まま)052門内(もんない)(すす)()り、053馬繋(うまつなぎ)(まへ)にてヒラリと下馬(げば)したる(とき)しも、054何処(いづこ)よりか四五(しご)(をとこ)(あら)はれ(きた)り、
055鬼熊彦(おにくまひこ)(えら)(やつ)だ、056今日(けふ)一番槍(いちばんやり)057もう()うなつては、058(かご)(とり)同様(どうやう)059此方(こつち)のものだ』
060口走(くちばし)りければ、061鬼熊彦(おにくまひこ)(おどろ)きて、
062鬼熊彦『ヤイ気違(きちがひ)ひ』
063叱咤(しつた)しながら、064(また)もや揉手(もみで)をなし、
065鬼熊彦(じつ)今日(こんにち)(つま)供養(くやう)につき、066あまたの行倒(ゆきだふ)(もの)狂乱者(きやうらんしや)(あつ)めて(あた)(かぎ)りの供養(くやう)(いた)()りますれば、067かかる狂人(きやうじん)(あつま)つて、068理由(わけ)もなき囈言(たはごと)(まを)すので御座(ござ)います。069(かなら)(かなら)御心(みこころ)(おき)なくゆるゆると御衣(ぎよい)(だつ)し、070草鞋(わらぢ)脚絆(きやはん)脱捨(ぬぎす)て、071奥殿(おくでん)休息(きうそく)(たま)へ』
072()ふにぞ、073宣伝使(せんでんし)は、074いよいよ(あや)しみ、075ここに()(けつ)し、076(にはか)聾者(つんぼ)()(かは)りけり。077(にはか)聾者(つんぼ)宣伝使(せんでんし)は、078(かれ)らの(みちび)くままに、079やや(うる)はしき一間(ひとま)()()めたり。080このとき(れい)禿頭(はげあたま)(をとこ)丁寧(ていねい)叩頭(おじぎ)しながら、
081鬼熊彦(おにくまひこ)『アヽ有難(ありがた)宣伝使(せんでんし)よ、082よくも()茅屋(あばらや)()らせ(たま)ひました。083痩馬(やせうま)(こと)とて(さぞ)()身体(からだ)(いた)(たま)ひしならむ。084まづ()遠慮(ゑんりよ)なく温泉(をんせん)(さいは)ひに()()であれば、085ゆるゆる入湯(にふたう)されたし』
086(すす)むるにぞ、087宣伝使(せんでんし)裸体(はだか)になつては大変(たいへん)と、088(わざ)(きこ)えぬ()りをしながら(もく)()たり。
089 鬼熊彦(おにくまひこ)幾度(いくたび)幾度(いくたび)入浴(にふよく)(すす)めたり。090されど聾者(つんぼ)宣伝使(せんでんし)は、091一言(いちごん)(こた)へざるのみならず、092(わざ)自分(じぶん)より言葉(ことば)をかけ、
093足真彦『アヽ此処(ここ)には立派(りつぱ)火鉢(ひばち)があるのー、094これは(なん)といふ()(こしら)へたのかい』
095()ひかける。096鬼熊彦(おにくまひこ)は、097この言葉(ことば)()くより、098(あたま)(かたむ)けながら独言(ひとりごと)
099鬼熊彦『アハー、100こいつは聾者(つんぼ)になりおつたわい、101生命(いのち)()(やつ)眼玉(めだま)から(さき)(あが)るといふ(こと)だが、102此奴(こいつ)(みみ)から(さき)(あが)つたな。103いづれ今晩中(こんばんちう)生命(いのち)だ。104美山彦(みやまひこ)計略(けいりやく)にウマウマと()せられよつて、105うまい(こと)づくめを(なら)べられて、106此奴(こいつ)はうまく()せられよつた馬鹿者(ばかもの)だ、107もう大丈夫(だいぢやうぶ)だ』
108小声(こごゑ)につぶやき()る。
109 宣伝使(せんでんし)はその悪言(あくげん)(すこ)しも(きこ)えぬ()りにて、110さも愉快気(ゆくわいげ)に、111にこにこ(わら)ひつづけ()たり。112(しか)してふたたび、113宣伝使(せんでんし)は、
114足真彦『オイこの火鉢(ひばち)はどこの(やま)の、115(なん)といふ()(こしら)へたのかい』
116(また)もや()ひかくるを、117鬼熊彦(おにくまひこ)は、
118鬼熊彦『エー邪魔(じやま)(くさ)い。119(みみ)(きこ)えぬ(ざま)しよつて、120(おれ)()いたつて(なん)になるかい。121(ひと)(もの)()くのは、122(みみ)(きこ)える(やつ)のする(こと)だ。123此奴(こいつ)手真似(てまね)(ひと)(おどろ)かしてやらう』
124と、125たちまち自分(じぶん)鼻毛(はなげ)むしり126火鉢(ひばち)(くす)べて()せるを、127宣伝使(せんでんし)は、
128足真彦『アヽさうか、129鼻山(はなやま)(あな)たの(たか)(けやき)(つく)つたのかのー』
130(そら)とぼけて()せるを、131鬼熊彦(おにくまひこ)は、
132鬼熊彦聾者(つんぼ)頓智(とんち)133面白(おもしろ)いことを(ぬか)すワイ』
134とまた(わら)ふ。
135 宣伝使(せんでんし)(ひと)(なぶ)つてやらうと(おも)つて、
136足真彦『オイ、137この敷物覆(しきものおほ)ひはいつ(こしら)へたのかい』
138 鬼熊彦(おにくまひこ)は、
139鬼熊彦『エー邪魔(じやま)くさい、140自分(じぶん)生命(いのち)今晩(こんばん)(をは)るのも()りよらずに、141暢気(のんき)らしい敷物(しきもの)(おほ)ひまで(たづ)ねよる、142(しり)でも(くら)つて()け』
143と、144クルリツと宣伝使(せんでんし)(はう)(うしろ)()け、145真黒(まつくろ)(しり)(まく)つて、146ポンポンと(ふた)(たた)いて()せたれば、147宣伝使(せんでんし)は、
148足真彦『ウン、149さうかい。150後月(あとげつ)二日(ふつか)(こしら)へたのかい。151道理(だうり)()(あたら)しい(にほひ)がプンプンとして()るワイ』
152 鬼熊彦(おにくまひこ)は、153その頓智(とんち)(あき)れかへる。154宣伝使(せんでんし)(また)もや(なぶ)りかけた。
155足真彦『この押戸(おしど)は、156いつ(こしら)へたかのー』
157鬼熊彦『エー邪魔(じやま)(くさ)い。158(かぶら)から菜種子(なたね)まで差出(さしで)よつて、159もうけつ(あき)れる。160差出(さしで)なイ』
161といふ言葉(ことば)形容(けいよう)()へて、162(また)もや宣伝使(せんでんし)(はう)(むか)つて(しり)()くり、163(さし)突込(つきこ)みて()せたり。164これは、165(さし)でな」といふ(こと)なるを、166宣伝使(せんでんし)(また)もや(わら)ひながら、
167足真彦『ウン、168さうかい。169後月(あとげつ)差入(さしい)れに(こしら)へたのかい。170アハヽヽ』
171(わら)()ける。
172 このとき絶世(ぜつせい)美人(びじん)は、173(しと)やかに押戸(おしど)()けて()(きた)り、174流目(ながしめ)宣伝使(せんでんし)をチラリと見上(みあ)げ、175丁寧(ていねい)辞儀(じぎ)をしたりしが、176(たがひ)見合(みあは)(かほ)(かほ)177二人(ふたり)(かほ)には、178ハツと(おどろ)きの(いろ)(あら)はれたり。179この美姓(びじん)は、180(はた)して何人(なにびと)ならむか。
181大正一一・一・一六 旧大正一〇・一二・一九 外山豊二録)

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