霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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明治三十六年閏五月二十三日

インフォメーション
種類:大本神諭 年月日:1903(明治36)年7月17日(旧閏5月23日)
神霊界掲載号:大正8年7月1日号(第89号) 9頁 神霊界八幡書店復刻版:第5巻 121頁 七巻本:第6巻 8頁 五巻本:未調査 三五神諭:なし 東洋文庫天の巻:なし 東洋文庫火の巻:なし 連合会水の巻:なし 大本史料集成:未調査 庶民生活史料集成:なし
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-04-06 02:14:07 文字数:6366 OBC :os193
001 日本(にほん)の国(くに)は日本(にほん)で建(た)てて、002外国(がいこく)とは立(たて)別(わ)けて在(あ)りたなれど、003世(よ)が乱(みだ)れて来(き)て、004世(よ)の末(すへ)と成(な)りて、005六茶苦茶(むちゃくちゃ)に成(な)りて了(しも)ふた世(よ)を、006此(こ)の世(よ)を創造(こしらへ)た元(もと)の実地(じっち)の艮(うしとら)の金神(こんじん)が、007此(こ)の世(よ)を潰(つぶさ)ぬ為(ため)に、008変性男子(へんぜうなんし)、009変性女子(へんぜうにょし)の身魂(みたま)を造(こし)らへて、010世界(せかい)には大(おほ)きな水(みづ)も漏(もら)さん仕組(しぐみ)が為(し)て在(あ)りての、011二度目(にどめ)の世(よ)の立替(たてかへ)で在(あ)るから、012ナカナカ大事業(たいもう)なれど、013地固(じがた)めが出来(でき)たら成(な)るのも早(はや)いから、014日本(にほん)の人民(じんみん)に一人(ひとり)でも多(おほ)く、015早(はや)う日本魂(やまとだましい)の生粋(きっすい)に復帰(たちかへ)らねば成(な)らぬぞよ。016此(こ)の大本(おほもと)は、017世(よ)の始(はじ)まりの世界(せかい)の大本(おほもと)と申(もう)すのは、018艮(うしとら)の金神(こんじん)が世(よ)を持(も)つ教(おしえ)を致(いた)して、019神代(かみよ)に間(ま)に合(あ)ふ日本魂(やまとだましい)を造(つく)る、020純真純美(きっすい)の光明彩筆(すいせう)の世(よ)の始(はじ)まりで在(あ)るから、021此(この)中(なか)へ立(たち)寄(よ)る人(ひと)よ、022其(そ)の心得(こころえ)で修行(ぎゃう)を致(いた)して下(くだ)さらんと、023真正(まこと)の御蔭(おかげ)は判(わか)らぬぞよ。024役員(やくいん)は皆(みな)其(そ)の心得(こころえ)で、025御用(ごよう)を勤(つと)めて下(くだ)されよ。
026 日本(にほん)と外国(がいこく)との大戦(おほたたか)ひが此(こ)の綾部(あやべ)の大本(おほもと)の中(なか)に、027縮図(じっち)が為(し)て見(み)せて在(あ)るが、028神力(しんりき)は日本(にほん)なり学力(がくりき)は外国(がいこく)、029一分(いちぶ)と九分(くぶ)との艮(とど)めの大決戦(おほたたかい)で在(あ)るから、030余程(よほど)日本魂(やまとだましい)を練(ね)りて、031胴(だう)を据(す)へて居(を)らねば成(な)らんぞよ。032負(ま)けたら従(したが)ふて与(や)るし、033勝(か)ちたら従(したが)はして末代(まつだい)の世(よ)を天下泰平(てんかたいへい)に治(をさ)めるぞよ。034魯国(ろこく)から始(はじ)まりて、035世界(せかい)の大戦(おほいくさ)に成(な)ると云(い)ふ事(こと)が、036明治(めいじ)二十八年(ねん)の十一月(がつ)に、037出口(でぐち)手(て)で書(か)かして在(あ)るが、038時節(じせつ)が迫々(をいをい)と出(で)て来(き)て、039疑(うたが)ひの雲(くも)が晴(は)れ行(ゆ)くやうに成(な)りたぞよ。040永(なが)い間(あいだ)の大(おほ)きな経綸(しぐみ)であるから。041申(もう)した事(こと)に遅(をそ)し速(はや)しは在(あ)る事(こと)も在(あ)るなれど、042一度(いちど)申(もう)した事(こと)は何(なに)も違(ちが)はん、043其(そ)の通(とほ)りが出(で)て来(く)るのじゃぞよ。
044 此(こ)の世(よ)に類無(な)き落(をち)ぶれ者(もの)の出口(でぐち)直(なを)に、045昔(むかし)から未(ま)だ無(な)い結構(けっこう)な事(こと)が命(さ)して在(あ)りて、046口(くち)と手(て)とで世界(せかい)の事(こと)を知(し)らしても、047真実(まこと)に今(いま)の人民(じんみん)は致(いた)さんから、048此(こ)の中(なか)に実地(じっち)が為(し)て見(み)せて在(あ)れども、049判(わか)らねば判(わか)るやうにして見(み)せて与(や)るぞよ。050疑(うたが)ひの雲(くも)も晴(はれ)行(ゆ)きて、051何処(どこ)から破裂(はれつ)致(いた)すやら、052ヲドスで無(な)いが、053三千世界(さんぜんせかい)の幽顕(よ)の建替(たてかへ)と云(い)ふ様(やう)な大規模(たいもう)の神業(こと)を為(し)て居(を)りて、054是(これ)だけ世界(せかい)から実地(じっち)が現出(で)て来(く)るのに、055改心(かいしん)も致(いた)さずに、056今(いま)に疑(うたが)ふて居(を)る人民(じんみん)、057地部下(じぶした)にならんやうに致(いた)されよ。058疑(うたが)ふも際限(きり)が在(あ)るぞよ。059此(こ)の世(よ)でさえも一(ひ)ト切(き)りに成(な)りて、060世(よ)の立替(たてかへ)と云(い)ふ様(やう)な大神模(たいもう)な経綸(こと)を致(いた)す大本(おほもと)で在(あ)るから、061疑(うたが)ふ様(やう)な小(ちい)さい肝魂(きもたま)を持(も)ちて居(を)りて、062神(かみ)の聖慮(こころ)も汲(く)み取(と)れんやうな人民(じんみん)は、063今度(こんど)は真正(まこと)の御神徳(おかげ)もやう得(と)らんから、064天地(てんち)の御用(ごよう)は間(ま)に合(あ)はんから。065省(まび)かれるより仕様(しよう)は無(な)いぞよ。066器量(うつわ)が小(ちい)さいと、067自己(われ)の損(そん)じゃと申(もう)して気(き)が附(つ)けて在(あ)るぞよ。
068 今度(こんど)綾部(あやべ)に咲(さ)くハナは、069昔(むかし)から未(ま)だ此(こ)の世(よ)始(はじ)まりてから、070類例(ためし)の無(な)い事(こと)のハナが咲(さ)くので在(あ)るから、071其(そ)の大本(おほもと)で在(あ)るから、072世(よ)が放漫的開化(のぼり)て汚濁切(くもりきり)た今(いま)の世(よ)の中(なか)に、073末代(まつだい)萎(しほ)れん結構(けっこう)な花(はな)の咲(さ)く基礎工事(したごしらへ)の御用(ごよう)は、074苦労(くろう)艱難(かんなん)の凝結(かたまり)の花(はな)が咲(さ)く御用(ごよう)で在(あ)るから、075軽挙妄動(ようき)有(あ)りては出来(でき)んぞよ。
076 世(よ)が変(かわ)りて、077梅(うめ)と松(まつ)との世(よ)に成(な)るぞよ。078梅(うめ)は寒候(さむさ)に向(むか)へば花(はな)の準備(こしらへ)致(いた)す、079花(はな)の中(なか)では一番(いちばん)苦労(くろう)が永(な)がいなれど、080節操(みさを)正(ただ)しく良(よ)い実(み)を結(むす)ぶなり、081大本(おほもと)のハナは苦労(くろう)の凝結(かたまり)で咲(さ)くので在(あ)るから、082梅(うめ)に譬(たと)へて在(あ)るぞよ。083松(まつ)は変(かわ)らん昔(むかし)から一(ひと)すじの金院無欠至霊心(まつごころ)、084此(こ)の心(こころ)に日本(にほん)の人民(じんみん)よ、085皆(みな)が揃(そろ)ふて成(な)りて来(こ)んと、086今度(こんど)の日本(にほん)と外国(がいこく)との戦(たたか)ひは、087彼我(どちら)も人民(じんみん)では見当(けんとう)の取(と)れん、088大(おほ)きな仕組(しぐみ)が出来(でき)て居(を)るから、089外国(がいこく)の方(ほう)が良(よ)いと思(をも)ふ様(やう)な、090真政理解(まこと)の無(な)い日本(にほん)の人民(じんみん)は、091仕様(しやう)無(な)くば外国(がいこく)へ服順(つく)と云(い)ふ者(もの)が八分(はちぶ)も九分(くぶ)も有(あ)るが、092今度(こんど)の最後審判(とどめ)の瀬戸際(せとぎわ)で外国(がいこく)に服従(したが)ふた人民(じんみん)は、093畜生道(ちくせうどう)へ堕落(おち)て万劫(まんごう)末代(まつだい)モウ日本(にほん)の神国(しんこく)へは帰(かへ)る事(こと)は出来(でき)んぞよ。094松(まつ)も梅(うめ)も皆(みな)今度(こんど)の事(こと)の譬(たと)へ、095心(こころ)で汲(くみ)取(とり)なされ。096出口(でぐち)の筆先(ふでさき)は書(かき)放題(ほうだい)、097其(そ)れが皆(みな)世界(せかい)から出(で)て来(く)るのじゃぞよ。098日本(にほん)はいろは四十八文字(しじゅうはちもじ)で世界中(せかいぢう)が見(み)え透(す)くので在(あ)るから、099荒振神共(がいこくじん)よ、100改心(かいしん)致(いた)さな成(な)らん世(よ)が参(まい)りたぞよ。101世(よ)の刷新(あらため)に霊魂(みたま)の改善整理(あらため)で在(あ)るから、102改心(かいしん)せん身魂(みたま)は自然淘汰(そぐる)から、103不足(ふそく)は世界中(せかいぢう)に何処(どこ)へも云(い)ふて行(ゆ)く処(とこ)は無(な)いぞよ。
104 旅(たび)立(だ)ちの身風(みなり)を書(か)き置(を)くぞよ。105出口(でぐち)の旅(たび)立(だ)ちは、106世(よ)を立替(たてか)へる大本(おほもと)で在(あ)るから、107薩張(さっぱ)り現今流(いま)とは風相(みなり)を変(か)へる、108何処(どこ)へ行(い)きても木綿(もめん)着物(きもの)に晒(さら)しの脚線(きゃはん)、109紙巻草履(かみまきざうり)を穿(は)きて参(まい)ると申(もう)して在(あ)るが、110現代(いま)は余(あま)り世(よ)が贅沢(いたり)て、111物的欲望極致(のぼりつめた)から、112大本(おほもと)から末代(まつだい)の神政(よ)の行(や)り方(かた)を創始(し)て見(み)せるぞよ。
113 鬼門(きもん)の金神(こんじん)は悪神(あくがみ)と世界(せかい)の人民(じんみん)に言(い)はれた神(かみ)、114悪神(あくがみ)で在(あ)りたか、115善(ぜん)を竭(つく)して此(こ)の天地(てんち)を潰(つぶ)さぬ様(やう)に、116悪(あく)に見(み)せて善(ぜん)一(ひと)つを立(た)て貫(ぬ)きて来(き)た事(こと)を、117変性男子(へんぜうなんし)を顕(あら)はして、118世界(せかい)の人民(じんみん)に改心悦服絶対的帰順(かいしん)を為(さ)して、119賦興安心立命(よろこば)す、120綾部(あやべ)の大本(おほもと)は、121善(ぜん)と悪(あく)との行(や)り方(かた)を、122世界(せかい)の人民(じんみん)に見(み)せて、123末代(まつだい)の神政(よ)の手本(てほん)を出(だ)して、124人民(じんみん)に本然感知(かいしん)を致(さ)す大本(おほもと)で在(あ)るぞよ。125悪(あく)の行(や)り方(かた)は人(ひと)がドンナ苦労(くろう)を為(し)てもドウでも良(よ)いなり、126自我(われ)の思(をも)はくに行(ゆ)かんと四方八方(しほうはっぽう)当(あ)たりまくって、127小言(こごと)を申(もう)し立(た)てて恨(うら)み合(あ)ひの行(や)り方(かた)、128善(ぜん)の行(や)り方(かた)は我身(わがみ)を犠牲(すて)て人(ひと)を助(たす)けるのが善(ぜん)の行(や)り方(かた)で、129善(ぜん)と悪(あく)との行(や)り方(かた)は天地(てんち)の違(ちが)ひであるぞよ。130此(こ)の世(よ)は善(ぜん)の行(や)り方(かた)で無(な)いと、131悪(あく)ではテンと行(ゆき)当(あた)りて、132途中(とちう)で道(みち)が無(な)くなりて、133世(よ)が難渋(なんじう)な事(こと)に成(な)るから、134善(ぜん)の行(や)り方(かた)の世(よ)へ持(も)ち方(かた)を改(あらた)めるぞよ。135コンナ事(こと)を申(もう)すとよい狂気者(きちがい)じゃと申(もう)して、136一層(なお)悪(わる)く申(もう)すなれど、137辛(つら)い残念(ざんねん)を隠忍(こば)りて行(ゆ)かねば成就(な)らん誠(まこと)の道(みち)で在(あ)るから、138普通並製(ひととうり)の身魂(みたま)で在(あ)りたら、139辛棒(しんぼう)は出来(でき)んと申(もう)して、140筆先(ふでさき)に出(だ)して在(あ)るぞよ。141三千世界(さんぜんせかい)の大狂者(おほきちがい)の真似(まね)で在(あ)るから、142辛棒(こば)りて行(ゆ)けよ。143此(こ)の方(ほう)の行(や)り方(かた)は、144今(いま)では人民(じんみん)の心(こころ)の通(とほ)りに見(み)えるぞよ。145悪(わる)き心(こころ)の人民(じんみん)には悪神(あくがみ)に見(みえ)るし、146善(よ)き心(こころ)の人民(じんみん)には是程(これほど)善(よ)き神(かみ)は先(ま)づは無(な)いなれど、147心(こころ)の事(こと)が出来(でき)るぞよ。
148 此(こ)の世(よ)は是迄(これまで)は四(よ)ツ足(あし)の守護(しゅご)で在(あ)りたから、149腹心(はら)の中(なか)は腐(くさ)りて居(を)りても、150容色(うわべ)飾(かざ)りてドンナ罪科(めぐり)の金(きん)でも立派(りっぱ)に使用(つかへ)ばエライ者(もの)じゃと鄭重(ていちょう)に致(いた)すから、151日本(にほん)の人民(じんみん)が不真不実(わるく)く堕落(なり)て、152学(がく)と金(かね)とが此(この)世(よ)の宝(たから)と申(もう)したが、153世(よ)を変(か)えて、154此(こ)の先(さ)きは日本(にほん)の国(くに)は、155天立本然(もと)の日本(にほん)に致(いた)して了(しも)ふから、156直接(もと)の分霊分身(わけみたま)は申(もう)すに及(およ)ばんなり、157其(そ)の系統(ひっぽう)の身魂(みたま)は天下泰平(てんかたいへい)に世(よ)が治(をさ)まりたら、158夫(そ)れ夫(ぞ)れに御用(ごよう)を仰(おほ)せ附(つ)けるから、159本来(もと)が結構(けっこう)な天地(てんち)の霊徳(みたま)で在(あ)るから、160日本(にほん)の人民(じんみん)は天賦精霊(みたま)を磨(みが)きて、161心性(こころ)の容(い)れ変(か)えを致(いた)したら、162世界中(せかいじゅう)が善(よ)くなるのじゃぞよ。
163 昔(むかし)の神代(かみよ)が循環(めぐ)り来(き)て、164本来(もと)の神政(かみよ)へ帰復(たちかへ)りて、165昔(むかし)の元(もと)へ何事(なにごと)も日本(にほん)の行(をこな)ひを復顕(もどす)から、166世界(せかい)には大(おほ)きな間(ま)違(ちが)ひが出来(でき)て来(き)て、167思慮腹案(おもわく)の相異(ちが)う人(ひと)が多数(たっぴつ)に出来(でき)るが、168是迄(これまで)は悪(あく)が跳梁(はびこ)りた世(よ)で在(あ)りたなれど、169善(ぜん)一(ひと)つに平定(し)て了(しも)ふて、170悪(あく)は掃蕩(たいら)げるぞよ。
171 神代(かみよ)に成(な)ると近(ちか)い遠(とほ)いの懸隔(へだて)は無(な)いぞよ。172水晶(すいせう)の真心(まごころ)の信念(こころ)なら、173千里(せんり)を隔(へだ)てた所(とこ)でも利益(りやく)は与(や)るが、174膝下(ひじね)にをりても、175神(かみ)に心(こころ)の無(な)き人民(じんみん)は構(かま)いはせんぞよ。176心丈(こころだ)けの事(こと)より報酬(おかげ)は与(や)らん此(この)方(ほう)じゃぞよ。
[#ここから下の文章は、「教祖御直筆」とあるように、艮の金神による大本神諭ではなく、出口ナオによる文章である。天声社の七巻本(第6巻8頁~)には収録されていない。]
177 出口教祖(でぐちきゃうそ)三千世界(さんぜんせかい)を開(ひら)きます大神(おほかみ)の御用(ごよう)致(いた)されし御経歴(ごけいれき)を少(すこ)し誌(しる)し奉(まつ)らん。178原文(げんぶん)は教祖御(きゃうそご)直筆(じきひつ)なり。
179 ……………錮(い)れては置(を)かんと御指図(おさしづ)ありて、180四月(がつ)の十五日(にち)(教祖(きゃうそ)出獄(しゅつごく)の御日(おんひ))に成(な)る迄(まで)に、181大槻鹿造(おほつきしかざう)が牢(ろう)の入口(いりくち)へ参(まい)りて「家(いへ)(出口家(でぐちけ))を売(う)りて御前(おまへ)(教祖(きゃうそ))に気楽(きらく)に暮(く)らさし度(た)い」と申(もう)して、182私(わし)のやうな者(もの)の言(い)ふ事(こと)でも聞(きい)て下(くだ)さり、183「福知山(ふくちやま)の叔父様(をじさま)の言(い)はるるやう、184また伝吉(でんきち)(教祖(きゃうそ)第三男(だいさんなん))の言(い)ふ事(こと)も聞(き)いて呉(く)れたなら、185御前(おまへ)(教祖(きゃうそ))を牢(ろう)から出(だ)して上(あ)げやう」と往生(わうぜう)攻(ぜ)めに致(いた)したのだ。186出口(でぐち)は家(いへ)も何(なに)も要(い)らん、187牢(ろう)から出(で)さえしたら良(よ)いのであるよって鹿造(しかざう)の言(い)ふ通(とほ)り、188夫(そ)れは良(よ)い法立(ほうだ)てで在(あ)る故(ゆへ)結構(けっこう)じゃから、189御前(おまへ)の都合(つがう)に為(しな)されと委(まか)して置(を)いて、190四月(がつ)十五日(にち)に出(だ)して貰(もら)ふたのでありた。191科(とが)なきものを牢(ろう)へ入(い)れて、192四十日(にち)の間(あいだ)食物(もの)も食(た)べずに居(を)りたのも、193皆(みな)神様(かみさま)からの事(こと)で在(あ)りました。194余(あま)り苦酷(かなわん)から牢(ろう)の中(なか)で死(し)のうと思(をも)ふて見(み)ても、195何程(なにほど)死(し)のうと思(をも)ふても、196神(かみ)がキッと憑(つ)いて居(を)るから死(し)なれせんぞと、197艮(うしとら)の金神様(こんじんさま)が言(い)ひなされて止(や)めに致(いた)したが、198死(し)ぬも生(い)きるも皆(みな)神様(かみさま)からの都合(つがう)の事(こと)で在(あ)りますから、199何事(なにごと)も神様(かみさま)にお委任(まかせ)申(もう)せば楽(らく)なもの、200天竺(てんじく)へ行(い)けと神様(かみさま)が言(い)ひなされて、201真実(まこと)に行(ゆ)くのじゃと思(をも)ふて、202神様(かみさま)や近所(きんじょ)へ子供(こども)を頼(たの)みて置(を)いて、203天竺(てんじく)へ行(ゆ)かうと思(をも)ふて居(を)りたら、204裏(うら)の庭園(せんざい)の松(まつ)の木(き)の余程太(よほどふと)い枝(ゑだ)が折(を)れてをりた、205其(そ)の松(まつ)に嘴(くちばし)が出来(でき)、206羽翼(はがい)が出来(でき)、207大(おほ)きな鳥(とり)に成(な)りて、208其(そ)の鳥(とり)を捕(つか)まへたら、209何処(どこ)やら行(い)ったと思(をも)ふたら綺麗(きれい)な室(ま)に来(き)て居(を)りて、210見(み)ると妙見様(みょうけんさま)が大(おほ)きな御厨子(おずし)の中(なか)に這入(はい)りて居(を)りなされて、211又(また)其(そ)の次(つぎ)の室(ま)へ行(ゆ)きたら、212女神様(おんながみさま)が御(お)ズシの中(なか)へ這入(はい)りなされて、213其(そ)の前(まへ)に七福神(しちふくじん)と兎(うさぎ)が居(を)りました。214また向(むか)ひには福禄寿(げほさん)が立(た)てりて居(を)りなされた思(をも)ふたら、215矢張(やは)り出口(でぐち)の宅(たく)で寝(ね)て居(を)りたので在(あ)りた。216其次(そのつぎ)に龍宮(りうぐう)へ行(ゆ)けと言(い)ひなされて、217龍宮(りうぐう)へ行(い)ったと思(をも)ふたら、218龍宮(りうぐう)の眷属(けんぞく)が梯子(はしご)をさして大勢(おほぜい)上(あが)りて来(き)た事(こと)も見(み)えました。
219 牢(ろう)から出(で)て西町(にしまち)(大槻鹿造(おほつきしかざう)宅(たく))に二日(ふつか)居(を)りて、220八木(やぎ)へ行(ゆ)きたのだ。221家(いへ)も売(う)り道具(だうぐ)も売(う)りて、222路頭(ろとう)に立(た)ちたなれど綺麗(きれい)な新(さら)つの出口直(でぐちなを)に成(な)りて、223今(いま)に成(な)りたら家(いへ)を売(う)りて下(くだ)されたのが誠(まこと)に結構(けっこう)だ。224茲(ここ)まで致(いた)さんと此(こ)の取(と)り次(つ)ぎ(教祖(きゃうそ))は出来(でき)んのじゃぞ。225出口(でぐち)は方々(ほうぼう)で糸(いと)引(ひ)きて、226新(さら)つに衣類(いるい)を造(こし)らへて、227生(うま)れ赤子(あかご)に成(な)りたのじゃ。228皆(みな)神(かみ)が命(さ)して在(あ)る事(こと)ぞ。229茲(ここ)まで世(よ)に落(をと)して御用(ごよう)を命(さ)して居(を)るぞよ。230神(かみ)と人民(じんみん)とは薩張(さっぱり)心(こころ)が反対(はんたい)で在(あ)るから、231神(かみ)の御用(ごよう)を聞(き)くものは何(なに)か非凡(ちがう)ぞよ。232人民(じんみん)は表面体(うわつら)を飾(かざ)り、233金(きん)の廻(まわ)りが良(よ)いと誠(まこと)に重宝(ちょうほう)がりて、234落(をち)ぶれた者(もの)には言交(ものい)ふと、235汚(けが)れるやうに思(をも)ふ世(よ)の中(なか)、236世(よ)が変(かわ)るから反対(あらくら)に変(かわ)るぞよ。
237 出口(でぐち)牢(ろう)から出(で)て、238四月(がつ)の十八日(にち)に八木(やぎ)へ参(まい)りたなれど、239四十日(にち)牢(ろう)へ這入(はい)りて居(を)りたので、240身体(からだ)は柔弱(やわらか)う成(な)りて、241又(また)一ト働(はたら)き致(いた)さねば成(な)らんから、242ナカナカ辛(つら)い事(こと)で御座(ござ)りました。243その中(うち)に六月(がつ)に成(な)り、244独言独語(ひとりごと)は言(い)ふて居(を)れども(教祖(きゃうそ)は神(かみ)の霊憑(れいうつ)りまして、245常住座臥独言独語(ぜうじゅうざぐわひとりごと)し玉(たま)ふが常(つね)なりきも)神様(かみさま)の御容姿(おすがた)は拝(おが)めず、246頼(たよ)り無(な)き故(ゆへ)、247神様(かみさま)の御姿(おすがた)を見(み)せて頂(いただ)き度(た)いと御願(おねが)ひ申(もう)したら、248モウ三十日(にち)待(ま)ちて呉(く)れいと御指図(おさしづ)が在(あ)りて、249ソウする間(ま)に七月(がつ)の六日(むいか)の朝御体拝(あさおんれい)致(いた)せば、250チット御話(おはなし)も無(な)かりたなれど、251達磨(だるま)さんが金神様(こんじんさま)は二日間(ふつかかん)は御留守(おるす)じゃと申(もう)しなされた。252其頃(そのころ)は生(い)き達磨(だるま)じゃと申(もう)しなされて、253何(なん)でも言(い)ふて下(くだ)さりたのじゃ。254ソウする間(うち)に天(てん)え上(あが)りなされて、255天(てん)で赤装束(あかせうぞく)で明白(ありやか)に御姿(おすがた)を見(み)せなされて、256夫(そ)れからは夫(そ)れ切(き)りで今(いま)に御言葉(おことば)も無(な)いなれど、257仏事(ぶつじ)から神道(しんだう)へ立(た)ち帰(かへ)ると申(もう)しなされたのじゃぞよ。258七月(がつ)六日(か)に天(てん)へ御上(おあが)りなされて、259七日(か)の日(ひ)の暮(く)れに御礼(おれい)致(いた)して居(を)りたらお帰(かへ)りなされて、260天(てん)へ二日(ふつか)上(のぼ)りて、261位(くらい)を貰(もら)ふて来(き)たのじゃと申(もう)しなされたが、262夫(そ)れからまたお容姿(すがた)が拝(おが)め出(だ)したのでありた。263福島(ふくしま)(八木(やぎ)の人(ひと)、264教祖(きゃうそ)の御女婿(おんむすめこ))が誠(まこと)に結構(けっこう)な事(こと)と大事(だいじ)に致(いた)して、265鄭重(ていちゃう)に致(いた)して下(くだ)さりたが、266亦(また)大槻鹿造(おほつきしかざう)は出口(でぐち)の事(こと)チットも判(わか)らず、267狂者待遇(きちがいあしらい)に致(いた)すので、268鹿造(しかざう)の宅(たく)へ行(ゆ)くと荒立(あらだち)て鬼(おに)か蛇(じゃ)の様(やう)に成(な)るなり、269八木(やぎ)は金神(こんじん)と言(い)ふ事(こと)が良(よ)く判(わか)りて居(を)るから、270誠(まこと)に結構(けっこう)で在(あ)りた。271久(ひさ)(教祖(きゃうそ)第(だい)三女(じょ))が時計(とけい)が狂(くる)ふて、272ドウしても掛(かか)りませんからお母(かあ)さん御伺(おうかが)ひを為(し)て下(くだ)されと申(もう)したから、273御伺(おうかが)ひ致(いた)したら、274大槻鹿造(おほつきしかざう)の家(いへ)に置(をい)てある刀(かたな)と譬(とと)への書(ゑ)とを八木(こちら)へ早(はや)う引取(ひきと)りて呉(く)れんと、275彼(あ)の家(いへ)に置(を)くと祟(たた)るから、276一日(にち)も早(はや)く取寄(とりよ)せて呉(く)れい。277其(そ)の知(し)らせで時計(とけい)は狂(くる)はしてありたのじゃと、278艮(うしとら)の金神様(こんじんさま)が御言葉(おことば)ありた。279その御言葉(おことば)ある間(うち)に時計(とけい)が掛(かか)りて、280これはドウじゃ結構(けっこう)な事(こと)と、281すぐ福島(ふくしま)が手紙(てがみ)を書(か)いて神様(かみさま)の御言葉(おことば)を大槻鹿造(おほつきしまぞう)の家(いへ)へ与(や)りたが聞(き)かず、282言伝(ことつて)してもおこさず、283福島(ふくしま)が大変(たいへん)怒(おこ)りて居(を)る間(うち)に、284神様(かみさま)が純(すみ)(二代様(だいさま))を連(つ)れて、285早(はや)う帰(かい)れと仰(おほ)せなさる故(ゆへ)に、286八月(がつ)の四日(か)に純(すみ)を連(つ)れて帰(かへ)りましたら、287神様(かみさま)御指図(おさしづ)の通(とほ)り、288大槻鹿造(おおつきしかざう)は刀(かたな)と譬(たと)への書(ゑ)とが祟(たた)りて、289手(て)が破傷風(はせうふう)に成(な)りて、290夏中(まつぢう)もて余(あま)したと、291出口(でぐち)の家(いへ)を売(う)りた、292出口(でぐち)の家(いへ)の再建(ふしん)する金(かね)も喰(く)ひ込(こみ)て了(しも)ふたので在(あ)りた。293此(こ)の神様(かみさま)は天(てん)でも自由(じゆう)に成(な)さる神様(かみさま)故(ゆへ)、294時計(とけい)位(ぐら)ひを掛(か)けなさるのは安(やす)き事(こと)なれど、295御姿(おすがた)も拝(おが)めずに伺(うかが)ふ間(うち)に時計(とけい)がかかるのは、296人民(じんみん)からは余程(よほど)不思議(ふしぎ)に御座(ござ)ります。297八木(やぎ)に居(を)りた頃(ころ)、298明治(めいじ)二十六年(ねん)の五月頃(ごがつごろ)に、299来春(らいしゅん)四月(しがつ)から唐(から)(清(しん))と日本(にほん)との戦争(ゆくさ)が在(あ)ると御指図(おんさしづ)ありて、300コンナ時節(じせつ)に戦争(ゆくさ)と言(い)ふ様(やう)な事(こと)は無(な)いと、301皆(みな)が申(もう)して居(を)りたなれど、302違(ちが)い無(な)く戦争(ゆくさ)、303明治(めいじ)二十七八年(ねん)は大戦争(おほゆくさ)、304明治(めいじ)二十九年(ねん)の大洪水(おほみづ)も神様(かみさま)から聞(き)いて居(を)りましたから、305福知山(ふくちやま)の青木(あをき)さんに、306今年(ことし)は大暴風雨(おほあれ)が在(あ)りますげなと、307明治(めいじ)二十九年(ねん)の春(はる)申(もう)して置(を)いたが、308えあり大暴(あ)れが在(あ)りました。309明治(めいじ)二十五年(ねん)に綾部(あやべ)近所(きんじょ)がミヤコに成(な)ると、310十三日(にち)食物(しょくもつ)をも食(た)べずに叫(わ)めいて、311昼夜(ちゅうや)世界(せかい)の事(こと)を言(い)ふて居(を)りました。312言(い)ふて在(あ)ること皆(みな)出(で)て来(く)るぞえ。313明治(めいじ)二十六年(ねん)にカラえ行(い)て呉(く)れいと言(い)ひなされたので在(あ)るから、314種(たね)まきて苗(なへ)が立(た)ちたら出(で)て行(ゆ)くぞよ。315刈込(かりこ)みに成(な)りたら手柄(てがら)を為(さ)せて本(もと)へ返(かへ)すそよと御神示(おふで)が出(で)たので、316苗(なへ)が立(た)ちた時分(じぶん)にう、317唐(から)へ行(ゆ)くので在(あ)ろうと思(をも)ふて居(を)りたら、318明治(めいじ)二十七年(ねん)の五月(がつ)の八日(か)に、319カラに行(い)って呉(く)れいと御指図(おさしづ)ありたから、320ハイ参(まい)りますと承知(せうち)致(いた)し、321ほのぼのと出(で)て行(ゆ)けぞ心(こころ)淋(さび)しく思(をも)ふなよ、322力(ちから)に成(な)る人(ひと)は用意(ようい)して有(あ)ると、323又(また)御神示(おふで)に出(で)た故(ゆへ)、324一人(ひとり)で出(で)て行(ゆ)きたら、325誰(たれ)そ外国(がいこく)へ連(つ)れて行(い)って呉(く)れるものが有(あ)るじゃろうと思(をも)ふて、326用意(ようい)を致(いた)して居(を)りたら、327都倉(とくら)の吉九郎(きちくろう)の家内(かない)トキと申(もう)すものが、328御前(おまへ)の御供(おとも)なら天竺(てんじく)までも着(つ)いて行(ゆ)くと申(もう)して、329御願(おねが)ひ致(いた)したなれど、330都合(つごう)が在(あ)りて出口(でぐち)は五月(がつ)八日(か)立(だ)ちにて先(さ)きに行(い)って居(を)るなり、331トキの来(く)るのが遅(をそ)いから、332子(こ)が有(あ)りて出難(でにく)いなれば、333子(こ)は八木(やぎ)に預(あづ)かりて置(を)くから、334早(はや)う御出(おい)でと手紙(てがみ)与(や)りたが、335余(あま)り来(く)るのが遅(をそ)いので、336二三十日(にち)待(ま)ちて居(を)りた。337モウ六月(がつ)に成(な)り、338六月(がつ)七日(か)には明(めう)八日(か)に立(た)てとの神言(おほせ)ありたから、339一人(ひとり)行(ゆ)きたら誰(たれ)ぞ連(つ)れて行(ゆ)きて呉(く)れるものあるじゃらうと思(をも)ふて八日(か)に八木(やぎ)を出(で)て、340亀岡(かめおか)の大橋銀次郎(おほはしぎんじろう)の宅(たく)へ一寸(ちょっと)寄(よ)りまして、341私(わたくし)は外国(がいこく)へ行(ゆ)くので御座(ござ)います、342天理王様(てんりわうさま)へ御筆先(おふで)が与(や)りて有(あ)りますから、343大和(やまと)へ参(まい)りて其(そ)の先(さ)きは唐(から)へ行(ゆ)くので在(あ)りますと言(い)へば、344いづれは行(ゆ)く様(やう)に成(な)るが、345御前(おまへ)さんが歩(ある)いて行(ゆ)かいでも良(よ)いのじゃ。346大和(やまと)へも此(こ)の暑(あつ)いに行(ゆ)かいでも良(よ)い。347綾部(あやべ)へ帰(かへ)りて人助(ひとだす)けなりと為(し)なされ。348人(いと)が助(たす)かるかと申(もう)す故(ゆへ)、349四十人(にん)ほど助(たす)かりて居(を)りますと申(もう)せば、350それなら後(あと)へ返(かへ)りて助(たす)けなされといふのを聞(き)かずと、351王子(わうじ)へ行(ゆ)きて居(を)りたら、352都倉(とくら)のおときどの参(まい)りたから、353御伺(おうかが)ひ致(いた)せば、354一時(じ)も早(はや)く行(い)て呉(く)れいとの御神示(おさしづ)が有(あ)りて、355其(そ)の翌朝(よくあさ)京都(きゃうと)まで行(ゆ)きて、356天理王(てんりわう)の先生(せんせい)の宅(うち)へ宿(と)まりて居(を)りたら、357出口(でぐち)の用(よう)済(す)みてから、358教会(きゃうかい)まで行(い)って貰(もら)い度(た)いと、359承(うけたまは)りて、360河原町(かはらてう)の教会(きゃうかい)へ行(ゆ)きたら、361先生(せんせい)が七人(にん)居(を)りて、362出口(でぐち)の筆先(ふでさき)を見(み)せいと申(もう)して、363奥室(おく)へ持(も)って入(い)りて見(み)たれば、364天理王(てんりわう)のおみきさんの筆先(ふでさき)と似(に)て居(を)る事(こと)で御座(ござ)いますと、365出(で)て来(き)て申(もう)す故(ゆへ)、366左様(さう)かコンナ事(こと)が書(か)けたので御座(ござ)いますに。367」「神様(かみさま)に下(さ)げて頂(いただ)かうかと相談(さうだん)致(いた)すから、368ハイ下(さ)げて貰(もら)いますと申(もう)して、369直(す)ぐ水(みづ)を浴(あ)びて神前(ひろま)にへ連(つ)れ行(ゆ)きてすれば、370戦場(せんぜう)へ連(つ)れ行(ゆ)けと荒立(あらだ)ちて、371夫(そ)れから二階(にかい)へ上(あが)りて、372種々(いろいろ)と神様(かみさま)が出口(でぐち)の体(からだ)から申(もう)しなされば、373疑(うたが)ふて七人(にん)の先生(せんせい)が評議(ひょうぎ)致(いた)し、374是(これ)れは狐(きつね)狸(たぬき)では無(な)い宮嬪(ぐひん)さんで有(あ)ろうと申(もう)したり、375ナカナカ判(わか)らんので、376宿屋(やどや)へ帰(けへ)りたが、377宿屋(やどや)も皆(みな)心配(しんぱい)致(いた)し、378宿屋(やどや)の家内(かない)が申(もう)すには、379是(これ)が誠(まこと)の神様(かみさま)で在(あ)りたらナヤミが出来(でき)て帰(い)なれせぬと申(もう)すなり、380出口(でぐち)が誠(まこと)の神様(かみさま)で在(あ)るならナヤミを造(こし)らへなされと、381神様(かみさま)に寝際(ねぎわ)に申(もう)して置(を)きても何(なん)の事(こと)も無(な)く、382夜(よ)が明(あ)けて居(を)りますれば、383おときどのは眠(ね)むそうな顔(かほ)をして夜具(やぐ)を整(たた)み居(を)る時(とき)、384出口(でぐち)の体(からだ)荒立(あらだ)ちて夜(よ)が変(かわ)るぞよ。385此(こ)の戦(たたか)ひ治(をさ)まりたら、386天(てん)も地(ち)も世界中(せかいぢう)桝掛(ますか)け引(ひ)きた如(ごと)くに致(いた)すぞよ。387神(かみ)も仏事(ぶつじ)も人民(じんみん)も勇(いさ)んで暮(くら)す世(よ)に成(な)るぞよと、388御筆先(おふでさき)を書(か)かせなさりて、389此(こ)の筆先(ふでさき)を此(こ)の宅(うち)へ置(をい)て帰れ(○○)との御言葉(おことば)ありたから、390唐(から)まで行(ゆ)かうと思(をも)ふて居(を)るのに残念(ざんねん)なと思(をも)へ共(ども)、391御指図(おんさしづ)通(どほ)りに致(いた)して居(を)る故(ゆへ)、392残念(ざんねん)乍(なが)ら王子(わうじ)まで帰(かい)りて、393直(す)ぐ神様(かみさま)にお伺(うかが)ひ致(いた)せば、394出口(でぐち)よ唐(から)へ行(ゆ)けと申(もう)したが、395行(ゆ)かうと思(をも)ふたかと御言葉(おことば)有(あ)りたので、396此(こ)の出口(でぐち)は唐天竺(からてんじく)まで行(ゆ)かうと思(をも)ひましたと申(もう)したら、397偉(ゑら)い者(もの)と御(お)ン喜(よろこ)び、398行(ゆ)くか行(ゆ)かんか気(き)を引(ひ)きなされたので在(あ)りたぞよ…………。399(後略)
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